2004年9月18日 松田達さんと 建築あそび 講演記録     HOME
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      ★★ 松田達のパリ暮らし その3 ★★

佐藤:建築事務所にいってるんでしょう・・日本の設計事務所のように模型作ったり、図面書いたりしているんですか

松田:もちろん。仕事自体は向こうはハッキリしてるんで・・

佐藤:現場監理なんかもするの

松田:僕は其処の部分はまだですね

佐藤:施工はどうなっているの・・アフリカの人が施工しているとか・・フランス人はやってないよね。日本の建築会社にみたいに下請けとか・・

松田:基本的にやってることは同じだと思います・・ゼネコンも下請け制度もあります・・末端でどうなっているかというと・・季節労働者が現場で働く機会はフランス人のそれより多いと思いますが・・そもそもアフリカ系フランス人も多いはずなので見かけだけではなんとも・・

佐藤:中国だと施工図まで書いて渡さないと建物が出来ないとか・・フランスはちゃんとした図面とか渡すの・・

堀井:キチンとした図面渡しても その通りやってくれんない・・たぶん

佐藤:日本だと描かなくても出来ちゃったりするモノね・・施工会社が書いたりするじゃない

松田:フランスでは事務所である程度描いて、業者に渡して直してもらって・・図面のチェックをして・・その辺はまったく同じですね・・

佐藤:日本では住宅建築ってあるじゃない・・向こうはどうなの共同住宅だけだとか・・

堀井:パリ市内はありえないよね・・

松田:パリ市内は一軒家はほぼないですね・・隣の建物とくっついたようなメゾンはあることはありますが・・ぽつんとした一軒家はほんとにないですよ

佐藤:日本だとサラリーマンが建てるじゃない・・

松田:・・あんまり多くないはずですけど、郊外や田舎に建てるのはもちろんありますね・・

佐藤:設計事務所の人って、自邸建築の設計ってしないの。日本では自邸を設計して建築家に・・自邸を雑誌に発表して・・建築家へ・・それが一番 良い作品だったりしてるじゃない・・いままで建築家の多くが・・

堀井ドミニクペローが自邸を作っている。

佐藤:日本だと2〜3千万で家 作るじゃない・・

松田:建設コストも日本と大きく変わっているわけじゃないと思うけど・・フランスの場合、2〜3千万で家を建てるんだったら、アパート借りる方がありえるんじゃないですかね・・別荘だって借りるのが普通だし、つくる場合よっぽどのことだと思います。

佐藤:豪邸になるわけね

松田:建てるとしたら豪邸が多いですよね・・そもそもメゾンの概念が日本のこじんまりした家とは違うと思うので・・天上高も高いし

堀井ボルドーの住宅みたいな、コールハースのさ・・あれみたいなのは豪邸に入るの

松田:かなりの豪邸だと思います・・まぁお城 もってるような人にとっては大きいとはいえないかもしれませんね・・そういう人もフランスには結構いるはずなので・・僕の知り合いには残念ながらいませんが

佐藤:敷地も広いかんじだし・・建物・・障害者の人が住む

堀井:その人のために作ったのに、1年 以内に死んじゃったじゃない。

佐藤:売っちゃった・とか

堀井:エレベーター取っちゃった。肝心のエレベーターがない

佐藤:松田さんがさー・・都市を目指そうというのはさー 圧力かかったの

 会場 わらい

松田:まったく目指してないですよ・・

佐藤:目指してないの・・

松田:話していることと僕のやりたいことは別っていうか・・

佐藤:写真データ共有しているような感じがしてるし・・似たような写真があった

松田:確かに似たような所で撮りましたが・・一緒に旅行したので。誤解されるかもしれないですけども、僕は都市は目指してないですよ。南さんとか太田さんとも考えていることはもちろん違うし、いつも議論になります。すごくいい影響はいつも受けさせてもらっていますが。

都市を目指しているとか建築を目指しているとか、日本だと二分法になっちゃうじゃないですか・・それが僕はちょっと違和感があって・・そんな必要はなくて・・都市と建築を分けて考える必要ないんだと思うんですよね。コールハースが都市と建築を同時に扱っているのと同じように、設計と調査・研究を分けて考える必要もないと・・それはズーっと思っているんですけどね。だたコールハースは両方を全然別物だとハッキリ言ってますね

佐藤:お金の出所が違うから別に成っちゃうとか

松田:お金も出所もそうかもしれないですけど、仕事して、彼は 「別々に思考している」 とハッキリ言っている。僕は 「つながってヤッテイルのかな」 と思ってたんですが、そうではなくって、二つ別々に仕事を進めていて、それが何処かで交差して爆発するような感じみたいなんですよ・・僕もそれがいいんだと思います。最初から二つ同時に考えてもうまくいかないと思うんで・・

佐藤:さっきの理想都市とか空間は・・建築みたいな感じに見えるんだけど。建築的な都市じゃないですか・・都市的な建築でしたっけ・・

松田:理想都市の例は、建築的な都市ですね。都市を一つの建築のように全部つくっちゃうんで・・わかんないけど 日本の場合は・・基本的に戸建てじゃないですか・・向こうはファサードを共有して街区をつくることが基本になっているんで。同じ都市をつくるといっても、その意味がまったく違ってくるので単純に比較のしようがない・・

佐藤:日本では都市とか建築とか最近の話でしょうか・・江戸時代

堀井:そういう単語はないけど、むしろ都市の方が強い

佐藤:近世〜中世にいくほど仮設的な感じするけど・・都市って分かんないですね〜・歩くと面白いって分かりますよね・・建物って何度か歩いてると飽きたりしるじゃない・・都市は何度 歩いても魅力を失わないという感じがするんだけどい・・

松田僕は都市を礼賛したいとか、あまり思わない。そうしたところでいいものが出来ないだろうし・・あまり意味がない・・

堀井:たぶんね建築の場合は・究極的な面白さはモノに物に尽きるんだけど。俺は「ホントはそうじゃない」と俺は思うんだけど・・結局そうなっちゃう。都市と建物の比較で言うと。建物の場合は物についていて、都市の場合は物が入れ替わってもいいわけだ。物と物との間に生じる関係というか 状態が都市で・・さっき佐藤さんが「建物の場合は見てたら飽きる」って言ってたけど、物はさ あきるじゃない・・それ自体変わらないから飽きるじゃない・・俺の個人の考え方は「建物も物じゃない」と思うんだけど「建物も状態だ」と思うんだけど・・そういう意味においても「都市と建築の境界を俺も感じない」んだけど・・さっきから言おうとしていることはそういうことなの・・

佐藤:それは高度な話だからさ・・一般化されてないので、俺もいいと思うけど、なかなか伝わらないので・・

松田:日本の文脈が前提になってると確かに伝わりにくい話かも

佐藤:建築は所有物になっているじゃない・・都市を持っているという意識はないからさ・・

堀井:森ビル

会場 笑い

佐藤:都市って所有できないって感じがあるから 良いな〜 

松田:最近だと日本橋とか東京駅とか・・そのあたりで巨大なビルがどんどんできていて・・ビルの中に都市が出来ているのがあるじゃないですか・・建物が都市を所有物にしているのカナな〜と

佐藤:捏造じゃないの・・都市の・・

松田:「新しい街ができた〜」みたいなキャッチフレーズがあって・・それでビルのなかなんだけど、新しい街が出来たという印象を受けてしまう

堀井:あれは アメリカ型 郊外都市のさ・・日本だと郊外がないじゃない・・狭いじゃない・・郊外がそもそもそんなに遠くないじゃない・・アメリカだと郊外は車で4時間かかる所にあるじゃない・・東京だと電車で30分で郊外だから・・郊外じゃないじゃない そんなところ・・郊外を捜す対象が都市のど真ん中で・・昔建てられて開発が行き着いた・・頭打ちに成ったところを再開発して その中に郊外をつくり出すんだよね。 水平な広がりが無いから、垂直にさ都市を捏造するっていうか・・・アメリカの郊外型・・だからモール じゃん・・テナントがギッシリ 詰めこまれて、全体計画が別に無い・・そういう状態じゃない・・

松田:中もほとんどモールですね・・「建物の外に都市をつくれないから中に作ちゃえ」というのは哀しいな・・・哀しいとかじゃないけど・・建物の中に入ったほうが確かに色んな街があるようで楽しいんだけれども・・

堀井:でも分かんないよ・・ライプツィヒ聞こうかなと思って聞かなかったけど、あんな小さなエリア・・メチャクチャ狭いじゃない・・品川区もないじゃない・・ナンシーへ行くと至極有名な、拠点都市でしょう。
 
明らかに容量が足りないから、間違いなく高さ制限を緩和してきますよ今後・・ベルギーの方だと。その時伝統的に守っていた事の意義がさ 簡単に潰れるじゃない・・突然 超高層ビルが建ってくると、町に作るために壁を隣の人とシェアーしてファサードを揃えるというルールが、ある規模のなかで そういうルールがシェアーできたんだけど、突然高さ制限が・・みんなで一斉ので 高くするんだったら、もしかしたら、壁シェアー出来るかもしんない・・ある人は家はこのままでいいと守ると・・東京の町並みになりますよ。

佐藤 わらい

かつ容積率緩和で、いきなり地上60階の高層ビルが建つようになったら。上に積んだ分の容積は周囲をあけるとう公開空地のルールが必ず出てきますよ。陰を落とすんだから。そうなってくると壁をシェアーすることが根本的に無理になってくるよね・・日本の場合は火災の延焼を防止するのが 大原則としてあって、壁をシェアーできなく成っちゃったけど・・昔は平気でやっていたんだからさー・・

松田:ライプツィヒに関しては、真ん中の部分は守られるんだと思うんですよ。超高層は外側に建っていって、あそこは最後の砦みたいな・・ヨーロッパだと たいてい旧市街と新市街をすごく明確に分けますよね。旧市街だけはものすごく力を入れて守りますよね。

ヨーロッパの場合、超高層はなかなか建たなくって、何処の国でも一つだけ建ててもいいみたいな都市があったりして・・イタリアだったらミラノとか・・他の都市には超高層を建てない みたいなルールがしっかりしている・・日本にいると抑制があまり感じられないから・・何処の都市も真ん中に超高層が一本あったりして・・こんなんでいいのかなと・・

堀井:逆にいうと日本は地方自治が発達 シテイルということ。国家より地方自治のほうが強いから、それぞれの意見でそれぞれの所でスカイスクレーパーを建てられる。ヨーロッパの場合 国家の方が強くて地方自治は明らかにその下にあるの

松田:ヨーロッパの場合、ドイツもフランスも地方分権が進んでますよ

堀井:おれもそう思ったんだけど、今の話を聞くと一つの国に一つしかないんだったら、其処が経済特区みたいになっちゃうわけじゃない

松田:地方自治の力が弱いってわけじゃなくて・・国の力が強くて地方自治が弱いわけというじゃない

佐藤:日本だと都市間で高さ競争するじゃない

堀井:世界中のビジネスマンや銀行マンからすればベルリンに有った方が便利だよ、フランクフルトにもともと国際空港があったから銀行街になったんだけど、いまやベルリンに有った方がいいよ・・それをしないわけじゃない

松田:ヨーロッパだって都市間競争ありますよね。だけど・・

堀井:超高層はアメリカ型資本主義の象徴みたいになるし・・バーゼルに100mの建物たってますよ。

松田H&deMも超高層をスイスに計画してますよね。

堀井:ほらほらね・・そいうことになる

会場 わらい

堀井:逆にさー 平屋でさー 建築面積が世界最大のさ・・ベターとした建築つくった超格好いいのね、衛星写真で撮っても見れるような

会場 笑い

佐藤:高いのはみんな好きなんだな。どっからでも見えるしな・・衛星写真撮るか・みんなが宇宙観光するようになるとありか・・・デパートみたいなものが映ってないけど・・そんなとこないの行かないの・・

松田:デパートはパリが発祥ですよね・・ありますけど、プランタンとか老舗しかないんですよ。パリのなかでも5〜6個だけあって

堀井:ビックカメラとかパリに出店したらいいのに・・絶対受けると思うけどね・・ビックカメラに行ったら、めちゃくしゃフランス人いるものね・・

佐藤:日本人に気質が似てるんですか

松田:気質はまったく似てないと思うけど、日本のものを喜ぶ人はいますよね。アニメとかマンガとか好きな人はかなり好きだし・・


★★  1本目テープ終了 二本目へ交換 ・・★★


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