夢惑う世界 雑記帳 随想録<澪標> 気ままにひと言
夢惑う世界4.1.2.8−32 気ままにひと言

2011年11月3日  森みつぐ

 「2015年に予定される新幹線の新函館(仮称)延伸に伴い、JR北海道から経営分離される江差線木古内−五稜郭間(37.8km)について、道は31日に開かれた「道南地域並行在来線対策協議会」の席上、バス運行への転換を正式提案した。」(読売新聞より)
 新幹線を延伸したとき、並行在来線をJRから経営分離するということには、以前から私には納得できることではなかった。在来線は、その土地に深く根ざした庶民のかけがえのない足である。これこそが、公共交通として守っていかなくてはならないものだと思っている。新幹線と在来線は、役割が違っている。庶民の足である在来線を守ることが、国の役目でありJRの役目でないのだろうか。儲かる新幹線だけを引き受けるJRには、私は納得がいかない。
 温暖効果ガスの発生の少ない公共交通、バスよりも鉄道をより守ってゆく必要がある。そして、都市よりも地方の市町村を守ってゆく必要がある。鉄道の廃止は、衰退してゆく地方に、更に拍車を掛けることになるだろう。在来線を廃止するならば、新幹線の延伸はすべきでないだろう。


2011年11月10日  森みつぐ

 「厚生労働省は9日、全国の生活保護受給者が7月末現在で205万495人(速報値)になったと発表した。ひと月前の6月末現在より8903人増え、これまで最も受給者が多かった1951年度の204万6646人(月平均)を3000人以上上回り、過去最多となった。」(読売新聞より)
 年々、生活保護受給者が増え続けている。過去最低の1995年度は、90万人弱であったのに、バブル崩壊後、今日まで増加の一途を辿っているのである。高齢化が進む日本社会において、生活保護受給者が高齢化に比例して増加してゆくことは、以前から想定できたことである。問題は、就労意欲があっても仕事がない人の急増なのである。
 非正規雇用者の増加、低所得者の増加、そして生活保護受給者の増加と、不安定な生活を送る人たちが増え続けているのは、何故なのだろうか。アメリカ発の市場原理主義の浸透とともに、増えてきているのではないだろうか。そして、今回のTPPへとつながってゆく。このような不安定な生活から脱するために、日本の政治はどうしたらいいのだろうか。


2011年11月24日  森みつぐ

 HP「夢惑う世界・昆虫たち」の更新が、今年いっぱいで何とか終わりそうである。更新作業に半年以上掛かったが、まだまだ道半ばであろう。今年で、本ホームページも10年が経った。ランダムに紹介してきた昆虫たちも3000種近くなって、そろそろ整理をする目的でホームページを更新している。
 私は、殆んどの昆虫を対象に昆虫採集をしているので、採集した昆虫の分類も非常にややっこしくて困難を伴うのだが、そろそろ整理しておかないと二度とその気にならないかも知れないから挑戦してみた。分類には、まだまだ不十分なところがあるのは分かっているが、今回は、第一段階として整理してみた。時間と新しい資料が手に入れば、その都度見直しをしてゆくつもりである。
 そして次に、紹介してゆく昆虫の種類を、もっとペースを上げてゆかなくてはならないと思っているのだが、なかなか思うようにいかない。10年で3000種、9000種だとあと20年は優に掛かってしまう。ただ、今でも精一杯なので、なかなか紹介する昆虫を増やすことは難しい状況である。どうしたらいいのか、これからも考えてゆこう。


2011年12月1日  森みつぐ

 航空会社大手のアメリカン航空が破綻した。世界をリードしてきた大手航空会社の不振が続いているようだ。私がマイレージを持っていた航空会社は、アメリカン航空、ヴァリグ・ブラジル航空、そしてノースウェスト航空だった。ワンワールド、スターアライアンス、そしてワールドパークスの各々の航空会社である。
 以前、アメリカのユナイテッド航空が破綻、ヴァリグ・ブラジル航空が破綻してマイレージが使えなくなってしまった。日本から撤退することはないと思っていたヴァリグ・ブラジル航空が消え去ったのである。ノースウェスト航空は、デルタ航空に吸収合併してしまった。ただ、マイレージは使える。日本航空の破綻に続いて、アメリカン航空も破綻した。しかし、存続することは変わらないだろうし、マイレージもそのままであろう。
 最近、日本でも低運賃の格安航空会社が参入してきている。乗客の安全・安心が最も優先される航空会社において、安ければいいというだけでは物足りない。格安航空会社は、まだ歴史は浅い。これから、じっくり見守ってゆく必要があるだろう。そしてマイレージを発行している大手航空会社もである。


2011年12月8日  森みつぐ

 整備新幹線の未着工区間の新規着工について、最終的結論の時期が近付いてきている。北海道では、新函館と札幌の区間211キロが未着工区間である。長年待ち望んできた札幌―東京間が新幹線で結ばれることになる。そして、九州へと続いている。
 東海道新幹線、そして山陽新幹線と、距離が延びていった。ただ、そのときは、平行在来線の東海道本線も山陽本線も、国鉄時代だったとはいえ、経営分離されなかったし、JRに移行してからも、そのまま経営されている。何故ならば、東海道本線も山陽本線も不採算路線ではないからである。ところが新幹線が、どんどん延伸されてゆくにつれて、並行在来線の不採算路線を、民営化されたJRが儲かる方だけを引き取って、儲からない方は、経営分離してしまった。
 鉄道は、公共性の高い乗り物である。旧国鉄の民営化には、私は反対だった。新しく組織を再編して。国営企業の抜本的見直しをすべきであったと思っている。その後、多くのローカル路線が廃線となり、交通弱者は切り捨てられてきている。並行在来線を経営分離するような整備新幹線は、私は、要らない。


2011年12月22日  森みつぐ

 今年も、あと残すところ一週間となった。年の瀬を迎えて、北朝鮮から大きなニュースが飛び込んできた。北朝鮮国民のためにも、政策の大転換をして欲しいものだが、それを望むのは九分九厘無理のように思える国家体制である。エジプトやリビアなどで国民が蜂起し、政権を打倒したような事態には、残念ながらならないだろう。マインドコントロールされた人々、政権批判も出来ない監視社会の中では、不平不満は心の中にしっかり仕舞い込んでいるほかないのである。焦らずじっくり、どうなるかを見届けるほかない。
 世界経済は、ギリシャの財政破綻に見られるようにユーロ圏経済の不安定さが露呈した。先進国の多くが低迷する中、新興国の台頭が目を引くようになって来た。先進国だけでは、既にグローバルな問題を解決できなくなってしまったのである。日本においても、一年前、一時的なことだと思っていた円高も、更に深刻度を増している。幸せとは何かを考えてしまう。
 日本は3月の大震災を機に、大きく変化したかと思っていたが、最近では、単なる錯覚だったかも知れないと思うようになって来た。地震と原発事故の影響は、未だに消えないし、今後もずっと長く引きずることになると思っているが、日本社会への影響は、時の流れとともに弱まっているようだ。それでも時は、流れてゆく。


2012年1月3日 森みつぐ

 昨年、やっとホームページ「夢惑う世界・昆虫たち」の更新に着手し終えることができた。これで満足している訳ではないが、次のステップへの足掛かりになることは確かである。気掛かりなことも、まだ残っている。毎年考えているのだが、古い画像を早く最新の画像に置き換えてしまいたいことである。
 そこで一つは、今年、100%とはいかないだろうが古い画像を置き換える努力をするつもりである。まだトンボの仲間で再撮影を終えてない種類が多々あるので、残念ながら全てとはいかない。もう一つは、毎週6種類掲載している昆虫の数を増やして、ペースアップすることである。今の掲載ペースだと80歳になっても終了しないので、そのペースを上げなくてはならない。ただHPだけをしている訳ではないので、これから何種類増やせるか考えてゆくつもりである。
 HPの更新を終え、これからはHPの充実を図る必要があろう。もっと昆虫全般について勉強して内容を充実するとともに、もっと見やすく分かりやすいHPにすることを今年も考えてゆく。


2012年1月26日 森みつぐ

 「厚生労働者は25日、パート従業員ら短時間労働者への厚生年金の適用拡大について、当面は約100万人の新規加入を目指す方針を固めた。適用条件を現行の労働時間「週30時間程度以上」から「週20時間以上」に緩和したうえで、「従業員300人以上の企業で働く年収80万円以上」との条件を設ける。拡大策を盛り込んだ厚生年金法等改正案は今国会に提出する。」(読売新聞より)
 短時間労働者にとって、老後を安心して生活するための蓄えは微々たるものであろう。また老後の備えた公的年金は、これまた微々たる国民年金があるだけである。超高齢化社会の中で、安定した生活を送るには、それ相応の蓄えや年金が必要であり、老後の生活設計には、欠かせないものなのである。
 格差社会が定着して、そして不安定な社会へと突入してゆく。労働者にとって正社員以外は、不安定な雇用とそれに伴う不安定な老後が待っている。そのような労働者にも、老後の安定を提供するためには、国は、それ相応の対策を考えなくてはならない。安心できる老後は、大きな心の支えとなる。


2012年2月2日 森みつぐ

 「厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は30日、2060年までの日本の将来推計人口を公表した。・・・(省略)・・・ただ、人口の減少傾向は変わらず、10年に1億2806万人から60年は8674万人まで減る。65歳以上の高齢者が人口に占める高齢化率は60年に39.9%まで上昇し、人口の4割が高齢者という「超高齢化社会」の到来を予測している。」(読売新聞より)
 最新の人口推移が公表された。36年後の2048年には、1億人の大台を割り込むと推計されている。国が豊かになるには、経済は右肩上がりに成長し続けなくてはならないという。経済が成長するためには、その国の人口も増え続ける必要がある。人口が増えないとなると、将来の働き手を海外に求めなくてはならない。でも私は、継続して経済が成長しなければ豊かさを得ることができないということには、大いに疑問を持っている。
 日本の人口は、何万人くらいが適当なのだろうか。国土の7割が森林に覆われた日本、また食糧の4割しか自給できない日本において、人口は、現在の半分である6000万人程度で十分ではないかと私は思っている。それに見合った形で軟着陸できるように、経済も出生率も、これからコントロールしてゆく努力が求められる。


2012年2月9日 森みつぐ

 この冬は寒い冬となっているので、地球温暖化の話題は、すっかり影を潜めてしまっている。温暖化といっても、毎年毎年、夏は暑く、冬は暖かくなるわけではない。高緯度の地域ほど、寒暖が極端に表れやすくなるように思われる。
 新聞の天気予報に、平年の気温が載っている。過去10年間の気温の平均値が載っているのである。昨年5月に、新しく直近の10年間の平均気温が載るようになった。私は、興味本位で、毎月1日、11日、21日の平年気温を書き留めていたので、昨年5月から、どれ位気温が上昇しているかをチェックしている。5月、6月と平年気温は、やはり高めに推移していたが、一年の最高気温となる7月末には、前平年値より低くなっていた。でも、8月中旬には、また高くなっている。そして、その後は、ずっと高くなっているのである。冬に入っても、気温は0.5度以上も暖かくなっている。今冬は、寒いので全く感じないが、この10年で春は1週間から10日間ほど早まっているのである。
 札幌では、真夏の最高気温が低くなだらかになったが、25度以上の夏日は、晩夏までずれ込んできている。それ以外の季節では、高めの気温となり、1日中氷点下の真冬は、確実に減少しているようである。温暖化の傾向は、これら気温データに見ることができた。そして、極端に暑い夏や極端に寒い冬も、度々起きるのである。


2012年2月23日 森みつぐ

 今月、日本の世界自然遺産の新候補地選定の十数か所が新聞に載っていた。私は、昆虫採集が趣味である。緑豊かな自然の中をゆっくり歩き回りたいのだが、その緑豊かな自然が自然遺産に登録されることは、私としては、非常に残念なことである。既に登録されている4か所には、登録されてからは一歩も足を踏み入れていない。
 このままだとどんどん歩き回るところが減ってきそうであるが、自然遺産に登録される前から採集できない保護区域に指定されているところもある。人間の活動により、どんどん自然が狭まってきているので、貴重となってしまった自然を保護することに異論はないし、もっと保護すべきだとも思っている。本当は、保護しなくても自然のまま緑の豊かさが持続的に保たれるのが良いのだが、人の手の入らない自然は、もう残っていないのである。
 ただ残念なことは、自然遺産に登録されると採集が出来なくなることである。適度な動植物の採取は、自然への脅威とはならないが、人間のすることには、何らかのたがをはめるしかないみたいである。自然遺産に登録しなくては保護できないこと自体に、私は一抹の寂しさを感じるのだが。


2012年3月1日 森みつぐ

 今日、天気が良く気温も5℃以上となってジョギングするには、とてもいい日だったのだが走らなかった。昨日、温度が5℃近くまで上がっていたので、颯爽とジョギングを始めた。しかし、2〜3日前に降り積もった湿った雪が融けた歩道は、べちゃべちゃとなっていたのである。春であった。
 歩道の両端には、硬く締まった雪が積もっているので、融けた水が流れてゆくところがない。水を跳ねながらジョギングをしていると、靴も靴下もぐっしょり濡れてしまった。大きな水溜りが出来ているところ、川のように水が溜まった橋の上の歩道など、濡れないで走ることは無理な状態となっていた。融けた水が流れていかないとなかなか歩道の状態は良くなっていかない。
 しばらくは、ジョギングはできないかも知れない。歩道に積もった雪や融けた水の状態を確認してから、ジョギングが出来るかどうか判断しなくてはならない。確かに、三寒四温が始まり、あと一月もしないうちに歩道からも雪が消える。その頃には、冬用のジョギングシューズからいつものシューズに履き替えていることだろう。


2012年3月8日 森みつぐ

 「人事院は7日、国家公務員が退職後に受け取る年金などの給付額が、民間企業のサラリーマンより402万6000円多いとする実態調査の結果を公表した。公務員の退職手当とサラリーマンの退職金に加え、それぞれの公的年金への上乗せ分(公務員は職域加算、サラリーマンは企業年金)の合計を比較したもので、退職後の生活設計に関わる資金の“官民格差”が浮き彫りになった。」(読売新聞より)
 官民格差については、ときどき話題に上るが、いつも悪者扱いにされるのは公務員の方である。大阪市営バスの運転手の給料でもそうだった。市長は、民間バス会社の給与水準まで減らすと言っていた。給料の正確な数値は忘れてしまったが、私も確かに高いと思った。イエスかノーか、白か黒かで敵か見方かの篩いに掛けようとする大阪市長の強引な手法には、私は、賛成できないし、官と民では、民が正しくて、官が間違っているという2分法は、余りにも乱暴な思考だと思っている。
 今回の退職給付金については、年齢、勤続年数等々の諸条件が同一なのかどうか分からないので、一概に官民格差があるのかどうか分からない。公務員が高すぎるのか、民間サラリーマンが安すぎるのか、同一条件の基での退職給付金格差を検討して欲しいものだ。

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