ケニヤ撮影旅行13日間




2004年4月27日(その1)

今日はアンボセリからマサイマラに移動の日だ。
今朝はサファリの前に、荷造りをしてチェックアウトをしてから出発。 短いサファリの後、ナイロビに向かうという日程。
だから、朝はちょっと忙しかった。


スティーブが指差した遠くの方を見ると、ライオンが食事中だった。
バッファローを狩ったようだ。
・・・といっても、はるか遠くの光景で、肉眼では全然確認することができない。
望遠レンズを覗いて、ようやくその形がわかるくらいの距離だった。

ライオンのハンティングは、大抵、夜明け前に行われることが多い。
それは、ライオンが夜目が利くというのと、足があまり速くないので、暗闇のほうが狩りの成功率が高いのだそうだ。





木にはたくさんのハタオドリの姿が見えた。
巣は、白い部分。どうやって作るんだろう?
ちょうど繁殖期に入っているようで、黄色のかわいい鳥たちが忙しそうに出たり入ったりを繰り返していた。






フィッシュイーグル ダルマワシ


今日は、マサイマラへの移動があるので、アンボセリ最後の朝食を取った後、ナイロビに向けて出発した。

国立公園のゲートを出て少し行ったところに、若いチータの死骸があった。
どうやら車に轢かれたようだ。出血はなかったけど、お腹がパンパンに膨らんでいたので、多分内臓破裂を起こしたんだろうとのことだった。
道が整備され、車が増えるにしたがって、人間の生活は、豊かで便利になっていく。反面、動物たちにはどんどん住みにくい環境になっていくんだろうな。


ナイロビまでは約4時間。来た道を引き返すことになる。
車窓の光景を見ているだけでも、かなりおもしろい。サバンナには人はいないけど、道路の両側にはケニヤの人々の生活が見える。これも日本とはまったく異なるもので、興味深かった。
しかし、長距離ドライブであるから、だんだんウトウトと眠気が襲う。ケニヤの道路事情は悪いけど、この頃になると、がんがん揺れる車の中でもしっかりと眠れるようになってきた私。慣れってすごいなぁ。
でも、この車の中で眠れたおかげで、体調もずいぶんとよくなった。

ナイロビ市内に入り、車は国内線専用のウィルソン空港へ。
ここでスティーブとはしばしお別れ。私たちは飛行機でマサイマラへと向かうのだ。車なら6〜7時間かかるところ、飛行機ならわずか45分で着いてしまう。空を飛べるってすごいことだね!

国内線といっても、小さなプロペラの飛行機だ。大きなスーツケースは持ち込めない。私たちは、これからの4泊分の荷物を入れたバッグとカメラ機材だけを持ち、スーツケースといらない荷物は、最終日に止まるナイロビのホテルに預かってもらった。
ちなみに、荷物はひとり15キロまでという重量制限がある。(といっても、誰も15キロで納まった人はいないんじゃないかな。(だってカメラ機材が重いんだもん)

 
空港のカフェで昼食を取り、小型飛行機に乗り込む。搭乗前に「マラサファリクラブ」とかかれた赤いカードを受け取る。他の色のカードの人もいるので、いろいろなホテルを経由していくらしい。
この時の飛行機は、割に大き目の機材で、多分40人くらいは乗れる飛行機だった。

離陸して約45分で「マラサファリクラブ」へ到着。
飛行機が発着するというのに、赤土をただ平らに慣らしただけのAir Strip(決して空港ではない)に着陸した。
ロッジから迎えの車が何台か並んでいた。
ここからホテルまでは約10分ほどだった。

 

少し、このロッジ「マラサファリクラブ」について説明しておこう。
ここは、マサイマラ動物保護区の外にあるロッジである。私、最初は「どうして保護区の外なの?保護区内の方が動物がいっぱい見れるじゃない」と思っていたのだ。
動物保護区内では、サファリカーは決められた道を外れることはできないのが決まりである。動物を見つけても、道路上に車を停めてウォッチングするしかないのだが、保護区の外であれば、そのルールは適用されない。つまり、道を外れてどんなところにもいける。動物のすぐ傍まで行くことができるのだ。なので、写真家には人気のロッジのひとつだという。
動物の数についても、4日間の滞在で本当にたくさんの動物を見ることができたので、不満は全然ない。

部屋は、今までのようにコテージタイプではなく、すべてがテントロッジになっている。敷地内には、↓のようなテントが50棟ほど点在している。
テントとテントの間隔は十分すぎるほど取られているので、隣の音が気になったりということは全然なかった。
テントといっても、ツインのベッドやクローゼット、机が置かれ、洗面台、シャワーに水洗トイレが完備され、不自由なことは何もない。あ、入り口に鍵はかからないけどね。
テント外観 前にはマラ川が流れている
このテラスで風を受けながら、のんびり座っているのが、最高に気持ちよかった。
テント内部 つきあたりが洗面台 その右側にトイレ 左側がシャワーブース
クローゼット、机、電気ポットまで用意されている。

最初は、鍵もかからないテントロッジ?・・・ってちょっと不安だったけど、実際は快適な滞在だった。確かに、お湯を出すためには7分くらい水を出しっぱなしにしてないとならないし、シャワーの水圧は弱いし、たまにお湯が水に変わるし、突然、シャワーが止まっちゃうこともあるl。トイレの水も一度では流れないし・・って、設備面だけで言えば大変なことも多いけどね(笑)
でも、テントを揺らす風の音や雨の音を感じたり、小鳥の囀りや、前のマラ川にすむカバの鳴き声を聞いたりするのもアフリカならではというか、ここにいるからこそ経験できることだと思う。
マサイマラには、「サバンナを見ながらジャグジーに入れる」という有名豪華ロッジがあるけど、アフリカに来てまで、そんな豪華なところに泊まりたいとは私は思わない。
こうして自然を感じるテントロッジの方が、私には魅力的だな。

チェックインして、テントに入ると、しばらくしてから私の荷物が届いた。荷物を運んでくれたのは、このテントの担当スチュワート(部屋係)、ジョシュアだった。
マラサファリクラブでは、ひとつひとつのテントに担当者が決まっていて、モーニングコールからテントの清掃、就寝の支度まですべて1人が担当するということになっているらしい。
ジョシュアのホスピタリティはすばらしかった。彼のおかげで、ここの滞在が何倍も楽しいものになったのは言うまでもない。


●ひとくちメモ
ナイロビからマサイマラへの飛行機は、ウィルソン国際空港からエアケニヤが飛んでいます。
所要時間は約45分ですので、車で6〜7時間かかるのと比べれば、移動の時間がかなり短縮できます。小さな飛行機なので荷物の制限があり、大きなスーツケースは乗せてくれません。
ツアーの場合は、ナイロビ市内のホテルや旅行会社に預けるということができますが、個人旅行ならバックパックやボストンバックをお持ちになることをおすすめします。
総重量は1人15キロまでという決まりがあります。


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