三岐鉄道 501系
クモハ501形(505・506・525・526)
サハ1501形(1505・1505<2代目>・1525)

 1978(昭和53)年1月に505F(505+1505+506)、1980(昭和55)年8月に525F(525+1525+526)を西武鉄道から譲り受け改番せずに入線した。三岐鉄道初の車体長20m、3輌固定編成で湘南スタイル非貫通運転台、片開き3扉車。最初から黄色塗装で登場した。サハ1505のみ半鋼製で漏水のため1980(昭和55)年3月早くも廃車解体され、代わりに全鋼製のサハ1523を1979(昭和54)年12月に譲り受けサハ1505(2代目)とした。
 西武鉄道時代、505Fのクモハ501形505・506は1959(昭和34)年1月、所沢工場で旧武蔵野車モハ200形213・214の大型化名義で車体新造した。竣功時はモハ501形505(2代目)・506(2代目)で1964(昭和39)年1月クモハ化された。サハ1501形1505は1955(昭和30)年1月竣功。1976(昭和51)年12月廃車。525Fのクモハ501形525・526は1958(昭和33)年1月所沢工場で竣功。こちらも当初はモハで1964(昭和39)年1月改番された。サハ1501形1525は1958(昭和33)年1月竣功。1980(昭和55)年3月廃車。サハ1523は1957(昭和32)年9月竣功。1979(昭和54)年11月廃車され、523F残りの3輌は総武流山電鉄へ譲渡され1200系1206Fとなった。
 三岐鉄道へ入線時に、クモハは台車を空気バネのTR25AからTR14Aに交換、主電動機も128kWから100kWのMT-7(505F)、MT-15(525F)に交換され結果的に性能ダウンとなった。525Fは3輌とも1984年(昭和59)年8月、さらに台車を京王電鉄1900系のKBD107に交換した。前照灯をモハ150と同型の2灯シールドビームに交換(525Fは竣功時)した。1987(昭和62)年11月にはATS化に伴って機器が搭載された。
 その後501系は複雑な運命をたどることになる。1990(平成2)年2月、505Fは、冷房化に伴い801系801Fが導入され廃車解体された。ただしサハ1505(2代目)は、サハ1525の方が痛みが進んでいるため振替えられてサハ1525(2代目)となり、サハ1525が廃車解体され、同時にサハ1525(2代目)は台車をKBD107に交換された。その時に、525Fはワンマン設備の取り付けと扉回路改造が行われた。
 1995(平成7)年8月、525Fも851系851F導入に伴って廃車解体となった。クモハ526のみ解体を免れ、いなべ市藤原町にある会社詰所として利用されていた。機器を外されたクモハ526は同年10月10日、保々車両区で貨物列車に連結されて東藤原まで回送の後、太平洋セメント藤原工場の敷地内からトラックで搬送された。塗装などはそのまま残され原型をとどめていたが、詰所のため冷房化された。しかし、2005(平成17)年11月頃に撤去された。
2011.7.17 更新
主要諸元
形式 車号 最大寸法(長巾高) 自重(t) 定員(席) 主電動機 出力(kW) 歯車比 台車
クモハ501 505・506 20000×2930×4150 38.30 154(56) MT-7 100×4 25:63 TR14A
525・526 20000×2930×4150 37.80 144(56) MT-15 100×4 25:63 KBD107
サハ1501 1505 20000×2870×3880 31.50 162(60) TR11A
1505A 20000×2855×3860 32.30 162(60) TR11A
1525 20000×2855×3860 32.30 162(60) KBD107
1525A 20000×2855×3860 31.80 162(60) KBD107
車輌画像
坂内定比古氏 撮影

クモハ505

1978.5.14

保々車両区

大幡哲海氏 撮影

クモハ505

1979.3.

西藤原

クモハ505

1980.1.27

保々車両区

クモハ505
(大安駅開業記念)

1986.3.25

保々車両区

サハ1505(初代)

1978.5.14

保々車両区

サハ1505(2代目)

1986.3.25

保々車両区

坂内定比古氏 撮影

クモハ506

1978.5.14

保々車両区

クモハ525

1993.12.19

保々車両区

サハ1525(2代目)

1992.8.14

保々車両区

クモハ526

1993.12.19

保々車両区

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