2003年6月28日
三重県南勢町内瀬

内瀬釣りセンター
 
細江保夫氏のチヌ教室


     



48cmの立派なチヌに大喜び

  今までチヌ釣りを二回経験したが、ハッキリいって全く手探りの釣りだったと言わざるをえない。釣り雑誌や新聞である程度の知識を得て釣りに向かったとは云うものの釣り方になかなか納得ができなかった。不安をたくさん抱えていたところに「細江保夫氏の筏釣り教室」の案内が釣りニュースにタイミングよく出ていた。募集は10名と少ないから即申し込む。

  場所は海上釣堀も併設している内瀬釣りセンター。ここのHPの管理人“ゆかっちさん”とはメールをやり取りしているので身近に感じる。ゆかっちさんに会えるのも楽しみだ。

  集合は5時30分。2時半には出発して内瀬を目指す。いつもより10分ほどの遅れでエサ屋に到着。翌日のチヌ釣り大会の分も含めて2日分の餌を購入する。2日分ともなるとかなりの出費だ。こんなにいるのかな?と自分でも疑問に感じながらとにかく途中でなくなるようなことがないように、団子用として三重チヌ(13kg)3箱、チヌパワー2袋、荒引きサナギ2袋、付け餌用としてボケ50匹、アケミ貝(国産、三重県産)を6kg購入した。三重県産のアケミ貝は巨大でハマグリくらいの大きさはある。こんなに大きな貝を食うのかなぁ。初心者はびっくりするばかりだ。三重県産アケミ貝を扱っているエサ吉では「釣り教室ですか?」と聞かれる。「ハイ」と答えると「丸貝も付けるように云われていますので」と云って少し小ぶりのアケミ貝をサービスでつけてくれた。丸貝と普通の貝との区別がつかずちょっと戸惑う。

  内瀬釣りセンターには受付30分前に到着。受付を全員が済ませたところで開会の挨拶。続いて今日の講師“細江保夫氏”から今日は大物をアケミ貝で狙うためにアケミ貝をどのように使うかを簡単に説明があった。「貝の付け方を知らない人いますか?」という質問があったのでサブローがすかさず手を上げる。細江氏は丁寧に両貝と丸貝の付け方を教えてくれた。

  細江氏は教室に先立ち「週間釣りニュース」で3回にわたってチヌ釣りの心得を連載していたので、一応の予備知識は得ていた。6時過ぎいよいよ筏にあがった。筏は広々としていて雨よけのテントもついている。サブローは3番筏に乗る。お隣には豊川から来られたというYさんが釣り座を構えられた。荷物を船から下ろすのも早々に皆いっせいに仕掛けを作り始めた。サブローは仕掛け作りの前に、さっき受けた説明を参考に貝を開いては目の前に投げ込む作業を続けた。20個ほど撒いたところで愛竿「青波巧」に仕掛けをセットする。6時10分両貝をつけて第1投。期待でドキドキする。


内瀬釣りセンター3番筏

  両貝の場合、チヌが貝の身をかじった時竿先に前当りが出て、さらに身を口に入れるとフッと竿先が浮き上がるという。これが本当りで合わせるのはそのときだ。竿先がグーンとお辞儀をするときはチヌがエサを食って逃げるときだ。しかしそこまでくるのはエサを食うチヌの3割程度だという。したがって竿先がお辞儀をするまで待っているのでは当りは3割しか取れないという。なるほどと納得する。

  集中して竿先を見つめる。しかしそれらしい動きは見られない。竿先を見つめながら貝を開いてはポイントに撒く。貝の開き方にはコツがある。アケミ貝をちょうつがいの方から見て薄い方に貝柱がついているのでそちらにナイフを入れて貝柱を切り、身を切らないように貝に沿って全体を切り離すと、チヌが最初に食いつくババを傷つけずに開くことができる。数十個の貝を開くうちに上手に開けるようになった。

  竿先に当りがあったような気がして合わせを入れる。しかし魚の様子はなかった。続けて同じように両貝をつけて投入。チヌの当りを待つ。何分か経った。魚がエサを食っているような小さなあたりを感じたので、大きく合わせて見た。すると確かな手ごたえ。引きはそれほど強くないがそれでも2回ほど抵抗して潜った。糸を持って行くほどではない。期待とは裏腹にまさかすぐに当りが出るとは思っていなかったので手網はまだロッドケースに付けたままだった。あわてて隣のYさんにお願いして手網を取ってもらい何とかゲット。型はいい。サイズは48cm!年無しには届かなかったが大型に満足。教室で一番乗り、時間は6時25分だった。ハリは上唇に軽く掛かっていた。チヌが身を口に入れる前に合わせたようだ。同サイズのマダイに比べると引きが弱い感じがした。

  持ち帰ったチヌを捌いた時に胃も開いて何を食べていたのかチェックした。出てきたものはアケミ貝の身が丸々2個と貝殻の薄い部分、それに黒っぽいもの。多分これはアケミ貝のババだろう。ということは仕掛けを投入する前に両貝を撒いたことが釣果に結びついたと云えよう。細江氏の教えに改めて納得。3個目に食いついたアケミ貝に釣り針がついていたというわけだ。卵巣が空っぽだったから産卵後のメスで力を使い果たしていて引きは弱かったのかもしれない。

  初めての大型を釣って気分がいい。もう今日は帰ってもいいくらいの気持ちだ。しばらくして細江氏が筏に上がってこられた。早速1匹釣ったことを報告する。スカリを覗いた氏は「型もいいねぇ。おめでとう」と手を叩いて喜んでくれた。写真を撮るからとほかの筏に上がっていた「ハローフィッシング」のカメラマンに連絡してこちらに来て貰うことになった。先生の教えどおりに撒餌をして釣り上げることができて本当に嬉しい。

  何枚かの写真をとっともらい、出来上がったら写真を貰えないか頼むと快く了承して下さった。7月10の発売が楽しみだ。これからハローフィッシングも購読しよう。現金なやつだ。(笑)

  潮下で釣っている愛知県海部郡から参加されたTさんを見ると数回ばらしを続けている。チヌが寄っているらしい。一度は手のひらサイズを釣り上げて苦笑いをしていた。その後型が大きくなっているようだが、途中でばらしていた。サブローの1匹目から45分ほど経った7時過ぎTさんに大物がかかった。引きはかなり強そうで「マダイかな?」といいつつ姿を見せない魚と戦っている。魚は沖へ、右へ左へと抵抗していたがついに釣り上げられた。「デカイ!」サイズは54.5cmの立派な年無し。Tさん大喜び。「もう帰ってもいいなぁ」と上機嫌だ。その後も口はほころびっぱなしだった。その気持ちがよく分かる。穂先での当たりは、前当りがあって竿先がスッと水平に戻ったとき「これだっ!」と思って合わせたという。先生の説明どおりの当りだったそうだ。ハリは口の横側にしっかりと掛かっていたそうだ。

  内瀬釣りセンターの大将岡本さんが先ほどのカメラマンと一緒に年無しの撮影に来たので、魚拓を取って貰うようにお願いして魚を持っていって貰った。

  細江氏の方針で午前中は撒餌は一切使わずにアケミ貝だけで釣っていたが、その後当りがないこともあって午後からは団子を使うことになった。しかし寄ってくるのは餌取りのヒイラギばかりでチヌの当りはない。その後もチヌの当りはなく納竿の5時を迎えた。結局16人参加のうちチヌの姿を見たのは二人だけだった。こんな幸運に恵まれることはサブローとしては珍しいことだ。チヌに縁があるのかもしれない。


年無しを釣って上機嫌のTさん
(画像内瀬釣りセンターのHPより)


  
団子用に準備したチヌパワーはボラパワーと呼んでもいいほどボラが寄るだけだから「生きサナギミンチ」を使ったほうがいいと教えられた。次回はそうしよう。両貝中心で釣ったので団子エサは三重チヌが余ってしまった。今後は年無しに挑戦だ。

  
 
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