2014年6月14日犀川のニジマスです。スーパーレインボーを釣るつもりだったのでネットがでかすぎました。長手内寸が435mmなので30cmあるかないか……なさそうか。結局この魚の他は1回バラシがあっただけ。私がへたなのか、釣る人はちゃんと釣ってるのか、こんなもんなのか。 (2014/6/20)

 ロッドはテーパーアンドシェイプのバックリバー76MTです。去年ワールドクラスの76MLにPEを組み合わせたときは硬い竿に伸びないラインでバラしまくりましたが、このロッドはちょうどいい感じです。LSGとYSGのガイド構成で、PEの使用に合わせてKガイドに巻き替えるべきか否かをシーズンオフに悩んでいましたが、結局そのままシーズンインしてしまいました。

 そのままのガイドでPEを使ってみた結果は、1日釣って2〜3回ガイド絡みが起きるか起きないかという感じです。このロッドだとせいぜい13gまでしか使わない(指定ウエイトは2〜10g)ため、絡んでもそうひどいことにはなりません。ガイド絡みは、富士のカタログにあるような、キャストの際ガイドに被るように絡む現象のことです。ガチンと絡んでルアーが落ちるのではなく、摩擦が増えて途中でルアーが落下する感じです。PEは摩擦に弱いとされているので、ラインによくはないはずですが、ルアーが極端に重くないこともあって、ただちに影響はないみたいです。

 KガイドにしたHMGを考えてもまず絡まず安心快適なのは確かですが、費用と時間、ロッドの調子が変わるリスク、(老眼による)作業ミスによるロッド破損の危険、さらに私の場合はエポキシによる体調不良対策(けっこうこれは大きいブレーキ)を考えると、なかなかに微妙なところで、まあこのままいくかあと思ってきています。扉写真には出てきていませんが、揖斐川魚野川など合わせて5〜6釣行したうえでの考察です。

 ラインはスーパーブレイド0.8号です。安価な4本撚り純PEで、特殊なものではありません。もしこれよりも絡みにくいものがあるならば、ほぼ今のガイドでも問題なくなるはずなので、ガイド巻き替えを考える前にほかのラインを試してみるのもいいかなあと思っています。

 大ヒット上映中の『TACKLE STUDY』には8本撚りのほうが編みが密になって張りが出ると書いてあります。これは以前ラインメーカー取材で聞いたことですが、最近のPEラインの広告や釣り人インタビューを見ると逆に8本撚りのほうが軟らかいといっているケースが多いです。うーんどっちなんだ。スーパーブレイドとかラピノヴァXとか安物ばっかりじゃなくて8本撚りの高級品も使ってみなあかんなあと思うのですが、まだナイロン時代の感覚が抜けてなくてラインに5000円も……と思ってしまい踏み切っておりません(今はもうちょっと安いのか?)。キンドル本が100万ダウンロードを突破したら、高級8本撚りPEを釣行ごとに巻き替えたってもええんやけどな(ええっちゅうに)。

 2014年6月10日庄川のイワナです。8日から9日にかけて魚野川に行きましたが、ご法度魚の櫻井よしこが釣れてしまったものの本命ヤマメニジマスイワナはアタリひとつなし。帰宅後FBに櫻井よしこを載せたら某所からおしかりを受けて消すハメに。まあ、わしくらい影響力のあるグレートなアングラーは言動に気をつけなあかんということやな。どこがや。9日いっぱい釣って岐阜までたどり着くのは無理なので、高速SAで車中泊して10日庄川に寄ってこのイワナ。これ釣れんかったらサイテーやったわ。 (2014/6/15)

 この日初めて気づいたんやけど、高速の休日半額って今月までだったのね。年度がわりからかと思っとたわ。

 今年岐阜ではテレビのニュースになるくらいマイマイガが大発生しております。揖斐川もすごいですが、庄川もすごかったです。川原のネコヤナギなどはマイマイガの毛虫に食われて葉っぱまったくありません。ネコヤナギの穂かなと思ったら全部毛虫です。上に木がかぶさっている川原では、石の上が毛虫だらけのところもあります。

 草むらを歩くとフィッシングベストやウェーダーにくっついてきます。釣っていても流れてきた毛虫がウェーダーを登ってきます。こないだ坂内川で釣っていたら首筋がもぞもぞしたので反射的に手ではたいたら水面に5センチくらいのマイマイ毛虫が落ちました。毛に毒があるため、その部分がかぶれてしまいました。今年二の腕とかやたらとかぶれるのはあまりに毛虫が多くて毛が飛んでるんじゃないか?

 この魚を釣った日も、フィッシングベストに付いていたのが2回、カメラバッグに付いていたのが1回、車のドアポケットにいたのが2回、ウェーダーは数知れず。仕上げに帰りの高速でふと横を見たら、窓際を這いずってました。飛ばしてしまえとウインドーを開けたら反対に車内に吹き込まれてしまいました。私、毛虫大嫌いですが、今年くらい多いとちょっと慣れたかも。

 せめてもの救いは、彼らはヒルみたいに人の体に吸い付く気はないということです。高い所に登っていく性質があるようで、登った先に食べ物がなかったら糸を出してぶら下り、地面を歩いて別の木を探すようです。だから、服の下に潜り込んだり、脱いだウェーダーや靴の中にいるようなことはなくて、たいてい見える所にいます。高速で車内に飛んでしまった毛虫も後部座席に置いたウェーダーの山になったところにいました。ちなみにその毛虫は帰りに寄ったやすや岐阜店の駐車場で下車させてきました。

 いま岐阜の渓流魚の腹はマイマイ毛虫でいっぱいという話もあります。この魚、釣り上げたときから口のへんが白くかぶれているような感じで、体色もなんかきれいじゃありませんでした。このポッコリ膨らんだ腹の中身も? チミらは毒毛に刺されてでも腹いっぱい食うのか!?

 2014年6月1日揖斐川水系のアマゴです。最近ショックだったことがあります。写真のネットはダイワ・アルトモアの最小モデルです。長らくネットの長手内寸を25cmだと思い込んでいましたが、先日あらためて測ったら23cmしかありませんでした。フレームが縮んだわけはなくネットもたるんでいないので元からこの寸法だったようです。おおよそネットを目安につかんでいた魚の長さが一律でほぼ1割短くなってしまいました。 (2014/6/6)

 今年は河口湖とか変なところで大雪が降りましたが、岐阜県は全然降りませんでした。おかげで川はカラッカラです。当然釣りも不発続き。困ったもんですな。

 リールはまたまた持ち出したシメトレです。時々このくらいが分相応な普通のリールに思えてきます。80年代の米国向けリールは最高級品でもこのリールと同じガラス繊維ボディ、真鍮ピニオン、亜鉛ドライブギアでしたからね。さらに当時のリールはスプールは樹脂、ボディは無塗装、メインシャフトはステンではなく快削鋼にニッケルメッキと、いまのシメトレよりずっとチープなものでした。

 使った感じは同サイズ同ギア比で同じハンドル長さのストラディックCI4より巻きが重いです。このシメトレはドライブギア右をブッシュからBBに替えてしまったのでピニオン1BBドライブ2BBのストラディックCI4に対しピニオン2BBドライブ2BBとなっています。負けているのはハンドルノブのBBくらいですが、おそらく巻き重さの理由はオシュレーションギアでしょう。

 オシュレーションはどっちもベアリングなしですが、S字カムのほうがギア支持部の抵抗が大きいのでしょう。シメトレはGフリ−ボディでオシュレーションギアがメインシャフトから大きくオフセットしているのも理由かも。オシュレーションギアがBB入りだと巻き上げが軽くなりそうですが、シマノはウォームシャフトをメインで展開していて、このリールはかなり下位モデルですから、こんなところかなあという感じです。もっとも、カーディナル33系みたいに巻き重さがメリットになるという考え方をすれば、一概に悪いとは言えません(が日本のリールはあまりそういってもらえませんね)。

 このリールは輸出用ですが、やっぱり日本向けのC2000HGSが渓流ドンピシャでしょうね。1000はハイギアでもちょっとスピードが足りません。ハンドルも40mmなのでギア比に対してちょっと短い感じ。素直に国内版から選ぶのがよろしいようで。

 シメトレは、この前の使用で落水させたらワンウェイクラッチと思われる回転不良が発生し、乾燥とともに回復しました。帰宅後バンタムオイルB-100を注しておきましたが、この日、水に一度も浸けていないのに、同じような回転重さが感じられました。最近思い出したのですが、98モデルのころ、カルカッタなどに付属していた「チューニングオイル」を98アルテグラなどのワンウェイクラッチに注していたら、ゆっくり巻いているときにククッと回転にわずかな引っ掛かりを感じるようになりました。それで、そのころ発売されたばかりのリールオイルスプレーを注したらぴたりとそういう症状がなくなりました。B-100は当時のベイトリール付属品と同じオイルなのかしらん。

 絶賛発売中(笑)の新刊『TACKLE STUDY』です。キンドルペーパーホワイトの左にあるのはiPod touchです。なんでこんなもんがあるかというと、iPhoneに入れたキンドルアプリでこの本を見ると、各章の扉の次にあるイメージ写真(右のキンドルに出ているもの)の下に、次のページの文字が横向きに流れ込む表示不良が起きると連絡があったからです。アマゾンの配布しているキンドルプレビューアーでチェックしてOKなんだから、そこから先はアマゾンの責任やろと思うのですが、放置するわけにもいかないので、確認用に買ったのでありました。 (2014/5/30)

 本のデータは、5月28日に修正済みです。それ以前に購入された方は、こちらをご覧ください。最後のページに「2014年5月30日iOS機器の表示不具合修正」とあるものはOKです。

 iPodは、カーステレオにつないで使っていたソニーのウォークマン(100円ライターみたいなの)は小さすぎてなくすし、サポートも終わったぽいのでまあいいかなあと思って買いました。お姉ちゃんの写真集をカラーで見たかったからじゃないぞ!

 『TACKLE STUDY』は、『ギジー』でやっていた「フィッシングタックルの現象学」です。でも、あらためて見るとリールはスピニングリールだけだし、ルアーがあるのにラインやフックはないという具合で、なにやら不完全感があったので、同時期の『アングリングファン』の「タックルラボラトリー」から3本プラスしました。

 最初はキンドル本のタイトルも『フィッシングタックルの現象学』にするつもりでしたが、まぜてしまったので、『フィッシングタックルラボラトリーの現象学』とかいろいろ考えた結果、別のタイトルにしたのでありました。

 タイトルがアルファベットなのは、いいフォントがなかったからです。なかなかPCに標準であるフォントにはいいのがないのですね。『川マス』や『マイナーリールの紳士録』はそれほど破綻がなかったのですが、『タックルスタディ』は「タ」の字がいきなりカッコ悪いんです。フォントを買う人もいるそうですが、1種類で2万円超します。そらまあ、数字、アルファベット、ひらがな、カタカナ、それになんたって漢字を一つ一つ作ればそのぐらいするわなあと思いますが、やっぱよう買いません。そういえば、昔釣りサンデーでフォントをそろえるのに何十万もかかると聞いたことがあります。

 タイトル文字の色は、写真中の色をコピーしています。『TACKLE STUDY』ならピニオンギアの金色です。『マイナーリールの紳士録』はミッチェルのボディのピンの色、『マイナーリールの紳士録2』はスピードスプールのボディの文字とストッパースイッチのところの赤点の色です。こうすると、文字の色が写真から浮かず、自然な見た目になる……とデザインの本に書いてありました。

 アンドロイド(キンドル含む)とiPhoneなどのiOS系の関係は、昔のVHSとベータみたいなもんでしょうか。困ったもんです。大久保麻梨子嬢の写真集もiPodだと歪んじゃうんだよな……。

 これが前回真っ黒けだった魚のベストショットです。撮りも撮ったり96枚撮ってまともな写真はこれ1枚でした。イワナは体高が低くてアマゴ系の魚みたいに寝ないしグネグネ動くのでなかなかいい写真が撮れません。96枚ったって連写で撮ってるわけですが、このショットの次はすでに顔が動いてブレてます。 (2014/5/26)

 何枚も撮ってやっと1枚といえば、人間の顔もそうです。アートフィッシングのカタログに常見忠さんの見開き写真があります。あれは私が撮ったものですが、あの時も40枚くらい撮ってあれ1枚でした。あの写真は『忠さんのスプーン人生』のカバー裏プロフィールにも使っています。

 しかしまあ、この魚で今年のツキを使い果たしたようで、このあとロクなことがありません。川に水がなかったり、人だらけだったり、たまに追ってきても食わなかったり、食っても掛からなかったり、掛かったと思ったらネットイン直前でバレたり。昨日なんざ5個もルアーをなくしました。うち3個プラグで大損害です。

 おまけに、なにやら虫を連れて帰ってきたようで、あくる朝起きたら体がかゆいかゆい。あちこちぽつぽつができてて掻いたら血だらけになってしまいました。今もなんだかシャツの中やらズボンの中やらに何かいる感じがするぞ。

 そんなわけで、今シーズンはもうロクなことがなさそうな感じなので、今年いっぱい表紙写真はこの魚の別ショットでつなぐというのはどうでしょうか。黒くなったのをのけても、あと90枚くらいあるし。

 不幸続きといえば、この魚を釣った次の釣行で10セルテート2004CHのベールスプリングが折れ(ライフタイムベールスプリングじゃないのか!?)、ついでに内蹴りレバーまで割れとりました。

 最初の一眼デジカメを買うとき週刊釣りサンデーの編集長氏に「キャノンはつまらんところが壊れるねん」といわれたものです。やっぱ、シマノはニコン、ダイワはキャノンなのでしょうか。でも、ベールは全然つまらんところじゃないぞ。

 前回の写真のように雨の中で一眼デジカメを使うとこういうことになっちまうぞ、という見本です。乾かして直ったと思ったEOS60Dで翌日撮った写真のうち6枚がこのようなことになっておりました。夜釣りではなくて真っ昼間に撮った写真です。撮影中にモニターに出た画像では気が付かず、帰宅後パソコンで見てびっくりです。40オーバーの大イワナだったので、全部こうなっていたら発狂ものでした。 (2014/5/16)

 最近私は、釣り場に予備のタックルを持っていかなくなりました。何かあったらあったでそれも運命じゃみたいな心境で、なかなか枯れてきたものよのおと思っておりました。だいたいタックルがダメになったら魚自体釣れないわけです。タックルが健全でも釣れないことはしょっちゅうなので、そういう日だったと思えばいいかみたいな。もちろん、魚がかかったあとでロッドやリールがトラブる可能性もありますが、それもそれで運のひとつなわけですし、そもそもロッドを折るのは持ち運び中、リールが壊れるのはキャスト時のベール周りが大半なので、ヒット後のトラブルはまずあり得ません。

 が、しかし、釣れちゃったあとでカメラが死んだら泣くに泣けんやろうなあと、この写真を見ながら思いました。釣りには防水ウエストバッグに一眼レフを入れて持っていきますが、そういえば取材中にレンズが死んだのが2回ありました。釣行での予備カメラはちょっと盲点でした。

 そんなわけで、雨の日の釣りと万一のトラブルのために、先日ニコンの一番安い防水コンデジを買いました。なぜニコンかというと、以前「ダイワはキャノン、シマノはニコン」と聞いたことがあって、一眼がキャノンなんでもう一方はニコンにしてみよかみたいなもんです。

 カメラのことはよう知りませんが、聞くところによるとキャノンのほうが一般の人の要求するカメラ性能は良いとかです。一方ニコンは軍用品メーカー(だったっけ?)が前身だったせいで、製品が故障することについて非常に厳しくて、フィールドで壊れることがまずないとかです。

 たしかに、AR-Cスプールより先にABSスプールを発売するなどダイワは釣り人の要求する性能をより追求しているようです。シマノの製品が壊れないのは、製品の故障が許されない自転車部品メーカーの社風が影響していると思います。

 買ったのは最廉価版なので、リールでいえばエアノスあたりでしょうか。このクラスでどのくらいメーカーの「らしさ」があるかはようわからんところでありますが。

 2014年5月5日、揖斐川水系のアマゴです。最近こういう写真に凝っていて、雨が降っているにもかかわらずバシバシ撮っていました。すると、EOS60Dの後ろの液晶モニターが突然消えました。自在になっているジョイント部に水が入ったみたいです。一眼デジカメを使い始めたころは少し雨が降っても大急ぎで傘をさしたり穴をあけた大きな袋を作ってかぶせたりしていましたが、だんだん大胆になってきていました。乾かしたら直ったけど、そのうちひどい目に遭うかも。 (2014/5/10)

 リールは久々に持ち出したシメトレ1000FL。実はこの日、ネットの中で魚を外そうとロッドを脚の間に挟んだとき、滑って水中に落としてしまいました。でも、真水が一瞬入ったくらいならよかろうとそのまま釣りを続けました。

 そうして1時間くらい使ったころ、回転が重くなり、引っ掛かりが出てきました。上の写真のような撮り方をしていて濁った水をかぶったのならともかく、きれいな水に落ちただけなので、おかしいなあと思いながらも、予備のリールを持って来ていなかったのでそのまま釣り続けました。砂などの異物が噛んだなら突然引っかかるはずですが、巻いているときは少し抵抗がありつつも回り、一瞬止めると回し初めにがくんと止まります。だんだん症状がひどくなって連続回転時も重くなり、早めに切り上げました。

 釣りの帰りは、リールが蒸れないようにカップホルダーに入れていきます。特にこの日は濡れた雨具で窓が曇るため、エアコンをきかせて帰りました。そして、帰りの車中、何が原因だったのだろうと、ふと信号待ちでリールを回して驚きました。回転が元に戻っていたのです。

 帰宅後分解してみたところ、リールに水は入っていたものの、砂などは入っていませんでした。摩耗によって生じた金属粉も見られませんでした。

 きわめて短時間のうちに元に戻ったことを考えると、ボディの奥ではなく、外気にさらされている部分、しかもグリスではなくオイル潤滑の箇所だと推理されます。ワンウェイクラッチのオイルが水で潤滑性を一時的に失ったのではないかと考えました。

 しかし、シマノのリールオイルは、「TIPS/たかがオイル?」のように水に強いはずです。08ツインパワーC2000Sを落水させてそのまま使ったことがありますが、その時はこんなことは起きませんでした。

 で、思い出したのが、シマノリールオイルスプレーは、いまのデザインの缶の途中で灯油臭くなり、中身が変わったっぽいということです。さらに、最近防錆性をアップしたとうたうザルスリールオイルスプレーが新発売されました。

 想像で言っちゃあいけませんが、(スプレーオイルと工場使用オイルが同じと仮定して)例えば最初のオイルに問題(フリクションリングやハンドルノブのゴムを侵すとか……)があって、オイルを変更したところ耐水性が落ちてしまって修理が増加、その対策に作ったのがザルス(=SSRO‐01?)、ということはないでしょうか。

 こないだストラディックCI4に注したB‐100バンタムオイルは大丈夫なのだろうかと心配になってきました。

 2014年4月27日、揖斐川水系のイワナです。細い流れをアップストリームキャストで釣りました。ヒットルアーはこういうときに使いやすいバイト3グラムです。ウォブリングをほとんど起こさずいきなり回ります。でも釣れます。平板でうまく円を描けないため引き抵抗が大きく、これが流れのつかみやすさにつながっています。それにしてもなぜこんな泳がないスプーンを出したのか。忠さんの謎のスプーンです。 (2014/5/4)

 この写真のときはセーフでしたが、この前の釣行でボディに水が入ってしまったので、観賞魚用エアポンプで内部を乾燥させてから、オイルインジェクションからバンタムオイルを注しました……というのが前回の話でした。本来グリスが入っているギアボックスにオイルを注していいのか、というのが今回の話です。

 オイルインジェクションが最初に出たときはグリス指定だった記憶があるのですが、その後テストか市場からの情報でグリスがワンウェイクラッチに回ることがわかったのか、まもなくオイル指定に変わりました。よほど注さないとワンウェイクラッチまでは回らないと思いますが、PL法もあってオイル指定にせざるを得なくなったのだと思います(ストッパーがきかなくなってハンドルで突き指したって訴える人もいるかもしれません)。

 こういうとき、いきなり取説の記述を変えるようなことはしません。必ず(昔私がいた)品管部門がチェックさせられ……いや、します。絶賛発売中(笑)のキンドル本『マイナーリールの紳士録』に昔グリスのテストをした時の話が書いてあります。オイルインジェクションからオイルを入れたときの耐久性も、同じようにリールごと耐久テストをして影響を確認しているはずです。テストは、オイル噴霧を頻繁に行ってグリスが完全に流れたことを想定したオイルのみのリールの耐久試験と、グリスとオイルが混じったとき添加剤同士がケンカしないかの確認をしていると思います(私ならそうする)。

 グリスをオイルに置き換えてしまうと、潤滑力が落ちて、頻繁にオイルを注してもゆくゆくギアが減るのではないかと心配する人がいるかもしれません。グリスのほうが粘度が高いため摩耗を強力に防ぎそうですが、あれは飛んだり流れたりしにくくしてもちをよくするためのものであって、瞬間的な潤滑力は別だと思います。

 絶賛発売中(ええっちゅうに)の『マイナーリールの紳士録』には、試作グリスの摩耗防止性を上げると低温での回転が重くなって9個も試作品を作った話があります。そこには書いてありませんが、あの時あまりに低温NGが続いたので「いっそオイルだけではあかんのか?」と、オイルだけ注したリールを作って回転耐久テストをやってみました。すると、規定回転数の半分くらいでメインシャフトとピニオンギアの間がオイル切れを起こしてNGになってしまいました。でもそれは、メインシャフトとピニオンギアの間のオイルが切れただけで、ギアその他に異常な摩耗は見られませんでした。

 当時同じ部署に投げ釣りの好きなおじさん(といっても今のワシより若かったのだろうが)がいて、自分のリールをオイルだけにして使ってみたが1年くらいは大丈夫だといっていました。ただし、水が入るとダメだということでした。

 取説には、5回の釣行ごと、次の釣行まで1か月あくとき、水洗いしたときに、オイルインジェクションからオイルを1秒吹くようにとあります。これらの条件はテストによって割り出し、ある程度余裕も見ているはずです。投げ釣りで1年もつけど水はダメという話とも整合しそうです。だから、「5回」「1か月」「水洗いしたとき」を守れば、オイルだけ注していても大丈夫だと思います。

 (取説には1シーズンに1回以上オーバーホールに出してねと書いてあって、それを見込んでテストしている可能性もありますが、有料だし出さない人は出さないのでおそらくオイルオンリーでテストしていると私は思います)

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