気ままにひと言−45
夢惑う世界 雑記帳 随想録<澪標> 気ままにひと言
夢惑う世界4.1.2.8−45 気ままにひと言

2016年9月14日  森みつぐ

 「「敬老の日」を前に、厚生労働省は13日、100歳以上の高齢者が今月15日時点で、前年比4124人増の6万5692人に上り、46年連続で過去最多を更新すると発表した。今年度中に100歳を迎える人は今月1日現在で、前年度比1468人増の3万1747人(男性4469人、女性2万7278人)で、こちらも46年連続で増加した。(読売新聞より)」
 大変喜ばしいことである。長寿社会を讃える一方で新聞には、「厚生労働省は13日、2015年度の医療費(概算)の総額が、前年度比約1.5兆円増の41.5兆円になったと発表した。高齢化の進展や高額薬剤の使用頻度が増えたことを受け、現在の調査方法となった01年度以降、13年連続で過去最高を更新した。(読売新聞より)」また、「来年3月施行の改正道路交通法により、認知症の診断が義務付けられる75歳以上のドライバーが全国で年間約6万5000人と推定されることが分かった。…(省略)…昨年1年間に現行制度で診断を受けたのは1650人で、約40倍に急増する計算だ。(読売新聞より)」
 人口減少社会の中で、高齢者だけが増え続ける。肉体は衰えて病院通いは増えるだろうし、認知症も増えることだろう。高齢者が厄介者とならないための社会システムがまだまだ充実していない。


2016年9月27日  森みつぐ

 昨日、NHKテレビで都会に出現している外来動物について放送していた。主に中形の動物であるハクビシンについて取り上げていた。マンションの天井裏にもハクビシンが忍び込んでいるのである。場所によっては、天井裏で子育てをしている家もあった。なんと言うことであろうか。
 以前、私が住んでいた古いアパートでは、ときどきネズミが出現して天井裏で駆けっこをしていたのを思い出した。あるときは、室内に置いてあったお菓子が食い荒らされていた。床下から這い出てくることができる隙間があったのである。ネズミでも気になるのに、ネコより大きいハクビシンとなると、ちょっと我慢できないだろう。
 ハクビシンは、1989年に行った2回目の台湾で南部の六亀の街中で小さな籠に閉じ込められていたのを見たのが初めてであった。その後、日本でも山梨で昆虫採集に向かう途中の国道脇に車に撥ねられたと思われるハクビシンが横たわっていたのを見た。すっかり日本に棲み付いてしまったようだが、都会を住処にしてしまったようである。都会の生態系の頂点に立っているのかも知れない。日本に生息する良く目にする動植物のほとんどが外来生物になってしまった。


2016年10月5日  森みつぐ

 今年は、非常に虫さんが少なかった。毎年、やけに多いなと感じる虫さんが何種かはいるものだが、今年は、ほとんど見かけることはなかった。チョウでは、いつもの通り見かけたのは、スジグロシロチョウぐらいであろうか。去年も少ないと感じていたが、2年続けて少ないのである。
 7月に入って、そろそろアカシジミやミドリシジミが出てくるかなと思っていたら、いつまで経っても、ほとんど姿を見ることができなかった。最初は、出現が遅れているのかなと思っていた。毎年、厭というほどいるマイマイガの幼虫、網を振ると採る気もないのに、網に何匹も付いているのが当たり前だったのに、今年は、ほぼそのようなことはなかった。どうなってしまったのだろうか。秋になっても、まだマイマイガの成虫は見ていない。
 数は少ないが、全く見なかったわけではないので、来年こそはと思っている。そう言えば、目障りなコバエの不法侵入も少ないような気がする。セミは1匹2匹で啼いているより、大合唱している方が夏らしくていい。原因は、夏の高温・多雨、暖かい冬など、良く分からない。来年はどうなるであろうか。


2016年11月23日  森みつぐ

 交通事故に遭ってから19日目で脳神経外科の病院を退院することになったが、歩くとき右足に体重を掛けると少し痛むのでびっこをひいたような歩き方になっていた。最初は、打撲による痛みかと思っていたのだが、なかなか痛みは取れないので、整形外科を受診することにした。
 受付で交通事故による受診だと分かると、“医療費は全額お支払いお願い致します”と言われてしまった。“えっ!何故!3割負担じゃないの?!”と思って良く聞くと、国民健康保険(国保)は交通事故の場合は加害者が全額支払うことになっていて、国保は関与しない言う。脳神経外科では3割しか払っていないと思ったら、私が入院中に、多分損害保険会社が手続きをしていたみたいである。早速、損害保険会社に電話して説明したら、会計時には、3割負担になっていた。被害者にとって、ややこしい制度であることか。
 診察を受けると、あちこち痛むところを説明すると、医者に、“一番気になるところは?”と訊かれたので、“右股関節が痛み歩きにくい”と言うと、“じゃあ、そこを診ましょう!”ということで、レントゲンを撮って、“ひびが入っているみたいです!”と言われた。“左踵が痛むし、むち打ちで首周辺も痛むし指が痺れるのですが?”と言っても、医者は何も言わず反応を示さない。股関節以外のことには、何も触れず冷遇しているのが薄々分かるのである。面倒臭い損害保険会社への対応や面倒臭い交通事故病状に、あまり深入りしたくないのが見え見えである。交通事故被害者に対する病院の対応と言うのは、こんなものであるのだろうか。それとも、ここの病院だけのことなのか、この医者だけのことだけなのかは、まだ分からない。少なくとも股関節のひびだけは、病状の推移を診るつもりのようである。交通事故被害者を、病人として見ていないようである。


2016年11月30日  森みつぐ

 最近、高齢者による交通事故がニュースとして、よく流れるようになった。マイカーが大衆化し誰しもが運転するようになって、ちょうど今が、その人たちが高齢化して、そしてその世代の人たちも数が増えているところなので、交通事故も増えるのは当たり前のことなのである。
 どうもニュースは、そのときの事故形態に合わせターゲットを作り出し批評するようである。飲酒運転に続き、今は高齢者運転がターゲットになっている。車の運転は、飲酒運転や高齢者運転だけが危険である訳ではない。車そのものが、危険物なのである。その危険物である車を運転すること、全てが危険行為なのである。飲酒者や高齢者を悪者に仕立てておいて、それ以外の人は、いかにも問題ないように扱うのは、交通事故を歪曲化させてしまうことだろう。
 飲酒運転は、論外である。高齢者には、厳しい適性検査が求められる。これは、高齢者のみならず、車を運転する全員に求められることでもある。日本だけでも、1日10人以上の方が亡くなっているという現実、重軽傷者がこの2桁以上に上るという現実をどう考えて、“楽だから便利だからを追求して運転するのか”をよく考えて欲しいものである。


2016年12月7日  森みつぐ

 車に撥ねられ病院のベッドで目覚めても、痛みは全く感じなかった。食事もいつもの通り喉を通る。“ああ!こんなものか!”と思っていたら2日目だったか、食事が終わる頃、急に吐き気をもよおし吐いてしまった。今思うに、これが最初のむち打ちの症状だったのだろう。その後、吐き気はなかったが、食事が喉を通らなくなってしまった。半分くらいしか食べることができないのが5日間くらい続き、その後普通に戻った。これらは頭部を強打したことによる影響だと思っていたが、どうもむち打ちによる影響のように思われる。
 1週間経ち、車椅子での移動ができるようになった頃、夜、ベッドで横になると右腕に激痛が走るようになった。30分位、激痛が続くのである。じっと我慢していると、そのうち眠りに就く。30分が1時間となり、あるときMRIで頭部を診ることがあり、装置の上に横になると、突然、右腕が痛み出した。15分のMRIを脂汗をかきながら、じっと我慢して出て来て、車椅子に移るため起き上がると、すっとその痛みは消えて行った。その夜から寝るときは、枕を高くしてみたら激痛は収まったのである。ただ、右手親指と人差し指の痺れは、今も続いている。これらも、多分、むち打ちから来ているのだろう。
 2週間経ち、歩いての移動が許可されたら、3週間を前にして退院となった。退院してから2〜3週間してからだろうか、肩凝りが酷くなってきた。今まで肩凝りの経験なんてなかったのに、首の後ろから背中にかけて凝っているのである。何故だろうと考えてみると、入院中は重い物を持ち歩くこともないし、力仕事なかったが、退院してからは生活するのに食料品も買わなくてはならないし、重い物を持たなくてはならない。力仕事をすると、首にも力が入るのである。そのせいで、むち打ちでダメージを受けている首周辺が凝ってしまったようである。生活する上で必要な労働は欠かせない。今は、首を軽く動かす運動をしたりといろいろ工夫して、首に負担を掛けないように暮らしている。当初の厳しい肩凝りは脱してむち打ちの症状は、これで全てかなと思っているが、まだまだ長い付き合いになりそうである。


2016年12月21日  森みつぐ

 退院してから1週間ほどは、事故前に毎日していた腕立伏せや腹筋を控えていた。事故から1ヶ月経っても、右股関節、左踵、右脇腹、右手が動かすときに少し痛みを感じていた。多分、これらには骨にひびが入っているものと思われた。首を動かすのは大変だけれど、そろそろ以前のように運動を始めようと思い、腹筋から始めた。“できるかな?”と思いながら、膝を立てての腹筋をすると、起き上がるときに腰が痛む。無理をして腰を悪化させてもいけないと思いながらも、10回だけ行った。腕立伏せは、正拳でしっかり胸まで床に近付けて20回を2度行うのだが、右手が少し痛む。正拳を床に対して直角にしていれば、何とか痛みが和らいでできることが分かった。他にも頭を支点に壁に向かって逆立ちしての腕立伏せもしていたが、頭を床に付けて逆立ちしようとしたら、首が痛くなったのですぐ止めてしまった。
 1週間くらい続けていると、腹筋をしていても腰の痛みはだんだん和らいできていた。10回を20回、30回と増やしてゆき、2週間もすると今まで通りに70〜80回しても問題なくできるようになった。右手は相変わらずの違和感を感じながらの腕立伏せである。そうこうしているうちに今度は、肩凝りが酷くなってきたので、リハビリとしてラジオ体操を午前と午後に行うことにした。ラジオ体操第一と首の運動を行った。交通事故で20mほど撥ね飛ばされ右肩から右腰にかけて路面に叩き付けられたからだと思うのだが、ラジオ体操の深呼吸で大きく腕を回すときでさえ、右側の関節だけがコキコキと鈍い音を立てる。多分、関節が歪んでしまったせいだと思っている。なんとかこのリハビリ体操で、スムーズな関節の動きとむち打ちによる肩凝りを治したいと思っている。
 事故から2ヶ月以上経って、右股関節のひびは良くなっているようである。室内では、問題なく普通に歩ける。雪道を歩くと余計に筋肉や神経を使うので、やはり少し鈍痛はあるが、もう少しの辛抱だろう。右脇腹も右手も、良くなっていると思っている。残るは、むち打ちによる肩凝りと右手指の痺れであるが、体を動かしながら改善する方法に取り組むほかないと思っている。私にはライフワークがあるから、こんなことで落ち込んではいられない。


2016年12月27日  森みつぐ

 2016年、私の最大の出来事は交通事故である。生きているのが不思議なくらいの重大事故だったのだが、全く記憶にない。それでも、何が起ころうともライフワークは続く。トンボたちのデータ収集は、1月中に終わりそうである。残るは、チョウたちのデータ収集だけになるが2〜3年かかると思っている。チョウと同じようにトンボの個別種ページ(HP)を考えているが、どうなるだろうか。
 画像処理は、今はジャノメチョウたちを行っている。冬の間は、メインのデータ収集の合間の作業となるので、何とか冬の間にジャノメチョウたちの画像処理を終えたいものである。残るシロチョウ、セセリチョウ、シジミチョウ、タテハチョウたちの画像処理は、今年中に終わるかどうかは少し怪しいと思われる。
 昨年から始めた採集旅行記は、残念ながら2016年中にはHPへの掲載は叶わなかったが、今年は何とか掲載を始めてゆく計画である。90回余りの海外での昆虫採集記である。最初の数年分は、記録にも記憶にも残っていない分が多いので、大変苦労して書いているのだが、時間がかかる割に冴えない内容かも知れない。それでも、最後まで続けてゆきたいものである。


2017年1月3日  森みつぐ

 事故から2カ月経った12月、“肩凝りはまだ治らないが、来年早々には復活するかも知れないな”と思うようになっていた。大変な事故だったが意外と後遺症もないし、心配するほどのこともなかったように思っていたのだが、やはり甘かった。自転車の後ろから時速70kmほどの車が追突した時の衝撃は、そんな半端なものではない。
 追突されたときの強烈なむち打ちのみならず、直後のフロントガラスへの頭部の激突で頸椎へのダメージは相当なものだったと思われる。12月初めには肩凝りも収まってきたかなと思っていたら、肩の上部から背中側に張りが移って来たのである。頸椎と脊椎の境界辺り、肩より背中の方が、やたらに張りが酷くなってきたのである。ちょっと甘く考えていたようだが死んでも不思議でないような事故だったので、この程度の後遺症ならば、ラッキーと思ったほうがいいかも知れない。
 この後遺症がむち打ちのよる最後の抵抗だと思っているので、これを乗り越えたら事故前の状態に戻るものと思っている。今も毎日リハビリ体操をしながら、むち打ちに対抗しようとしている。そう簡単にめげたりしない。


2017年2月8日  森みつぐ

 「JR北海道の赤字線区見直し計画について、道が線区維持のために財政支援することを決め、具体策の検討を始めたことが分かった。財政支援は車両の保有などを想定、経営難に苦しむJR北の負担を減らし、持続可能な線区の維持を目指すとみられる。(読売新聞より)」JR北海道の赤字路線区を維持のために北海道が財政支援するとのことである。
 何故、公共交通である鉄道を国が支援しないのであろうか。鉄道網を広げていったのは、国の政策である。あるとき、重荷になるからと言って、強引に民営化したのも国である。その後、ローカル路線の多くは、廃線へと追い込まれてしまった。国は素知らぬ顔を貫いている。国の在り方、地方の在り方、鉄道網の在り方、公共交通網の在り方等々、全く見えて来ない。
 国は新幹線網だけを整備し、それ以外の鉄道網は切り捨てる。それは、新幹線の並行在来線をJRから切り離して、第3セクターに移管することからでも見て取れる。人口減少、特に地方の人口減少が進む中、鉄道の廃線は、それに拍車をかけることになるだろう。国が先陣を切って対策を推し進めなければならないのに、どうしようというのだろうか。


2017年3月1日  森みつぐ

 3月になった。雪の季節も、あとひと月である。まもなく事故に遭ってから、5か月が経とうとしている。びっこの原因であった股関節のひびは、ツルツルの雪道でも全く違和感なく歩けるようになった。右手の痛みもなくなった。右脇腹と左足踵も、完全ではないが、かなり治まって来ている。むち打ちによる肩凝りも、全くなくなった。
 でも、重症ではないが、まだ気になる症状が残っている。先週、首根っこの強い張りが少し柔らいできた。ずっと首根っこが凝っているような痛いような強い張りを感じていたのだが、その張りが柔らいできたのである。しばらくは治らないと思っていたので、ラッキーと思った。しかし今週、またその張りが出てきた。やはり重い荷物を背負ったり、持ったりすると首に負担がかかるのである。ただ今までのように、ずっとその張りが続くわけではなく、またしばらくすると柔らいでくるであろう。もう少しの辛抱であろうか。
 もう一つ撥ね飛ばされて強打した右肩が、普通の生活では問題がないのだが、頸椎を伸ばすリハビリのために行っている逆立ちをすると、右肩の関節が少し痛むのである。今はしていないが力仕事をすると、首と右肩がまだ痛むような気がする。3月もほどほどのリハビリ体操を続けて様子を見るほかないだろう。雪融けも進み、4月に入ると、また自転車に乗れそうである。


2017年3月22日  森みつぐ

 「国連は20日の「国際幸福デー」に合わせ、2017年版の世界幸福度ランキングを公表した。1位ノルウェーをはじめ上位5か国のうち4か国を北欧が占めた。日本は51位で前年より二つ順位を上げた。ランキングは、155か国・地域を対象に1人当たり国内総生産(GDP)や健康寿命、行動や表現の自由、社会の相互支援体制などについて点数をつけて比較した。(読売新聞より)」
 毎年公表されている世界幸福度である。例年通りに北欧諸国が上位を占めている。北欧は、なかなか住みやすい国々であることは、テレビなどを見ていて分かってはいるが、このように公表されると、やはりそうみたいである。ただし指標が、「1人当たり国内総生産(GDP)」「健康寿命」「行動や表現の自由」「社会の相互支援体制」などによるものであり、GDPの低い国の国民は、幸せではないのだろうかと考えてしまう。あのブータンの順位は、97位である。
 経済的に貧しい国だからと言って、国民は不幸だと感じていないのだろうと思う。国民から幸福度アンケートを採ると、多分先進諸国よりも内紛のない後進国の方が幸せ感が高いような気がする。金や物などがないと幸せと感じられない人々よりも、金や物がなくても豊かな自然や人間関係がある人々の方が幸せ感は充実しているのではないだろうか。豊かな自然や人間関係を犠牲にして、金や物に重点を置いてきた国々は、再考すべき時が来ていると思うのだが。


2017年3月29日  森みつぐ

 冬のジャンパーを着て歩いていると、じわっと汗をかいてしまう季節になった。国道の歩道からも雪が消えたので重い冬靴を脱ぎたいところだが、幹線道路から一歩路地の細い道に入ると、まだまだ雪が残っていて、もう少し冬靴が欠かせない。自転車に乗っているときに交通事故に遭ってから、すでに半年近くになった。
 国道の歩道から雪が消えたので、先日、親のところへ行った帰りに、自転車を買った。座った状態でもしっかり足が路面に着く高さの自転車である。週に2回親のところに行くときだけにしか利用しないしスピードも出さないので、変速無しの軽快車とした。あとは買い物かごと荷台が付いていればいい。半年ぶりの自転車に乗って、国道の歩道を走って帰った。
 冬の間、事故に遭った通行量の多い2車線の道路は走らなくても行けるような裏道を探して、事故に遭った道路は横断するだけで親のところに行けるルートを見つけた。これからは、そのルートで行くことになるが、自動車が走らない道はないので、気を付けなくてはならないことは当然である。それでも事故に遭ったのが、半年前のことであったが。

Copyright (C) 2015-2017 森みつぐ    /// 更新:2017年4月2日 ///