2009年4月18日、揖斐川支流のイワナです。なに? 前の表紙でいまのシマノやダイワのリールを認めるべきだと書いておいて、またミッチェルかって? つまりや、こないだ役所広司と深津絵里で駅路というドラマをやっておったやろ。深津絵里は主演やし知名度も高いわけや。でもな、わしは犯人の(またこういう役か・・・)木村多江様のほうがええわけや。もっとわかりやすくいえば、キャンディーズの3人のうちランちゃんとスーちゃんのファンはけっこうおったわけやな。この2人はシマノとダイワみたいなもんや。でもわしは、ミキちゃんがええわけや。え? 安藤美姫? 藤本美紀? キャンディーズそのものがわからん? つ、つまり今でいうパフュームみたいなもので、ランちゃんはいま水谷豊の奥さんで・・・要するに、ミッチェルは多江様やミキちゃんみたいなものだということなのだな。 (2009/4/18)

 いまの日本製スピニングにはローターブレーキが付いていますが、ミッチェルにローターブレーキは付いていません。おかしいじゃないかという人がいるかもしれません。

 このサイトを見に来る人には言わずもがなですが、ミッチェルはキャストとリトリーブをストッパーオフで行うようにと言っていました。そんなことやってられるかという人もいるでしょうけれど、そういった使い方をするならばベールがフェザリングのじゃまをすることはありません。

 その方式を認めるかどうかは別にして、大切なのはフェザリングをどう保障するかについて考えているかどうかです。すなわちこれは、道具として思想があるかどうかです。それがあれば、ギアが少々ゴロつくとかローターがブルブルするとかいうことはどうだっていいことなんですよね。

 だから、日本のリールが良くなっても、ミッチェルはずっと使っていくでしょう。

 ええ歳こいて多江様だのミキちゃんだのと何を言っとるんだって? ふ、あの石破茂農林水産大臣は防衛大臣当時の記者会見で、キャンディーズの曲は全部歌えるとかミキちゃんのファンだとか言っとったわ。さすがにわしはカラオケでキャンディーズは歌わんぞ(しかしまあ、あのオッサンと好みがいっしょというのは由々しきことやな・・・)。

 2009年3月29日、庄川のヤマメです、というか前回の魚の直前に釣れたやつです。こんな風に最高気温一桁のときにゆっくり出かけて複数尾の釣果が得られるかと思えば、味をしめて次の週に早起きして行ったらボウズをくらうわけで、難しいもんです。そのとき使っていたのは08ツインパワーC2000Sに1000Sのスプールを付けたものでした(というかスプール以外共通だから単に1000Sといえばいいのか)。そういう風に最近ちょっと改心してシマノやダイワのリールも使っているのですが、あまり表紙写真に出てこないのは、なぜかボウズをくらうからです。と、いうことは、九頭竜川のサクラマスもミッチェルの神通力を持ってすれば釣れるかも、と思ってミッチェル400を持って昨日行ってきたもののやっぱりボウズだったということは、口が裂けてもいえません(ハイ水か)。 (2009/4/13)

 やはりあの魚は架空の生き物ということやね。

 そんなわけで、ミッチェルを載せつつシマノやダイワのリールの話をします。最近教えてgooだったかyahoo知恵袋か忘れましたが、復刻33を使っているのは恥ずかしいのかという質問があって、ステラ派には前時代モノとバカにされオリジナル33オーナーには復刻とさげすまれるとかっていう解答がついているのを目にしました。

 くっだらねえなあと思いつつ見ている私がいちばんくっだらねえわけですが、33もステラも同じなんですよね。もはやいまのリールは33なんです。

 なにをわけのわからないことを言ってるんだというところですが、どっちもちゃんと投げて巻けるリールになっているということです。走る曲がる止まるじゃありませんが、リールは投げて巻ければそれでいい・・・いえ、それが一番大事なことなのです。

 私が日本メーカーのリールについつい皮肉なことを言ってしまうのには、80年代から90年代前半にかけて、投げて巻くこともろくにできない、具体的にいえば人差し指がスプールにろくに届かない、フェザリングを補助する機構も付いていないものを売り続け、しかもそれがカーディナル33やミッチェル308/408みたいに投げて巻くことがちゃんとできるものを価格的優位と役に立ちもしないギミックによって駆逐してしまったことが根底にあります。

 しかし、日本のリールは変わりました。シマノもダイワもスプールに楽々指が届くようになり、33と同じくローターブレーキも付きました。さらには、機構上そうなっていた33や308などの重量バランスまで意識的に再現してしまうに至りました。

 すなわち、33を正しく評価できる人ならば、ステラをはじめとした現在の日本リールも評価しなければならないのです。だから、どっちがエライとか、どっちを使っているとバカにされるなんて、くっだらねえことなのです。

 脚が短くなってローターブレーキが付いただけでしょって? 下手に予測すると外れたとき恥ずかしいですが、日本のリールのようなものは他の国からは当分出ないと思いますよ。ローターブレーキとか適正な脚位置は、作っている人たちが釣りをやってその必要性がわからなければ採用されないからです。

 市場からの声は? と、純粋な人は思うでしょう。しかし、おそらくメイン市場のアメリカでは底辺が広いこともあって、フェザリング性を気にする人は少数派でしょう。ならば、コストをかけてローターブレーキやそれに類するものを付けても費用対効果がない、だからそのようなことはできない、というのが(私の大嫌いな)「企業の論理」です。脚位置だって、クレームになってもいないものをわざわざ変えることはないとなるはずです。

 もしかしたら、そういった「ムダ」なコストをかけていないリールのほうが「正しい」商品なのかもしれません。しかし、このサイトを見に来るような人たちは、現在の日本リールをちゃんと評価しないといけません。だから、ステラは33なのです。そうはならないと思いますが、かつての33や308のように、日本のリールが価格的に優位なだけの商品によって駆逐されるようなことになったら、また80年代のような暗黒時代になってしまいます。そんなことがあってはならないのです。

 最近ツインパワーやルビアスを使いつつ、そんなことを思うようになりました。

 2009年3月29日、庄川のヤマメです。寒波が来ていたので朝ゆっくり出てドライブがてら年券を買いに行きました。荘川村に着いたのは11時ころ。なんと気温は2度でした。荘川恐るべし・・・。もちろんこれは成魚放流魚ですが、この条件で釣るだけたいしたものです(自分で言うか)。ま、ヤマメはサクラマスの元やから、九頭竜の借りを庄川で返したというところやな。え? サクラマスは架空の生物じゃなかったのかって? だから、マムシとツチノコの関係みたいなもんやろ。 (2009/3/31)

 ミッチェル408に巻いてあるのは、いつものナイロン1号(4Lb)ではなくPE0.6号(6Lb、シルバースレッドアイキャッチPE)です。

 ナイロンメインラインの場合、フィールドメイトをリーダーに使いますが、PEがメインラインだと簡単に切れてしまいます(結び方は電車結びです。他の結び方ならフロロ以外でもいいのかもしれませんが、手のかじかむような釣りで電車結び以上に複雑な結びはできません)。

 そこで、あれこれラインを組み合わせて実験(どっちが強いか引き切ってみる)してみたところ、硬いラインと軟らかいラインを結ぶと硬いほうが食い込んで、結節強度がひどく落ちるのがわかりました。ラインは硬い方から、PE、フロロ、ナイロン、フィールドメイトの順です。

 PEメインラインにはフロロカーボンリーダーでないと絞め切られてしまいます。それでは根掛かりなどのときに長いフロロリーダーを川に残すことになるので、フロロ1.5号を1mくらいPEにつなぎ、その先に電車結びで短いリーダー(フライでいうティペット)を30〜40cm接続することにしました。

 しかし、この場合もフィールドメイトは硬いフロロに負けてしまい、かなり弱くなります。では次のナイロンは、といってもこれは生分解されない点はフロロと同じ。したがって結論は1号フロロをリーダーの先のリーダーに使うということになりました。フロロは川に残りますが、それを短くすることで妥協しようということです。

 この結果に基づき、写真のPE0.6号には、フロロ1.5号と1号を電車結びでつないであります。使用した感じも強度は十分のようです。根掛かりはしませんでしたが、手で引っ張って切れるのはフロロ同士の結び目なので、長いリーダーは川に残りませんし、PEの接続に電車結び以上の強度は必要ないということになります。

 あれこれ組み合わせた実験で副産物的にわかったのは、ナイロン1号(4Lb)にフロロ1号をつなぐよりナイロン1号にフィールドメイト1.5号(4Lb)をつないだほうが強いということ。使用した感じもそうでしたが、結果もそのとおり、さらに、硬い軟らかいの関係にも合致しています。フィールドメイトは軟らかいため耐久性がなく、まめに交換したり結び替えたりしないといけませんが、ナイロンメインラインのときは引き続きこれを使うことにしました。ついでにもうひとつ、フィールドメイトをリーダーにするときはリーダーを短めにしたほうがいいようです。リールに巻き込むほどの長さにすると、放出時にばたついてバットガイドをたたきます。フィールドメイトは軟らかく、特にこうした力に弱いため、ひどいときは一発で切れます。

 ただし、以上はあくまで私の使っているラインでの話です。PEにも純PE、ポリエステル混紡タイプ(シルバースレッドはこのタイプ)、編んでないタイプなどがあります。ナイロンやフロロも硬い軟らかいがあり、それぞれ組み合わせる太さによっても結果は変わるでしょう。電車結び以外の結びや、電車結びでも巻き数を変えれば結果が変わるかもしれません。強さを比べるだけなので、ご自分のラインでやってみてください。

 なお、この手のリールにPEを巻こうという人はあまりいないかもしれませんが、ことプラナマミッチェルに関してはPEはダメですね。ライントラブルが起きやすいですし、飛距離も出ない感じです。おそらく、編み糸であるPEはライン同士の滑りが悪いため、プラナマティックの真ん中が盛り上がる巻き上がりでは、スムーズに出ていかないのでしょう。

 それと、PEは感度がいいのもメリットのひとつですが、渓流の場合、手に伝わる感度に依存する割合がそれほど高くありません。絡みなどの扱いにくさを考えると、現在のリールでも他の釣りほどPEのアドバンテージはないようにも感じました。したがって、基本的にナイロン&フィールドメイトでやっていこうかと思っています。

 もちろん、ミッチェルへの相性や渓流でのメリットデメリットについても、PEの種類ごとに違うでしょうし、使用者の技術やクセもあります。あくまでご参考に。

 2009年3月21日、九頭竜川に未確認生物の調査に行きました。1993年以来、年に1、2回とはいえほぼ毎年九頭竜川に通い、私はついにある結論に達しました。サクラマスという生物は実在しません! あれはヒバゴンやツチノコ、クッシーと同じ架空の生物です。釣れんからそんなことを言っとるのだろうって? ふ、証拠は他にもあるんや。昼飯用に買ったサークルKの「北陸名産鱒のすし」の原材料名の欄には「トラウトサーモン」と書いてあるぞ。トラウトサーモンとは海水養殖されたニジマスのことではないか。そらみろ、架空の生物を原材料として表示することはできんということや。 (2009/3/23)

 こんなとろくさい写真なぞ撮って遊んどるから釣れへんのやわ・・・。

 私の場合、「こんなところで釣って磯ダモですくうなんてヤダ」と越前鉄道下流(だったっけ?)みたいな護岸やテトラの釣り場ははなからパスですし、魚を横たえて撮影できる川原のあるところ優先で釣行します。あかんわな、これでは。

 ルアーも、スプーンはおろかミノープラグまで無条件でバーブレスシングルにします。そもそもヒットしてないんだからそれ以前ですが、フックをシングル化すれば設計者の意図した動きから外れるわけで、プラスではないでしょう。

 ま、これが私の美学ということです(釣ってから言え)。

 やっとこさ2回目の釣行となった07ルビアス2506に巻いてあるのはファイヤーラインEXT12Lbです。ファイヤーラインは編まずにコーティングで固めたラインですが、EXTは編み糸なので基本的に国産PEと同じようなものでしょう。

 今回迷ったのはリーダーをどう結ぶかです。前日にFGノットでフロロカーボン3号を結んでみましたが、硬くて食い込まないため抜けてしまいます。練習しようかと思いましたが、現場で結びなおす必要が生じたらとてもやってられると思えません。

 で、ふと、電車はあかんのか?と思いました。そこで、EXT12Lbに電車結び(ただしPE側は6回巻いた)でフロロ3号を結び、フロロの反対側をユニノットでスイベルに結んで、スイベルの反対側に10Lbナイロンをユニノットで結びました。これで両端を引っ張れば、電車結びの強度がおおよそわかるはずです。10Lbナイロンとしたのは、もともとこれを巻いていこうと思っていたからで、10Lb直結同等の強さがあればいいだろうということです。

 はたして、引っ張って切れたのは10Lbナイロンとスイベルの結びでした。続いて残った部分を引き切ってみたら電車結びが切れましたが、明らかにワンランク上の強さでした。実際このシステムで釣行しましたが、ルアーの振り切れもなく、根掛かりしたときも十分な強さがありました。

 私がPEに不信を持ったのは、九頭竜川で唯一のヒットを発売初期のPEの結び目切れで逃して以来です。それ以来PEはずっと避けてきましたが、やっぱり最近のはよくなっているんでしょうね。あとは結び目がガイドに当たるのが気になるので、もう少し結び目の小さいノットはないかなと、考えています。

 ということはまだ九頭竜に行くのかって? だ、だからあれは架空の生物だと言っとろうが。

 2009年3月1日、またしても根尾川のアマゴです。根尾川の年券6000円が庄川の5000円より高いのは納得いかねえなあと昨年は年券を買わず日釣り券で釣行していました。しかし、後で数えたら7日も釣りに行っていました。日釣り1000円だから・・・。というわけで今年は年券を買って元を取るべくすでに8回も行ってしまいました。十分元は取ったったわ。でも8釣行トータルアマゴ5尾で、元を取ったといえるのであらうか。 (2009/3/9)

 昨年は揖斐川上流と揖斐川中部、西濃水産(サツキマスの釣れる下流域)の年券を買いました。粕川・長谷川はルアー向きじゃないし、もはやいまの揖斐川で中流域までサツキを追う気にもならないから、今年は中部はやめとこかなというところ。

 で、先週は揖斐川上流の年券を買いに坂内村に行ってきました。いつも入漁証を買っているところに行くとオッサンが開口一番「中日スポーツ見たか」と言います。私はスポーツ新聞なぞとっていないので知らないと言うと、解禁日にクーラー2杯アマゴを釣った人がいて、それが載ったのだとか。だから明日の日曜日は釣り人がどっと来るぞと言います。

 バカかと言ってやりました(このオッサンは顔見知りだし、昼間っから酔っ払っているような人だからこのくらい言ってもいいのだ)。たとえば、根尾川で一回一箇所に放流されるアマゴは50kgくらいです(漁協の資料より)。魚の比重は水とほぼ同じでしょうから、バケツ5杯ということです。揖斐川上流漁協の年券は根尾川の半分の3000円ですから、放流量は推して知るべしでしょう。そこでクーラー2杯の魚を持っていくというのはどういうことなのか? よほど頭の不自由な方でない限りわかるでしょう。居着きの魚もいるのかもしれませんが、それならもっと罪深いことです。

 スポーツ新聞がまともなメディアなのかどうかは置いておいて、新聞に載った釣果を見れば、読者はそれを新聞に載るくらいかっこいいことだと思うでしょう。そういうものを発信してしまう地元、載せるメディアに釣り場や川をいい方向に持っていこうという自覚はあるのでしょうか?

 釣具屋だってそうです。この時期大型店に行くと死んで変色したアマゴやイワナの死骸を新聞紙にずらっと並べた写真が「お客様の釣果」として掲示してあります。これを見た初心者や子供は、これが釣り人としての成功だと思うことでしょう。

 最近根尾川漁協のHPの掲示板をのぞいたら死魚を並べた写真を漁協が載せたのをきっかけに(?)ちょっと荒れていました。谷に入って釣ることの是非やウソの釣果だろうとか制限サイズ以下だろうとかいろんな立場の批判がありましたが、私に言わせればアマゴが醜く変色した写真を載せる感覚自体すでにアウトです。川や魚を好きな人がそんなものを見て喜ぶと思っているのでしょうか。

 でも、やっぱ喜ぶ人のほうが多いんでしょうね。きっと私のような者は釣り人としては異端なのでしょう。

 以前、子供が釣りばなれして、いつか釣りそのものが残酷で汚い恥ずかしい遊びといわれる日が来るのではと書いたことがあります。でも、釣りが、自分さえよければいい、持ち帰ればその分魚が減るということもわからない、渓流魚の美しさも理解できない・・・そういう人がやるものであるならば、すでに十分恥ずかしい遊びなのかもしれませんね。

 2009年2月22日、またまた根尾川のアマゴです。シトロエンの部品は船積みの手違いで届かず、また近場です。魚の顔に生気がないですが、ちゃんと生きてます。低水温で動けないみたでほとんど引きませんでしたし、ネットに入れて写真を撮っていても、ずっとじーっとしていました。こりゃ、まだ釣れないはずだわ。リールはアルテグラアドバンス1000S。ツインパワーC2000Sにしようかと思ったのですが、PEが巻いてあったのでやめました。金曜日に大雨が降ったので水が濁っていると踏んだからです。編み目に土の粒子を吸い込んだら、タックルへのダメージが嫌でしょ。でも川は澄んでいてむしろ減水気味でした。ぜんぜん雪もないし山が乾ききっているみたい。大丈夫かな今年。 (2009/2/23)

 シマノ(ダイワも)1000の浅溝は3Lb(0.8号)100mのキャパなので管理釣り場のイメージですが、4Lb(1号)でも80mは巻けます。だから、真ん中にマーキングの入った150m巻きのラインならぴったりですし長さも十分です。

 あらためて使ってみると、よお飛びます。しかもトラブルゼロ。で、C2000Sと比べるとスカートにラインが巻かない分安心して使える感じ。べつにC2000Sでスカートにラインが巻いたからってトラブルは起きないのですが、巻くよりは巻かないほうがいいです。まったく手元を見ないで済むため安気です。

 巻き上げスピードも困るほど遅くないし、渓流でも十分です。もともとこのサイズは1000でデザインされているので見た目もまとまり感があります。本来AR-Cスプールはツバを張り出した分、C2000のような形状が本当だと思ってきましたが、やっぱりスカートにも余裕があったほうがいいみたいですね。

 でも、振りバランスはツインパワーやミッチェル308/408(同列に比べるのがすごいな)のほうがいいな・・・と思って、気がついたのは、バランスボディーのツインパワーを買ったのに(大スプールの)C2000Sにしたのはその効果を薄めてしまったのかなということです。

 そうか、本来のバランスボディーを味わうには1000Sのスプールか、とカタログをながめて、7000円か高けえなあとか、でも定価30000円超のリールのスプールならそんなもんやろなあとか、もうMgが出とるんやなあとか、お10000円も高いのかと思って、ふと気づきました。

 Mgが出たということは別モデルとはいえ08ツインパワーは、すでに半分型遅れになったようなものなのですね。まだ3回しか使ってないのに。いまどきのリールははかないのお。はかないといえばアドバンスだってつなぎでスポット生産したみたいなリールだし、つくづくはかないリールたちです。そう考えるとやっぱり永遠のミッチェルに戻りたくなったりして。

 まあ、それはそれとして、久々にいまどきのリールを使って思ったのは、なんだかんだいってもいまの日本のリールはエライということです。ちゃんと投げて巻けますもん。他のメーカーのでも投げて巻ける? 私の言う投げて巻けるはフェザリングまでぜーんぶ含めた動作が当たり前にできるということです。

 人差し指がちゃんとスプールに届き、ベールワイヤがフェザリングを妨げない・・・たったそれだけって、これがリールにとって一番大切なことです。これができないものはいっくらすごいメカが入っていてもダメです。リールの形をした何か別のものです。

 いま、シマノとダイワ以外のスピニングで、人差し指がスプールに楽々届き、ローターブレーキの付いたものってありますか? しかも、重量バランスにまで目を向けているのです。

 例に挙げて悪いけど、オクマやフルーガーのフットに対して足首が後ろにオフセットしてるのなんて、フェザリングも重量バランスもなーんにも考えてない奴がやってるのもろバレじゃないの。ああいうの見ても台湾中国のメーカーはまだぜんぜんダメだし、それを認める欧米ブランドメーカー側も完全にダメになってるのがわかります。どっちもまともな釣り人がいないのでしょう。

 欧米ブランド側で唯一その辺がわかっていたのがミッチェルでした。90年代のプリビレッジ、プレステージ、クォーツ、そして最後の300Xまで、ローターブレーキこそ付いていませんでしたが、少なくともレッグの位置はまともでした。きっと、ちゃんと判ってる奴がいたんですよ。

 それをつぶしたのは米国のバークレイです。Tom Bedellは釣り具の歴史に永遠にその名を刻まれるべき犯罪を犯したのです・・・って、結局またミッチェルの話で終わりかい。

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