2013年4月27日、霞埠頭のクロダイです。昨年雑誌の記事で取り上げて欲しくなりついナチュラムでポチしたものの結局使わなかったヴォルキーBFSとレボLTをようやく持ち出しました。特にロッドのほうは品切れで入荷予定1月末の回答に、思わずヤフオクで新品を定価プラスシステム使用料&送料で買ったもの。こんなことなら入荷を待っとればよかったのではないか。 (2013/4/29)

 昨年初冬にもフレックスULスピンで作った6フィートULベイトロッドとアベイルのスプールとマグブレーキ入りにした2500Cを持っていってこんな感じの釣りをしました。あのときは2gまでのジグヘッドにメバルワーム、今回は2.5〜5gのジグヘッドに小さめのクローワームでした。

 2gくらいのジグヘッドに関しては前回のほうが飛んだ気がします。特にスプールの加速感は2500Cのほうがよかったような…。とはいえ、ラインが6ポンドから10ポンドに、ワームがストレートからホッグ系に変わっているので、そっちが理由かも。

 そういえば、去年2500Cを使ったときはマグブレーキ調整でフタを開けるのが面倒だったので、メカニカルブレーキを少し締めて投げていました。レボは外部のマグ調整ダイヤルが付いているので、メカニカルブレーキには意識が行かず、フリーのままでした。ティップアクションのロッドはピシッと投げるとバックラッシュしそうなのでおっかなびっくり投げていて、マイクロガイドでしゃんとしている分ロッドに重さが乗りませんでした。メカニカルブレーキを締めた上で強めに投げたほうがよかったのかな。

 もっとも、ルアーの投げやすさも何も、正面に投げたルアーがはるか風下に流される強い横風の中だったので、正確なことはいえません。2500Cの記憶も半年近く前のことです(海なし県人に海は心理的に遠いのだ。距離的には庄川あたりのほうがはるかに遠いのだが)。

 冷たい北風の中で狙った魚が釣れたので上出来です。でも、おかげで風邪をひいてしまいました。渓流系の釣り場ばかり行っていると平地・海系の釣り場の服装がわからなくなるんだな…。

 2013年4月14日、庄川某ダムBWのヤマメです。地元でやっとりゃええものをなんとなく遠くへ行くと大きい魚が釣れそうで行っちゃうんですが現実は厳しいわけです。最初に入った御母衣湖ではシラメ一匹ついてきませんでした。漁協の人によると川の水が冷たすぎてバックウォーターに魚が近寄らないとか。やっぱ荘川は冬だわ。 (2013/4/22)

 もう10年以上前ですが、6月にひるがの高原付近を運転中、前が見えないくらいアラレ(ヒョウに近かったかも)が降ってきて、前後を走っていた数台ともども路肩に一時退避したことがありました。つくづく4月以前に行くところではありません。

 私は昔、ギアだけがリールの価値を決めるのではないとかいってフェースギアの408Aを使っていたものです。その考えはいまも変わっていなくて、いまどきの若いもんが(じじいか)些細なギアゴロやノイズをガタガタいっとる(釣り具店で在庫を全部出させていちばんいいのを選ぶと自慢しているやからとか)のを見るとなにをゆっとるんだと思ってしまいます。

 が、408A、308プロ、308Aプラナマなどのフェースギアミッチェルはギアの磨耗が進んでゴロゴロを通り越してガリガリ、ボリボリ、バリバリの世界に至ってしまい、さすがの私も使えなくなってしまいました。同じゴロでも308のベベルギアは機械機械した感じで悪くないのですが、ギア比4.4対1ではいかんせん巻きが遅すぎる…というわけで、ここ数年もっぱら写真の408になってしまいました。

 昔々シマノに移籍してきたばかりの元日吉産業の原健士さんと初めてリールの話になったとき、原さんは「ベベルじゃねえミッチェルはミッチェルじゃねえぜ」といい、私は「いやそんなことはない」といったものですが、原さんのいったとおりになったみたいでちょっと悔しかったりします。

 いま売っている『フライの雑誌』の九州のフライ屋さんのページにダイコーの安井工場長という人が出てきます。たしかこの人は原さんの設計したルースピードスピン(ダイコースピニットRD)のフッキングテストでリールに負けて腕を故障した人だったはず。ロッドの試作品ができるといきなり床に根元まで押し付け、折れたら問答無用で不合格という豪快な人だったそうです。

 原さんはあちこち放浪する人で、日本にいる間も突然数日間クルマでどこかへ行ってしまったそうですし(クリエテックの野瀬氏談)、シマノシンガポールのリール部門を立ち上げたあともインドネシアを数年間放浪してから日本に帰ってきました。帰国後は故郷の千葉に住んでいて、私は手紙のやりとりをしてまたリールのことを教えてもらっていました。

 ところが原さんは2年前の秋にまたまた放浪の旅に出てしまいました。関東から東北にいるらしいのですが、届く手紙の住所が「旅行中」「八戸にて」「郡山にて」といった具合でこちらからは連絡取れずの状態。無事なのかどうかも分かりません。なんともかんともです。

 2013年4月10日、揖斐川水系のイワナです。3月なんて釣れないもんねと前回書きましたが、4月も雪解けで厳しいですよね。この日も水温6度。気温は上昇してきたものの雪解けで水温は3月と変わりません。朝一からやって夕方終了間際に低水温に強いイワナがやっと釣れてくれました。しかも下流のポイントにルアーを送ってあまり移動させずにトゥイッチしてのヒットでした。 (2013/4/15)

 リールは旧々型ルビアス2004。10セルテート2004のハンドルは45mm、このルビアスは50mmです。このころはこれが標準だったのだなあとあらためて思いました。

 10セルテート2004は45mmでも長すぎる感じでしたが、このルビアスは不思議に50mmで違和感がありません。ロングストロークで大きなスプールがえっちらおっちら往復してそのまわりを長いベールがぐるぐる回っているからかも。かといって慣性が大きい感じはなく、いい意味でスカスカした回し心地巻き心地です。いまだ旧TD-Z系(だったよね)がいいという人がいるのは、この辺が理由なのかな。

 前書いたようにこのリールのラインローラーは、手入れ不足か水と一緒に入った異物のせいかBBが逝ってしまったので、樹脂ブッシュに置き換えてノーボールベアリングにしています。糸ヨレ増加もライントラブルの発生も皆無です。当たり前ですけどね。

 巻き抵抗は多少増えているのかもしれませんが、なんせ最後に使ったのが2008年6月なのでわかりません。もっとも、たとえばカーディナル33や3を使う人は巻き抵抗でルアーの動きを捉えているわけで、巻き抵抗が小さければいいというものではないともいえます。実際このリールも(元々だったのかラインローラーBBを抜いたせいかはわかりませんが)ラインが張ってルアーが泳ぎだしたのがよくわかります。

 改めてこのリールを見ると、ボディもローターも金属なんですね。金属のほうがゴーセーがなんていうんじゃなくて、タップビスが一本もないのがいいです。特に最近の硬いカーボン材料は数回ねじを取り外したらゆるくなっちゃうし・・・なんて点に着目するヘンタイはわしくらいか。

 2013年3月23日、朽木渓流魚センタールアーフィールドのニジマスです。管釣りはタックルと魚の写真が撮れんのが面白くないなあ。渓流開いとるのに管理釣り場かというところですが、3月は成魚放流は終ってるし居着きの魚はまだ動かないしで釣れないもん。実際この翌日庄川に行ってボウズを食らっておるわけで、ちゃんとあのボウズを予測して欲求不満にならぬように行っておいたわけですな。 (2013/4/6)

 ルアーフィールドじゃなくてルアー・フライ釣り場じゃないのっていう人がいそうですが、なんとなんと朽木渓流魚センターのルアー・フライポンドは先月をもってルアーオンリーになってしまったのです。私も開始時間を確認するためにHPを見てびっくりしました。

 かなり前からあちこちの量販店でフライ用品が置かれなくなっていましたし、朽木以外のフライエリアも縮小気味でしたが、とうとうここまでフライが衰退してきたのかと思わされます。

 自分も90年代の前半フライにけっこう凝ったのですが、今はぜんぜんやらなくなってしまいました。自分に当てはめてみるとまず釣れないというのがありますが、それは腕の問題もあるので置いておいて、ひとつ、ルアータックルが繊細になったことがあります。私がフライを始めたとき期待したのはルアー以上に魚を近く感じたい、より引きを味わいたいということでした。90年代初めくらいのルアータックルはいまよりごつくて、たしかに当時フライで魚をかけた感激は大きかった記憶があります。ところが、現在ではロッドもラインもルアーもずっと繊細になり、むしろ太いフライラインが介在するフライのほうが鈍重な釣り味になってしまいました。

 バスをフライで釣るのはけっこう面白いしこれまた90年代には湖北によく行ったものですが、普通の野池はたいてい水が汚くてちょっとフライをやる気にはなりません。岐阜の五三川や大江川あたりだととてもじゃありません。西山徹さんが昔流行らせようとしていましたが、琵琶湖や富士五湖など一部のきれいなところ以外ではやれないでしょう。琵琶湖の湖北は現在ほとんどバス釣り禁止ですし、特にフライの人はリリースがどうとかいわれながらやらないでしょう。

 難しくなりすぎた(してしまった?)のもあるかもしれません。釣りビジョンとかでたまにフライの番組をやっていて、マッチザハッチでフライを合わせて魚を出すのはすごいなあと思うのですが、なんとかカゲロウとかピューパがどうとかとか正直私わかりません。そういうエコロジーな面に目を向けてこそのアングラーではないかといわれたって、スプーンやスピナーに食ってくる魚相手に虫の種類がどうって普通関心いきませんぜ(私はその程度の人なのだ)。私が最初に買ったフライ本『テツ・西山のフライフィッシング講座』は、渓流のフライはバイビジブル、エルクヘアカディス、パラシュートの3つだけあればいいとか、キャスティングは10mもできればOKとか、むちゃくちゃ割り切った入門本でした。今ああいうのはあるのかなあ。それ以前に自分自身最近フライ関係の書籍を見たことがないや。

 朽木がルアーオンリーになったのはフライの人が減った他に、ウキ釣りフライは釣れすぎるというのもあるのかもしれません(よけいなことやけどウキ釣りフライはフライの入り口にはならんでしょうな)。他の管釣りでフライの人はめちゃくちゃ釣ってしまうから正直来て欲しくないといっていたところがありましたもん。マスはバスほど馬鹿じゃないので1回釣られた魚がまた釣られる確率はずっと低いはずですから、めちゃくちゃ釣ってしまうとリリースしても他の釣り人に与える影響としては自然の川の乱獲と同じともいえます。ま、ルアーもちぎっちゃ投げちぎっちゃ投げみたいなトーナメンターは同じですが(ただし朽木はまずいないし、あのような釣り方は必要ない)。魚を持って帰ったら腹の中からフライがでてきたという苦情もあったのかもしれませんね。

 いずれにしても、ルアーフィッシングとともに歩んできた感のあるフライが衰退しつつあるのは寂しい感じがします。自分自身やめちゃってていうのも変な話ですが。

 2013年3月31日、揖斐川水系の銀毛アマゴです。いうまでもありませんが徳山ダムではありません。あそこは、ダム湖はダム管理所が立ち入り禁止にしていますし、川は県の決まりで禁漁です。その中間のグレーな部分はありますが、よう分からん所で釣っても面白くありませんからな。 (2013/4/1)

 ロッドは25年前に買ったスーパーパルサーFWS-60L/C。このシリーズは他に学生時代に買った65M/Cと昨年ヤフオクで買った55L/Cがありますが、どれもジョイントがスーッと入って最後にカツンと止まる「カッツン合わせ」(・・・とたしか昔S社でいっておった)で、キャストのとき1番が飛んでヒヤリとさせられたことが少なからずあります。

 それで、今回仏壇にあるロウソクのロウをたっぷり塗ってみました。いままで薄くコーティングするような塗り方をしたことはありましたがこってり塗ったのは初めてでした。はたして結果は良好で、使用中一回も緩みませんでした。

 よく本などにジョイントにロウを塗ると良いと書いてありますし(というより自分でもそう書いたことがあるな・・・)、メーカーサービスでスムーズでない継ぎ目にロウを塗ることがあるのは聞いていましたが、いずれも潤滑剤的な役割であろうと思い、うっすらと塗ったことしかありませんでした。USもののフェンウィックFS64のフェラライトフェルールにもルーブリケイト・ウィズ・パラフィンと書いてあります。

 ジョイントにロウ系のものを塗るのにちゅうちょしていたのは理由があって、80年代後半に買ったウェルナーのスピニングパックロッドのジョイントにロウらしきものが塗ってあったのです。ところが、これがぜんぜん良くなくて、投げるたびにジョイントは回る、しかもオス側が減ってきて先が当たるようになる(ウェルナーは径の大きいパイプをかぶせてメス側にするタイプなので止まり穴だった)というものでした。

 このとき使われていたのはどうやらフライタイイングに使うダビングワックスだったようです。その少しあとに岐阜のプロショップでフライロッドを買ったとき、サービスでジョイントにダビングワックスを塗ってくれました。ほう、こういうモノを塗るのかと同じ物を買って他のルアーロッドに塗ってみたら、ウェルナーと同じことになってしまいました。

 たぶん、あのころフライの世界でジョイントにダビングワックスを塗るのが行われていたのではないかと思います。フライロッドはネジレがほとんど加わらないので弊害は少ないのですが、ルアーロッドにはぜんぜん向いていませんでした。思えば、私の買ったウェルナーパックロッドはフライショップの原宿ノリエの完成品でした。ルアータックルはルアーショップで買わないとダメだなあと思ったものです。

 そんなわけでジョイント部にワックスやロウのようなものを塗ることに対して懐疑的だったのですが、今回試してみたところ、ダビングワックスはネチャネチャしたものなのに対しロウソクのロウはほぼ固形なので効果は別でした。もっと早く試せばよかった。とはいえ、ジョイントにもテーパー合わせ、ストレート合わせ、塗装、無塗装といろいろありますから、慎重に試すのがいいのはいうまでもありません。

 2013年3月24日、庄川へ年券更新に行ってきました。下界とは1ヶ月季節がずれているところなので3月に行くなどアホなんですが、揖斐川水系ばかりも何だしそば食いがてら行くかみたいなもんです。この日は成魚放流日でしたが、放流魚にたかるなどプライドが許さんので放流場所の平瀬・鳩谷ではなく荘川町の辺りで釣り続け、見事ボウズでした。本当は放流情報を見間違えていただけだということは、口が裂けてもいえません。ハイ水か。 (2013/3/25)

 某サイトで、選挙のある年は漁協が予算を政治献金に回すため放流量が減るといううわさを目にしました。そういえば根尾川の成魚放流が昨年までより1回少ないような。庄川は今年3月31日が最終ですがいつだったか4月に入ってから「今日が成魚放流最終だよ」と聞かされた記憶があります。

 漁協はよくわかりませんが企業団体献金のうち企業献金というのは謎ですね。見返りがあるのなら賄賂なんだし、見返りもないのに会社の金を使ったら背任罪とかに問われるんじゃないですか?

 そんな企業団体献金は廃止しようということで、代わりに政党助成金(原資は国民一人250円の税金)ができました。ところが、企業団体献金は廃止されず政治家は二重取りを続けています。

 最近、国会議員の数を減らすのが正しいことであるかのようにいわれていますが、その理由の一つにこういう政治家の振る舞いがけしからんというのもあるのかもしれません。

 そもそも曲がりなりにも民主主義の代表の議員を減らすのを歓迎すること自体どんなもんかと思いますが、減らすのは比例代表の部分になりそうですから、企業団体献金をやめろといっている政党の議席が減るんですよね。企業献金がっぽりの政党はうるさい連中が減ってよけいに安泰なわけ。

 世論誘導なんて簡単です。ワイドショーとかのコメンテータとやらに「日本は議員が多すぎるんですよ」とか「比例復活はゾンビ議員だ」なんていわせておけば有権者は「議員を減らすべきだ」、「比例代表制はおかしい」と思ってくれるのですから。日本の議員が多いなんて、人口が日本の半分くらいの英独仏伊の国会議員がほぼ日本と同数ということだけ見てもウソなんですよね。比例復活が悪いのなら中選挙区制時代の2位以下の議員もゾンビかってことです。そんな子供でも分かることをしゃあしゃあといっているコメンテータなんて御用タレントか馬鹿のどちらかなのに。「身を切る」「血を流す」なんていうフレーズも電通あたりに考えさせているのでしょう。

 かくして企業献金は維持、公共事業費の3%は自民党へ流れるのですから八ツ場ダムも止まりませんわな。自民党への企業献金のうち7割が電力会社からなんですから脱原発もできるわけがない。

 独裁国家を作るには治安警察なんかいらないのです。

 バンタム・マグナムライト2000GTです。これは常見忠さんが使用していたリールで現在はアートフィッシングの小田さんのところにあるのですが、ギジー誌の4月売り号(これ間違い。次は5月売り。どうりでゲラが来んはずや)に使うために送ってもらって撮影しました。ギア比などが違うとはいえスプール径37mmはアンタレスやカルカッタ200と同じで、自重190gの超軽量。かつ、フルパーミングデザインを最初に採用したリールでもありました。 (2013/3/18)

 ストッパーが効かない状態だったので分解したのですが、ストッパーの爪を動かすリン青銅のくちばしが歯に巻き込まれて大きく変形してしまっていて修復できませんでした。もったいないなあ・・・。

 スプールは3点受けで、今のリールと違って右に2個のベアリング、左は銅系焼結ブッシュとし、巻き上げ時の軽さ重視です。この時代はこのクラスでも2BBだったのですね。スプール軸はチタンですが左側はシャフト外周をステンレスのカラーで覆っていました。おそらくチタンを直接ブッシュで受けると耐磨耗性に問題が出るのでしょう。

 ギジー「忠さんの愛したリールたち」の前半(発売中の2月売り号)は、アブマチック、アンバサダー、カーディナル、ミッチェルと黎明期の王道リールばかりでしたが、4月売り号の後半は一転(少なくともトラウトアングラーには)マイナーなものばかりになります。

 マイナーといえば、昨年1月に原稿発掘とタックル撮影のためご自宅にうかがったとき、ゼブコ・クァンタムQD1610というリールがありました。あまりにもマイナーなので気にも留めず写真も撮ってこなかったのですが、『忠さんのスプーン人生』163ページのタイメン誤射事件のときのリールがまさしくこのクァンタムでした。ギジー記事のために送ってもらって撮ろうかと思ったのですが、読者の人の中に「ああ、これ知ってる!」という人がどれだけいるかなと考えて、やっぱりやめておきました。

 そういえば、当時ゼブコは「マグナムドラグ」をフィーチャーにしていて、「マグナム」の商標権でシマノにクレームをつけてきていましたね。

 フェンウィックはマグナムライト・ファイティングロッドの断面写真を広告に載せて「うちのはワンピースだがシマノは継いである」「Don't buy pieces」なんてやってましたね。たしかにファイティングロッドはメガホン部とロッド部を合体していて(・・・といっても単純に接着したんじゃなくて焼成時に一体化していたのですが)、一方のフェンウィック・フックセッターグラファイトは正真正銘ワンピースでした。でも、フックセッターは無理やりワンピースにしたために、とてもロッドと呼べないただの棒になってしまっていたものです。

 いまにして思えば、アメリカンメーカーにやっかまれるくらいマグナムライトの存在は大きかったのでしょう。

 リール撮影の糸巻き替え補助に初代ルビアスを久々に引っ張り出したところ、ラインローラーベアリングからシャーシャーと音がするようになっていました。以前魚と並べて写真を撮ったとき水といっしょに異物が入ったのかもしれません。そんなわけで修理したのですが、普通に直しても面白くないので、初代フリームスやキックスなどに使ってあった真鍮とポリアセタールのブッシュに置き換えてノーボールベアリング化してみました。 (2013/3/10)

 ダイワリールならセルテートも持っているのでこのルビアスは使わないっていえば使わないのですが、リールが使えない状態にあるのが許せんのですな。思えば、カーディナル33の糸巻き形状修正も、あのリールがどうしても使いたかったというより、ああいう状態のまま持っているのがいやで、あれこれ考えて編み出した(というほどでもないか)のでした。

 パーツコード191:029と191:030の部品を使います。ただし、真鍮のほうの部品はフランジ側を0.5mm削る必要があります。平らな面に置いた耐水ペーパーで削りました。

 こういう風にしたのは、ベアリングなしのラインローラーで糸ヨレがどうなるかに興味があったからです。今日、川で1日投げてきましたが、やっぱり関係ないですね。手元まで巻いたルアーを水面から上げたときくるくる回ることもありませんし、ロッドのグリップを脇に挟んでルアーを交換しているときにラインが穂先に巻きつくようなこともありません。ライントラブルも起きませんでした。ラインが傷んだ形跡もありません・・・というよりこんなことでラインが傷んだら、ロッドのガイドを全部トローリングロッドみたいなローラーガイドにせなあきませんわな。ちなみに、ブッシュにシマノ・パーマルブグリスを塗ってローラー回転をやや重めにした上での結果です。

 いまみたいなラインローラーになる前とはいえ、昔シマノの投げリール、チタノスエアロキススペシャルでラインローラーは回らないほうがヨレが少ないという実験データまで出てましたから、そもそもラインローラーが回るほどヨレないということ自体、釣り人の思い込みの可能性大ではないかと思います。

 厳密に測ったときBB入りとBBなしでどうなるかは知りませんが、実験しないと分からないような差ならどうでもいいんじゃないでしょうか。カタログ燃費が19km/lのクルマと20km/lのクルマで悩んでいるようなものです。

 それ以前にそんなことはメーカーが実験しているはずです。その上でカルディア以下(だったっけ)のリールのラインローラーをブッシュタイプにしているのですから、ヨレが増えるわけがないのです。そもそも、ラインローラーにベアリングを入れておけばベアリング信者の方々が喜んで買ってより多く売れるのに、あえてそれをやっていない時点で「効果なし」と推理できます。

 なに、1日使ったのなら、机の上でええ加減に撮った写真じゃなくて、魚の写真を出せですと? そんなものはない。ボウズじゃ。

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