2014年8月25日、揖斐川水系のアマゴです。この季節は暑くて窓を開けて寝ているせいで、いつも4時くらいに日の光で目が覚めてなんとなく寝不足。そんなわけで、ここんとこずっと体がだるくて釣りにもあまり行ってなかったのですが、あまりに不健康なので昼からぶらっと川に行ってきました。これで釣れるんだから、いい所に住んでいるんだなあと思います。 (2014/8/25)

 リールは久しぶりに持ち出したカーディナル33。一番最初から持っているオリムピック時代のです。このリールも、44や3X、ダイヤモンド・プロラインも、新品の時はひどく巻き上げが重かったものですが、いつの間にか普通に巻けるようになりました。

 昔の釣り雑誌などには「新品のうちはギアの噛み合わせが硬い」などと書いてあって、昔のアブなどは摩耗を見込んでギリギリにギアの歯を深く噛ませていたのだろうかと思っていましたが、いま書いたウォームギアモデルはすべて新品時からバックラッシュ(ギアの歯の遊びでこれがないと回らない)がありました。

 ではなぜ巻き上げ効率が途中で上がるのかというと、おそらくそれは接触面積が広がるからだと思います。これらのリールのギアは厳密にいうとウォームギアではなくスクリューギアと呼ばれるもので、はすば歯車(ヘリカルギア)をねじれの位置に配置したものです。

 この種のギアは歯の当たりが点接触になります。点接触ということは、この部分の接触面圧力は無限大に大きくなります。したがって、潤滑油の油膜を突き破って金属同士が直接接触してしまうはずです。だから、極端な言い方をすれば、ギア同士がかじりながら回っているわけで、これが新品時の巻き上げ重さの理由だと考えられます。実際プロラインなどはギラギラした金属の摩耗粉がグリスに混じったものです。

 しかし、そうして摩耗していくうちに、ヘリカルギアを歯切りしただけでは作れない歯面形状が自然にできてきて、ある程度摩耗した時点で点接触が線接触もしくは面接触になるのではないでしょうか。そうすると、接触面圧が下がって潤滑油の膜が維持されるようになり、巻き上げ効率が上がるのではないかと思います。久しぶりに使った33も巻き上げが重いというほどではなく、程よい抵抗感でした。慣らし運転が必要という、昔の車みたいなリールです。

 何やらここのところ大雨続きで、家にこもってガイドを巻き替えていました。こないだ投げに行ってPEが絡んだフェンウィック・ワールドクラス83MLのティップ部のガイド3個をチタンフレームKガイドにしました。写真はエポキシを塗る前ですが、よく見るとスレッドのふちにエポキシの盛り上がりが見えます。これは何かというと、一巻きだけ入っている金色のふちどりスレッドを残しておいて再利用するためです。老眼でこのような細工はできません……。 (2014/8/18)

 この写真を撮った時点はまさに知らぬが仏でありました。エポキシを2回塗って仕上げた後、光にかざすとなんだか色が薄いです。フェンウィックはレガシー/ランカーギアでグデブロッドのブラウン(色番541)を使っていて、巻いた色を比べてもワールドクラスと同じに見えたのでこれだと思い込んでいたのですが、チェストナット(色番5274)が正解だったのです。チェストナットはもう少し赤っぽくて濃い色で、フェンウィックだとクラシックグラスシリーズに巻いてあったのですが、ブランクカラーが違うために判別ができませんでした。

 ともあれ、クラシックグラスの巻き替えに使ったチェストナットがあったので、(せっかく)エポキシが固まったガイドを外して再度巻き巻き。何をやっとるんでしょうな。まあ、本人が使うだけなので、気にしなけりゃいいのですが、我慢できん性分なんですなあ。完璧主義者なのか神経症なのか普通気にするものなのか。

 今回エポキシはフレックスコートのノーマルを使いました。計量はデュラグロスについていた注射器でやります。フレックスコートに付属してくるものはピストンの先のゴムが取れてしまいます。混合は主剤1.1tに硬化剤1ccでやっています。フレックスコートには誤差をなくすため各3cc以上で混ぜるよう書いてありますが、この量で不具合はありません。岐阜の某プロショップも1ccでやっとるといっていました。関係ないけど、昔そこにクラシックグラスを持ち込んでスレッドカラーを聞いたら自信満々で「これは紫だ」と教えられました。思いっきり違っとったがや。その後、うらしま堂の渡辺さんに聞いたら、レガシーとかクラシックグラスとか電話で言っただけで541と5274と教えてくれました。さすが。

 フレックスコートはずっと前のが残っていたもので、いつ買ったものかわかりません。古いものは硬化不良になると書いたウェブサイトがたまにありますが、そういう経験はないです。10年くらい経ったのを使ったこともありますが、問題なく固まりました。ただ、日光に当てるのだけはダメなようで、うっかり窓際に数か月置きっぱなしにしたものを混ぜたら、白く濁ってしまったことがあります。あと、湿度が高いとダメというのもよく見ますが、この超ジメジメ天気でも大丈夫でしたし、今までも問題が起きたことはありません。ウレタンと話が混じっているのかな?

 ながーく残ってしまうのは、1回1ccずつしか使わないからです。失敗するたびに何回もやり直すので、説明書通り3ccずつ使っていたらあっという間になくなってしまいます。カップで軽量するタイプで5ccずつ混ぜるように指定されている国産エポキシを説明書通りに使ったら、ホントシャレにならんくらいすぐなくなってしまいましたもん。

 にしてもまあ、ガイドをごたごた巻き替えとるより新しいロッドを買った方がよさそうなものです。実は、今後ガイドの画像用にもなるやろと思って最近K・Rコンセプトのシーバスロッドを買ったのですが、何よりまず改造したワールドクラスを投げてみないといけません。なんか、新しい竿より今ある竿のガイドを変えたらどうなるのかなという方に興味とか関心があるんですね。もったいないし。

 気がついたら『忠さんのスプーン人生』のkindle版が出ていました。kindle以外にhontoとかBooksVとかでもありますし、順次ほかの電子書籍サイトにも出てくるはずです。kindle版は左のiPodのようにアプリを入れればほかの端末でも読めます。hontoはパソコンでも読めます。紙版をお持ちでない方ぜひどうぞ。 (2014/8/9)

 改めて気づきました。kindle本って本当に消費税かからないのね。でも、来年からはかかるそうで、私のkindle本も高くなります。8%計算してみるとけっこう効くなあ。

 なお、『忠さんのスプーン人生』の本文中の写真は紙の本と同じで白黒になります。カラーの写真データとすべてどころかカットしたものを含む膨大なテキストデータが私のところにあるので、海賊版を作って売ったら……叱られるかな(捕まるわ)。

 kindleに出ている左上は『世界怪魚釣行記』。存在は前から知っていましたが、アマゾンのサイトに、この本はファイルサイズが大きいので3G接続では云々みたいなことが書いてあって、iPadみたいな大きい画面でないと見られない写真中心の本かと思って敬遠していました。実際はそんなことはなくて、文章中心の(専門的なことをいうとリフロー式の)普通の本でした。よく考えたらファイルサイズ云々は『TACKLE STUDY』も同じことが書いてありました。なんといいますか、釣りの内容以前に、ようこの人いままで無事で生きとるなと思いました。

 著者の人はこないだNHKのBSに出ていて、普通の優しい感じの人でした。なぜこんな風に感じたかというと、どうも私はサングラスをかけた人を見ると怖い人みたいに思ってしまうからです。ありゃ偏光グラスであって、怖い人のわけはないのですが、自分がつい最近までかけていなかったこともあって、なんかそんなイメージをもってしまいます。同じ理由で、イメージリーダーがグラサンのEG社とかMG社に電話をすると、いまだ電話の向こうにグラサンのお兄さんがずらっと並んでいる光景が頭に浮かんでしまいます(どんな会社なんや)。

 電子書籍でも釣りの本はマイナーですが、右上の『オーパ!』は別格で、いまもすべてのkindle本中200〜300位くらいにいます。自分の本の売り上げがリアルタイムでわかるので、トータル順位を見ると大体どのくらい出ているか想像つきます。大元の紙の本が出たのが30年以上前ですからお化けですね。

 久々に木曽三川下流にシーバスルアーを投げに行ってきました。思えばこの日下りたこの場所は、20数年前長良川河口堰反対デモの集合場所になっていて、それ以来ということになります。もう少し右へカメラを振ると醜悪な河口堰のポールが見えてきます。岐阜県のゆるキャラ(?)ミナモの頭は河口堰のポールそっくり。こういうところからもふるさとの自然をゼネコンからの献金目当てに食い物にする醜悪な行政の正体が垣間見えるのであります。 (2014/8/4)

 なんてことを書いていると、今話題の岐阜県警大垣署のブラックリストに載ってしまいますな。

 ここんところPEラインの記事を書いていて、ポリエステルを混紡したPEラインは張りがあってライントラブルが少ないということを思い出しました。

 で、Kガイドに巻き替えるかどうかで悩んでいたロッドも、こういうタイプのラインならそのまま使えるのではないかと思いつきました。ポリエステル入りPEはシルバースレッドアイキャッチPEを使ったことがあって、そういえばLSG&YSGのロッドでもかぶって絡むトラブルは経験したことがありませんでした。

 なぜ今までこのことを思いつかなかったのだろうと、この日はフェンウィック・ワールドクラス83MLにポリエステル入りPEのPEエギMS0.8号を巻いたナスキー2500を付けて、シーバスルアーを投げに行ってきました。

 ところがところが、結論からいうと、バックリバーや改造イーグルなどのLSG&YSGのロッドに純PEを組み合わせた時以上にガイド絡みが発生しました。バックリバーや改造イーグルが1日釣って1〜2回なのに対し、6時間くらいの釣りで10回くらい絡みました。おかしいなあと思って考えてみたところ、PEエギMSはポリエステル入りといってもポリエステル4本とPE4本の8本編みで、私が普段使っているスーパーブレイドやラピノヴァは4本編みと、基本の編み本数が違います。8本編みは原糸が細いため基本的に軟らかくなり、ポリエステルを入れてもPEオンリーの4本編みとどっこいどっこいになるのかもしれません。硬さが同じくらいならば、ポリエステルで比重が増している方がスイングしたときの慣性でガイド間のラインが飛び出す比率は増すはずで、そのためかえってトラブルが増えたのではないかと考えられます。最近のPEは編み方で張りを出しているのも多いそうで、やや古いモデルのPEエギMSはこの点でも軟らかいのかもしれません。

 と、手持ちのロッドをそのままPEに使えるのではないかという希望は消えてしまいましたが、収穫がなかったわけではありません。ワールドクラス83MLはトップFST7、以下LSG7を2個、YSGの8L〜30が6個となっていますが、絡んだのはLSG7とYSG8Lだけでした。おそらくファーストテーパーでこの部分が一番曲がってラインが振り出される割合が高いからでしょう。ということは、この3個だけKTSGに巻き替えてやればまずトラブルは起きないと考えられます。

 LSGをKTSGにすると重量が増して先ぶれが増し、ライン絡みが増えることが考えられるため、チタンフレームにするのがいいかもしれません。小さいガイド3個くらいなら費用的にも知れてます。ついでにトップを6に落としてLSGも先側を6にすれば先ぶれが減ってもっとトラブルの心配が減りそうですが、トップ交換でブランクを熱するのは避けたいので、ガイド3個交換が無難かなあと考えています。

 2014年7月26日、揖斐川水系のイワナです。このまえ犀川でナイロンライン&硬めのロッドが好感触だったので、久々にダイコー#GL-256HSを持ち出しました。でもちょっと硬すぎてミノーが動かしにくい感じ。犀川みたいに大きなルアーを引っ張って大きめの魚を釣るときはナイロンの伸びが生きても、渓流の釣りくらいの負荷と距離だとラインの伸びが出なくてロッドの硬さだけが出るのね。考えてみたら当たり前でした。 (2014/7/26)

 アユの人が釣り始める前に釣ろうと、朝4時に出発しました。道中、車のラジオでNHK第一を聴いていたら昔の森永ヒ素ミルク事件のことをやっていました。

 そういえば子供のころそういうことがあったなあと思いながら聞いていましたが、私らが子供のころはカネミ油症事件とかイタイイタイ病とか水俣病とか四日市ぜんそくとかひどいもんでしたねえ。ゴジラ映画でも『ゴジラ対ヘドラ』なんてのがありましたし、スペクトルマンの正義側の組織は地球防衛隊でもMAT(モンスター・アタック・チーム)でもなく公害Gメンだったくらいです。

 近年PM2.5が飛んできたりして、中国はけしからん国だみたいに思ってしまう人が多いみたいですが、日本も昔は大概だったのです。日本の失敗に学んでないからダメなんだっていう人がいますが、日本の前にはアメリカが、その前にはヨーロッパが公害問題を起こしていて、発展途上期にはどこもやらかしているのですな。ほかの国に迷惑かけてるじゃないかっていったって、風向きもあるでしょう。もしこの地域が東風メインだったら、原発事故で何言われてたかわかったもんじゃありません。

 上海万博でのマナーの悪さやコピー商品にしたって、大阪万博のころの日本人だってゴミ捨てまくりでしたし、かつて日本の釣り具メーカーはミッチェル300やアブ5000のコピー品を作っていたものです。私の子供のころのルアーなんて、大手メーカーのものでもパクリ品がいっぱいでした。

 今の人たちはそういう時代を知らないために、中国のみならずアジアのほかの国を見下しがちになっているように思います。

 そこへ最近経済的に追い越されつつあるもんだから、なんだか変な反発を起こして国全体が危ない方向へ行っているように見えます。最近のテレビの日本人素晴らしいみたいな番組も拍車をかけていそうです(それ以前に自分で自分をほめて気持ち良くなってるなんて気味悪くないか)。もうちょっと謙虚になった方がいいんじゃないかと思いますね。



 なんてことを言ってますが、『TACKLE STUDY』をまとめるとき気づいたのは、やたら「日本人(の作る釣り具)は素晴らしい」みたいな結びが多かったことです。自分で読んでいて気持ち悪かったので「日本人」をいくつか「日本のメーカー」に書き換えたものです。無意識にやっちゃうんですね。

 2014年7月19日、犀川のブラウントラウトです。前行ったときに引き続いてナイロン1.5号を巻いたミッチェル408に硬調子オールドガイドのマジカルトラウトの組み合わせです。PEの飛距離や高感度、フッキング性も優れたものですが、適度なマイルド感のナイロンタックルもいいものです。久しぶりにナイロンを使ってみると、指離れがよくてミスキャストしにくいのにも気が付きました。こういうタックルが恋しくなるのは、疲れとるのかもしれませんな。 (2014/7/21)

 にしても、高速を降りるとき表示された料金を見て「うへ」と思いました。今までは2700円くらいだったので往復で5000円ちょっとという感じでしたが、休日半額が終わって4000円弱にまで上がってしまいました。往復約8000円というと高速代だけで1万近い感覚です。

 揖斐川水系や庄川水系など年券を持っている岐阜の川もまだいけると思うのですが、アユが始まってしまうとなんか行く気がしなくなります。それと、なんとなく大きめのルアーをぶん投げたいなと思ったのも理由でした。ルアーフィッシングの楽しみには投げる行為も大きな比重があります。例えばエギングが流行った理由に、エギが投げやすい重さだったというのもあるのではないかと思います。

 地元河川をなんとなく敬遠したのは、先月のすってんころりん一眼デジカメ修理代1万5千円也事件で、奥のほうへ行くとなんだかそのうちもっとひどい目に遭いそうな気がしてきたのも。先日揖斐川水系ではアユ釣り師がクマに顔をかまれる事故も起きてますしな。

 それに加えて今年は大発生したマイマイ毛虫がやっぱいやです。ちょっとは慣れましたが、やっぱやだわ。もっとも、もう成虫になっているのかな(高山はガを集めないように夜真っ暗にしてるとか)。でも、荘川あたりは毛虫のサイズも揖斐川あたりの1か月遅れだったから、まだ毛虫じゃないのかしら。

 ニュースによると、マイマイガの毛虫にだけ寄生するウイルスが発生していて、地区によっては毛虫が大量死しているそうです。そうした地区では今年で大発生は終わるのではないかということでした。自然はうまいことできとりますなあ。ついでに、カワウだけが死ぬ鳥インフルエンザなんてのも湧いてくれないかね。

 まあ、地球規模で見たら一番増えすぎててかつ一匹あたりの環境インパクトが大きいのは人間ですけどね。

 2014年6月28日、犀川のヤマメです。はじめてこの川で在来魚を釣りました。まあそれなりのサイズ(当社比)なのですが、いかんせんネットの長手内寸が435oもあるもんで、いまいちの写真ですなあ。バックが黒くなるためにカメラが露出オーバー気味です。補正すればいいのですが、なかなか魚を撮っているときは余裕がないし、屋外だとカメラのモニターも見にくいのですね。やっぱりネット2個持って行こうかな。 (2014/7/14)

 そうそう、思い出した。この日はEOS60Dが修理中で30Dを使っていたんだ。あれはモニターが暗いんだよ。

 この日は、スイミングフックを金バリにしてみました。初めてヤマメが釣れたのはそのせいかも。

 以前何かでスイミングフックの銀色はダメと読んだ記憶があります。フックの色を気にしだしたらルアーの色と順列組合せになって大変なのでずっと銀バリに赤スレッドを使っていましたが、記憶をたどってみると、銀以外のフックのほうが成績がいいような気がしてきました。

 例えば、ここ2年くらいにダムサイド10gにチヌバリ黒7号黒スレッドのハリを付けたものでニジマス2回、サクラマス(犀川じゃないよ)1回、シルバーサーモン1回釣っていますが、シルバーサーモンの1回を除くとすべてフックが口の中に入っていました。ダムサイド10gは全長67oもある細長いスプーンで、その後ろで振り回されているフックが口に入っていたということは、フックを狙って食ってきた可能性大です。写真のヤマメは、金色のフックが上顎にがっちりかかっていました。

 最近は数年に1匹ずつしか釣っていない揖斐川のサツキマスですが、スイミングフックで釣ったのを思い出してみると、がまかつマス(茶)で2回、同大鮎専用(黒)で1回でした。それ以外の既成フック(昔のトリプル含む)も黒もしくは茶で、銀色は一つもありませんでした。昔長良川で釣ったサツキマスはすべて茶系のトリプルでした。

 そういえば、既製品のスイミングフックも、スミス製は金バリに赤スレッド、がまかつ製は赤バリに赤スレッドで、(こと淡水用は)銀バリのものはほとんど思い浮かびません。

 いままでスイミングフックの色で何匹かの釣れるはずの魚を逃していたということ?

 2014年6月28日、犀川で大物です。寄せてきてやたらボロボロだったので放流直後のニジマスかと思いましたが、近くで見るとニジマスらしいカラーが全くありません。ヤマメがダムに下りてサクラマスになったのかと思いましたがどうも違います。どうやらこれ、ダークのロボット工場から逃げ出したシルバーハカイダーだったようです。古すぎるぞ、メガシルバーくらいにしとけ。 (2014/7/7)

 最近『人造人間キカイダー The Novel』読んだもんで……。

 リールは久々ミッチェル408。最近PEづいていてPEとの相性の悪い408と疎遠になっていましたが、禁断症状が出始めたので持ち出しました。リールに巻いたのは1.5号ナイロンで、PEのダイレクト感に慣れてきていたので、ラインの伸びを補うべく硬いスミスのマジカルトラウト70Lを組み合わせました。このロッドは適合ウエイト2.5〜10gとなっていますが、ジャクソン・モンスターブラウンMB-70HMXと同じ製造元同じ芯金で作ったのではないかと思うくらい似ています。穂先を付け替えても調子はほとんど変わりません。ちなみにモンスターブラウンの適合ウエイトは7〜17.5gです。材料はやはり違うようで、マジカルトラウトのほうが若干軟らかく感じますが、それでも適合ウエイトから受ける印象よりはるかにガンガンの竿です。

 で、久しぶりに使ってみて、思った以上に快調でした。ガイドなど、KどころかニューガイドコンセプトですらないトップLST7、ガイドはLVSG8〜25という旧式です。先の軟らかいミノー用のファーストテーパーなら昨今の小口径ガイドのほうがいいのでしょけれど、レギュラーテーパー気味で先の硬いこのロッドの場合、旧サイズのガイドでも先がブレるとかダンピングが悪いとかいうことはありません。ラインの放出抵抗自体は、大口径ガイドのほうがいいはずです。

 この前の犀川釣行で使ったバックリバー76MTとPE0.8号の組み合わせと比べても、10gのスプーンの飛距離は十分でした。特にダムサイド10gはこっちのほうが飛びました。ダムサイドは忠さんのスプーンのうちトビーみたいな羽の付いた細身のスプーンです。このスプーンは前使っていたタックルで投げると横向きに飛んでいく感じで、飛距離が伸びませんでした。おそらくトビーのような羽が悪さをするのでしょう。

 そのダムサイドが、このタックルで投げると安定して飛んでいきます。おそらくPEよりも太いナイロンラインの抵抗によって、スプーンのアイ側が引っ張られ、飛行姿勢が安定し、かえって飛距離が伸びてしまうのだと思います。

 ミッチェル408のベベルギアはオフセットがないため高効率で、こうした釣りに使っても巻きが重くありません(14ステラがマイクロモジュールたって408のモジュールはもっと小さいぞ。だからどうしたってことやが)。最近日本のリールばかり使っていて408はローターの回転バランスの悪さが気になってきていましたが、このくらいのロッドだとロッド自体が重いので気になりません。これは結構ええ組み合わせです。

 ただし、やっぱり408本来の用途よりはヘビーです。その辺のわからん人はマネしないように。

 (特にオイルショック以降のはドライブギアが普通の真鍮に落とされてるっぽいからやばいと思うぞ)

 2014年6月18日揖斐川水系のアマゴです。この魚の前に18cmくらいのが釣れて、とりあえずの1枚と写真を撮っていたら右手小指がなにやらもぞもぞします。まさかと思って見たら、大ヒット発生中のマイマイ毛虫でした。しかも5月の3cmくらいのではなく5cmくらいに巨大化したやつでした。草むらを抜けるとき体に付いて、袖を登ってきていたのでした。おそがいことです。 (2014/6/30)

 うぎゃーーーーーーーっ、と必死で手を振り回したら、毛虫は水に落ちてそのまま水面に顔を出している小石に登りました。このままでは食べ物がなくて死んでしまうでしょう。私は優しい人なので、ネットを近づけてそこに登らせ、岸辺の草むらに放してやりました。ふと、「鶴の恩返し」みたいに毛虫が恩返しに来たらどうしようと思いました。来たらホラーやな。

 この日は朝揖斐川中流で片山さつき舛添要一を釣ろうとちょっとだけ投げてから上流へ行きました。こないだ某雑誌が「人がいない穴場」みたいに取り上げていて、言っちまえば私もそれに乗せられて、何年かぶりに揖斐川中部の年券を買ってしまったのですが、21号線下流とか名神下流のような堰堤下に魚が溜まっているところですら朝一に入った人が1匹釣ってオシマイの釣りなんだもん、冷静に考えりゃ上流に散った魚が釣れるはずないのよ。人がいないのは釣れないからです(キッパリ)。

 まあそのお、私がサツキマスをなんだか突き放したように語ってしまうのは、『川マス』のようにもう思い出にしておきたい魚だからてのもあるんだろうな。なら行くなよってところだけどなんたって家から10分だからねえ。

 で、この日は、上流に回ってそれなりにきれいなアマゴが釣れて、そこでやめておけばよかったのですが、釣り人というのはしょうもない人種でありまして、夕方、5月にイワナを釣った場所へと向かってしまいました。

 そこは垂直に立ったコンクリート護岸の下で、護岸は川と平行に進むにしたがって低くなり、下に下りられます。土手側は5月よりも草が生い茂り、ご多分に漏れずここもマイマイさんがおらっしゃられるのでコンクリート護岸のヘリを歩いていきました。で、護岸の高さが50cmくらいのところまで来たとき、コンクリートの上の砂で滑り、下(ここもコンクリート面)に転げ落ちました。

 ロッドはとっさに先を上に向けたもののリールを地面に打ち付け、レイレックスのハンドルがわずかに曲がってしまいました。それよりなにより、シールパックに入れて腰に巻いていたEOS60Dが思いっきりコンクリートに叩きつけられ、液晶部分が割れて内出血したみたいになってしまいました。

 なんて悲惨な……と思ったものの、すぐにまだ幸運だったことに気づきました。護岸の高さが50cmまで低くなった所で滑ったからこの程度で済んだのです。下り初めの一番高い所は4〜5mありました。そこから落ちたら、最悪死んでたかもしれません。即死までいかなくても動けなくなってしまったら、ほとんど人が来ない所ですし、垂直な護岸の真下だから駐車スペースからも見えません。そのまま何日も発見されないということもありえました。不幸中の幸いとはこのことです。

 あとで思ったんやけど、毛虫助けたったでかな。

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