2009年2月1日、根尾川のアマゴです。リールはミッチェル408。ルックスはより飾り気のない308の方が好きなのですが、やっぱりハイスピードの408は楽です。鼻面のむけたもろ放流したてですが、本来2月なんて真冬なわけで、こんなもんです。むしろ、冷たい北風と濁りの最悪のコンディションでよく釣れたものです。昨年暮れから取材、プライベートともに寒波に見舞われています。この後7日8日も冷え込みにやられ、連続ボウズをくらいました。一体私が何をしたというのでありませうか。(2009/2/9)

 去年はこのころ借りていた代車が夏タイヤだったので近い根尾川ばかり行ってしまいましたが、今年もまた3連続根尾川です。こないだ乗っていたらクラッチペダルがズルっと奥まで入ってしまい、クルマ屋さんでクラッチワイヤーを調整したものの原因不明。ワイヤーが11日まで入荷しないので、近くで我慢ということです。大丈夫かAX(全然大丈夫やないわな)。

 そんなわけでですね、6日の大阪フィッシングショーは学生時代以来20数年ぶりに電車で行ってきました。阪神高速で立ち往生したら大ひんしゅくやし。

 スピニングは、シマノもダイワもモデルチェンジの谷間ということで、派生モデルの多いこと。シマノだとバスのコンプレックス、トラウトのカーディフ、エギのセフィア、メバルのソアレといった具合。コンプレックスとカーディフ(ネイティブ)はツインパワーMgのハイスピード版ですが、よく見るとバッティングしないように機種が設定してあるのね。それにしても、コンプレックスは3、4、6Lb専用スプールの3機種とは、いやはなやんともですなあ。

 カーディフ(ネイティブ)のハンドルは金色がケバい感じですが、よく見たらカーディフ・エリアを含めて、BB-Xハイパーフォースみたいにギア比でハンドルの色を変えているんですね。そんなことせんと、エリアPGSのカラーリング(黒スプール黒ハンドル)にした方がよかったような気がしますが。

 後でカタログを見たら08バイオってドライブギアが亜鉛なんですね。ねじ込みハンドルなのでてっきりツインパワーと同じアルミにしたかと思っていましたが、ねじ込み部はどうしたんでしょう。昔の大森みたいに鋼の軸を鋳込んだのでしょうか。見てくるんだったなと思いつつ、シマノサイトのパーツリストを眺めていたら、おいピニオン後ろのブッシュがないぞ。描き忘れか?

 ダイワもプレッソとかエメラルダスとか月下美人とか釣種別モデルがいっぱい。こっちは、Mg、Al、CFRP、GFRPのローターとボディーをあれこれ組み合わせている感じ。

 そんな中ブラディアはセルテートのAlボディーにキックスの樹脂ローターを組み合わせたみたい。でも価格はルビアスとほとんど同じ。ルビアスにない3500、4000でこのへんの価格帯が欲しかったのかと見たが、やっぱこのサイズはアルミじゃないとあかんのかなあ。ルビアスでもけっこう硬いと思うけどなあ。

 そのブラディア、つや消しブラックのセルテートデザインは、もろミッチェル(の名を騙ったバークレイの)300Xe。もちろんこれはセルテートがパクったのではなくて、300Xeがセルテートのコピーだったことを、本家自ら証明した形。

 アブ・ガルシアのソロンは、カーディナル800の色変えですが、ベールが普通のになったのはいいでしょう。800のエアベールもどきはパテントの関係でステンレスの中実(!)でしたからね。ただ、カーディナル33が採用し、いまやシマノもダイワもつけているローターブレーキが、アブのリールについていないとはどういうことなのでしょう。ホント、あかんな。

 PFJにはペンとフルーガーも登場。もう笑うしかありません。フルーガーのスピニングは、たぶんシマノダイワ以外では唯一のMgボディーでしょう。でも、足首が後ろにずれたフットデザインは意味不明。ああわかったぞ、ロッドが1cmくらい長くなるから飛距離が出るんだ。

 最近バスをやらなくなってベイトに疎くなってしまいましたが、ベイトリールは元気なのかな。シマノのアルデバラン(名前がスゴイ)とか、ダイワのコンクエスト対抗(なぜ今?)とか、ぎらぎらのアルファスみたいなアンバサダーとか・・・。これらはともかく、ありそうでなかった2501Cはいいかな。

 PFJのコーナーからはミッチェルのリールはおろかロゴマークも消えていました。ミッチェルの名を貶めるコピー商品を売るくらいなら、この方がいいでしょう。こうなったら、シマノかダイワのどっちかがミッチェルブランドを買ってやね、わしを顧問に迎えてや、わしの言うとおりのリールを作ったら・・・大損害間違いなしやな。

 もしそういうことがあったら(あるかよ)、308、408の基本装備そのままのリファイン版とか、もうちょっと近代化してハイポイドフェースを使ったいわばミッチェルデザインのコメットとかシャルマンみたいなのがいいなあ(欲しいなあ)と思うのですが、これはやっぱり日本人の発想なんでしょうね。特に後者は昔ガルシア3000シリーズというのがあったくらいだし。

 これをフランス人がやると、クォーツとか300Xになるのでしょう。最初見たときはどちらも「うげげ」でしたが、今にして思えば、あれを含めて「ミッチェル」だったのでしょう。そう考えると、ミッチェルはやっぱりバークレイに買収された時点で終わったと思ったほうがいいのかもしれません。

 なんだい、フィッシングショーの話かと思ったら、結局ミッチェルのこと書いてるじゃないかって? だって今のリールつまんないんだもーん。

(もっとも、海外市場は中国に食われて中低価格品がダメでしょうし、高級品を売りたい国内市場はとっくに飽和状態。色変え派生モデルだらけも仕方ないんだろうなあ・・・)

竹中ってヤツは !?

 それにしても、麻生「民営化に賛成じゃなかった」発言の後、小泉「笑っちゃう」発言、中川べろべろ会見と、あまりにも立て続けです。

 マスコミは小泉純一郎の言葉を天の声か何かみたいに扱います。中川昭一は嫌いな政治家ですが、その私から見てもマスコミの叩きっぷりには異常なものを感じました。一連の動きに裏があるのでは、というのは考えすぎでしょうか。

 推理小説のセオリーに、この事件で誰が得をするのかというのがあります。ロッキード事件は田中角栄の日中国交正常化に怒ったアメリカが仕組んだという説があります。小泉構造改革や郵政民営化って、アメリカの要求なんですよね。

 私くらいの年代だと、開高健がルアーフィッシングへの入り口だったという人が多いようです。でも、私は例外でして、ルアーフィッシングに足を突っ込んで何年かした高校生時代、「オーパ!」を近所の本屋で見つけて読んだのが最初でした。でも、難しい漢字が多くて数ページ読んだところでギブアップ、写真だけ眺めたものです。どんな読解力やねん。 (2009/1/30)

 まあ、さすがに時間のある大学生時代にあらためて読み直し、その後「フィッシュ・オン」やら「もっと遠く!」、もろもろのエッセイ集や初期の小説など、結局ほとんどすべての著作を読みましたけどね。

 一番右は、一連の釣り紀行にかかわった人たちへの取材による「長靴を履いた開高健」です。釣行の裏話など、なかなか面白く、あらためて「フィッシュ・オン」や「オーパ!」を読み返したくなります。

 でも、最後のほうを読んで、「フィッシュ・オン」などを再読する気がなくなってしまいました。それは天野礼子女史にかかわる部分です。開高氏は天野女史の文章を「あほにでもわかる文章であるところだけがとりえ」で、「もっと文章修行したらどうや」と言ったのだそうです。

 天野女史の本は数冊読んだことがありますが、特に文章についての印象は残っていません。これはけなしているのではなくて、問題なくすらすら読めて内容がよくわかったということです。

 でね、これはもし私が文壇の人間だったら大問題発言になるんだろうけど、開高健の文章ってええか? あのセンテンスがくどくど長くて、普通使わんだろうというような難しい漢字熟語がちりばめられた文章なんて、読みにくいだけじゃないの。

 私が理工系へ進んだ理由は、「ぼくわりーるをせっけいするおじさんになるんだ」というばかなことを思ってしまったからというのが第一にあるのですが、もうひとつの理由は国語がぜんぜんダメだったということです(あ、でもいま思い出したわ。理数系クラスへの希望を出したとき、担任に呼び出されて「あなた数学の成績悪いから文系のほうがいいんじゃないの?」って言われたな。どっちもあかんかったのか・・・)。

 古文なんて何のためにやるのかさっぱり分かりませんでしたが、現代国語も大嫌いでした。私は新聞も(釣り)雑誌もよく読みましたが、意味がわからないということはまずありませんでした。でも、現代国語の教科書に載っている文章にはよくわからないものがたくさんありました。新聞を問題なく読める自分が分からない文章って、なんなんだろうと思っていました。

 文章は事実や考えを伝えるツールです。それが分かりにくいってことは、文章が悪いということです。そんな文章について「要点をまとめろ」だの「感想を書け」だのっていうのが、現代国語の授業です。分かりにくいものを“文学的”と崇め奉るなんて、実にくだらないことだと思っていましたし、いまも思っています。

 そんな私に言わせれば、開高氏が天野女史に「文章修行」をすすめるなど、「はあ?」なんですね。そう考えたら、“文学的”な「フィッシュ・オン」や「オーパ!」を読むのも、やんなっちゃったというわけです。

 いつも以上にむちゃくちゃ書いてますが、つまり私は、文章を読んだり書いたりする能力が、人より劣っているということです。あほが自分のことを棚に上げてあほなこと書いとるわと笑ってやってください。

 でも、というか、だからこそ私は、原稿料をいただく雑誌の原稿は、本当に何回も読み直して書き直して作り上げます。

 それなのに、そうして作った原稿を、書いた本人も知らないうちに書き直されてしまうのは、ちょっと我慢のできないことです。一寸の虫にも五分のプライドです。そういうわけで、「Reel The Reel」の2回目以降を続けるかどうか、私の中では白紙の状態です。

 あーあ、また天竜川ボウズや。07年12月から足掛け3年3連敗です。去年漁協の人が「釣れない」と言っていた鮎釣に性懲りもなく入ったのですが、やはりダメでした。でも他の2箇所はロケーションが好きじゃないし、今回は良型のヒットが2回あったので、よかったことにしましょう。リールは最初308Xを使いました。やっぱり「最後のミッチェル」だから使いたくなるんですね。でも、実際使うと重いわオシュレーションは速すぎるわなんですね。308Xの性能がツインパワーだったらなあ。贅沢は言わん、エルフでもええわ。 (2009/1/18)

 で、途中で3Xに交代。なぜ3Xかというと、たいてい予備リールはベールをたためるのを選ぶからです。ベストの背中に入れても安心ですから。

 ところで、3Xのギア比ってなぜ6:1じゃなくて5.9:1なぞというハンパな数字なんだと思っている人がいるかもしれません。それは、こういうハンドル1回転でスプールが1往復するリールでどんぴしゃ整数比のギア比にすると「3段腹巻き」になるからです。

 もしぴったり6.0:1だったら、ハンドル1回転目も2回転目もその次もずーっと、ラインローラーは同じパターンでスプール上をなぞります(たとえばスプール上死点でラインローラーが正面に来ていたら、ハンドルを何回回してもスプール上死点ではラインローラーが正面に来るということ)。だから、ラインの巻き上がりはその線上で盛り上がり、糸巻き面に3つくらいの山ができてしまうわけです。

 ドライブギアの歯数をピニオンギアの6倍マイナス1にしておけば、ハンドル1回転ごとにローターの位置がピニオンの歯1枚分ずつずれていきますから、フラットな糸巻き面になります。だからギア比をハンパにするのです。

 こういう現象は、ハンドル1回転1往復タイプでなくても起きます。私が学生時代に買ったシマノ・カーボマチックEX2000がそうでした。糸を巻いたら糸巻き面に3個の山ができてギザギザの巻き上がりになりました。で、よく観察すると、スプールが往復するとき、何回ハンドルを回してもラインローラーが3個の山の頂上をなぞっていました。ピニオン、ドライブ、オシュレーション、オシュレーションピニオンの歯数が偶然一致してしまい、スプール1往復間のローター回転数がぴったり整数になっていたのです。

 で、私は、4畳半下宿でつボイノリオハイ水を聞きながら(リンクするか・・・)、手元にあったレポート用紙にこのことを書いて、シマノ(当時は島野工業といった)に送ったのでありました。

 入社後聞いたら、その手紙を読んでリールに糸を巻いてみて「おー、ほんとだ」となったそうです。気づいとらんかったんか。しかも、なぜか「大学教授から手紙が来た」という話になっていました。私が学校のレポート用紙なぞ使ったからですが、あの無知無教養丸出しの汚い字を見てどうしてそうなるんだ。

 ギア比といえば、シマノさんは5.0:1とか6.0:1みたいなどんぴしゃ整数比が好きです。理想的には油のまわりや磨耗の均一さのために、ピニオン偶数ドライブ奇数にするなどして、ピニオンドライブ両方の歯が総当りするようにするのがいいと私は機械設計の授業で聞きました(3Xを含めたいていのリールのギア比がハンパなのはこれが主な理由のはず)。現実には何の問題も起きていないのでこれはあくまで理論なのでしょうけれど、何もわざわざどんぴしゃ整数比を選ぶこともないような気がします。

 それはともかく、そんなシマノスピニングでも、P3シリーズ(エアノスなど)はギア比がハンパになっています。これは、このシリーズの平行巻き機構はハンドル2回転ジャストでスプールが1往復するからです。もしこの機構でピニオン・ドライブのギア比をどんぴしゃ整数比にしたら、3段腹巻きになってしまいますからね。

 同じような機構で、オクマのエリプティカルオシュレーションもハンドル2回転ジャストで1往復になります。しかしギア比は5.0:1と表示してあります。やっちゃったねえと思ったら、現物はちゃんとギア比がハンパにしてありました。

 3段腹巻きはけっこうなってしまうようで、ルーのゴールドスピン1もそうでしたし、シマノ在職中に見たソウルフィッシング製ゼブコ・クァンタムにもいくつかありました。歯の大きさはモジュールでだいたい決まってきますし、軸の太さもベアリングの関係でそうハンパな太さにはしません。リールの大きさが同じくらいだと、こういうことも起きちゃうんでしょうね。

 ギアといえばカーディナル3Eは、41:8の33に対し42:8とドライブギアの歯を1枚増しているらしいです(歯を数えた人のブログをのぞき見しました)。それで巻き取りスピードがわかるほど変わると思えませんし、なぜなんでしょうね。歯1枚分ドライブギアの外径を大きくして歯を深くかませた?(*) でも、それなら本体穴加工をわずかにずらして軸間距離をつめればいいように思いますし、それで他の機能や外観に影響が出るとは思えないけど・・・出るのかな(自信がない)。

 歯数オタクの私としては、歯が総当りしなくなったのが嫌だなと思いますが、現実には問題ないでしょう。巻き上がりは、33はスプールへの糸巻きパターンがピニオン歯数の8つあるわけですが、これが半分の4になります。3段腹にはならないでしょうけれど、12段腹くらいには・・・見えないかそんなの。

*:あらためて考えたらドライブギアの外径は20mmくらいなので、歯の大きさをそのままに1枚増したら0.5mmくらい外径が増すはず・・・0.25mmも深く噛ませたら回らないでしょうね。じゃあやっぱりこれはハイスピード化? ギアの歯一枚で? ま、うちの学校は「我が校の学生にギアの理論はムリです」とギアの内容を飛ばしたくらいなので、間違ってたらゴメンね。

 2008年6月7日峠川のイワナです。これは今年の年賀状に使った写真です。前の年は忠類川のサケを使いましたが、08年はあまり遠くへ行けなかったので写真選びに苦労しました。でも、あらためて探したらこれがありました。魚は特に大きいわけではありませんが、ヒレもピンと伸びているし、魚とネットとリールやロッドの色が調和して、草の緑もワンポイントで効いています(と自画自賛)。それに、だいたいイワナは暗い場所や時間に釣れるのでこうして光が当たっている写真は意外にないのですね。 (2009/1/7)

 しかしまあ、これをS社やD社にも送りつける僕って非常識かなあ。ま、ミッチェルはリールを超越した存在やからええやろ。

 民営化で町の郵便局が集配をやめてから年賀状の配達もおかしくなりましたね。3日くらいに私の年賀状に対するコメントが入ったもの(つまり1日以降に出している)が届くかと思えば、明らかに08年中に出したと思われるものが5日6日に届きます。小泉竹中め!(関係ないですが1日のNHKの討論番組で竹中平蔵がカイカクの歪に対する犯人探しをしても仕方がないと何回も言っていました。自分で言うか)

 前までは8年使ったぽんこつプリンターで印刷ズレを1割(表裏でほぼ2割がNGになる)出しながら年賀状を刷っておりましたが、昨年末に買い換えたプリンターで今回は1枚も失敗がありませんでした。たいしたものです。

 今度のプリンターは店の人によるとカートリッジは高いものの燃費がよくなったということで期待したのですが、年賀状を30枚刷ったら「インクの残りが少なくなっています。新しいカートリッジを用意してください」と警告が出ました。

 おいおい早すぎるやろと思ったもののそのまま60枚目まで何事もなく刷れました。30枚でカートリッジを換えていたらインクを半分捨てていたところです。キャノンの作戦か。それでも60枚ちょっとでカラーのほうが終わってしまいました。店のにいちゃんは「500枚くらい刷れる」とか言っとりましたが、どんな印刷物を想定していたんだ。

 それはさておき、カートリッジで儲ける商法で本体は投げ売りなのかもしれませんが、こんな精密機械が8000円を切る価格で売られていることに空恐ろしいものを感じます。どこで作っているのだろうと思ったらメイド・イン・ベトナムでした。

 連日派遣切りだの雇い止めだののニュースが流れますが、こんな風に海外に工場を持っていってモノの価格を下げていけば、国内工場はコスト削減でああいうことになるのかもしれませんね。私の使っているキャノンのデジタル一眼だって作った人は今ごろどうなっているでしょう。

 そう考えると、精密なプリンターやカメラ、パソコンがいまのような価格で手に入ること自体異常なことで、これは連日報道される悲惨な状況の上に成り立った虚像なのかもしれません。釣り具にしたって、あれだけたくさんの部品を人手で組み立てているリールやロッドが数千円で買えちゃうのは、本当はいけないことなんでしょうね。

 釣りに行ってないんでまた本です。久々奥田英朗の新作です。精神科医伊良部シリーズも好きですが、これはまた面白かったですね。虐げられた秋田の学生が東京オリンピックを“人質”に、国に“身代金”を要求する話です。舞台は私の生まれる1ヶ月前ですが、あのころの日本の様子がよくわかります。今年は北京五輪もあったので中国もきっとこんな風だったんだろうなと思いました。え、小説を読んで社会がわかったような気になるなって? 何を言っとるだ、この国は「ゴルゴ13を読むと世界情勢がわかる」という人が総理大臣であらせられるのだぞ! (2008/12/23)

 奥田氏の小説は全部読んでますが、ハズレがないですね。そうそう、この人岐阜県出身だそうです。たいしたもんです。

 同じ岐阜県人やし(どんな理屈や)、わしも小説書いてみるかな。時は1995年、大学生が長良川河口堰の工事現場で働きながら河口堰を爆破するぞと政府を脅迫する事件を起こす・・・まんま「オリンピックの身代金」やないか。想像力ゼロやな。

 主人公がオリンピックの会場工事で働く場面は、ちょっとしたプロレタリア文学です。日本のロードーシャについての見方も鋭い。そんな読み方もできます。

 主人公をかくまった学生を公安が逮捕する場面に「転びコウボウ」というのが出てきます。現実の世界でも今年10月、麻生首相の豪邸を見に行こうツアー(?)の人がまさしく「転びコウボウ」でつかまっちゃった事件がありましたから、リアリティーをもって読めてしまいました。

 怖いですね、お上は。

 ただ、あれは不当逮捕だったと思いますが、麻生首相が豪邸に住んでいるのが気にいらねえから冷やかしに見学に行こうっていうのは、あんまり趣味のいい話じゃなかったようにも思います。そんなのは単なるネタミであって、ネタミは格差是正につながらないでしょう。行くのならいまの制度を作った人のところだったのではないでしょうか。

 それはともかく、あのときの「転びコウボウ」はYouTubeなどでネット配信されました。それもあって、捕まった人たちは釈放されました。さすが情報社会です。

 ところで、その不当逮捕に抗議する会見に亀井静香氏がいました。

 亀井氏というのはよくわからん人で、右の人かと思ったら、自社さ連立政権ができたとき「社会主義的考え方も必要なんだ」みたいなことを言っていた記憶があります。

 元警察官僚でタカ派のイメージだし、たぶんそうなんでしょうけど、あの顔で(おい!)「死刑廃止を推進する議員連盟」会長だったりします。

 公共事業推進派かと思ったら政調会長のときに中海干拓事業を中止するなど無駄な公共事業にストップをかけています。長良川河口堰にGOをかけた腐れ社会党の100億倍はエライ。

 なんや、右やら左やらタカやらハトやらさっぱりわからん人ですが、保守系の政治家の中ではけっこうこの人好きです。

 あ、でも、国民新党の親玉は、北川石松環境庁長官の時代に長良川河口堰建設を推進した綿貫民輔元建設相か・・・。やっぱあかんな。

 そやけどまあ、右や左や言い出したら、不当逮捕にl抗議する会見に出ていた雨宮処凛という人は元右翼バンドのボーカル・・・クロスオーバーな時代やなあ。

 ああ、またボウズや。12月4日、天竜川C&R区間で惨敗。朝一「鮎釣」に入ったところ誰もいません。ラッキー、貸切やんけと思ったものの、投げども投げども何の反応もありません。昼ごろ漁協の人が来て「ここは魚を入れてもなぜか釣れないんだ」とさ。みんな知ってたんやね・・・。でも、昼から行ったダム下のポイントもダメ。フライの人が7、8人いたものの、魚が釣れるところは見られませんでした。高速とガソリン代だけで1万円くらいいっとるのに、悲惨やなあ。 (2008/12/15)

 ひょっとすると、カワウにやられてしまっているのかもしれません。去年すごい群を見ましたから。全部食われなくても、深場に追いやられて釣れにくくなっているのでしょう。

 カワウの増加は全国的な成魚放流の広まりが理由のひとつとも言われています。川を釣堀みたいに使っていることに対する報いなのかもしれません。特に天竜川のこの区域はニジマスですから、生態系命の人から見たらけしからんことかもしれません。

 そうはいっても、たとえば天竜川中流のようにダムで寸断されて事実上死んでいる(は言い過ぎか)部分をこういう風に利用するのはええんやないのという気もします。

 でも、そうすると、いったん自然を壊したところなら何をしてもいいということになりかねないわけで、あまりこういう考え方はよくないのでしょうね。

 なんてことを考えながら結局釣りに行ってるのですから、私も浅ましい釣り人のひとりなわけですけど。

 リールはミッチェル3310Z。振りバランスが異常によかったです。けつの長いデザインと樹脂スプール&ローターで重心が後ろにあるからでしょう。スコーンと振り抜けてルアーが飛んでいきます。

 しかしこのリール、スプール幅に対して往復ストロークが明らかに足りません。ライントラブル必至なので写真のように最初から3mm控えめに巻きました。

 さすがにこのくらいの巻き量だとトラブルはありませんでした。一方、その割に飛距離は出る感じ。ストローク不足のため、ラインがメインで巻かれている部分に対しスプールエッジが前方にある形になり、擬似AR‐Cスプールみたいな状態になっているのかもしれません。

 ローターバランスは70年代の408並みです。3310ZはZなし3310のアルミベールワイヤーをステンレスに変えているから仕方ない面もあります。バランスがよくてもセラミックラインローラーをアルミで直受けしている3310はちょっと嫌だから、仕方ないかなあというところ。

 ストッパーはローター回転で90度くらい遊びがありますが、かけっぱなしでもラインピックアップやフェザリングのじゃまにならず、むしろいい感じ。デザインだって○ーパスよりずっとかっこいいぞ。

 という具合で悪くない(ストローク不足はぜんぜんほめられたことじゃないけど)リールですが、帰ってから308や408を手にしてみると、やっぱり手との一体感が違います。結局ミッチェルは、308、408を超えるものを作れなかったのですね。

勝手にしろ

ページ上にリストがないときはここをクリック 30へ 28へ