初夏のニュージーランド8日間
2003年11月17日 今日は、朝からパノラマハイキング。 クライストチャーチ郊外のハイキングコースを歩く。このトレイルは、海岸線のすばらしい景色を眺めながら歩くというものだ。それほどきついコースではないので、誰でも気軽に楽しめるハイキングコースだという。
合羽を着て出発だ。「荷物はバスの中に置いていっていいですよ。」という言葉に、カメラを首から下げて出かける。 歩き出して少しすると、雨足が強まってきた。かなりの降りである。風も強くなってきた。 道は、雨で土が流れ出し、真ん中の土が少なくなってU字型になっている。歩きにくい・・。 一歩踏み出した足が、泥で流される。 普段、歩くってそんなに意識したことないけど、今日は一歩一歩注意深く進んでいかないと、大変なことになってしまう。生えている草につかまって歩きなさいとアドバイスをいただいた。 でも草が抜けたら洒落になんないよなーなんて思いながら歩く。写真を撮ろうなんて余裕はまったくなし。いや、周りの景色を楽しむ余裕なんてまるっきりないのだ。歩くのが精一杯。 ふと顔をあげると、海が見える。きっと天気がよければすばらしいハイキングコースなんだろうな。 普段なら1時間ほどのコースらしいが、ぬかるんだ道のせいでもう少し時間がかかったように思う。 この土砂降りの中を歩いていて、小学校の遠足を思い出した。合羽はきていても、雨はしみ込んでくるし、汗もかいて、合羽の中はムレムレ。ゴムの蒸れた嫌な臭い。ズックには水がしみ込み、歩くたびに感じるビチャっとした感覚。とにかく不快なことばかりだった。 しかし、今は違う。ゴアテックスの雨具は、全然雨を通さないし、トレッキングシューズの中は、あんなぐちゃぐちゃな道をあるいても、少しももれていないのだ。 こんな最悪な天気の中でも、歩くのが少しも苦痛でなかったのは、この靴と合羽のおかげだろう。どちらも安いものではなかったけど、あらためてその凄さを感じたのだった。 |
|||||||
ハイキングを終えると、ランチの時間だ。今日は一般家庭にお邪魔して、手作りのランチをいただくというもの。 実は、この一般家庭訪問は、最近人気のオプショナルなのだという。クライストチャーチはガーデニングが大変盛んな街。本当にどこの家庭でもきれいに庭を作っておられる。日本でもガーデニングブームということで、NZの一般家庭を訪れ、いろいろなお話を聞くのが人気になっているのだそうだ。 バスは港町リトルトンを通る。途中、西洋さくら草が満開だった。 |
|||||||
|
|||||||
調度品もすばらしく、とても一般の家庭という雰囲気ではない。「ここって一般家庭なんですか?」とガイドさんに尋ねてしまった。 ご主人は建築デザイナーだそうで、とにかくおしゃれなインテリアなのである。 それにお手製のパンとデザートのロールケーキ。 どれもとってもおいしかった。特に、パンはとても手作りだと思えないほどおいしい。 外側はパリッと、中はもちもち。思わず食べ過ぎちゃう。 デザートは。ココア味のスポンジに生クリームのロールケーキ。 かなりのボリュームだったけど、おいしくてこちらもペロリ。今回のツアーは、女性が多かったので、食後は奥さまに質問攻め。「このパンはどうやってつくるの?」「キッチン見せてください。」などなど。 気さくな奥様は、どんな質問にもニコニコ笑顔で答えてくださる。確かにただの観光だけより、こうして地元の方と触れ合えるこういうツアーが人気になるのも何となくわかる気がした。 |
|||||||
午後からは自由行動。 考えてみれば、NZに着てから何もおみやげを買っていない。まずはお買い物だ。 ホテル ホリディインから街の中心である大聖堂までは歩いて15分ほど。このあたりのデューティフリーやおみやげ物屋さんでは、タクシーで送迎もしてくれるのだけど、地図を片手にぶらぶら歩いてみるのも楽しいものだ。 特に、春は花が咲き始めて、すてきなお庭があちらこちらで楽しめる |
|||||||
お買い物が終わったら、ちょっと観光しましょう。 まずはクライストチャーチのシンボルである大聖堂(The Cathedral)。 入場は無料だが、中でビデオ・写真を撮りたい方は2.5ドル必要となる。(こちらは正面脇の入り口から) この大聖堂は1864年に建設が開始され1904年に完成した。高さ63メートルの尖塔を持つゴシック様式の美しい教会だ。内部のステンドグラスもすばらしかった。 高さ36メートルのところに展望台があり、クライストチャーチの街が一望できる。 この大聖堂のある大聖堂スクエアが、クライストチャーチの中心部となる。 バスやタクシー、トラムなどの公共交通機関の拠点となり、観光局、商店、レストランなどが建ち並んでいる。 |
|||||||
クライストチャーチではトラム(路面電車)が市内を走っている。一周25分ほど。ちょっと乗ってみましょう。 トラムは市内の観光スポットを網羅している。有効時間内なら、何度でも乗り降り自由なのでまずは1週回ってみて、次に好きなところで降りてみるとよいだろう。 |
|||||||
|
|||||||
こちらはアートセンター。
もともとはカンタベリー大学の校舎だったが、手狭になったため、大学が移転した後がアートセンターとなったものだ。 陶芸家や木工家、彫刻家などの団体が創作活動を行っている。 手作りのおみやげ物なども売られているので、人と違ったものが欲しいという方にはぴったりの場所である。 |
|||||||
こちらはカンタベリー博物館(Cantabery Musium)。 南半球屈指の博物館と言われるここには、南極探検隊の貴重な資料が展示されている。 雪上車をはじめ、アムンゼンやスコットらの探検家の装備などさまざまな展示物を見ることができる。 また、先住民、マオリ族のトーテムや刺青なども充実している。 自然科学の分野では、ニュージーランドに生息していたモアの卵や骨格など、この土地ならではのものを見ることができる。 博物館内部は広いので、じっくり見ようとしたらほぼ半日はかかるだろう。 |
|||||||
ガーデンシティと呼ばれるクライストチャーチには、至るところに美しい公園がある。 中でもこのハグレー公園(Hagley Park)は、ひときわ大きい公園で、日比谷公園の15倍もあるという。 散歩を楽しんでいる人、ベンチで本を読んでいる人、犬とフリスビーをしている人など、それぞれの時間を過ごしている。 また、中にはスポーツ施設もあり、休日には家族連れで賑わうそうだ。 |
|||||||
ハグレー公園のそばにあるクライストカレッジという学校の前で撮った1枚。 ストライプのジャケットに、半ズボン、ハイソックスが何ともイギリスっぽくないですか?まさしく英国のお坊ちゃまって感じ! ここ、クライストカレッジは、私立の男子校。NZだけでなく、他の国からも人気の学校で、赤ちゃんのうちから申し込んでおかないと入学できないんだそう! |
|||||||
クライストチャーチは、イギリス以上にイギリスらしい街と言われる。まさにその通り。落ち着いた上品な街並みがとても美しい街だ。 もっと時間があったら、エイボン川沿いを散歩してみたいし、公園の芝生の上でごろーんと横になってみたいなぁなどと思ってしまった。 明日は、いよいよ日本に帰る日。旅に出るとあっという間に日にちが過ぎてしまうのね。 最後のディナーは、なぜか韓国料理店で、チゲ鍋と焼肉!ニュージービーフ、おいしゅうございました。 |
■一口メモ トラムの乗車券は車両の中でも売られているのですが2日券(12.5ドル)などの有効期限が長いものばかり。滞在日数が短い場合や、そんなに長くいらないという方は、大聖堂近くのJTBクライストチャーチ支店で1時間券(6ドル)か半日券(7ドル)を買うとよいでしょう。 JTBのお客さんでなくても、購入できます。 |
Back 7th Day Next NZ Top Travel Top |