ことば悦覧in 神奈川大学 2009年10月29〜11月01日  home    

 学生 小金丸信光 村上敬祐  長谷川明  坂本友里恵 杉山聖昇   

 社会人  丸山美紀・新田有平 本間義章  松野由夏 
 番外編  松田朋春  


  長谷川明さん  神奈川大学 5階小教室にて 夜 晴れ

  その02   その01へ 

佐藤:自分では今の処は器用貧乏的な事で成績が悪いかもしれないけれど。そのことで悩んだり するような気分なのね
長谷川:でも建築だけは、上手くいかなかったっていうか。思い通りに

佐藤:ものつくって さとうまさひこさん にいかないで、受験出来ないから横滑りして来たんでしょう。
長谷川:まあそうです
佐藤:横滑りしている人って良い建築家になるんだよ。俺がみているとね。建築一筋けっこう堅くって今の社会に合わない駄目そうな人がおおいかもな、または苦労している人に見えるね。建築って雑多なものマタは事態じゃない。今長谷川さんは自分の建築とは何かと定義するのはなかなかむずかしいと思うんだけど。 領域を横断して来ている人の方が、なんだか突拍子もないことを思いついてやる印象だけどね。人数調べて分析してデータがあるわけじゃないけどね。お父さんもお母さんも建築家って意外に刷り込み激しいかから、今の激動期には合ってないように 見えちゃったりするね、そんな印象がある。横滑りで神大の建築科に入るしかなかったでいいのかな。

長谷川:そうですね ふふふふふっふ
佐藤:建築だけが上手くいかないって話を聞かせてください
長谷川:うまくいかない、その
佐藤:うまくいったというそのイメージはどんななの

長谷川:うまく行かせるっていうイメージをしなくっても、なんとなく上手くこなせていた、のに対して。建築はなんとなくやっていてもゼンゼン出来ないしそれに対してじゃーどういうふうに意志をもってやれば上手く出来るのかっていうのを考えて実践してもなかなか上手くいかなくってそういう経験って、今まであんまりなくって。興味のある分野で

佐藤:失敗した議題の設定ってのは自分で記録してあるの?、こういう設定でやったけどうまくいかないと。、これについてはと。上手く行かないことって俺は良いことだと思うんだけどね。ただそれは原因は何か?というのが分かるなり、知ろうとしないと。次に上手く生きようもないんだけどね。上手くいかなかった時の議題の設定については何かあったら、話てもらえればいいですけど。
長谷川:3年生の後期の課題のときに気付いたことが有って。それまで、課題とか、僕は建築はこうだっていうの凄い決めつけていた部分があって。形がカッコイイくってよければ良いっていう。
佐藤:フォルムがカッコイイのが建築だと

長谷川:だけど 考えてやっていたんですよ。それは、分かり易いっていうのと、自分なりの分析をして、その課題で前に出る人何人か居るじゃないですか。結局そこで選ばれているのは形が面白いとか、それぐらしか自分の中では見付ける事が出来無くって。
佐藤:あいつらが選ばれているのは形がかっいいからだと、その程度にしか理解できてないっていうことだよね
長谷川:その事が分かって、で、
佐藤:もっと奥深いぞ!これはと

長谷川:に気付いた。が3年の後期で。
佐藤:いいことだね、それはどういう時点なり状況で奥深いと思ったですか、同期の人にショックを与えられたというか、形もかっこういいけど、話していることも何にかあるぞと、そう聞こえるんだけど。
長谷川:そうですね、人と話を、同じ同級生と色々建築について、議論を交わす機会が増えたというのがたぶんおおきいと思うんですけど
佐藤:議論を交え重ねて

長谷川:重ねていくうちに、自分が形だけだと思っていたら、みんなそういう事じゃない、もっと具体的にはなにか人がこう、絡んでいる。建築には人がいて、そういう活動をして、とか。そういう今まで見えてなかった建築の面白い部分が見えてきて。
佐藤:建築はこういうものだという自前既成のイメージから脱したと

長谷川:そうですね
佐藤:建築って自分で発明すればいいだからね
長谷川:そうそうそうなの。
佐藤:発明が出来ないと今は。既成の発明品に絡め取られているからそこにしか行かないんだ。
長谷川:そうそう
佐藤:そうこうしてたら、他の仲間が建築とは納豆だみたい事を言い出して。こういうことかとショックを与えてくれた仲間がいたわけだ。
長谷川:そうです

佐藤:神大学に来てよかったね
長谷川:そうです
佐藤:うまくいかない、もうまく行かない時間が3年目だから、今M2だからもう。もう4年続いているわけだね。悩み多き4年間っていうことで、
長谷川:悩んでましたね

佐藤:その悩みを脱するために、何かしているんですか?今は、ああ旅行へ行ったか
長谷川:旅行は、行きましたね。
佐藤:悩みと海外旅行はあんまり関係ないのかな

長谷川:旅行は、海外に行ったのは、漠然と海外に対する憧れみたいなのがあって。それ、
佐藤:ジャポニズムの逆版でね最初はヨーロッパって言ってたよね
長谷川:ヨーロッパですね、ヨーロッパには何かあると思い込んでいて。建築にも限らず、何かデザインの最先端に人が魅力的だったり、みんな凄いものがあるんじゃないかと、期待を持って行ったんですけど。そんな事がなかった。それはショックでしたね。凄いショックでした

佐藤:なんで そういうふうにヨーロッパ信仰というか、思ったんだろうね、情報はどこから仕入れていたの
長谷川:それは、テレビで流れている情報とか、刷り込まれていたわけですね
佐藤:だれかが加工して流してあった情報を 自分は鵜呑みにしていたと
長谷川:そうです

佐藤:気がついてよかったじゃんTVから建築家とはこれこれいう人間だと、流れてくると、そいう人しか建築家であると思えなくなっていたと。建築家って人間の数だけあるっては思わなかったわけだね
長谷川:そうです
佐藤:本当の建築家に会ったとしても、本当の建築家はテレビと違うと、この人じゃないと思っちゃうわけだよね。そうい事を3年生の半ばで気づいちゃったんだね
長谷川:気付いちゃったです

  (インドへ 中途半端に) 


佐藤:
よかったね〜でも それは結構深い悩みになり、インドへ行ったと
長谷川:インドは まあそうですね、 
佐藤:インドはまた何で行かれたんですか どのぐらいの期間行っていたんですか
長谷川:インドは一月ぐらい行く予定だったんですけど。ちょっと色々あって。1週間、10日間ぐらいで帰って来ちゃって。

佐藤:下痢が激しかったとかですか
長谷川:下痢もあったんですけど
佐藤:随分短いね
長谷川:短い、ちょっと
佐藤:下りたとたんカルチャーショックだったのかな

長谷川:いやカルチャーショックはそうとう受けたんですけど。何かお金を僕現金で3万円持ってっ友達に事前に聞いておいたら、一月ぐらい3万円でいけるって話だったんで。3万持って行ったんですよ。クレジットカード置いて。で、現地に着いて夜中だったんですけど、空港からバスに乗って市内まで行って。下りた処で丁度日本人の人が絡んできて。何か色々話しているうちに、僕は現金3万しか持ってないような話をしたら、それは馬鹿じゃないのとかって言う。何かあったらどうすんだクレジットカード何で持ってこなかったんだと凄い言われて。で、何か僕はそれを真に受けて、ふふふふうふふへへへへへ
佐藤: おど騙されちゃったんだ
長谷川:そうですね
佐藤:大使館に相談に行けばいいんじゃないの
長谷川:そうです、で、その人が言うには、日本からお金を送金してもらって、で、こっちで受け取る手段もあるから、そういうのやっときゃいいんじゃないのっていう。アドバイスをくれたりしたんですけど。

佐藤:意外に他人の話を直ぐ信用するタイプなんだね
長谷川:そうですね、信用します 共に ふふふふふふ
佐藤:いきなり会ったオヤジでしょう、それも夜に、騙されやすいんじゃないの
長谷川:騙されやすいですね、その人騙すつもりはなかったと思うんですけど。その人なりの、価値観でそういう助言をしてくれたんだろうけど。

佐藤:
お金沢山もって大名旅行している人もいてもいいけどね
長谷川:そうですね
佐藤:3万円もって旅した友達の情報もあったんだけど、それでどうしたんですか
長谷川:それは結局 初日で、僕はその現地での1日どれぐらい使うのかとかゼンゼン分からない時期だったんで。で、親に電話して、ケイタイは持ってなくって。連絡手段も無かったんですけど。その子がケイタイ貸してあげるからって言って。電話しなよって言うんで。電話して。結局指定した機関が今日本からの送金を受け付けてないとかっていう話になったらしくって。親が急に心配しだして。直ぐ帰って来いって。メールで。

佐藤:あらあらあら 一人子なの
長谷川:僕は二人で、妹がいるんですけど。
佐藤:長男がインドに食べられちゃったら〜えらいことだと〜とね
長谷川:ははははは、何かオヤジがタイに単身赴任してる時期がずーっとあって。何かインドで色んな事件があったことを知っていたらしくって。それを心配してて。ゼンゼン大丈夫でしたけど
佐藤:事件は毎日 日本でもあるけどね。それでも親が心配すると。、自分も不安になるわけね。一歩二歩インド内を歩いたですか。

長谷川:僕は
佐藤:本当にお金3万円で旅行できなかったの
長谷川:いや。結果的に行けたと思うんですよね
佐藤:でしょうね。でもあんまり親を心配させるのもいかんなと
長谷川:それもあって

佐藤:また再挑戦して 行けばいいんだ。
長谷川:そうです
佐藤:インドとんぼ返り 御苦労さまでした。ふふふふ
長谷川:本当大失敗ですよ

佐藤:失敗するのは俺はいいと思うんだけどね〜、そういうことが起きるのが旅だからさ。
長谷川:うん。
佐藤:成功した建築家像とか、成功した旅像とかね、そういうものをなぞろうとするから、自分が駄目だった思うわけであって、何がだめなのか、失敗するのも豊かさの一つであるからね。 失敗をネガティブに考えるか、明るく考えて、消化して面白がるっていうか。自分の間抜けさを面白がるっていう事もあっても良いんじゃないでしょうかと思うけどね。自分の才能を見限る才能は重要だよね。 そんんな話で。大分時間がたって26分で30分に近づいているんですけど。もっとお話しを聞かせてもらいます。5年後またお会いしたいのですが将来はどんな感じですか

 (5年後は) 

長谷川:将来は、
佐藤:建築とは何かの答えはだせてないし、むずかしそうだから建築に関わっているわけでしょう
長谷川:はい そうです
佐藤:5年後はどんな感じになってますでしょうかね

長谷川:5年後だと、僕は30か。まあこの春卒業して、アトリエ事務所に就職して、5年間
佐藤:アトリエ事務所じゃインド並みの給料しかもらえないんじゃないの
長谷川:ちょっともらえる所をいこうと思っていて。まあ、そうですね、5年後には独立している、その会社は辞めて。

佐藤:30ぐらいで独立していると
長谷川:独立している
佐藤:独立してどんな建築を作るみたいなのも、よく分からないのに、いきなり独立しちゃうという、乱暴な企画ですね
長谷川ふふふ
佐藤:それはそれで、面白そうな人生が待っていると思う。社会が建築とはこれであると教えてくれる感じもするけどね。そうやるとね。
長谷川:はい

佐藤:その辺のところは出たとこ勝負でやってみようと、いいよね。今はそんな感じで考えているんだ。
長谷川:はい

佐藤:遠い将来は大建築家になっている、なれないよね、それでは
長谷川:大建築家には、そうですね、なれないですね。
佐藤:ほどほど建築を楽しんでしまうと。今の最大の悩みはそこですか、自分の建築とは何だろうということがよく分からない。

長谷川:いやそこはそんなに拘りは無いというか。別に自分の建築がこうだってのは無くって。別に不安ではないです。
佐藤:今何が悩みというか、
長谷川:悩みは、修士設計

佐藤:今 修士設計で悩むと、締め切り いつなの
長谷川:締め切り、中間提出の締め切りが、明日(2009年10月30日)んなんで
佐藤:あららら、こんなところで喋っている場合じゃないよ!

 共に はははあははは

長谷川:いや一応終わらせて来て
佐藤:今終わらせて来たんですね。それでみんなの前で発表して。
長谷川:そうです
佐藤:今の話聞いていると 最悪じゃないか、今年はプレゼンの議題の設定があやふやだから、相当突っ込まれちゃうんじゃないの。

長谷川:そうなんです
佐藤:ボロボロになりそうだね
長谷川:ははははははは
佐藤:じゃ修士設計でボロボロになった長谷川さんのその後っていうのは また5年後に聞かせてもらう楽しみがあるね
長谷川:はい

佐藤:じゃ大いにボロボロになって 頑張ってください
長谷川:はい頑張ります

佐藤:ありがとうございました、丁度29分です、じゃボロボロのなるのを覚悟で提出して、
長谷川:そうです
佐藤:最終的な修士設計の完成の時期は何時なの
長谷川:完成は2月の頭なんですけど。
佐藤:あと3ヶ月あるから、中間発表とゼンゼン違うものを作る可能性もあるね
長谷川:はい

佐藤:それを全部残しておいて記録にして、自分の変化を、学校ではイメージトレーニングみたいなものだからね、実社会の建築とは又違うと思うので大いに羽ばたいて墜落したり飛び立ったりして傷だらけになっても 頑張ってください。
長谷川:頑張ります

佐藤:では5年後にその結末を聞かせてください、またお会いしましょう、ということで29分54秒でした、はいプップップンで終わりどうもありがとうございました。

長谷川:ありがとうございまし
佐藤:またあとでね
長谷川:はい



 神奈川大学m2 長谷川明さんの話はこれで終わりです
 最後まで読んでいただきありがとうござい
 続きは2014年です おまちくださいませ

 記録公開日 2009年11月07日

 文字起こし・文責 :サトウトシヒロ