金沢  ことば悦覧 2008年春   home 

  林野紀子さん ことば悦覧  2時間23分    

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 07 

佐藤:では2部 林野さんの近頃という感じをお聞かせください。設計事務所はカークの二階でですか
林野:4月からです
佐藤:始めたばかりですか
林野:移って来たのが4月からです
佐藤:そうだよね、初建築を建てたわけだから

林野
:まあまあ ふふふふふふ
佐藤:始まっているということで、寝泊まりはここではないと
林野普通のマンションに住んでます。今までは石川県がやっている、支援施設みたいなところで、そういう処って受付に秘書の人と担当の方が居て。

佐藤:ふふふふ
林野:で、何人かがチッチャイ!ブースをシェアしていて。打ち合わせスペースとコピーが在って。だから一人でやっているんだけども、同僚みたい人が一杯居るみたいな環境でやっていて。
佐藤:そこでは石川県の建築の仕事を分配してくれるんですか?
林野:分配はしてくれないです

佐藤:「スペースだけを安く貸し出すから、若い人集まって来なさい」みたいなことですね
林野
:そうです
佐藤:そうか
林野:凄〜い狭いんですよ。畳み何畳分かしかないんだけど。凄いおっきい模型をつくっちゃって出ないとか。ははははははは みんなに「これどうするんですか?」とか言われちゃって。へへへへ。まあちょっとそんな事もありました。今度広くなったし、土間とかもあるので、ここを可愛らしくしたいな〜と思っているんですけど。

佐藤:今の処はカークの運営と自分の事務所の設計活動をということで
林野:そうですね。
佐藤:両方をやっていかなければいけないと
林野:そうですね。
佐藤:どんな?自分の中ではマゼコゼに成って行くんでしょうけども、こちらのカークの活動は何割ぐらいで、どんな事をやっているんですか?設計活動はこんな割合でこのような活動をしていきたいとかを聞かせて頂ければ

林野:う〜ん 仕事があり次第って感じですけど ははははは はい。今は住宅兼事務所と、「実家を改装しろ」と。話が来て、それやんないと親に迷惑かける
佐藤:実家というのは山梨県ですか?サラリーマンだから普通の家ですか?
林野:それがですね、家の祖父がですね〜、何か地震に遭った事があるんですね。どこかの。それで恐れて結構古いんですけど、RCなんですよ。
佐藤:何年前ぐらいですか。
林野:40年前のRC RCの中に大工さんが木造の柱を立てて内装が作ってあるんです

佐藤:混構造ですか
林野:なんだか判らないけど 変わった作りなんですよ。
佐藤:名のある建築家とかじゃなくてですか
林野:とかじゃなくって地元の人、たぶんその中に大工さんが頑張って作ったのかな〜と。柱の位置が2重にある

佐藤:林野さんに与えられた宿命の仕事ですね
林野ははははは そうですか〜はははは
佐藤:曖昧なものを与えられて、淡々と回答を示して行く 
林野:両親が元気なうちにやらないと 禍根を残しそうなので。あとはカークの仕事の方は 本当にまだ始まったばかりなので。回すのに一杯一杯なので。

佐藤:置いてあったパンフレット頂いて読んだんですけども 町屋はHさんが所有してて、Hさんからお借りして。
林野:お借りしてるんです。月3万5千円
佐藤:全部でですか

林野:全部でです
佐藤:安いですね。
林野:はい
佐藤:これは林野さんだけが家賃を支払っているんですか?割り勘?

林野:今入居しているものが正式には3人おりまして。3人から2万5千円づつ集めているです。それで家賃と光熱費とまかなって、余った分を活動費として
佐藤:そうかそうか。
林野:家賃を光熱費とインターネット費用で。なんのかんので。冬場の暖房費が凄くかかるので。平均すると月2万円ぐらいかかる。活動費が1万5千円ぐかいかな
佐藤:家賃が3.5+光熱費2+活動費1.5万円と モウ一寸いるかもしれないね。それは3人で活動費までも出そうと?家賃収入でね

林野:家賃収入で回そうと。
佐藤:そうか
林野:その後はまだ考えてないです ふふふふふ
佐藤:会員制にすると複雑な問題が出て来るけども。寄付してくれる人がればいいね
林野:そうなねすよね。あればね。
佐藤:お金を受け入れる態勢を作りつつ

林野:そうなです。規約とかもいるのかな〜と 今の処 カークのメインが人が来た時に、例えば佐藤さんに30日やっていただく、レクチャーをやってパーティー
佐藤:本当にやるの俺 ははははは
林野:もう20人ぐらい集まって居ますよ、申し込み

佐藤:え〜え
林野へへへへへへ
佐藤:いですけど
林野:はい 
佐藤:本当ですか 凄いな〜 

林野:集客力はすごくって 
佐藤:どのような年齢構成 の人が来るのですか 
林野:たぶん一番若い人は10代、一番上の方は60代
佐藤:難しいね〜 建築の関係者じゃないんでしょう。
林野:じゃない方も
佐藤:じゃ俺の話をすればいいんだな。私今月これヤリマシタと

林野:それでも充分面白いと思います。
佐藤:僕の日記を説明すると ふふふふふふ
林野:それ面白そうですね
佐藤:30分ですよね、短いですから、建築のことは喋ってもしょうがないので 私も建築つくってました〜と言ったほうがいいかな

林野:ううふふふふ プロジェクターとかもあるんです 
佐藤:PCでインターネットに繋がるから写せばいい
林野:自前で作ったスクリーンもあるので
佐藤:突然来た人間にも、呼びかけて聴衆を集める。それは有料なんですか?
林野:一応 1500円頂いて、パーティー酒代込みなので、もうギリギリです

佐藤:そうですね〜パーテー代2000円ぐらい取らないと足でますよね
林野:なんとかそこを
佐藤:お酒は持って来い!と言う
林野:うふふふふふ 
佐藤:お酒は大量持ち込み歓迎 ははははは 持ち込んで来ないですか?

林野:皆さん色々差し入れもあるので 
佐藤:イベントの食材費は割り勘でまかないたい、1.5万円の活動費というのは飲み食い代ではないと。 
林野:はい 1500円の中に講師の謝礼も入っているんですよ
佐藤:なんで出しているんですか、タダでは駄目なんですか
林野:みんなで色々話して、やっていただいてるから、気持ちだけでも出そうよと
佐藤:ああ 自分たちの気持ちね!俺にもくれるの〜、タダで泊めていただいているのに!一泊1000円だよね?

林野:いやまだ、決まってないんで いいって話になってて
佐藤:ラッキー
林野:はい ともにふふふふふふ

佐藤:
そ〜か〜、電車賃だけでここまで来て。隣のスーパーへ入って、買い物して。向かいの魚屋さんでおかずを買って

林野:そうなんですか 買えました?
佐藤:おかず売っていたのでね 
林野:へーえー。
佐藤:暮らしやすそうで 完璧ですね
林野:それで良いんです

佐藤:話すと5000円くれるとは聞いていたけど、本当の事なんだ。
林野:本当です ふふふふふふ
佐藤:冗談だかと思っていた。5000円分だけ話しなければいけない
林野はははははは

佐藤:交流の場をつくって、レクチャーしてもらっていう事なんですね主に。将来改造を加えて展覧会をしていくと
林野:その5000円というのも色々紆余曲折があって、出さない時期もあったし一万円の時期もあった。何か落ち着いたんですね皆さん5000円で。
佐藤:やっぱださなきゃ駄目なのか
林野:気持ち出して〜っていって

佐藤:ふふふふふふふ そうか〜 色んな人が来るわけだ。
林野:ただ交通費は出せないので
佐藤:何人ぐらい来ているんですか?
林野:佐藤さんが10回目です。
佐藤:輝く10回目の人です ふふふふふふふ ああそう〜10人も来ているんだ〜 最初だれが来ているんですか?書いてありますか?

林野:最初は五十嵐太郎が来て、先輩なのでお願いして。違う、それも五十嵐さん違うイベント出来たのを
佐藤:こちらにも融合してしまうと
林野:だいたいそうなんですよ
佐藤:コバンザメ型イベントですね 
林野:コバンザメイベント 本当に
佐藤:なるほど

林野:そして他には 建築家関係だと新堀さん 
佐藤:何かレクチャーに来たので
林野:現場をやっていらっしゃるから それで来ていて ふふふふ
佐藤:そういう人を よく見付けますね
林野:みんなで網を張って

佐藤:おれみたいに勝手に来るのは珍獣ですね 
林野:本当に飛んで火にいる何とやらです 共にはははははは
佐藤:おれは大変な処に来てしまったんだ
林野:実は 
佐藤:東京で会った石川さんが行け!っていうからね 林野さんが嫌だって言ったら来なかったんだけど 

林野:あとはこれ順不動ですけど あと美術関係者では 青森のACACっていう女性の方。これ初女性の方。 それから 瀬戸内海の地中美術館 
佐藤:瀬戸内海からここまで来るのはよういじゃない
林野:それは誰かを送って来た 
佐藤:はははははは 
林野:美術館に偉い人を送って来たついでに で無理矢理泊めて 

佐藤:そのやり方はあったな〜みたいな。それを考えた事は無かったな〜 
林野:沖縄の人もいる
佐藤:またまた大変じゃないですか〜 
林野:沖縄のギマさんというアーテストの方も何かのついでで来て泊まって、ああ後海外もいるんだ。オランダのラムカシエルさんという
佐藤:何をするかたですか

林野:
彼はアーティストで、色んなインスタレーションみたいなものを作っている
佐藤:美術館に来たついでに ここでもレチャーをして帰る
林野:来たついでに
佐藤:そうかそうか それいいね〜
林野:あとは中村マサトさん 秋葉原で。神田だとかやっているアーテストです。マクドナルどのMのやつ

佐藤:あーわかるわかる コンビニなどの文字を抜いて 展示した人ね なるほど
林野:あとは あゆおさんて ミュージシャンなんですけど タカハジユウジさんという作曲家の息子さんで ワールドミュージックをやっている方なんですよ
佐藤:タカナシユウジってだれだろうな〜
林野:坂本龍一さんと
佐藤:ああああ 

林野:わりと独特な 
佐藤:凄い多種交流だね色んな人とね すばらしい
林野:はい 
佐藤:分野限定せずで ですか 例えばスポーツ選手とか
林野:どうだろう でも何となく境界があるんですよ 共通しているのは 何だろう、やっぱりこう あんまり資本主義に取り込まれてない人 

佐藤:へえへへへへへへ 
林野:それは自分が思っている それから具体的なアーテストレジデンスとかやっている人 アート支援とかやっている人 あとは自分のこういうオルタナティブとかNPOとかをやっている
佐藤:活動家ね
林野:活動家! だいたいそんな 
佐藤:おれ活動家かもだしな〜

林野:どんぴしゃです
佐藤:しょうがね〜な ともに はははあははは そうかそうか10人目が俺なんだ
林野:はいそうです。あとアメリカにいる学芸員の方 橋本さんは桂離宮の写真を撮った方なんです。かなりご高齢のの研究をされている方 
佐藤:アメリカにいるんだ

林野:アメリカにいらっして 
佐藤:研究者と活動家と表現者と
林野:あと、その町家研究会 町家を再生している方々
佐藤:なるほどね このパンフレットに書いてありましたけれども 目的とかあまりはっきりしたものは無いわけですよね  

林野:町家研究会は 町づくりをしたり
佐藤:自分たちの仕事を増やそうというのかな
林野:そうでもなく とにかく町家が好きなので 今 減っているらしいんですね 
佐藤:空き地にしたほうがいいとか 住んでないと防犯上あぶないとかね 
林野:一軒でも減らしたくないというのが、根本の動機らしいんです
佐藤:直接は町家研究はやってないんでしょう 越境してきてるわけだ 
林野:お互いに こう 
佐藤:色んな欲望が寺町の町家というところに重なってあるわけだね

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