イエローストーン&グランドティートン国立公園 7日間
2004年7月16日その4 | ||||
タワーフォール(Tower Fall)は、駐車場から歩いて5分くらい。 火山岩の尖塔の間から、滝つぼへ豪快に落下していて、その高さは40メートルを超える。 Thomas Moranをはじめ、多数の芸術家がこの滝の絵を描いているそうである。 しかし、実際には倒木が散乱していて、あまり美しい滝というイメージではなかったな。 |
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2004年の夏は、タワー/ルーズベルトからキャニオンまでの道が、工事のために通行止めになっていた。 イエローストーンの冬は、雪が降り積もるため、工事は雪がない時に限られる。よって観光シーズンでもあちこちで工事が行われているのだ。 交互通行になる道、通行時間に制限がある道、また、完全に通行止めになる道などがあるので、事前にチェックしておいた方がよい。 タワー/ルーズベルトからマンモスの道は、スケールの大きな風景が広がっている。
これはCalcite Springs(カルサイト スプリングス)というところ。 ここは、イエローストーンのグランドキャニオンの下流のにあたるところである。 ボードウォークが設置され、展望台からは←のような渓谷の景色を楽しむことができる。 火山活動の地熱で色が変わった流紋岩が連なっている。 そして、イエローストーンリバーが15万年という長い時間をかけて、岩を侵食し、このような渓谷を作り出しているのだ。 |
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ところで、イエローストーンには立ち枯れた木がやたらと多い。これは1988年にここで起こった大規模な山火事のせいである。 5月24日に起こった山火事が完全に鎮火したのは11月18日。この火事で公園の40%近く(東京都の面積の1.5倍)が焼けてしまったのだ。 アメリカの国立公園は、火災が起こってもそれが落雷などの自然発火のものなら、鎮火も自然にまかせるという意識である。それに、異常なまでの乾燥が重なって、これだけの大火災になったのである。 その後の倒木も自然に任せたまま。もちろん植林も行われていない。それゆえ、立ち枯れた木々の光景が広がっているのである。 園内の8割を占めるのが、ロッジポールパインという松である。この松は2種類の実をつける。1種類は、普通に繁殖をするためのもの。もうひとつは、松ヤニで堅くカラを閉ざしている。しかし、火災がおき、普段ではありえないほどの高温が続くと、このヤニが溶けてカラがはじけるようになっているのだ。火災で自らが焼け死んでしまう時に、新たな命を撒き散らすのである。 立ち枯れた木も、すぐに倒れるのではなく、少しづつ少しづつ倒れていく。すべての木が倒れるのは2008年までかかるだろうと言われている。そして倒木は、少しづつ分解され、肥料となって新しい木々の生育に役立っているのである。 イエローストーンは、立ち枯れた木々の光景が広がっているが、新しい木々も間違いなく育っている。長い長い時間をかけて、このイエローストーンは緑あふれる元の姿に戻っていくのだろう。 私たちが再びマンモスに到着したのは、13時を過ぎた頃だった。 国立公園内は、レストランやカフェテリア等の数が少ないし、食事できる場所も限られている。ゆえに、ランチタイムになると、どこのお店もかなり混みあう。 私たちは、ここマンモスのカフェテリアで食事を取ることにした。きちんとしたレストランもあるけど、時間がかからずに食べれるカフェテリアがオススメです。 昼食後は、マンモスからノリス方面に進む。 途中、Sheepeater Cliffsという大きな絶壁が見えてくる。玄武岩の固まりが何千年もの間をかけて、崖の表面から分裂し、崖の下に転がり落ちた。この崖の下には、玄武岩の固まりがゴロゴロと転がっている。 この岩盤、どことなく黄色っぽいものに見える。もしかして、イエローストーンの名前ってここから来ているの?と思ったけど、そういうわけではないらしい。 小川の対岸にエルクの群れを発見! エルクは、雄のグループ、雌のグループと雄雌別々のグループで生活をしている。なんといっても特徴的なのは、この大きな角。これは雄だけが持っていて、雌には角がない。 動物を見ると、車を停めて、しばらく動物ウォッチング。 |
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ノリスとマディソンの間にある Gibon Falls(ギボン・フォール)は、高さ24メートルでさほど大きな滝ではない。 でも、階段上のとてもきれいな滝だった。 このあたりには、エルクが多く生息しているんだって。 この後、マディソンのジャンクションで英語ガイドであるヘルガと待ち合わせをしていた。 手配が遅かったために、日本語ガイドが手配できず、明日からは英語ガイドのヘルガにお願いしたのだ。いきなり明日会うより、一度顔をあわせておいたほうがいいだろうというNorikoさんの計らいだ。 ヘルガの第一印象は、とても明るいアメリカのおばさんといった感じかな。 |
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従来は、ガイドの拘束時間は9:00〜18:00だけど、今日はNorikoさんがお客さんをボーズマンの空港まで迎えに行かなければならないというので、7:00〜16:00ということになっていた。 なので、16:00にウェストイエローストーンのモーテル ステージコーチインにチェックイン。 ウェストイエローストーンは、国立公園の西門すぐのところにある町で、30軒ほどのモーテルがある。とても小さな街だけど、イエローストーンへの観光客で賑わっている。 今日の夕食は、街唯一の中華料理店「China Town」へ。ここはNorikoさんオススメのレストラン。 言われたとおり、7時には満席になってしまうお店である。昨日のボリュームたっぷりのディナーで、つらい思いをしたので、今日は軽めにしましょう。 野菜中心のあっさりした味付けがおいしかった♪ でも、残念なことに、ここのレストランはアルコールが置いてないのです。 |
● ひとくちメモ イエローストーン、グランドティートンには何種類かの地ビールがあります。 いろいろ飲み比べをしてみるのも楽しいものです。 これは、イエローストーンのシンボル的なオールドフェイスフルのラベルで、その名も「Old Faithful Ale」。くせがなくて飲みやすいビールです。 他に、お気に入りなのはMoose Drollというもの。「ムースがよだれを流すくらいおいしい」ビールなのです。 |
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