夢惑う世界 雑記帳 随想録<澪標> 気ままにひと言 |
4.1.2.8−34 気ままにひと言 |
2012年8月29日 森みつぐ 野田首相に対する問責決議案が、先ほど参議院で可決された。消費増税に伴う民主党の分裂を発端に、政局は大きく揺れている。民主党政権発足から3年が過ぎようとしているが、政治は混迷の度を深めていく一方である。
野田首相は、すぐには衆議院を解散しないだろう。どう考えても、今のところ民主党が勝利する可能性は無いと思っていいだろう。まもなく民主党の代表選があるが、問責を受けた首相の再選は、更に政治の混迷に拍車を掛ける結果になる恐れがあるのではないだろうか。政局が動き出すのは、民主党の代表選と自民党の総裁選の後となるだろう。
長かった自民党政権の負の遺産を払拭することは、まだまだ先のことである。確かな2大政党制を目指すために、次なる一手を民主党はどう打つか?私もそのことに、重点を置いて、しっかり見てゆくつもりである。
2012年9月12日 森みつぐ 今年の札幌の夏は、7月末に6日間連続で30℃を超えた真夏日を最後に、然程暑い日はなく、このまま夏は終わるのかなと思っていた。8月中旬、秋雨前線の発生は、夏の終わりを告げるのかなと思っていたら、然に非ず、太平洋高気圧が盛り返し、残暑の始まりを意味していた。
一昨年の酷暑、昨年の猛暑、そして今年は北海道らしからぬ残暑の年となっている。ただ私は、暑いといっても北海道の暑さは、然程気にしていない。それよりも、この暑さが及ぼす昆虫たちへの影響である。昨年は、北の札幌では珍しいオナガアゲハをしばしば見かけた。今年は、エゾゼミの仲間やエゾチッチゼミなどの北のセミの啼き聲を殆んど聞くことがなかった。
毎年、昆虫たちは増えたり減ったりを繰り返している。原因は、暑さだけでないことは確かである。去年まで見たことがない昆虫たちが、今年は、普通に見かけたりすることもある。さて来年も暑くなるのだろうか。昆虫たちの増減とともに、チェックしてゆこう。この札幌で。
2012年9月27日 森みつぐ 一月前の新聞記事である。「内閣府は25日、「国民生活に関する世論調査」の結果を発表した。「心の豊かさ」と「物の豊かさ」のどちらを重視するかという質問では、「心の豊かさ」が64.0%に上り、過去最高となった。「物の豊かさ」は30.1%だった。20歳代〜70歳以上のすべての年代で「心の豊かさ」が「物の豊かさ」を上回り、年代を問わず心の豊かさを重視する傾向が見られた。」(読売新聞より)
そして、「内閣府は「東日本大震災の後、家族や友人とのつながりや時間を大切にする傾向が強まっている」と分析している。」と載っていた。震災後、家族や友人のみならず地域社会においても絆の大切さを強く意識した人たちが多かったと思う。阪神・淡路大震災のときも「物の豊かさ」より「心の豊かさ」の重要性を実感した被災者たちの声を聴いたものである。
ところが、言葉として「心の豊かさ」の大切さや絆の大切さを耳にするのだが、実際の行動として、それらを実感することは殆んどない。マンションなどの共同住宅においては、災害時における住民の絆が大いに問われることになると思うのだが、「心」より「物」、「共同体」より「個人」が、今でも、大手を振るっているように思うのである。
2012年10月4日 森みつぐ 9月中旬からの秋雨前線による長雨によって、すっかり山林にご無沙汰になってしまい、今年の昆虫採集は、幕を閉じてしまったようになってしまった。室内では、今、標本画像の画像処理とその同定をしているが、今日から、今年採集した昆虫たちの整理を始めた。
札幌に引っ越してきてから、6回目のシーズンになるが、私の昆虫フィールドである定山渓には、今年初めて出会った昆虫たちが、まだまだいた。一年一年、見かける昆虫たちに違いがあるので、“いっぱいいるからいいや!”と思って採らないでいると、翌年、後悔するということもある。自然の営みは難しい。今年、初めてヤママユガの仲間のエゾヨツメを採った。採ったというより、地べたで死んでいるのを拾ったというのが正しいが。
さて、これからは、今年採集した昆虫たちの同定、ラベル作成、標本収納に始まり、例年の如く、冬の間中、標本の撮影で過ごすことになる。毎年飽きもせず、毎日、同じことを繰り返している。ライフ・ワークは、一生続くようである。
2012年10月11日 森みつぐ 「世界通貨基金(IMF)は9日、世界経済の見通しを発表した。世界全体の2012年の実質国内総生産(GDP)の伸び率を、7月時点から0.2ポイント下方修正して3.3%増を予測した。欧州経済の停滞が中国などの新興国を始めとする世界経済に波及し、「経済の回復は再び後退する」と警告した。」(読売新聞より)
欧州経済が停滞(ユーロ圏が12年は0.1ポイント下方修正して0.4%減、13年は0.5ポイント下方修正して0.2%増)で、中国などの新興国経済も伸び悩んでいると言う。右肩上がりの経済成長でなければならないという経済学には、私は、どうしても納得がいかない。途上国・新興国が右肩上がりの経済成長を続けることには、大賛成である。ある程度の豊かさを達成した先進国は、実質プラス成長が続けば、それだけで十分ではないだろうか。
地球の資源は、有限である。人口が増加し、経済がどんどん成長してゆくならば、限りある地球は、いつかは破綻する。その前に新興国と先進国とのパワーバランスも崩れてくることだろう。また資源確保のためのパワーゲームが激化して、地球規模での緊張した対立が続くことだろう。人口に見合ったほどほどの経済成長のもとで、金や物より心の豊かさを求めた人生を送られることが出来る国造りを目指して欲しいものである。
2012年11月1日 森みつぐ 春、昆虫標本の画像処理を始めてから、まもなく冬を迎えようとしている。最初に、甲虫たちの画像処理から始まり、その他の虫たち、そしてトンボたちへと進めてきた。トンボたちも最後のトンボ科となって、今回予定分の半分まで処理が終わった。トンボたちの画像処理が終わったら、最後はチョウたちとなるが、丸一年掛かってしまいそうである。だからといって全てが終わるわけではなく、まだまだ数年掛かる予定である。
チョウたちの紹介では、属レベルの分類をしているのだが、他の昆虫たちでは、資料も少ないこともあり、なかなかチョウと同じようにはなっていない。最近、トンボたちの名前を調べていて、以前よりは、属レベルでの分類が分かるようになってきたが、まだまだ物足りない状態でもある。でも今回の画像処理で、エゾトンボ科と思っていた種類がトンボ科の仲間だったというのが何種類もいたし、イトトンボ、ミナミカワトンボ、サナエトンボでさえ所属科の間違いがあった。
今、目標にしているのは、トンボたちの分類も、チョウたちと同じく属レベルで分類することができないかである。その為には、もっと資料を手に入れなくてはならないし、属レベルでの分類も、もっと調べてゆかなくてはならないだろう。しっかり写真撮影して、かつ画像処理して分類に力を入れたいと思っている。やることがどんどん増えてくる。
2012年11月8日 森みつぐ 4年に一度のアメリカの大統領選が終わった。特に、選挙に興味を持っているわけではないが、医療保険制度改革で国民皆保険を進めている民主党のオバマ大統領に、今までのアメリカ大統領にない資質を感じて、少しは興味を持っていた。
中間所得者層や低所得者層にも、自己責任を強く問うアメリカ社会、更なる格差拡大とともに就職難は悪化したままとなっている。このような状況下では、社会不安は更に増大すると思われるのだが、それでも共和党は過激な保守主義を貫き通そうとしている。
私には、アメリカ国民の深層心理は分からないが、今回の結果を見て、これからもアメリカの行方をじっくり見ていきたいと思っている。さて、一方この日本の政治の行方は、どうなってゆくのだろうか。日本国の周辺では、ダイナミックに政治が動こうとしているのだが?
2012年11月15日 森みつぐ 政権交代から4年を待たないで、衆院選が行われようとしている。民主党支持率は低迷したまま、衆院は解散となる。3年4ヶ月の民主党政権に対する国民の評価は選挙で結果が出ることになるが、どう考えても非常に厳しい選挙になることは疑いもないことであろう。
小沢元代表たちを離党させて民主党の運営ももう少しスムーズになるかと思ったが、問題はそんなに単純ではなかったようである。根は深い。民主党政権の実績評価、TPP問題、原発問題等々争点はあるが、政権公約の違いは明確になるのだろうか。ただ単純に、民主党に任せられない、既存政党に任せられないという選択だけかも知れない。
2大政党制が、危機的状況になっている。民主党は、今度の衆院選で惨敗するだろう。民主党の復活は、非常に困難な状況に追い込まれてしまうだろう。でも、第3極政党が一時的に勢力を拡大することはあるだろうが、2大政党の一方になることはないだろう。民主党の再生、さて・・・難しい。
2012年11月29日 森みつぐ 自民党の政権公約で、大胆な金融緩和などでデフレを脱却し、インフレ率(物価上昇率)を2%とするとしている。デフレ経済が、すっかり定着してしまった日本である。100円ショップに始まり、大形スーパーの低価格商品の品揃え、衣料品店でも、家電量販店でも、家具店でも、LCCに代表される航空業界でも、今日でも、次々へと新しい低価格化路線が進んでいる。デフレスパイラルである。
何故、デフレへと進んでしまったのだろうか。企業が、容易に非正規雇用を増やせることが出来るようになり、あっと言う間に総中流社会の日本が、貧と富の2極に分離した格差社会へと突入してしまった。低所得者にとって低価格の商品は、生活するうえで無くてはならない必要不可欠な物である。
デフレ経済を抜け出すには、安心して働き続けられる安定した雇用が必要なのである。将来を見通すことが出来ないのに、どうして必要以上に物を買ったり、高額商品を買ったり、新しい物に買い換えたりすることが出来るのだろうか。未だに、毎月生活保護を受けている人が増え続けていると言うのに。
2012年12月6日 森みつぐ 読売新聞による衆院選情勢調査で、自民党が単独過半数を超える見通しを示した。民主党が惨敗することは、現実的な予想だと思っていたのだが、もしかしたら、それ以上に、もう立ち直れないほどのダメージを受けるかも知れないと思うようになって来た。
初めて政権を担ってきた民主党、やはり経験不足が大きく露呈してきたのは確かである。予想していたよりも、素人の政治集団だったようにも思えてくるが、政権を取らない限り、経験も積み上げることができない。まずは2大政党制への助走だったのだが、今回の衆院選では、民主党は、壊滅的なダメージを受けるかも知れないのである。
日本国民は、どうしても一方向に大きく振れる傾向があるようだ。自民党がダメだとなると、一斉に民主党に投票する。今回は、政権を任せた民主党がダメだったから、大多数が自民党に投票する。結果は、大勝か大敗かである。もしかすると、民主党は、2大政党の一方から滑り落ちて、第3極へとなるかも知れない。2大政党制は、どうしても日本に根付いて欲しいものである。
2012年12月13日 森みつぐ 毎月毎月生活保護を受ける人が増え続けているというニュースを聞いていると、虚しさを感じてしまうのは私だけだろうか。原因の一つとして、急速な高齢化社会の到来を挙げているが、何故、年金を含めた社会保障がきちんと機能しなかったのだろうか。高齢者のみならず、働き盛りの若い世代でも生活保護の受給者が増え続けているのである。
明らかに日本に格差社会が到来してから、徐々に生活保護受給者が増え続けている。自民党政権が推し進めてきた規制緩和や自由競争等による経済至上主義の結果である。無秩序な自由競争崇拝や民間企業崇拝とも思えるような経済論は、私には、一方的に偏った理論としか思えない。
まもなく衆院選の結果が判明する。TPP問題、原発問題、消費増税問題、安全保障問題等々、問題は山積みである。これからの日本は、強国・大国を目指して行くのだろうか。私には、どの政党も肌に合わない。まあ、いつものことだが。
2012年12月30日 森みつぐ 「公立小中高校の管理職が「自分は管理職に向いていない」などと一般教員等への降格を自ら申し出る希望降任が2011年度、216人と過去2番目に多かったことが24日、文部科学省の人事行政状況調査で分かった。・・・(省略)・・・一方、病気休職した教員は8544人(前年度比16人減)で、このうち、うつ病などの心の病気は5274人(同133人減)。」(読売新聞より)
教員という非常に厳しい職業、体力的にも、特に精神的な重圧に耐えながらの教育は、非常に尊い職業であるが、残念ながら、国民からは、それらに相当する評価を得ていないように思われる。否、評価は、だんだん下がる一方であるようにも思われて来る。
心の病気での休職が減少しているというが、まだまだ低い水準とは思えない。精神的負担は、想像に絶するものがあるだろう。同じように、他の全ての業種においても、労働環境は悪化してきているように思える。今回、政権を奪い返した自民党が、前政権時代に築き上げてきた結果でもある。
2013年1月3日 森みつぐ 昆虫採集を始めてから約45年経つが、今までに採集した昆虫の数は。私としては、そんなに多いとは思っていないのだが、標本の写真を撮ったり、名前を調べたりしていると一人では、手に負えない数に思えたりしてくる。ただ標本撮影は、順調に進んでいて計画よりも早く終わりそうである。
まずは、昆虫たちの名前を調べることを優先して行わなくてはならない。名前が分からないと次のステップには進めないからである。今年も、標本撮影が終わったら、画像処理をしながら同定作業をすることになる。毎年、気になっているHP開設時の古い昆虫画像は、今年中には一掃したいものである。
トンボたちのページは、出来ることならチョウたちのページと同じように、属レベルでの表示をしたいと思っているのだが、まだまだトンボの分類や種類について調べなくてはならない。今年も、こつこつと作業をしてゆくほかないようだ。
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