夢惑う世界 雑記帳 随想録<澪標> 気ままにひと言
夢惑う世界4.1.2.8−41 気ままにひと言

2015年4月15日  森みつぐ

 冬、雪中のジョギングをしなくなって、2回目の冬も終わった。歩道から雪が消えたらジョギングを再開しようと思っていたが、ずるずる遅れていって、今週ようやく走り始めた。今日は雨が降っているが、まだ太腿が少し筋肉痛である。健康の為に走っているジョギングなので、無理せずにゆっくり走っているのだが、ちょっと時間が掛かり過ぎであった。
 いろいろと都合があって月、水、木がジョギングできる日なのだが、昨年は、平均週1回位しか走れていない。本当は、週に2回位は走りたいのだが、怠けてしまって計画通りのはいかないようである。まだまだ健康で山野も歩き回りたいので、足腰は鍛えておかなくてはならない。
 さて今年は、どうなるであろうか。スピードをもう少し上げて、もっと楽に呼吸しながら走れるようにならなくてはいけない。昨日は、今、履いているシューズが擦り減って来たので、新しいシューズを買ってきた。今月は、まだ古いシューズで走って、ジョギングがスムーズになってきたら新しいシューズに履き替えようと思っている。


2015年4月29日  森みつぐ

 まだ4月の下旬だというのに、連日20℃前後の日が続いている。平年より5℃位は高い日が続いているのである。例年だと、これから開花だというのに、今年の札幌では、既に桜は散り始めている。黄色い小さな花を咲かせているレンギョウ、鮮やかな紫色の小さな花をいっぱいつけるエゾムラサキツツジも満開になっている。そして白い花のエゾノコリンゴも咲き始めてきた。
 一気に季節は進んでいる。こんなに暖かくなっては、いつまでも眠っていられないとみえて、モンシロチョウも翔んでいるのを見かけた。スイセンも、風に揺らめきながらも庭々を飾り始めている。今日、ベランダに出していたガジュマルを部屋に入れようとしたら、近くに黒い小さなゴミを見つけた。“ゴミ?・・・もしかしたら!”小さすぎて摘まめないが、やっと掌に載せルーペで臨み込むと、細長いキクイムシのようだった。
 相変わらず今年も、気候が極端から極端へと大きくぶれ続けるのだろうか。今は、暑いといっても、20℃や25℃位で問題にはならないが、この調子でゆくと今年の夏はどうなってしまうのだろうか。札幌もクーラーがないと暮らせなくなったら、最悪である。


2015年5月6日  森みつぐ

 新聞の論説である。「日本の首相として9年ぶりとなった米国公式訪問。安倍首相は新しい安全保障法制の説明に時間を割く一方で、労働改革への強い意欲を繰り返し示した。「日本経済を伸ばすには労働生産性を上げるしかない」(米ハーバード大での講演)「私が目指すのは世界で最もビジネスをしやすい国だ」(全米商工会議所との懇談)…(省略)…終身雇用が前提の正社員はかつて「モーレツ社員」などと称された。今でも残る長時間労働をいとわない風潮により、日本の労働生産性は欧米に比べて低い。終身雇用のような日本独自の労働慣行は、欧米などの企業の日本進出を妨げる要因にもなってきた。…(省略)…戦後長い時間をかけて作られてきた日本の制度を、新しい時代に合ったものに変えたい。(読売新聞より)」
 首相は成長のカギを労働生産性の向上と見ているようである。日本の労働生産性は、OECD加盟34か国中20位と低い。その原因は、長時間労働であるという。そこで登場したのが高度プロフェッショナル制度で、労働時間ではなく賃金が成果に応じて支払われることになる。本末転倒の法案である。
 長時間労働が問題ならば、残業をゼロにすればいいのであり、残業代をゼロにする理由はない。明らかに企業優遇の法案であり、労働者を物扱いにしているとしか思えない。多くの労働者が長時間労働で肉体も精神も疲弊しているというのにである。日本独自の労働慣行であった終身雇用は、長時間労働を克服さえすれば、人間らしい人生を送るのに適したいい制度であると私は思っている。


2015年5月13日  森みつぐ

 「政府の労働者派遣法改正案は12日の衆院本会議で審議入りした。今国会で成立を目指す労働基準法改正案と共に、安倍首相が進める「労働改革」の柱となる。政府の成長戦略に不可欠な効率的な働き方にもつながると期待されている。だが、民主党など野党は、「ルールの改悪だ」と強く反発している。…(省略)…安倍首相はこの日の衆院本会議で労働者派遣法改正案の目的は派遣社員らの保護にあると強調した。…(省略)…民主党は労組への意見聴取や直接雇用の依頼の義務化などは、「派遣社員の増加の歯止めにならない」と真っ向から反対している。(読売新聞より)」
 「労働者派遣法改正案の目的は派遣社員らの保護にある」なんて、誰が信用するのであろうか。経営側に有利になるように労働法制を変えようと腐心し続けている自民党は、これでもかと思えるほど、あれやこれやとルールを変えて執拗に法案を提出して来る。そのために労働者派遣法改正は、毎年のように審議しているのである。
 非正規社員の割合は、高い状態のままとなっている。自民党の労働政策によって、日本は派遣社員を含めた非正規雇用が増え、労働の2極化が進んでしまった。総中流社会から格差社会へと日本の社会は劣化してしまったのである。派遣法改正案は、この格差社会の更なる拡大と固定化をもたらすものとなるであろう。


2015年5月27日  森みつぐ

 今年の冬は、最も寒い1月、2月でも雨が降って暖かい冬になった。そして、そのままの暖かさが4月も続いて、ゴールデン・ウィーク前に桜が満開を迎えてしまった。記録的な珍事である。
 ゴールデン・ウィーク明けの5月7日に定山渓の林道を歩いた。ゴールデン・ウィークが明けると同時に気温も20数℃から平年並みの15℃前後になってしまい、風を冷たく感じながら林道を歩いた。大分若葉が萌え始めていたが、例年とそう変わらないように思っていた。昼過ぎ少しは暖かくなってきたかと思って、林道を歩いていたら聴こえてきた。エゾハルゼミの抑揚のある聲である。こんなに早くエゾハルゼミの啼き聲を聞くのは初めてであった。
 今日、ジョギングをしていたら、真駒内公園からエゾハルゼミの聲が聴こえてきた。この辺りとしては、平年通りであろうか。4月まで続いた高い気温は、5月に入って平年並みに落ち着いている。今年の夏は、ようやく落ち着いた北海道の夏となるだろうか。


2015年6月3日  森みつぐ

 「日本年金機構は1日、外部から送られた電子メールで職員のパソコンがウイルス感染し、年金受給者や加入者の氏名、基礎年金番号など約125万件の個人情報が流出したと発表した。年金記録が第三者に知られるなどの被害を防止するため、同機構は情報が流出したすべての人の基礎年金番号を変更する。(読売新聞より)」「日本に住む全ての人に12桁の番号を割り振る「マイナンバー制度」開始を4か月後に控え、発覚した日本年金機構の個人情報の大量流出。マイナンバーとは別のシステムのため、今回の情報流出の影響はないとしながらも、大量の個人情報を持つ公的機関の情報管理のあり方に改めて厳しい声が上がった。(読売新聞より)」
 インターネットに接続されている限り、100%安全であるとはいい難いことは確かなことであろう。安全であるはずのネット銀行においても、不正引き出しが行われている。システム構築者が意図したようには、管理する側も利用する側も行動しないからだろうが、当然、そのことも考慮してシステムは作られなくてはならない。システムの不具合で情報流出があったとしたら、論外であろう。
 今秋からマイナンバー制度が始まる。マイナンバーは、雇用保険など従来のシステムでも利用しようとしているのである。そのことによって情報流出のリスクは、格段に増すことだろう。「制度を担当する内閣官房は「たとえ一つの機関からマイナンバーが流出しても、本人の他の情報が芋づる式に流出することはない」と説明している。(読売新聞より)」本当にそうなっているのだろうか。私たち国民には、マイナンバーを拒否できないのである。


2015年6月10日  森みつぐ

 久し振りにジョギングをした。真駒内に近付くにつれ緑が濃くなってゆくのだが、今回は、甘い香りも漂ってきた。今が最盛期のニセアカシアの溢れんばかりの香りが充満しているのである。一年を通して甘い香りが漂うのは、個人差はあるだろうが私には、このニセアカシアだけである。
 ライラックの季節でも、香りはなかなか届いてこない。ニセアカシアは、そもそも本数が非常に多いのである。街路樹として植えられている訳ではないが、川沿いや道路沿いの空き地にはいっぱい見受けられる。10mを超える大木が、葉っぱの緑よりも白い花房で覆われて樹影が白っぽく見えるのである。
 ニセアカシアは、北海道自生の木ではない。北米からの外来種である。そう言えば札幌の街路樹の多くは、外来種ばかりである。イチョウ、ライラック、モミジバスズカケノキなどなど。そして外来種が市町村の木や花に指定されたりしている。変な話である。まもなくニセアカシアの季節も終わる。


2015年6月24日  森みつぐ

 「政府は23日午前、自民、公明各党にそれぞれ、「過労死等防止対策大綱」案を示した。大綱案は、メンタルへルス(心の健康)対策に取り組む事業所を2013年の60.7%から、17年に80%以上へ引き上げることなどが柱。来月の閣議決定を目指す。大綱案は、20年までの目標として@週60時間以上働く人を13年の8.8%から5%以下に減らすA有給休暇取得率を13年の48.8%から70%以上に向上させる―――ことも明記した。(読売新聞より)」
 過労死の防止に取り組むため、心の健康増進を進めるということである。「過重労働による脳や心臓の疾患で死亡し、労災認定された人は13年度が133人で、12年連続で100人を突破した。(読売新聞より)」近年問題となっているブラック企業については、どうなるのであろうか。労働時間なんて会社にとって都合の悪いデータを管理しているとは思えない。有給休暇も会社の都合のいいように管理されてしまっていることだろう。そのようなブラック企業を取り締まることの方が、優先されるべきではないだろうか。
 非正規労働者の増加も然り、ブラック企業がはびこることも然り、全て自民党政権が経営側を優遇し、経営側に有利となる労働規制の緩和を進めているからであろう。この結果として心の健康が保たれなくなってしまったのである。原因は、自民党政府にあることを知るべきであろう。


2015年7月1日  森みつぐ

 一月前、新聞に載っていた東工大教授上田紀行氏の「「会社一神教」から逃げ場を」という記事である。全文を掲載したいがそうはいかないので、抜粋した文章をここに紹介する。「かつての会社も仕事はハードだった。しかしそこには希望があり、支えがあった。みんなで一緒に目標を達成していこうという仲間意識があり、未来への夢があった。それは互いに支え合う大家族的な共同体であった。しかし時代は急速に支えの意識を失っていった。成果が上がらなければ切られるという不安の中での仕事は、心身ともに大きな疲労をもたらす。そして働く喜びも見いだすことが難しくなる。…(省略)…戦後の日本を支えてきた会社単線社会は完全に行き詰まっている。にもかかわらず、私たちは「会社一神教」から脱することができず、行き場のなさに気づきつつも、そこから逃れられないでいる。だからいま「逃げ場」こそが必要だ。それはまずは辛い現実から逃れ、自分の安心と健康を回復する場である。しかしそれだけではない。逃げ場を持つことで、今まで単線だった人生を複線化することが大きな意味を持つ。…(省略)…会社に価値を一元化し、自己を犠牲にして働く人が多くなれば社会が豊かになるというのは大きな誤解だ。「逃げ場」を持った人たちが増えれば、逆に会社も社会も活性化し、豊かになる。幸せそうに生きる人が増えれば、社会は明るく幸せなものになる。その当たり前の事実に私たちはそろそろ気づくべき時だろう。(読売新聞より)」
 私は、そもそも会社を信用していなかったので、「会社一神教」など思ったことはないが、確かにそういう人たちで会社は埋め尽くされていた。それから数十年が経ち、終身雇用や年功序列のシステムが崩壊しても、尚、別の意味で職場から逃げ出せなくなっている。政府の進めている労働規制緩和は、会社側に都合のよい政策となっていて、「逃げ場」を見つけることは難しくなっているのである。私たちは、そろそろ心の豊かさ、人生の豊かさについて考え行動する時を迎えている。


2015年7月8日  森みつぐ

 私の住んでいる札幌市郊外でも、エゾハルゼミの聲を聴かなくなってから3週間は経つだろう。あと2週間くらい経つと、夏のセミであるアブラゼミ、エゾゼミ、ツクツクホウシが啼き始めるのだが、今年はどうであろうか。5月中旬以降の札幌は、天候不順で気温もなかなか上がって来なかった。定山渓では7月に入っても、夏のチョウたちは現われてきていない。
 私はここ数年、採集旅行に出かけずに、昆虫のデータ整理に集中している。今年はその浮いた採集旅行の費用を昆虫図鑑などの資料購入の費用に充てて、資料を増やしている最中である。資料が増える度に、昆虫データの見直しをすればいいのだが、まだまだデータ整理の途中なので、多分、冬以降になるだろう。どんどん作業は増えてゆく一方である。
 今週末から暑くなるとのことである。これから夏の虫たちが続々と現れてくるだろうが、今年はどうなるであろうか。数日前の定山渓では、今年は、オオハナウドに多くのクロサワヘリグロハナカミキリが訪れていたが、それ以外の虫たちはさっぱりであった。例年だと、既に夏の虫で賑わってくる時期であるのだが。資料を入手してデータ整理もしたいし、野山も歩き回って自然を満喫もしたいし。


2015年7月15日  森みつぐ

 安全保障関連法案が衆議院を通過する。このことは安倍自民党政権に3分の2以上の議席を与えたときに分かっていたことである。各メディアの世論調査で、国民の理解が進んでいないという結果でも、本法案に反対が多数を占めているという結果でも、3分の2以上の議席があれば、どんなことでもできてしまうのである。
 大多数の憲法学者は、違憲だという。全国の多くの自治体の議会でも、反対を表明した。各地の市民団体が、抗議の集会を開いている。政府は、「国連平和維持活動協力法でも国民の理解は得られなかった」と、民意なんて意に介さないし、「私たち政治家、国会、政府は国民の命、幸せな生活を守ることに大きな責任を有している」といいながら、反対する多くの国民の声に一切耳を傾けようとしない。国民不在の政治を続ける。
 それが自民党政権である。参院選に続いて、衆院選でも勝利させてしまった結果である。このような状況にしてしまったのも、国民であった。3分の2以上の議席を背景に、早々にアメリカと約束をし、違憲だと言われようが、国民が反対しようが何振り構わず突っ走る様子は、第2次世界大戦へと突入していった当時を彷彿させるのではないだろうか。


2015年7月29日  森みつぐ

 「24日に政府が閣議決定した過労死等防止対策大綱は、初の大規模な実態調査の実施などを打ち出した。過労死が社会問題化してから四半世紀を経ても、労災認定された過労死・過労自殺者は年200人を超えており、国は、発症メカニズムの解明や職場環境の是正を急ぐ責務を負ったことになる。…(省略)…厚生労働省によると14年度の認定数は過労死が121人、過労自殺(未遂含む)が99人。だが、厚労省の別の統計では、脳・心臓疾患などで亡くなる労働者は年約3万人、警察庁などの統計では「職場の問題」が原因に含まれる自殺は年約2000人もいる。…(省略)…14年度までの5年間で、過重労働に起因する脳・心臓疾患と、ストレスによる精神疾患が認定されたのは計3557人。このうち死者(自殺未遂含む)は計997人に上る。(読売新聞より)」
 日本の労働時間の改善は、一向に進んでいるとは言えないだろう。それどころか労働時間の実態が闇への中へ隠れてしまっているようにも思える。労働環境が、どんどん悪化しているとしか思えないのである。正規労働者が減り、非正規労働者が増え続けている。労働者を食い潰すブラック企業が暗躍しているのが昨今である。
 このような状況にしてしまったのが自民党政権である。経営側に都合のいい労働者を捻出するために、労働規制を緩和するような労働法制を作り上げてきた。何とか長時間労働をさせるための法令も画策し続けているのは、自民党政権である。そんな政府が過労死を防止する有効な対策を実行できるとは、私は思えない。


2015年8月5日  森みつぐ

 今日、札幌も猛暑日一歩手前の34.5℃まで上昇した。本州の方で梅雨が明けると、例年だと前線が北上し消滅してしまうのだが、今年は、その前線が北海道辺りに居座っている。今回の前線も今夏2度目となる北海道を通過し、それに伴う気温の上昇と湿度の上昇となっている。
 当初の予報では、今夏は平年並みか涼しいはずだったが、見通しが甘かったようである。本州では、今年も記録的な猛暑となっている。東京では、過去最長となる6日連続の猛暑日を記録した。一般家庭ではエアコンの少ない札幌なら、到底耐えられない暑さとなるだろう。
 毎年繰り返されているこの暑さは、温室効果ガスによる地球温暖化が原因で常態化してしまった暑さとなってしまったと明白に言えるのではないだろうか。地球は、これからもどんどん暑くなってゆく。ますます日本は暑くなり、北国札幌も暑さを増してくることだろう。今の便利さを追求する生活をしてゆく限り、温暖化の歯止めは無理なことであろう。

Copyright (C) 2015 森みつぐ    /// 更新:2015年8月9日 ///