ことば悦覧in 神奈川大学 2009年10月29〜11月01日  home    

 学生 小金丸信光 村上敬祐  長谷川明  坂本友里恵 杉山聖昇   

 社会人  丸山美紀・新田有平 本間義章  松野由夏 
 番外編  松田朋春  

  丸山美紀新田有平さん マチデザインにて 29〜30日 真夜中
 その(01 02 丸山さんについて) (03 04 新田さんについて)
    (05 06 07 色々語り)   (08骨董コレクション) 

 その01

 丸山さんのおいたちなど

佐藤:よろしくお願いします、丸山さんと新田さんは夫婦ということなので、どちらから 生い立ちとかそういう話をまず、じゃー丸山さんから

丸山:私から、私はですね、長野県の安曇野市です、1973年です産まれです
佐藤:ずーっと安曇野市で
丸山:それで大学で東京にやって来て

佐藤:小中高全部安曇野ですか

丸山:
中高ずーっと、向こうで育ちました。
佐藤:中高では何をやっていましたか、小学生時分も含めて

丸山:小学生とかは、
佐藤:安曇野って処は風光明媚な所と言われてますよね
丸山:そうですね、外で遊ぶか家で何か工作したりとか。そういう感じでしたね
佐藤:工作してたいんだ

丸山:そういうのは好きだったかな〜って感じです
佐藤:中学生では
丸山:もう部活ですね、吹奏楽やっていたんでずーっと楽器をやって
佐藤:どんなパートですか
丸山:楽器ですか、楽器はクラリネットをずーっと
佐藤:木管楽器を
丸山:木管ですね〜

佐藤:どうして木管楽器でしたか 音がいいとか軟らかいとか
丸山:音が良いとかもありますし、やっぱり旋律を弾くからいいっていうのもありますし、さすがにパーカッションとかだと
佐藤:リズムだけは
丸山:リズムだけだけど、あれは格好いいけれど、よっぽど本当にリズム感がよくないと出来ない、その辺でまあ、大勢に埋もれもするんですけど時々旋律にもなってっていう処で木管でも
佐藤:中高 吹奏楽で
丸山:そうですね、けっこう多いんですよ、曽我部さんもあれです、木管で
佐藤:けっこう今でも盛んですか

丸山:そうですね家の、安曇野ですか、安曇野はそんなことないんですよ、全国的にも中部地方というのは吹奏楽ゼンゼン、盛んな処やなくって。陥没地帯ってずーっと言われていて。その中でも長野県はそんなに上手じゃないっていう処でしたけど。地味なりに
佐藤:コンテストでどうこうって話でもないからね
丸山:うん。大人しく、楽しくやっている感じです

佐藤:建築を 大学は東京へ
丸山:東京です
佐藤:東京のどこですか

 奥山研で学ぶ

丸山:
東京工業大学っていう

佐藤:いきなり
丸山:いきなりですね。そうですね
佐藤:どうして東工大に
丸山:そこは、まあ本当に
佐藤:東工大って土木と建築がごちゃ混ぜで
丸山:そうですね、そうかそうか、うんうん
佐藤:そう聞いているから、それが分からないで入った、最初から建築を目指していたんですか

丸山:最初から建築やるつもりはありましたね
佐藤:勉強しないと土木へ落とされるんじゃないんですか、そうでもないんですか
丸山:そうです、普通に勉強していれば、ああこういう事言っちゃうとまずいのかなふふふはは、でもちゃんと入るつもりがあって、普通に勉強していれば建築学科に進んで
佐藤:丸山さんなりに普通に勉強していたら建築学科に入れて、何で建築学科なんですか、目指した理由はなにか
丸山:元々ですか、いや、大学はいるときから建築やりたいな〜っていう、高校生ぐらいのときから思っていたんですけれど、
佐藤:高校生ぐらいからね、切っ掛けはなんでしょうか
丸山:切っ掛けは、そうですね。やっぱり何かこう、ずっと好きなことを仕事にしていきたいっていうのがやっぱりあってそのときに、でやっぱりあの〜よく分からないこう〜研究職みたいな事よりは物を作る仕事をずーっとして行けたらいいな〜っていうのがあって。その中でまあ絵を描くとか、そういう仕事もあるんですけど。そういう仕事よりはやっぱり何か人が使う物がいいだろうな〜っていう漠然とした中で。まあ田舎でしたから、情報もあんまり無くって。そうするとまあ建築なんじゃないかな〜っていう処で。

佐藤:自分で決めたんだ
丸山:そうですね。
佐藤:周りに建築家がいたとかそういうのではなくって
丸山:そういのではないんですけど、後は
佐藤:物を作って人が使い 仕事は建築家であると
丸山:ありますね

佐藤:冷蔵庫とかそういう物もありますけど、新田ははははははは みんな使うじゃないですか
丸山:車とかね、
佐藤:工業デザインというか
丸山:ちょっとその辺だと、なんか専門的過ぎる感じが当時したんですよ
佐藤:あまり情報もなかたんでね
丸山:うんうん。で、なんかやっぱりこう それこそ設計事務所ってチッチャイ町でもそれなりに在るしなんとなく仕事が見えて、その辺も現場もあるし
佐藤:専門で関わってなくっても 建築現場が見えるよね
丸山:そうですね

佐藤:設計事務所が見えて 工事をやっている人が見えて
丸山:そうそう
佐藤:工業製品だと デザイナーは見えない、どこに居るか分からないしね〜
丸山:そうですね。どっかのラボの中で一生懸命、粘度をこう
佐藤:包丁デザイしている人が存在しているなって知らない 知る機会がほとんどないものね ふふふ 金物工場で作っているんだろうぐらいだしね
丸山:ね〜

佐藤:高校生ではなかなか 情報が偏って流れて来るだろうしね
丸山:あとはやっぱり家は田舎は田舎なんですけれど、本当の田舎なんで、別荘地みたいな やつが在るんですよ。
佐藤:はあはあ 別荘分譲地ね
丸山そう、で、本当に綺麗な景色の中綺麗な佇まいで良さそうな建て物が幾つか建ってるのとかをちっちゃい時から割と見てたりとかして。ああいうのって良いよね〜って

佐藤:別荘が展示場のように一杯在るわけだね
丸山:展示場というより本当に住んでいる、昔からちょこちょこ出入りをしながら住んでいるっていうような、別荘
佐藤:自分が産まれる前から使われているね
丸山:そうそう
佐藤:丁寧に使っていて、

丸山:ああいう雰囲気いいな〜って
佐藤:風光明媚な風景に馴染んでいると
丸山:そうそう
佐藤:人間にも馴染んでいるけど
丸山:そこまでは深く考えてなかったでしょうけど。
佐藤:東京にはなんぜ出てきたんですか 名古屋に行くとか、色々選択肢はあると思うですけど

丸山:そうですね、それは本当に偶然ですね。何となくそれでも、長野県、今は信州大学で建築盛んな大学ってあるんですけれど、その私が学生の頃はほとんど無くってですね。でやっぱりまあ出るとしたらそれで東京かな〜っていうのが
佐藤:名古屋の方が近くないのかな
丸山:名古屋は、調べたんですけどあんまり、凄く設計をやっているという感じがしなくって。工学的な そういいながら私も東京工業大学というので工学的なアプローチだとは思うんですけど。ちょっとそういう何か設計ポイ感じで、印象が無かった。でもそれって、それもそんなにたいして調べたはなくって。ほとんど偶然入ったからたまたま、良い先生に恵まれて。良かったな〜って
佐藤:先生はどなたですか

丸山:私はですね、奥山信一先生っていう、曽我部さんの一個上の代の同じ研究室の人が丁度研究室つくりたての頃に新田の方が先に入って一学年遅れて私が入ってっていうかたちで。

佐藤:どういうふうに好い先生だったんですか。
丸山:どういうふうに、奥山先生だけっていうよりは大学の雰囲気として凄く色々考えさせられる、考えさせられるんですよ
佐藤:建築とは何かというような話ですか

丸山
:もうそういう話もそうだし、自分がどういうものを何か作ったときにそれはどういう意味でこれやっているのかとかどういう場所を作ろうとしているのか とか。そういうのを一々言葉で説明させられるっていう やり取りを何度もするんですね。その辺で割と最初は何でこんな言葉よりも形じゃないのかって思っていたりも当時はしたんですけれども、やっぱり話している内に自分の中で何かこうよりクリーアーになってくるっていうのがあって。それは凄い良いプロセスだったのかな〜と思いますね〜今でも。

佐藤:おもいもよらないようなアプローチで作ることを考えさせられちゃうわけね
丸山:ふふふふふふ
佐藤:形を作るつもりだったのに、いきなり言葉で
丸山:だたあんまり抽象的な事をすすめているわけでもなくって。逆にその抽象的な話は学生のとき、今の学生もそうですけど。学生さんて好きなんですけど。そういうことばっかり話してると それはそれで、中身が伴ってないんで駄目で。ちゃんとこう実感の有る自分の言葉で喋っているっていうことが重要というような

佐藤
:自分言葉でね 自分に実感があるように自分に向かって喋っていると
丸山:そうそう
佐藤:社会に向かってと言う話ではないよね、自分の中に建築とは何かという問い掛けを
丸山:まあそうですね、結局人に向かって喋っているけど、自問しているとまあ変わらないですよね
佐藤:そんな感じだよね、。自分の中で建築とはこういうみたいな概念を探して、それを一生懸命基本の基本だからこれをやりましょうと、とりあえず王道を歩いたみたいな、フォルムはどうしたんですか?

丸山フォルム は
佐藤:作らなかったんですか、考えてばっかりですか
丸山:ああ〜
佐藤:物作りたかったわけでしょう
丸山:うんうんうん
佐藤:すっかり考える そっちの方が楽しくなっていたと、でも卒業設計とか課題とかある
丸山:色々やりますよ、うん。課題もありますしね〜卒業制作もあるしコンペも幾つか出したりしてたんで。その辺、だからまあ、結局こう言葉が直接形になる直接その言葉を形にしたような物っていうのは、でも意外と面白くなかったりするんですよね。その辺のこうバランスの採り方、実際だから言葉を越えたものを、形も作らないといけないだろうし。形作っている間に新しい言葉が産まれるみたいな事があればいいんだろうな〜と。それ今でも思いますけど。
佐藤:言葉を越えていいものってのは未知の領域だからむずかしそうだ
丸山:うんそうですよね。ただやっぱり何か、自分で説明出来ちゃうようなものっていうのは予め分かっているようなものだから
佐藤:作り込まれて既成概念の建築に囲い込まれちゃうような感じですかね
丸山:うん、そうなんですね。自分でいつのまにか誰かのコピーをしているっていう状態になりかねないんでね〜。なんか

佐藤:すごいむずかしい問題だね、どうやってそこを突破して来たんですか
丸山:いや未だに突破してるかどうか 分からないですけど。別にまあ自分でどういうものを作りたいのか?っていう処に戻りながら何時も一々考えているっていう処ですかね。だからそんなに最近考えているのは、そんなにまあ複雑なものを予め作っろうと思うよりは、どういうものが良いのかっていう、もっと根本的な事から最近は考えるようにしようかな〜と思っているんですけど。
佐藤:なかなかむずかしい作業だし、自分がそういう処に興味があるんだからしょうがないですよね
丸山:はは ふふふふ
佐藤:そうですか、それで現在に至るみたいな感じですね
丸山:現在に至るですかね

 大学での課題など

佐藤:大学では教えてるっていうのは、大学4年間、僕が松島潤平さんから聞いた話によると、最初の1年生とのきには有名住宅建築に増改築を加えるっていう事東工大の設計課題らしいんですけど、その当時もそうだったんですか。

丸山:いや〜一番最初の課題は普通に那須に別荘を造る
佐藤:そうかそうかドンドン変わるんだな、課題も
丸山:そうですね
佐藤:なるほど、
丸山:4,5年に一回ぐらい
佐藤:丸山さんの時は那須に別荘、ドリームハウスを
丸山:うふふふふふ、感じでしたね〜、それから那須に別荘つくって、後は代官山の同潤会の建て直し、
佐藤:そのころはけっこうミーハーしてましたね〜ふふふふ
丸山:わりとなんて言うんですかね、みんなが何か気になっている場所とか、みんなが好きな建物を造ろうとか、学生会館を大学内に作りましょうとか
佐藤:建物一個を完成させるみたいな話だよね

丸山:そういう課題が多い、最近はそうじゃない課題が多いみたいですね〜
佐藤:それは丸山さんが学部生のときは建物の一個で命みたいな、完結するみたいな話がずーっと続いたいたと
丸山:そうですね、そういう課題が多かったですね〜、そういえば何か、ただ3年生とかになると、
佐藤:学部生の頃は何年頃かな
丸山:2年から設計の課題が始まって、私が入学したのが1995年ですね。最初に設計課題があったのは

佐藤:1年生のときは
丸山:1994年ですね、
佐藤:バブル弾けちゃっているね
丸山:バブル弾けてますね〜
佐藤:今更設計してどうするんだというけど 設計課題していたんだ
丸山:そうですね〜
佐藤:そこで一通りパブリックな建築の課題でやって、修士ではどんな仕事をやられたんですか、
丸山:修士では

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