2008年6月14日、高原川のニジマスです。前回石徹白川で釣りつつチヌバリ5号は凶悪だなあと思ったのですが、写真のバイト6gは細地チヌ5号のままでした。で、このニジマス、上あごから目の下に針が抜けて右側はかなりひどいことになってしまいました。ライズを見つけてキャスト、狙い通りにヒットし、きれいなジャンプを何度も繰り返した会心の1尾のはずでしたが、なんとも悪い後味。せめて下向きセットにするべきだったか。それともしょせん釣りなんだからそこまで考えることもないのか・・・。 (2008/6/17)

 話は変わりますが、ミッチェル308PROは最近糸ヨレが気になるようになっていました。投げたあとラインを緩めるとヨリ糸がガイド間に発生するくらいです。

 たまにばらしたときにはラインローラー内にグリスを入れるのですが、その後は数度の釣行ごとに外からオイルを注していました。それを繰り返すうちにローラー内が完全にオイルに置き換わって回転がすごく軽くなっていました。そういう状態でもラインにコート剤(パワーアップラインコート)が付いているときはまだましで、それが切れてくるとヨレがひどくなります。

 この2点を考えると、ローラーが低テンション時に回りすぎるとヨレが発生するようです。そこで、この釣行前にローラーをばらし、粘度の高いシマノのベイトリール用ドラググリスACE-2をつめてみました。

 結果はまずまず良好で、極端な糸ヨレは感じられませんでした。

 ラインへの負担は心配ないと思います。低テンションでは水に潤滑されたような状態でラインが走るからです。

 タングステン固定ガイドの旧308を使っていても、低テンション時の使用感は他のリールと変わりません。ただし、フッキングや魚を寄せてくる間に「ぐっ」とハンドルが重くなる瞬間があります。タングステンガイドの固定が悪いと瞬間的に回って「ギーッ」と音がします。おそらく、タングステンガイドとラインの間の水の膜が破れて両者が密着した瞬間でしょう。ローラーガイドの回転をグリスで重くしていても、この瞬間だけ回れば、ラインは十分守られるのではないかと思っています。

 そもそも、低テンションでのローラー回転が悪くてラインが傷むなら、ロッドのガイドはどうなるんだということになります。

 実は粘度の高いグリスでローラー回転を重くする糸ヨレ対策は20年前シマノのキススペシャルなど投げリールでやっていたことです。ただしキススペシャルのローラーはSiCセラミックだったので、硬質クロームのミッチェルでやったときローラー表面がどうなるかは少し不安です。モノフィラなら大丈夫だと思いますが、やってみたい人はあくまでご自分の責任においてやってください。

 ACE-2のACEはDURA-ACEのACEです。元は自転車用だったのですが、ネバリがドラグのシャクリを消すことや耐海水性からリールに使われていました。

 2008年6月7日と8日、石徹白フィッシャーズホリデーに行ってきました。写真は7日に釣った峠川(C&R区間)のイワナです。ここに来るときはほとんどスプーンしか使いません。フライの人が多いのに、フックを2個もぶら下げてるわ魚の形を模してるわなんてプラグは、やっぱり大人気ないって思っちゃうんですね。この日もバイト3.3gを中心に使っていましたが、あるポイントで大きめの魚が当ってきたので「大きいルアーのほうがいいか」と4.8gに付け替えたらこれが釣れました。狙いが当たったなという反面、細地チヌ5号のスイミングフックはバーブレスにしてあるとはいえ、サイズ的に凶悪だったかな・・・。 (2008/6/9)

 この魚は掛かりどころがよかったのでハリによるダメージは幸い最小限でした。

 バイト3.3gにはオーナーSBL-31、35の6番を付けました。いつもはがまかつ58BLの4番ですが、ちょっとサイズダウンしました。こっちでもちゃんと何尾か釣ってます。ただしがまかつのシングルフックはオーナーよりちょっと小さいので番手ほどの差はありません。

 でも31は管理釣り場でスプーンをのまれても口元で掛かるようにシワリ(ネムリ)が強いので、川では掛かりがいまひとつかな。専用じゃないから仕方ないですが。

 あらためて調べたら、C&R区間でも最下流から最初の堰堤までは成魚放流があるらしいです。特に8日はフィッシャーズホリデーに来た人に釣ってもらおうと放流したらしく、釣れた魚はすべて放流魚でした。

 そんなことせんでもええのにという人もいそうですが、せっかく来た人に釣ってもらおうというやや不器用なおもてなしと思えばいいでしょう。

 それと、C&R区間にも完全天然と放流まじりがあり、区間外とあわせて選択肢が増えるのもいいのかなとも思えます。例えば初心者にまず釣らせるにはC&Rの下流部に行けばいいわけで。それになにより、他の川のようにエサ(ばかりとは限らんが)のオッサンや網に捕られることがないのですから、リリースのしがいがあります。放流魚だって子孫を残すかもしれないんだし。

 フックといえば、両日に会った4人のルアーマンがすべてバーブつきトリプルを2個ぶら下げたミノーを投げていたのは、なんとも情けなかったですね。

 最初の2人にはシングルバーブレスのレギュレーションを指摘しましたが、3人目4人目ともなるとこっちの記憶違いかと不安になってしまい、指摘できませんでした。でもあらためて確認したら
このとおり。とほほ。

 ただまあ、レギュレーション違反ではないとはいえチヌバリ5号でイワナ釣ったらあかんわな。もう少し小さいのでバランス研究しよ。

このとおり
 ハイこのとおりシングルバーブレスオンリーです。

 2008年6月1日揖斐川水系のアマゴです。いつも行かない上流部で「釣れるんかいな」と思っていたら通りがかりのフライマンが「ここは釣れますよ」と教えてくれたので、もうちょっとがんばったら釣れました。初めての場所で釣った魚はうれしいですね。でもまあ、フライマンなんぞに会うと、ツインパワーみたいにいまどきのリールを持っているのが大人気なく思えてしまうのは私だけでしょうか。やっぱ次からミッチェルにしよ。 (2008/6/2)

 最先端のタックルが大人気ないといえば、写真のラインはいつものアプロードGT-R4Lbではなく、シルバースレッドアイキャッチPEの0.6号(6Lb)です。実に大人気ない。

 しかしPEの感度はたいしたもんで、最初ラインが波にたたかれただけでもアタリかと思ってしまうくらいでした。この魚の前に25cmくらいのがスレ掛かりしたのですが、感触があまりにダイレクトなのでロッドをひったくられるかと思いました(スレは釣ったうちに入らないので写真はありません)。

 AR-CスプールはPEにも有効のようで、使いはじめに1回だけ結び目ができましたが、引っ張ったら取れるくらいの軽症で、ラインがなじんだのかその後はノントラブルでした。

 このラインはカタログでは「高比重PE」とこっそり書いてあるだけですが、ポリエステルを混ぜて比重と張りを出しています。たしかにルアー着水後ラインが水面にスーッと落ちていく感じが普通のPEより自然な感じがします。むしろ積極的にうたったほうがいいのでは?

 使った感じはナイロン4Lb(1号)より少し細いかなという感じ。リールへの巻き量は75mで写真のとおりですから、ナイロン1号100mと同等。ポリエステルを混紡すると張りの分かさが増すそうですが、C2000SのPE巻糸量表示は0.6号150mなので半分です。PEは太さの基準がないので仕方ないですが、「リールへの容量はナイロン何号相当」という表示をしてはどうでしょう。

 PEといえばこの前コメットに巻いたファイヤーラインEXTは2回使ったらコーティングが飛んで普通の編み糸になってしまいました。こうなるとラインローラーなどの磨耗が心配(土や砂を拾うため)なのでルビアスに巻き替えてしまいましたが、巻き替えのときラインをつまんだ指が少し粘ついた感じになりました。

 使用時にかけていたパワーアップラインコートがEXTのコーティングを溶かしたのか、もともとこの程度の耐久性の糸なのか。そういえばデュエル・スムーズはパッケージに自社製以外のコーティング剤をかけないように書いてます。

 パワーアップラインコートが原因だったとしても、ナイロンにはまったく無害だしシルバースレッドPEもなんともないからなあ・・・。

 話は変わりますが、私は昔「キミみたいなマゾ釣り師は大体フライに走るんだけどなあ」と言われたことがあります。オールシングルバーブレスでオールキャッチ&リリースだったらそっちのほうがいいわね。

 実際一時フライへ行きましたけど、さすがに(日本の?)渓流でフライをやれるほどのマゾではありません。またルアーに戻ってしまいました。

 ルアーに戻ったもうひとつの理由は、フライはミッチェルが使えないことかな。

 2008年5月24日根尾川のアマゴです。最近20cmあればでかいなあと思うようになりました。足るを知るというやつやね。ルアーはバイト3.3gS。ここ数回の釣行でこれを扇型に流して何尾か釣りました。ミノーを使い始めると、スプーンなんかで釣れないんじゃないかと思っていってしまいますが、釣れるんです。いままでの経験からいっても釣れないわけはないのですが、ミノーみたいに手間ひまかけて精巧に作られたものに釣り人自らアクションを加えてやっと釣れるんだからって思うと、頼りなくなっちゃうんですね。これもいまミノープラグが流行っている理由のひとつかもしれません。 (2008/5/26)

 カラーもそうです。いろんなカラーがあるとプレーンな金や銀は半完成品みたいに思っちゃいますが、それでも釣れるわけです。

 釣り方も、ミノーみたいにリアルじゃないからさっさと動かさないと見切られると思ってしまって、ついつい早引きしたりアクションを付けたくなったりするものですが、流れにまかせてひらひら漂わせるだけでも釣れるときは釣れるんです。

 こういう釣り方で釣るとなんだかうれしいものです。難しく考えなくっていいんだと肩の力が抜けます。それと、扇形に流してゴンと来ると、子供のころやったシラハエ(オイカワ)の毛ばり釣りを思い出します。

 スプーンのフックが下向きにしてあるのは、忠さんのところから取り寄せたからです。この方が泳ぎがよくてフッキングがいいそうです。オーナーSBL-31の6番はややこのスプーンには小さめ(いつもはがまかつ58BLの4番)で安定しないように感じていましたが下向きならよさそうだったのでそのまま使いました。

 下向きのまま使ったのは上向きだと上あごに掛かって目の下のあたりに抜けるのが嫌だったからというのもあります。でもこの魚は上あごに掛かっていました。そら、スプーンもひらを打つし魚も反転して食ったりしますから、思うようにはいきませんわな。

 この魚はミノーで釣り下った後の帰り道で釣れました。私のミノーイングがよほどヘタなのか? フェンウィックFS61Jがぼよんぼよんでアクションがつけにくかったということもあるけどね。

 それでもこのロッドの全身をムチのようにしならせてルアーを飛ばす感触は捨てがたいものがあります。楽しいロッドではあります。ちょっと疲れるけど(リールがハイスピードの408ならよかったかも)。

 2008年5月17日揖斐川21号線下流で死んでいたアユです。この時期ルアーを引くと小アユが掛かってくることがありますが、いつもはもう少し大きいものです。しかも、ウェーディング時に足元に見える天然遡上らしきアユの中では写真の魚はまだ大きいくらいです。どうやらこれは徳山ダムが試験放流で冷たい水をどっと流したせいのようです。いま、目的のないダムのアリバイ作りに徳山ダムの水を長良川に引っ張る計画があるそうですが、この水が入ったらさらに長良川はおかしくなるでしょうね。 (2008/5/19)

 今年は試験放流を一気に行ったからこうなった? どうでしょうねえ、雪解け水をため込んだ国内最大級のダムから水が落ちてくるわけですから、来年以降も水温は低いままでしょう。

 でも、導水計画に対する関心はいまひとつです。これが長良川河口堰を強行した理由です。河口堰ができるまでは「本州最後の天然河川を守れ!」というスローガンが有効でした。しかし、いまや長良川も普通の川、はっきり言ってしまえばきずものの川になってしまいました。しかも、あれだけ盛り上がった河口堰反対運動にもかかわらず、事業は止まらなかったのです。この無力感は大きいものです。おそらく導水路反対運動はまったく盛り上がらないでしょう。

 工事そのものが目的なのだから作るだけ作ってゲートを上げたままにするだろうという人もいましたが、その後の各種“公共”事業をぬくぬくと行うためにも、やめるわけにはいかなかったのです。

 同じように長良川では有力な支流だった亀尾島川でもダム工事が進んでいます。これだって、河口堰が止まっていたら、ダムのない川にこんなものを作るなという声が上がったはずです。しかし、まったくそんな声は聞こえてきません。計画自体、ほとんどの人は知らないでしょう。

 こうしていったんダメになった長良川は、導水事業や亀尾島川のダムのみならず河川改修の名のもとに行われる雑多な工事で、土建業界およびそれと癒着した政治家の食い物にされていくことでしょう。

 もっとも、岐阜県自体その土建業界でもっているような県ですから、どうしようもないのですがね。

 2008年5月11日揖斐川水系のイワナです。クルマの修理代はかかるわガソリンは高いわで、最近は近い揖斐川水系ばかり行ってますが、間違ってこういうのが釣れてしまうと3時間も4時間もかけて(ビンボーだから下道で行くんじゃ)高原川や庄川へ行っていたのはなんだったのかと思ってしまいます。ところで、こういう予想外のサイズが釣れるとリリースネットといえどもネットに魚体が圧着する分魚へのダメージが心配です。管釣りで使われるウレタンゴムのネットをもっと繊細にしたようなものがあったらいいのになあと思います。 (2008/5/12)

 ウレタンゴムのネットは、管釣りの業務用にも使われていて、これ(といっても業務用の大きいやつ)で池から移動させた魚はほとんど死なないという話を聞いたことがあります。

 ゴムネットは金型を起こさないといけないのがネックでしょうね。でも、例えばクリアな材料で作ったらこうして写真を撮ったときにもきれいでしょうし、うまくやればプラスアルファの魅力も付加できそうに思います。

 まえ、写真のようなタイプのネットはかえって魚の粘膜を取り去るという説を読んだことがあります。目の細かいタイプでも手触りがざらっとしたのはそういう感じもします。写真のは某大型店で買った安物ですが、比較的網は滑らかです。実際はどうなんでしょうか。

 このほか網にゴムを含浸させたネットもあって、1個持っています。でも、かえって網がごわついている印象です。ゴムで網の繊維が固定されて張りが出てしまうようです。樹脂を浸み込ませたPEラインに張りがあるのと同じ理屈です。

 人が増えると嫌だから言うわけじゃないが(それもあるが)揖斐川水系って、魚薄いぞ。この日も写真のイワナ以外は15cmくらいのが1尾釣れただけで、それ以外はチェイスすらなし。前のアマゴは1kmくらい川を歩いてあれ以外に15cmのイワナ1尾と新子クラスのチェイスが2回あったかなかったか。

 でも、こういう釣り場で釣っているうちに、最近上手くなったような気がします。いま高原川や庄川に行ったらばきばきに釣れるんじゃないかしらん。実際に行ってみると、そうはいかないものなんだけどね。

 2008年5月6日粕川のアマゴです。最近近場で小物と遊ぶのが好きになりました・・・。リールは308PROプラナマティック(の皮をかぶった408)です。プラナマティックはけったいなのがとりえかと思ってきましたが、最近実はたいした機構なのではあるまいかと思うようになりました。糸の出と巻取りがいいかわりにライントラブルの可能性も高いと思ってきたのですが、写真くらいの巻き量ならなんら問題はありません。この機構のいいところは糸が少なくても抵抗が増えないことです。スプールが途中で行ったり来たりするために放出されるラインもこの部分からが主で、スプールエッジを叩く頻度が少ないからです。まじめに研究したらいまの時代でも面白いんじゃないかと思います。ミッチェルが事実上消滅したいまいってもしょうがないのですが。 (2008/5/7)

 写真の状態で糸がいちばん膨らんだところとスプールエッジの差は3mmくらいあります。輸入元にせよ製造元にせよ、こうした最適巻き量をはっきりさせていたら、この機構の評価も変わっていたかもしれません。

 プラナマティックはドライブギアの回転に内歯車の回転が加わった綾巻きと、ドライブギアの回転と内歯車の回転が相殺したほとんど止まっているような状態がミックスされています。これが交互に重なるため、無理な力がかかっても意外にラインが食い込みません。

 糸の出の良さに関しては、ほとんどオシュレーションしないスピンキャストがそれなりに使えるのと同じではないかと思います。スピンキャストはオシュレーションしない代わりにスプールエッジを叩く抵抗が少ないのでしょう。

 ミノープラグを使ってやや糸が甘く巻けると危なそうですが、この量ならトラブルは起きません。ひかえめに巻いていることもありますが、緩んだ糸は低いところにたまるので、俵型がかえってフラットになるせいのようです。

 こうなると、308と同じ設計の300か300と308の中間サイズがあったら、湖や本流にいいだろうなあと思いますが、これも死んだ子の歳を何とやらでしょうか。

 最近近場をうろうろしているのは、クルマのエンジン載せ換えにでーれーこと金がいったからです。おまけにこの前クーラーをつけたら、熱風が吹き出しよりました。また修理や。今年は高原も庄川もなしやな・・・。

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