…沖くんと梨緒・2 …
オンナゴコロは難しい。 銀行勤務の友達が「藁半紙〜そりゃすごい」と何とも哀れんだ声を上げていたのを思い出してムカムカした。ふん、お前なんてこのご時世、いつ何時銀行が潰れるか分からないだろうが。だったら、しがない地方公務員、下っ端の小学校教員をやっていた方がどんなにいいか。そう言ってやりたかったが、自分が惨めになるだけなのでぐっとこらえた。何てオトナな俺。 それほど高い志があったわけではない。でも滑り込んだ国立大学の学部が教育学部だった。しかも初等教育学科。名前の通り、小学校教員になるための、と言うかそうするしか無い学部。そこで土曜の1限の水泳の授業を受けたり、弾けもしないピアノを習わされ、ついでに雑巾まで縫った。灯りの付いた教室でちくちくと運針したときには本当に泣きたくなった。まあ、そんなこんな。産休補助教員で滑り込んだあと、正式採用された。足かけ5年半の教員生活だ。 で、…どうしてオンナゴコロのことをブツブツ言ってるかって? それには理由がある。 知らない人間も多いだろうが、小学校は平教員のほとんどが女性だ。そして管理職は何故か中学教師だった頭の固い、融通の利かない奴らがなることが多い。ウチの学校も担任を任されている男性教員は俺とあと35歳の男と30歳の男…すなわち俺よりは先輩になるんだが…の2人しかいない。で、教員の人数は50名近く。校長・教頭・教務を含めても10人足らずだから、あとの40名は女性教諭で占められている。これがまた熾烈だ。何だか高学年の教室の中のようにグループ化して、あっちの仲間、こっちの仲間と徒党を組んだり張り合ったり。そんなことにエネルギーを使うより、一人でも不登校の児童を減らすように努力すべきでないか?? …ま、言いたくても言えないけど。 今日、放課後に行われる運動会のご苦労さん会も、何故かこの派閥が頭を出す。表向きはみんな一緒にやりましょう、何だが、わざわざ狭い部屋を予約している。15人位ずつの3班に別れるそうで、どこにはいるかで俺のような若いピチピチな独身男性は翻弄される。どこに行っても同じようなものなのであえて何も言わずに推移を見守る。ここで口を出したら大変な事になる。痛い目を見れば人間利口になるんだ。 「前川く〜ん、あなたは私たちのお部屋ですって!!」 「あみだくじをやったの〜当たっちゃった!!」 「そ、そうですか。宜しくお願いします…」 「ねえ、前川君。悪いんだけどこれ、音楽準備室に運んでくれない? 私の細腕じゃちょっと辛いの…」 「まあ、それが終わったら。ウチの教室カーテンレールがまた調子悪いの…見てくださらない?」 …胸のポケットからメモ帳を取り出す。普通の黒い手帳ではなくて、使い損じた藁半紙を束ねたもの。ウチの細かい校長のお薦め品だ。何を血迷ったのか、暇が出来るとこの手帳を作っている。どんどんプレゼントされて10冊ぐらい溜まっている。そこに頼まれごとを書いていく。これから宴会に出掛けるまでの2時間15分。俺に振られた雑用は5件になった。秋の遠足のことも決めなくちゃならないし、修学旅行だってある。憂鬱になりつつも拒否権はない。若い男性職員はこうやって、可愛がられてないと社会権が無いのだ。
「…よっこらしょっと」 …ドアが開かない。 一度、置いて開けるしかないか。そう思ったとき、ごん、とドアに箱が当たってしまった。準備室の中からぱたぱたと小走りの音がする。 やがてガラガラと音がして引き戸が開いた。中から、職員室に本当は置いておきたいような若い女性が現れる。 「まあ、まあ…ご苦労様です。前川先生、また高浜先生に使われちゃったんですね」 「え、重いから。俺が置くからいいよ…」 「まだあるんですか? これ」 「いや、4個だって言われたけど」 「じゃあ、丁度、コーヒーを落としたところだったんです。お飲みになります? 多めに入れましたから…」 「いいんですか!?」 「どうぞ、頂き物のクッキーもありますが。お口に合うかしら?」 「あ、今日の飲み会、林田さんは出るの?」 「はい、高浜先生が一緒に連れて行って下さるって、おっしゃって下さいましたから」 「…そうなんだ」 「あら、ご一緒じゃないんですね…残念だわ」 林田さん、春に専任講師で学校に来てからずっと目を付けていた。でもやはり同じ職場だ、告って気まずいのは良くないだろう。どうせなら彼女の方からモーションを掛けて欲しいと思うがそんな都合のいいことは無いだろう。このままだと1年の彼女の任期が終わってしまう。何しろ何もしないウチにあっと言う間に半年が過ぎたのだ。後半年だって風のようだろう。 …そうは言ってもな… あああ、なんて弱気な俺。昔の女にしつこくして嫌われたのがトラウマになっているんだろうか? 柔らかい声のおしゃべりが心地よかったが、はっきり言って雑念がいっぱいで頭に入らなかった。
………
「あれえ、どうしたの? こんなところで…」 「あら、前川先生…」 「大城先生を待ってるんです。何だかクラスの子のことでお話があるから、抜け出して聞いて欲しいって…」 そう思ったとき、頭の中でぴぴぴと何かがひらめいた。 「林田さん! そうだ、大城先生にさっきに会って、急に用事が出来たって言っていたんだよ、忘れてた。帰るんだったら駅まで送るから…あの、ちょっと待っていて…」 「さ、早く行こう…」 「は、はい…」 訳が分からないまま、俺の勢いに押されたように林田さんが後ろから小走りに付いてくる。外に出て、とにかく急いで角を曲がったとき…くらくらっと酔いが回ってきた。大酔っぱらいの所、急激に動いたのだから無理もない。吐きはしなかったが、その場にうずくまってしまう。あああ、こんなことしてる場合じゃない! いつ大城先生が追ってくるが分からない。そう思うと気が気ではなかった。 「あの…先生? 大丈夫ですか…?」 「先生、お部屋がすぐそこでしたよね…とりあえずお送りします。お部屋の前まで来たら、鍵を出して下さいね…」
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頭が割れるように痛い。泥酔した日は2日目の方が辛い。幸い、今日は土曜日で学校はない。そう言う日の前日を飲み会にするのだ。なかなか開かない目を頑張って開いてみた。まだ寝ていてもいいのだが、虫の知らせ、と言うのだろうか。今目を開けないといけない気がした。何だか肩の辺りがスースーする。ハッとして飛び起きる。 …え? どうして? 何と言うことだろう? 何故か俺は服を着ていない。暑かったから脱いだのだろうか? でもトランクスくらいはいていても良かったのに…? そう思った瞬間。ふっと隣りに第3者の気配。…何故だ? 俺は一人暮らしだ。俺以外の人間がここにいるわけがない…。 「あ…」 「え? …あの…はやしだ…さん?」 そう、目の前には。どう見ても何かあったとしか思えないあられも無い姿の…さらさら髪の音楽教師が真っ青な顔をして、こちらを見ていた。
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あああ、自己嫌悪。どうしてこう言うことになったのだろう??? マンガみたいだが、本当に全く「記憶にありません」状態だった。青ざめた顔で怯えたようにこちらを見られると、もうどうしていいか分からない。これで激しく責め立てられればそこまでだが、林田さんはゆっくりと視線を逸らすと静かにこう言った。 「あの…服を着たいんですけど。申し訳ありませんが、向こうを向いていてくださいませんか?」 「…あ」 「…ごめんなさいっ!! 先生、ちょっとベッドから降りてくださいませんか。シーツを汚しちゃったみたいなので…あの、すぐに洗わないと…」 「洗面所はどちらですか?」 「ええと…廊下の左側のドア」 「これ、ベランダの物干しに干せば宜しいですか?」 「あ、ああ…」 しかし。その後、彼女はさっさと自分の手提げを持った。 「散らかしっぱなしで申し訳ありませんが、これから家に戻って親戚の法事に出なくちゃならないんです…急ぎますので失礼します」 「じ、じゃあ…送るよ。林田さんのご自宅って電車で行くと遠回りでしょう? 車で…」 「結構です」 「前川先生、二日酔いなんですからごゆっくり休んでください」 「で、でも…っ!!」 「私、大丈夫ですから…。ホントに、目が覚めたらこんな事に…自分でもよく分からなくて」 そして。もう一度、頭を静かに下げるとそのまま玄関から出ていった。
………
悪酔いをしてしまったのか。寝込んだまま、何もする気がなく土日をベッドの上で過ごしていた。ふと目を開けたら、目の前の布団の上に長い髪の毛がある。すうっと1本。それを見つけるとあの泣き出しそうな表情が甦ってくる。本当にどうしたらいいものか。 何度か電話を掛けてみた。職員名簿を見て、彼女の携帯に。さすがに自宅の電話には掛ける勇気もなかった。でも電子的な機械音の留守録メッセージが流れるだけ。何度聞いたか分からない。メッセージを入れる事すら出来ず、ただ掛け続けた。でも日曜の夜中まで彼女は一度も電話口に出ることはなかった。もしかしたら居留守を使われているのかもと悲しくなった。
月曜日になって。 いつもより早めに学校に行ってみた。もしかしたら彼女が出勤して来ないかも知れないと恐れたがそれはなかった。朝の職員会議の時に高浜先生の隣りにちょこんと腰掛ける姿を見たときは心底ホッとした。しかし、俺を見た瞬間、彼女がぱっと目をそらした。悲しかった。 小学校には空き時間がないから、放課後まで話をする間もない。林田さんは音楽の専任講師だから、音楽室かその準備室に大抵はいる。そこが4階の突き当たりでちょっとした合間に行くことも出来ないのだ。授業が終わると教室に居残るか、速攻で職員室まで往復して次の授業の教材を運ぶ。10分の休みなんて短かくて泣けるほどだ。 放課後の定例職員会議が終了して。ようやく我が身が自由になった。いつものように俺に用事を言いつけてくるおばちゃん…いや先輩女子教員たちの声を今日は振り切り、とにかく4階奥の音楽準備室まで駆け上がった。
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ばんばんばん、と。階段を廊下を響き渡るサンダルの音が妙に耳に響く。まるで自分の足音までが俺を責め立てているようだ。今日は吹奏楽の練習も行われていないらしい。音楽室2つと資料室、視聴覚室。それを繋ぐ4階の廊下はひんやりと静まりかえっていた。もしかすると彼女はもういないかも知れない、そんな気もした。それくらい人気が感じられなかった。 「…あ」 「何か? ご用でしょうか…?」 「林田さん…」 足の裏がむずむずして、頭の中を、体中をものすごい勢いで血液が回る。どうしたらいいのか、どうするのが最善の行動なのか? 沸き上がってくる無数の疑問符。それから感嘆符。しょぼい少年マンガのパニックシーンの如く、自分の周りの空気がうねっていく。 そして。次の瞬間。 俺は音楽準備室に飛び込んでいた。
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「林田さん…」 「…あ、お茶を入れますね…」 「どうぞ」 「あの―」 「あ、私、本当に気にしてませんから。先生もそんなに打ちひしがれないで…」 「そりゃ、びっくりしましたけど…いいじゃありませんか、人間だもの間違いはあります。別に…気になんてしてないから…」 「あの…犬に噛まれたとでも思って…忘れてください…」 本当に忘れていいのだろうか? そんなはずはない。そんなことがあっていいはずはない、何かあったからどうだってよりもここは根本に戻らなくてはならない。彼女の言葉をあれこれ分析するよりも、まずは自分の気持ちに素直になろうと思った。だって、忘れるんだったらそれからでもいいじゃないか。情けない自分になってしまったら、それごと忘れてしまえばいい。 「犬に噛まれたわけではないので…忘れられないよ?」 はあ? と言う顔で林田さんがこちらを見た。構わずに続ける。 「正直、本当にいきなりこんなことする気はなかったはずだけど。でも、大城先生が君を呼びだした、と知った瞬間に魔がさしたのかも…知れない。あいつがどうにかする前に早い者勝ちでって気が、全くなかったとは言い切れないし…あああ、何を言っているんだろう。正直、あの夜のことは何も覚えて無くて…本当に、申し訳ないとは思っているんだけど…」 「本当に…? 何にも覚えていらっしゃらないんですか?」 「はい」 「…そう、なんですか」 「前川先生って…本当にお酒に呑まれちゃうんですね。聞いてはいたけど、目の当たりにしてびっくりしました。あとからよく考えたら、性格も…何か違ってたし…」 …え? 思わず、身を乗り出してしまった。そうだ、泥酔して全てを忘れている俺と違って、彼女は何かを知っているのかも知れない。 「あのぉ…何か、まずいこと…言ってた?」 「私の口からは、とってもじゃないけど…言えないです、申し訳ありません」 「それに…先生、次の朝起きて愕然としてらっしゃったし。ああ、まずいことしたんだなって…私もお酒入ってましたし、思考回路が鈍っていたと思うんですよね。本当に、私も大人ですから、これくらいのことで騒ぎ立てしたりしません。だから…覚えていらっしゃらないんだったらそのまま…忘れてくだされば…」 「―林田さんは、忘れたいの?」 「え…だって。先生、本当に困っていらっしゃるし…」 違う。俺が煮え切らないのは別に忘れたいからじゃない。…そうだ、どうやって始めたらいいのか分からないから困っているんだ。最初のきっかけがどうであれ、彼女に好感を持っていた自分は確かに存在したわけだし。 「俺、良かったと思ってるんだけど。林田さんのこと、好きだし」 直球過ぎたか? がたがたっと席を立った林田さんはそのまま後ろ足に遠のいて、壁際の本棚のところで背中がぶつかって止まった。 「こここ…困ります!! 突然、そんなことおっしゃられても…」 「私…前川先生のこと、そんな特別に考えたこともありませんでしたし…」 「じ、じゃあ。問題出すから、答えてくれる?」 「はあ…」 「一列に並んでいたとして…俺と、大城先生だったら、どっちを選ぶ? あ、菅根先生(30歳独身男性教員の名前)も混ぜていいや」 「…えっ…?」 「それなら、質問変えるよ? あの時、他の人が相手でも…やっぱり同じようにしてた?」 「…どうなの?」 「そんな質問、答えられません…ずるいです」 「でも…前川先生が…色々おっしゃったら、何だか、いいかなって気になっちゃって…私もお酒呑んでましたし、ふわふわって…ああ、いけませんよね。申し訳ありません、本当に…」 「…で、後悔してるんだ?」 「始めようよ、これから」
………
「この辺だったと思うんですけど…」 「あ、あの! 今日とは言えないけど…今度の休みにでもきちんと掃除して探しておくから…今日はもう止めない? …無理だと思うよ?」 「…そう…ですね。じゃあ、お願いします」 「すみません、お手数とらせて…では、失礼します。…きゃ!」 ぱしっと。細い腕を掴んでいた。意図していた、と言うより反射的にと言った方がいいだろう。ピアニストを目指していた、と言うくらいだからもう少し筋肉が付いていてもいいのに、とても頼りなげだ。どうやってあの大響音の音を奏でるのか不思議である。 「まえ…かわ…先生?」 「駄目?」 「でも…。今度の電車に乗れないと、接続のいいのが無いんです。帰らせてください…」 「じゃあ、泊まって行けば? そうすれば明日の朝、いつもより寝坊できるよ?」 「…同じ服を着て、学校に行けません! …絶対おかしいです、そう言うの…」 「それなら…車で送るよ。だったら、いいでしょう? 近道すれば、40分ぐらいでしょう?」 「で、でも…」 「…梨緒」
………
「…酔った勢いで、っていうの…やっぱり嫌なんだ。何も覚えてないのって、口惜しくて…」 「黙ってたら…分からないよ? 気持ちよくない?」 「…良く分からないんです、そう言うの。…あ、嫌っ!!」 「先生、嫌! そんなことしないで…私…何だか…」 「いいんだよ、感じたら声が出ても。頭で考えちゃ駄目なんだよ、こういうのは。これから梨緒をもっと気持ちよくしてあげるからね…」 「え…? や、いやあ! …痛い!!」 「梨緒、この前…初めてだったんでしょう? やっぱり相当痛かったの? 俺、強引だった?」 「う…!」 「だって、先生…色々言って来たから…何かほやほやっとしてしまって…」 「色々って…?」 「え…言えません…あ、あ、そっちは嫌! 触らないで…」 「言わないと、もっとおかしくなっちゃうよ…いいの?」 「だって…恥ずかしい…」 「先生、チェストの上の小引き出しの…右の上から2番目です。この間、そこから出してました…」 「梨緒…」 「…で、何て言って…君を悦ばせてたの?」 「あの…きれいだ、とか可愛いとか…何だか、恥ずかしくなることをたくさんたくさん…」 「え…?」 「好きだよ、梨緒…」 苦痛に耐えるように眉間にしわを寄せたまま瞳を閉じた彼女が、背中に回してくれた手のひらのぬくもりだけを信じようと思った。そうしていうちに、余計なことは何も考えられなくなった。
………
「ちょっと…心配になったんだけど…」 「この前。俺んちに泊まっちゃって…ご両親、何も言わなかったの?」 「あ、遅くなる日は…高浜先生のお家に泊めて頂くんです。あの日も、先生をお送りしたらそうするつもりで…もう電車もありませんでしたし、ウチに電話して、それから高浜先生に、と思ったんですが…あの…」 「ご両親、しっかりしていらっしゃるみたいだけど…ご職業は? やっぱり先生なの?」 「…え? 先生、ご存じなかったんですか?」 「あの…3年前まで、ここの管轄の県教育委員会の…出張所の所長やっていた林田って…父なんですけど。今は地元の中学校の校長してます。で、母は県の義務制(小中学校)の教職員組合の婦人部長です」 「え…?」 「…仁王様の様な顔をして、ゴルフで一緒に回っている人がいいスコアを出しても絶対誉めない…超おっかない…」 「前川先生が正式採用になられたときに、面接したって言ってましたよ。父、一度会った人は忘れないんです…」 やば。待てよ〜そんな人の娘に手を出して…あの人に睨まれたら出世出来ないってもっぱらの噂じゃないか。 「本当に、ご存じないんですか? やだな…大城先生なんて、それもあってすごくしつこくて。携帯もじゃんじゃんかけてくるから、もうずっとならないようにしてあるんです。震える奴? 何て言うんですっけ…先生?」 とりあえず。彼女を無事送り届けたら、アパートを大掃除してイヤリングを探そう。それが自分に課せられた大切な任務のような気がした。
これでおしまい(020311) Novel Index>音楽シリーズTop>はじまりの音楽 |
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