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05.閻魔大王


 昼の日差しは淡く微笑み、とろりとした眠りを誘ってくる。

 石造りの簡素な居住まいには余計な家具も見あたらず、今彼がまどろんでいる揺り椅子の他にはきちんと寝具の整えられた寝台があるだけ。何事に関しても中途半端や曲がったことを好まない彼は、どんな仕事もあっという間に片づけてしまう。それは任された仕事であっても身の回りの雑用であっても何ら変わりはない。

「ご主人様、……ご主人様ぁ……!」

 さくさくと庭草を踏みしめる心地よい音、軽やかな足取りが近づいてくる。それと共に、もうひとつ。ようやく耳奥の鼓膜を震わすほどの淡い羽音も。

「あーっ! またそのようにうたた寝なんてなさって……! 一体、どなたですかっ。気分転換にと散歩にお誘いしたら『もう一度読み直したい書物があるから』などと仰ったのは! あーあ、せっかく大王様がくだすった御本をこのように床に投げだして――」

 何ともけたたましい叫び声。せっかく気持ちよく寝に入ろうとしていたのに、とんだ邪魔が入った。
  恨めしさを怒りに変えて眉をひそめつつ瞼を開けた彼の目に映ったのは、おかっぱの黒髪に同じ色のネコ型の耳をピンと生やした小さな子供。そして今ひとり、ただいま地上に降り立ったとんがり耳の子供。こっちはツンツンの短髪だ。
  ふたりは双子のように同じようななりをして、だがその体つきが少しずつ変わっている。とんがり耳の子供の方はその背にコウモリの羽を付けていたが、もう一方のネコ耳は足の付け根から長い尾が伸びている。

「こんな風にくつろいでばかりいらっしゃると、来週の二次試験が危なくなりますよ。どうするんですか、また前評判ばかり良くて本番で失敗したら。いくらまた数百年後にも同じ試験があるとは言っても、回を重ねるごとに競争率は上がるばかりですよっ!」

 先ほどからピーピーと騒いでいるのはネコ耳の方だ。コウモリ羽の少年はネコの彼女よりも半歩ほど後ろに下がってコトの推移を見守っている。相変わらず用心深い奴だ、と彼は思う。もうここに来て百年近くになろうというのに、なかなか心を開こうとしない。いや、それくらい思慮深い部下の方が使い物になるとも言えるが。

「……まったく、口ばかりが達者な奴だな。私は自分の仕事が全て片づいたから、少しばかり休んでいただけだ。それが、お前はどうなのだ、独楽(コマ)。未だ、庭草の始末も済んでないようであるが?」

 まとうのは豪奢な出仕用のそれではなく、ゆったりとした造りの浅黄の衣。腰回りに幅広の帯が巻いてあるのだけが唯一の装飾である。床よりも長く伸びた漆黒の髪をゆっくりとかき上げた彼は、何事もなかったかのように膝から落ちた書物を拾い上げると大きくひとつ溜息をついた。

「呂久(ロク)の方は、庭木に絡んだ蔓草を全て取り終わったのか? 柔らかそうなものだけをあとで汁に煮てやるから、早くやり終えなさい」

 別にひとりでやっても造作ない仕事ではある。彼はもともと作業は早いほうであるし、いくらかの術も心得ている。だがしかし、部下としてそばに置いているからには、彼らにも相応の働きはしてもらいたいものだ。こっちとしては、意にそぐわぬままに余計な厄介者を抱えているのだから。

 緑の生い茂る恵み多き場所。どこにでもありそうな山奥の小さな集落に見えなくもない。だが、ここはそれだけの地ではない。このように穏やかに見えるのは表向きだけ。実はここは冥土の入り口、いわゆる「死者に裁きを与える場所」である。

 そしてここにいるすっきりとした品のある顔立ちをした彼は畏れ多くも閻魔大王―― の元で働く官僚のひとりである。名前はない。いや、まだ名前はないと言った方がいい。ここで名を与えられるのは「十二使」と呼ばれる大王様直属の官僚だけに限られている。だから、彼が自分の元で働く「使い魔」を呼んでいるのは便宜上のもの。ネコもコウモリも鬼もこの地にはあまたといるので、どうしても区別が必要なのだ。
  一方、完全な人型をしている住民はごくごくわずかしか存在しない。いや、存在する必要がないと言った方がいいだろう。ここにいる彼であっても、この地に降り立ってから今まで裁きを受ける亡者以外に自分と同じ姿の者を目にしたのは数十人のみ。その全てが大王様に関わる者たちだ。1534歳という青年期を迎えようとしている今も、彼は毎日を繰り返し仕事と勉学に費やすのみである。
  もともとは魔界に点在する集落のひとつで暮らしていた。今も記憶に新しい。その才を認められ大王様の側近として上がることを許される命を受けたとき、村を挙げての大騒ぎとなったものだ。前途洋々の気分で、すぐにも両親を呼び寄せて裕福な暮らしをさせてやろうと思った。しかし、その後。千年に渡り下働きに甘んじている。

 大王様とその十二使には、特別の装束が許されている。垂纓(すいえい)の冠に紫の袍(ほう)、黒の表袴(うえのはかま)に手には朱塗りの笏(しゃく)。まるで平安貴族のような美しい姿は、下位の名もない官僚全ての憧れである。

 そして、今。

 何百年に一度かの人事異動があり、十二使の椅子のひとつが空くことになった。そのたったひとつの空席を巡り、熾烈な争いが繰り広げられている。彼も今回ばかりは必死で食らいつき、まずは一次の筆記試験を突破した。だが、その時点でまだ五人に絞られただけ。来週の試験で全てが決まるのである。
  他の受験者たちは、選者に袖の下を渡したりその根回しにも余念がないという噂だ。しかし、そのような人の道に反した行為をするのは彼の信条に合わない。よっていくら独楽が入れ知恵をしても頑として首を縦には振らないのだ。

 だが、ここに来て……少々失速気味というのも事実。前回同じような試験があったとき、彼は本番であがってしまい何も出来ずじまいであったのだ。今になってそのときの失態が頭を過ぎり、どうしても集中が出来ない。

「そうそう、ご主人様! それどころではないんですっ。 村はずれの沼に、不思議な光が浮かんでいるんですよ、でもあたしや呂久ではそれが何なのか分からなくて。呂久の話だと、何か声のようなものが聞こえるって言うんですけど……」

 無駄に目を輝かせて、独楽は彼の袖を引く。どうしてもその場所に連れて行きたいと言わんばかりに。だが、彼は少しも気が進まない。今日中に大王様がくださったこの御本を隅から隅まで読み直し、一語一句漏らさずに覚えてしまわなくてはならない。それくらいの努力がなくては、足がすくんで試験会場に入ることすら出来ないだろう。

「ねえねえ、歩きながらでも書物は読めますっ。いくら試験が近いからって、お部屋に籠もってばかりじゃ気が滅入りますよ〜っ!」

 いつまでもこのように騒ぎ続けられていたら、やるべきことも進まない。さっさと用事を片づけて、あとはふたりに駄賃でも出してしばらく暇を取らせよう。そう思って、彼はゆらゆら揺れる黒い尾っぽを追いかけるように後に続いた。

 

 夏草に囲まれた沼は、昼でも薄暗く何とも気味の悪い場所である。こんなところに好きこのんで散歩に来る部下たちの気が知れないが、もともとがネコとコウモリでは仕方ないだろう。

  彼らもまた天寿を終え、この地にやってきた。そして裁きを受けて天界へ送られることが決まったのに、いつの間にか彼のそばに仕えるようになってしまったのだ。せっかくだからと言うことで、少しは見栄えのする姿に変えてやった。自分の好みをイメージしただけなので、そう難しくもないことである。

「ほら、あそこですっ。見てください、朝露の雫のようにキラキラしてるでしょう……?」

 あまり大声を立ててはいけないと自分でも気付いたのだろう。肉球の付いた手で口を覆いながら、独楽が言う。少し宙に浮いている呂久も、先ほどから羽をぴくぴくさせていた。何かの念を鋭く感じ取っている、そんな様子である。

「……うむ……」

 初めのうちは、ただの淡い光のくずが集まっただけのように見えた。だが、そこは大王様の元で働く有能な身の上。じっとそこを凝視すれば、もやもやと煙の向こうに人影が浮かび始めた。

「――生き霊か」

 呂久がこちらを振り向いてひとつ頷く。彼と同じことを考えていたらしい。

 結界が弱まるこの場所では、時折不思議な現象が起こる。未だに現世にしっかりと根付いた魂でありながら、あまりの迷いからその想いだけがここに飛んでくるのだ。
  誰でも経験があるのではないか。どんな重い悩み事を抱えていても、ある日それがすっきりと目の前のもやが晴れるように解消されることが。そんなときはちょうど今のように、迷った魂が冥界まで辿り着き絡んだ糸をほどいてもらったからに相違ない。このような雑用は彼にとっても日常茶飯事で、そう難しいことでもなかった。

「唄を……歌っています」

 呂久は彼の性格に似合ったぼそぼそ声でそう告げた。言われるとおりに、光の向こうから鈴の鳴るような美しい歌声が聞こえてくる。それと共に人影もみるみるくっきりと浮かび上がってきた。

「……」

 その姿に、さすがの彼も言葉を失った。何と美しい娘だろう。赤い着物をまとい髪を長く伸ばした柔らかい面差しが、まるで夢のようである。色とりどりのお手玉で遊びながら、その瞳はどこか愁いを含んでいた。

「あーっ、風が……!」

 そのとき一陣の風が辺りを吹き抜け、目の前の幻覚も瞬く間に消え失せた。しかし彼は、しばらくの間その場を動けないほどに放心していた。

 

 二日が過ぎ、三日が過ぎ。しかし、彼の胸のつかえは取れることがなかった。

 いや、それどころか日を追うごとにまるで重い病にかかったかのように身体の動きまでが鈍くなってゆく。幸いなことに試験の当日までは出仕も免除されていた。だが、残り少ない時間を勉学に当てることがどうしても出来ない。

「ご主人様……! 大変です、またあの光が……!」

 その声に、ハッとして身を起こす。そう言えば、今朝からずっとこうして寝台に横たわったままであった。身体も重く、食事も摂る気にならない。自分でも我が身がどうしてしまったのか分からなかった。

 彼の指示で朝も夜も交代で沼を見守っていた独楽と呂久の報告で、彼は久しぶりに自分の身に血潮が巡るのを感じていた。ああ、良かった。あれきり二度と会えなかったらどうしようかと思っていた。ようやく、ようやく再び巡り会える日が来たのだ。

 我を忘れて辿り着いた沼に、やはりこの前と同じように光が浮かんでいた。
  だが、それは以前のものよりもかなり弱々しく伝わってくるものも淡すぎる。じっと目をこらせば、あのときと同じ娘がもやの向こうから浮かんできた。だが、彼女は床に伏して苦しそうに息をしている。

『……閻魔様……』

 確かにそれは、彼に対する言葉だった。それを証拠に彼女の目はしっかりとこちらを見つめている。かなり強い意志がなければ、ここまでの接触はありえない。

『わたくしは……皆に嘘をつかせています。このままでいたら、大切な皆が地獄に堕ちてしまいます。それは困ります、……でも私は皆の言葉通りになることが出来ない……』

 一体何事か、彼にはさっぱり分からなかった。だが涙ながらに訴えられて、とてもこのまま放っておく訳にもいかない。だがあれほどに衰弱した身であれこれ語らせるのも可哀想だろう。考えた末、彼は独楽を彼女の元にやることにした。状況を正しく把握するために。そうしなければ、何も施しようがないのだから。

 独楽は初めは気が進まない様子であった。現世にいた頃、散々な目にあってようやく自由を手に入れたのだ。今更忌々しい地に戻りたくないという。だが、どうにか説き伏せて「月ノ輪」を越えさせた。


「あの人は、助かる見込みのない病にかかっております。ただ、看病している家族は皆、彼女に『きっと治る、良くなる』と言い続けている様子なのです」

 半日ほどしてやつれた姿で戻ってきた独楽は、それでも主の前でそう報告した。かなりの体力を消耗したからなのであろう、ひどく顔色も悪い。彼はそんな部下をねぎらうと、特別の気付け薬を与えてやった。

 無理もない話である、魔界に生きてきた彼であってもそれくらいのことは分かる。いくら治ることがないと承知していても、苦しんでいる者を目の前にすれば「良くなるから大丈夫」と言いたくなるのが人情というもの。大王様としても、そこまで非情な沙汰は行わないはずだ。

 すぐさま再び沼に出向き、彼女にそう告げて勇気づける。しかし、また娘はその弱々しい瞳から涙をぽろぽろと流すのであった。

『わたくしは……まだ死にたくない。でも、もうこの命が長くないことも分かっております。天国も地獄も、わたくしにとっては縁のない場所。出来ることなら今少し……安らかな暮らしが続けたいものです』

 娘はそこまで言うと、苦しそうに咳き込んだ。

『閻魔様は……なんてお美しい方なのでしょう? わたくしがかつて憧れていた御方にうりふたつ。ああ、是非ともあなた様のおそばに辿り着きたいものです。そして……今度は直接お声を聞きたい……』

 その言葉を聞いたとき、彼は自分の血液が逆流するほどの衝撃を受けた。

 ああ、そうだ。そうだったのだ。自分はこの娘に恋をしている。そして、それは娘の方も同じ。まだ元気だった頃、ひそかに憧れていたその相手と自分が似ているというのだ。何とも哀れなこと。淡い恋心も実ることはなく、儚く散っていく若い身空。ああ、せめて……我が力でその心の傷を癒してやりたい……!

「だっ、大丈夫だっ……!」

 自分でも驚くほどの大声が出た。光の向こうの娘も、大きく目を見開く。

「命を終えて裁きを受けたら、私の元に来なさい。少し手狭ではあるが、ふたり暮らしも悪くはない。お前の気の済むまで、何時までもここにいていいのだぞ……!」

 その声に、今度は呂久がぎょっとして振り向いていた。だが、今はそんな視線も気にしてはおれない。

『本当……嬉しい。必ず、必ず行きます。どうぞ、わたくしを受け入れてくださいましね……』

 娘は今までで一番満ち足りた美しい顔で彼に微笑んだ。そして、また強い風が光をさらう。だが、彼は今度は放心することもなく、大股で自分の家へと戻っていった。

 

「おいっ、独楽。どうやら具合も良くなったようだな、それならば急ぎ頼みたいのだが、今あるのよりももう少し大きめの寝台を手に入れて来てくれないか。まあ、それが無理なら同じものをもうひとつでもいいが……。部屋もそうだな、このままではあまりに殺風景だし、もう少し若々しく飾り立てよう。ほら、急げっ! 時間がないのだ……!」

 部屋の隅でうずくまってはいたが、独楽もすっかり回復した様子である。あまりの主の勢いに目をぱちくりさせていた。
  そのわきで、先ほどから呂久が自分が見てきたことを彼女に説明している。全てを聞き終えたのだろう、こちらに向き直った独楽は先ほどからの呂久と同じような戸惑いの瞳をしていた。

「あの……、ご主人様。あたしのようなものがこのようなことを申し上げて宜しいかは分かりませんが……まずは来週の二次試験を無事勝ち取ることが先決かと思います。新しい方を出迎える準備はそれからで構わないと思いますよ?」

 初めはからかっているのかと思った。だが、そのあまりに神妙な面持ちに、浮き足だった彼の心も次第に鎮まっていく。ようやく自分の主が妻を迎えようとしているのに喜びもしない部下たちを不思議に思いながら、彼はひとつ咳払いをした。

「ま、まあ……それは分かっておる。分かっておるが……それは、そうとなあ……」

 これから先はあんな美しい娘がそばにいてくれるのだ、しばらくは下働きのままでも良い気がする。下手に十二使の椅子に座ってしまえば、残業や休日出勤もあり新婚生活も楽しめない。別に出世を数百年待つことになっても、それはそれでいい気がする。

「いいえ、ものには順序がありますっ! その……、ご主人様はまだ下級官僚の身の上ですから、高等な術はお使いになれないでしょう? あたしたちのような畜生を人型になさることなら出来ても、人間の造作を変えるのは並大抵のことではないと聞いています。ですから……その……」

 独楽はそこまで言うと、言いにくそうに下を向いてしまう。肝心なところをぼやかされてはこちらとしても納得がいかない。一体どういうことなのか。

「あの……ご主人様?」

 独楽に代わって呂久が、重い口を開く。

「お忘れになっているご様子ですが……生き霊となってこの地にやってくる魂は自分の姿を自在に変化するのでしたよね? あの……やはりいくつになっても女子(おなご)は心の中では変わらず若く美しくありたいもの。あの者は……実際はもう人間の年齢で七十を数える身の上だそうですよ……?」

「……え……」

 彼は自分の身体から、今度は血の気がさーっと引いていくのを感じていた。

 確かに七十と言えば、魔界ではほんの赤ん坊である。だが、人間界ではそうではない。あの、美しい姿は彼女の若かりし頃のもの、実際の彼女は――……。

「じゅ、十二使となられれば、特別な術を大王様から伝授されるかも知れません。あの、ですからっ……」

「ご主人様、どうかお気を落とさずに。いいでないですか、あの者料理の腕はありそうですよ。きっとこれから先はうまい食事を作ってくれると……」

 どうにか慰めようとしているのか、ネコとコウモリの部下たちは必死で彼の衣の裾を引く。しかし、彼はそんな心優しい二匹をゆっくりと払うと静かに言った。

「しばらく外に出ていてくれ、……私はこれから本気になるからな」

 すでに、残すところ数日後に迫っている二次試験。だが、どんなことをしてでもひとつだけの椅子を勝ち取るしかない。

 高等な術を手に入れて、彼女をあの姿に変えることが出来るように。諦めるわけにはいかない、数百年も再び待つことは出来ない。何と言っても、今回が勝負だ。

 

 扉の外に追い出された二匹は、しばらく互いの顔を見つめた後に密やかな笑みをこぼし合った。

おしまい (060523)

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お題提供◇Natsu様(サイト・Org.com
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何だか妙に長くなってしまいました。ファンタジーは状況説明が必要なんでどうしてもさくっと短くなりませんね(……って、私の技量が足りないだけかなっ!?)。お題を受け取ってから色々調べたのですが「閻魔大王」の設定?もさまざまなようです。今回は私の全くのオリジナル設定で……何というか「おじゃる丸」ちっくですが。独楽と呂久、イラストが浮かんできそうですねー、可愛いなあ(←ツボはその辺らしい)。