初夏のニュージーランド8日間

2003年11月15日 その2


ランチの後は、マウントクック村へ向けて出発。
この日は朝からとても良いお天気だったが、マウントクック周辺は山であるため、このあたりの天気とは全然違うこともめずらしくない。
実際、この日の朝はマウントクック地方は大雨だったそうだ。

マウントクック村は、クイーンズタウンからクライストチャーチへ続く国道から、行き止まりの枝線(国道80号)に入り、52キロのところにある。
この52キロの道路へ入ったところ、すばらしい景色が目の前に飛び込んできた。

朝からの雨はあがり、標高3754mの
マウントクック (マオリ名アオラキ) の勇姿がはっきりと見えた。
バスの中から、歓声と拍手がおきる。
山岳地帯特有の不安定な気象ゆえ、マウントクックがその完全な姿を見せてくれるのは、年に数日しかないという。それだけに、青い空に白くそそり立ったピークは感動的だった。


あれ?この風景どっかで見たことがあるんじゃない?ふとそんなことを思った。
それもそのはずだ。左手にブルーの湖を眺めながら、マウントクックに向かうこの道は、
某社の車の宣伝に使われていた道だそうだ。



ホテルに入る前に、オプショナルのセスナの遊覧飛行にいくことになった。本来なら、翌日に申し込んでいたものなのだけど、明日の天気はわからないから、晴れている今日のうちに飛んでしまったほうがいいということだ。
マウントクック空港。左側の小屋がセスナの格納庫


もともとこのセスナ、ちょっとでも風が強かったり、天気が悪かったりするとすぐに欠航になってしまう。もちろん安全を考えてのことなんだけど。だから、飛べるときに飛んでおいたほうが賢明なのである。
今日の午前中は、雨のためフライトは中止だったが、天気が回復した2時過ぎから飛行機が飛んでいるということだった。

マウントクック空港は、セスナ用の小さな飛行場。
私たちのフライトは4時から。チェックインのときには、「今日は氷河の上に着地はできない。空から見るだけになる。」といわれたのだが、出発間際になって、氷河に着地可能ということになった。
氷河に着地ができるのは、今日はこのフライトだけだそうだ。なんてラッキーなんだろう♪♪

それでは遊覧飛行をお楽しみください。

窓の外にはサザンアルプスが広がっている 氷河はミルク色したタズマン川に流れ出ている
登山者のための山小屋 氷河の流れた後

空港を離陸してから約20分ほどでタズマン氷河にはいる。そして、スキーを履いたセスナは氷河の上に着陸した。
一面に広がる白銀の世界。もちろん、私たちのほかには誰もいない。
同じセスナに乗った方が仰った。「ここに自分が立っているのが、信じられない・・・。」
この遊覧飛行に参加された方の中には、セスナは初めてという方もずいぶんいらっしゃった。また、揺れそうで怖いという理由から参加されない方もかなりいらっしゃったようだ。
確かに、小型飛行機だから多少の揺れはある。
でも、空中で大接近するマウントクックは大迫力だし、空からしか見えない景色だってある。
夢のようなセスナ遊覧飛行は約45分間。参加者は、全員大満足で飛行機を降りた。


今日の宿泊は
ハーミテージホテル本館。
マウントクックの姿を間近に望むことができるホテルとして人気の高いところだ。
私たちの部屋は残念ながら、アオラキウィング(マウントクックが見える部屋)ではなかったのだが、私の部屋は角部屋だったこともあり、ベランダにでると、マウントクックがばっちり見えた。

今日の夕食は、ホテルのレストランでビュッフェディナーだった。
ビュッフェってそんなにたいしたことないのが通常だけど、ここのホテルのものはすごくよかった。
料理の品数もとても多いし、どれを食べてもとってもおいしいのである。
生牡蠣、ムール貝、鹿肉、ラムチョップ、スモークサーモン・・・ついつい食べ過ぎてしまった。
で、ダイニングルームの窓からは、マウントクックがはっきりと見える。
今日は、一日移動日で、特に観光などはなかったんだけど、このお天気とマウントクック、そしておいしい食事で、大満足の一日だった。他の皆さんも、ニコニコ顔だったしね。


夕食後は、星空鑑賞にでかける。でも、日没が遅いから10時からの鑑賞ツアーだ。
昼間は暖かかったけど、夜は急激に冷え込む。「持ってきた衣類をすべて着込むくらい、一番暖かい格好で出かけてください」との言葉どおり、着膨れでモコモコしながら、バスに乗り込む。
この星空鑑賞ツアーは、バスで街灯りの影響を受けないところまで行き、そこで星をみるというものである。
しかし、山の天気は変わりやすい。昼間はあんなにお天気だったのに、この頃には雲が出ていて、残念ながらちらほらと星が見えるといった具合。
楽しみにしていた南十字星も、見ることはできなかった。ああ、テ・アナウで写真を撮っておけばよかった〜(泣)
ということで、おみやげにもらった絵はがきをスキャンしておくことにします。

約1時間のツアーを終えて、ホテルに戻る。
この日は、ラグビーのワールドカップの準決勝。地元ニュージーランドのオールブラックスVSオーストラリアのワラビーズの試合が行われたのだ。
そのため、とーさんは星空ツアーを欠席して、ラグビー観戦していた。残念ながら、オールブラックスは負けちゃったけどね。

ベランダから星が見えていたので、いちおう撮ってみた。星の軌跡だけはちょこっと写ったかな。






■一口メモ
タズマン氷河遊覧飛行のオプションは、本当にすばらしかった。空の上から見るマウントクックや氷河は、参加しなければ絶対に見ることができないものです。ただ、天気の良い日はサングラスがないとつらい。一面の銀世界では、雪目になってしまうから。
空港のカウンターで、サングラスを無料で貸し出してくれます。お持ちでない方はここで借りてから、飛行機に乗りましょう。


 
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