HONDA MVX250F 型式MC09




2006.1.29
このMVXのページを最初に作ったのはもう随分前(2002年ごろ)なのですが
MVXで 検索するとヤフーで2番目 グーグルにいたっては このページが一番最初にHITすることがわかりました

MVXに今でも乗っている僕にとっては
そう現役MVX V3ライダーとして
これは すごいことでもあり
とても さみしいことでもある
この広いネットの世界で 俺が最初でいいの? って
俺が 最初になるくらい マイナーなMVXなのかよ(怒) ってさ
たぶんノスに来てくれている人でMVXを知っている人はほとんどいないと思う
(知ってるのはS也くらいだろう)
でもノスの他のページのついでに皆様が「MVXって何?」とながれてくれて
このページ見てくれた事がこのページを検索上位にしてくれたと僕は感謝してます
ノスのシュウジはこれからもMVXに乗りつづけると宣言しつつ

今回は 記念に このページに この文を追加して
さらにこのページのアクセス数を増やすことを画策します
それは『 めざせ ヤフーで1番目のMVXライダー 』
なんてね

この赤いスイングトップは友人と組んだチームの中の俺の色 この年死んだ友の追悼の気持ちで一年間着用した 今はもう着ない
2002年 左手に持っているのは PEN EE3

MVX
HONDA MVX250F
1983年に発売されたホンダ初の2サイクルのクォーターバイク。
現在の250クラスの馬力の自主規制数値40PSをどのメーカーより先に達成した。
V3といわれるこのバイク唯一、最初にして最後の2スト3気筒エンジンを搭載
その3本のマフラーからサウンドとそのエンジンの感覚、
加速する時のロケットのような煙(煙幕)は、
他のマシンには真似ができない(しない)味わいがある。
エンジンこそ新しいものの、その足回りは 初期型のVTを流用している他、 ミッションの数値もVTとまったく同じ
デザインもVT他、この時代の他のホンダ車と共通している。
ホンダは販売時、目標年間販売台数30.000台と 今聞くと思わず「ぷっ(笑)」となるような目標と
当時のチャンピオンライダー Fスペンサーによる広告宣伝をした。
なりもの入りで登場したものの設計段階から無理が多く、発売当初から、トラブルが相次ぐ、
特に2番シリンダーの焼付きは 高速走行時には死に直結しかねない問題でもあった。
それよりもとにかく売れなかった。その為、生産もすぐに打ち切られた。
実際の販売台数は目標を大きく下回る19000台。
今となると悪くない数字ではあると思うが、当時を知る人の話によると、
不人気の為10〜20万もデイスカウントされ売られていたそうです。
メーカー側も赤字承知でとにかく在庫を処分したかったのだろう。悲しい話だ。
結果として予定されたMVX400は発売中止になり MVXがホンダに与えた損失は数億との噂もある。
でもこれはまんざら嘘でもない話だと思う。

このバイクを語られる時はどうしてもマイナス面しか語られない。
僕自身 はじめてMVXを買った時、学生の僕は金が無かった事も選んだ理由でもあり、
僕も将来的にはイタ車か英国車に乗りたいと思っていた
これらのバイク 今なら現実的に手に入れる事は可能だ
でも 僕は今だにオイルに汚れながら 2台目のMVXを愛用している。

MVXより 速く 乗りやすく 高級なバイクは沢山ある

で も  僕にとって これより好きなバイクはない

性能が良いから 皆が良いと言うステータスがあるから 好き? 
あはははは 僕にはいつもそれがイコールにはならない
僕が好きなら それ以上の理由なんて いらない

  学生の時か そう言えばシンヤに「 きのう学校来ただろう?」
「ん? なんで 知ってるんだ?」
「だって 例の場所にオイル落ちてたから」
なんてMVX2STらしい会話もあったなあ(遠い目)

そしてその学校に来る時、不人気なバイクと舐められすいぶんあおられた
次第にふざけんなよって気分になり当時は僕の走りも結構過激になっていった(遠い目)

どこを見てもマイナスしかクローズアップされないバイクだから ここでは褒める。
もともと旋回能力は定評があったが 足回りを現在のタイヤに履変えると本当に良く走るしよく旋回する。
加速性能も 当時の講談社のBB誌の測定によるとゼロヨン(400mタイム) で13秒27
これはけっして遅い数字ではない 少なくとも当時4stの400CCには負けないし
同じ時代のフェラーリ512BBが13秒46 と言えばその速さがわかると思う
まあバイクだからと言えばそれまでで、値段も向こうはMVXの100倍だが(苦)

実際 僕が乗ってみた感想だけど、
ツーリングをしてもポジション的に楽なので一日バイクを乗りまわしてもあまり疲労しない。
V3のサウンドだが、
一言で言うと見事な不協和音。
2番シリンダーの音だけ他のシリンダーと音とテンポが違う。その為 すぐ後に別のシングルバイクが走っている様な気がする。
パワーとトルクは、
中低速のトルクもあって非常に乗りやすい。このトルクを削ればガンマと同じ45PSもだせない数値ではないと思う。
中低速を厚くして 3気筒を扱えるエンジンにした開発者の気持ちを強く感じる。
そして僕は MVXをレトロとかノスタルジックとかそんな感覚では乗っていない。
ホンダはMVXの失敗がよほど堪えたのかチャンピオンマシンのエンジンレイアウトを市販車では発売していない。
GP500の2STの4気筒 そして今のモトGPのV5と。
今のホンダのほとんどのエンジン(シリンダーのレイアウト)はV3より前にあった伝統の形。
ゆえ僕にはこのエンジンは新しいものに挑戦した新タイプのエンジンにかわりはない。
市販車で 今のホンダは本当につまらなくなった。
あの急激なレプリカの進化を見て僕は21世紀のバイクはきっとすごいもができると勝手に思っていた。
だが、デザインもラインナップもカラーリングまでも80年代の踏襲だ。
なぜモトGPのV5をださないんだ。

ホンダの社名は技研だ。

そして僕が 一番好きなメーカー。

だからこそ なにか新しいものをと 僕はいつも期待しているんだ。

80年 空前のバイクブームと言うよりは空前の250レプリカブームだった。
主に僕の先輩の世代ではあったが 僕もその時代を知っている。
今は80年レプリカはほとんどが底値で取引されているが、
他の旧車と違い この時代のレプリカには もう少し光があたってもいいと思う。
その位 メーカーが人材と巨費を投じて本気で開発したマシンだと 僕は思う。


最後に2ST V3エンジンは本当に失敗作だったのだろうかについて、

販売時馬力でライバルに負けたMVXのエンジンはその後改良を加えられNS400に搭載された。
馬力は自主規制の59馬力、海外モデルは実に72馬力であった。
国内仕様ではガンマ400は59馬力、RZV500は64馬力。そして何よりエンジンは250とは別ものの4気筒。
3気筒はその位のポテンシャルを秘めていた。

MVXが不人気の理由は幾つか(沢山)有るがなんと言ってもライバルと比較して馬力で劣っていた事が一番大きいと思う。
仮にMVXの馬力が45馬力で、実質50馬力位の性能で販売したとしたらある程度は認められていたかもしれない。
低速が無かろうが 焼き付こうが デザインがVTと同じだろうが、
当時は速さこそがすべてだった。
いや 乗り難い危険なバイクを乗りこなす事がかっこいいと思った。
今思うと「乗りやすさ」はもっと成熟した後の時代に求められたもので、
その点、初期型のVTは当時のRZと同じ馬力でありながら乗り安く燃費も良い本当の意味のバイクの進化を示したものだと思う。
MVXもVTの完成度を無視できず低速で扱い安い乗り性格となった。
結果、速さの追求の為に生まれた3気筒を導入した意味が相殺(どころかマイナス)されてしまった。

いや もう よそう 馬力がどうかなんてそれこそ発売された時の評判にもどってしまう。

失敗作でもいいや。

そ う。

おれは このバイクが好きで、

何より 僕は今でも MVXに乗っている。


04.6今年もしました峠越え
250のレプリカに乗っている連中は小僧といわれる

だが おれは生涯 小僧で結構


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