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2005年夏 マウイ〜オアフ旅行記 天国の休日

Chapter 0  期待を乗せた渋滞
Chapter 1  ラハイナ
 1−1 ラハイナのプチ・ホテル
 1−2 “NO KA OI”
 1−3 ジェラーズ
 1−4 フロント・ストリートの裏道






Chapter 2  ワイレア
 2−1 白い天国
 2−2 楽園ゴルフ
 2−3 カフェ・チャオ
 2−4 ビーチウォーク
 2−5 POLO BEACH
 2−6 さよならマウイ





Chapter 3  ホノルル
 3−1 憧れのホテル
 3−2 アリゾナ・メモリアル
 3−3 アラモアナまで
 3−4 やっぱりワイキキ
 3−5 夕暮れフラ


Chapter 3  ホノルル




 3−1 憧れのホテル


(ホテルのアメニティ)


 7日目。マウイからの国内線は予定の時刻を遅れてホノルル空港へ着いた。
 ホノルルの空港ではリムジンが私たちの到着を待っていた。
 まだ旅行の手配をしていた時の話。ホノルルの滞在先であるハレクラニに予約を入れる為に、私はハレクラニの日本での代理店であるオークラホテルズ&リゾーツに電話をした。予約するにあたり私には1つだけ譲りたくないことがあり、それが「朝食付き」ということだった。
 旅行中私は必ず朝食を食べる。そしてそれは出来ればホテルの朝食であって欲しい。長期滞在であれば買って来たものを部屋で食べたり、時には食べなかったりというのも有りかと思うけれど、ハレクラニ滞在は3泊しかない。ぜひハレクラニのレストランで朝食ビュッフェとしゃれこみたいのだった。そして毎朝ホテルで食べるとなると毎回その都度支払っていれば当然結構な出費になる。私が言っている「朝食付き」というのは部屋代に朝食代込みというパッケージのことなのだ。
 ハレクラニにも当然朝食付きのパッケージはある。詳しくはわからないけれどどうやらあるらしい。そんな情報を入手しつつ代理店に電話してみたのだけれど、私が滞在するのは夏休みのいわばトップシーズン。残念ながら朝食付きパッケージはその時期はないとの回答だった。
 とりあえず一旦電話を切って考える。どこかで見た筈だった。ハレクラニの朝食付きプラン・・・。
 正解はAMEX GOLDの会員情報誌だった。それを思い出し早速AMEXに電話した。部屋料金のみで朝食付きのパッケージがあった。ただし部屋のカテゴリがオーシャンビュー(以下OV)以上限定だった。当初私は1ランク下のカテゴリであるパーシャルオーシャンビュー(以下POV)でいいと思っていたけれど、「POVの部屋料金+朝食代 > OV(朝食込み)」と予想されたので迷わずAMEXにホテル予約をお願いした。すると、空港〜ホテル間のリムジン送迎もついてくるという。とても得した気分。やるな、AMEX。

お迎えのリムジンの車内
お迎えのリムジンの車内

 聞いていたとおり、チェックインは部屋の中で説明を聞きながらだった。そしてチェックインしてくれた女性スタッフはとても感じの良い人だった。
 こんなことがあった。
 ハレクラニのオーキッズのサンデー・ブランチは有名である。今回運良く滞在中に日曜日が巡って来る。日曜日にハワイを発つことが多い私にとってこんなチャンスは滅多にない。早速チェックイン時にサンデー・ブランチの予約は可能か聞いてみた。が、残念なことに既に予約はいっぱい。ホテル予約時にサンデー・ブランチも予約するべきだったのだ。しかしその女性スタッフは、ハレクラニ以外でサンデー・ブランチをやっているホテルで評判のいいところをいくつか教えてくれた。その時の彼女の様子がとても好感が持てた。何とかして私たちを満足させようとしてくれている。私はその時点で彼女とハレクラニが好きになった。

 私たちの部屋は10階の端から2番目だった。ラナイに出ると広く海を見渡せた。ホテルのシンボルともいえるオーキッドの描かれたプールも見える。
 部屋とバスルームはクローゼットで区切られているけれど、開け放つとつながった空間になる。そしてアメニティは私にとって今まで泊まったのどのホテルのものよりも使い心地が良かった。コンディショナーはしっとりとしていて、潮風に傷んだ私の髪もサラサラになったような気がした。

ラナイからの眺め
ラナイからの眺め 海がキレイ!

見下ろすとこんな感じ
見下ろすとこんな感じ プールも見える

ウェルカムフルーツとチョコレート
ウェルカムフルーツとチョコレート

バスルーム
バスルーム

ベッド
ベッド

 旅行も終盤。とは言えまだ3泊も残っている。私は日本に帰るまでにまだ3回も夜が来るのだと思うとわくわくした。
 とにかくマウイが好きだけれど、オアフにはマウイとは違った楽しみがある。マウイに行っても、ビッグアイランドに行ってもオアフは外せない。オアフでの私にとって一番の楽しみは、とにかくカラカウア通りを歩くことだ。在り来たりではあるけれど、「ハワイに来たんだ」と実感できる。

 荷物を解いて落ち着いた私たちはとりあえずホテルを出てみた。カラカウア通りが懐かしかった。前回ハワイに来た時はオアフに着いたとたんディオールのバッグを衝動買いしてしまい、これが私にとっては高い買い物だったので今回はそういう事のないよう気をつけた。決して買ったことを後悔してはいないのだけれど、他のものがあまり買えなくなってしまったせいで気持ちに余裕がなくなってしまったので。
 今回はハワイアンジュエリーだけは絶対買おうと思っていたので、まずカラカウア通りの“Lono”でネックレスを買った。その後も色々見て歩いたけれど、歩くこと自体が楽しくそれ以外にはあまり買い物はしなかった。帰りにビーチウォーク通りにある「やぶそば」で久しぶりに日本の味を堪能しホテルに戻った。

◆ ◆ ◆




 3−2 アリゾナ・メモリアル


(アリゾナ・メモリアルの入り口)


 8日目。
 本当は「タイトルに偽り有り」なのである。私は戦艦アリゾナを見ていない。私が見たのは、ガトー級潜水艦と戦艦ミズーリだ。
 何度もハワイに来ているんだから、一度くらいアリゾナ・メモリアルを見ておくべきだ。そう思ったかどうかは定かではないが、興味がないわけではなかった。そして何より、Kくんは実は戦争マニアだ。第二次世界大戦についてはやたら詳しい。それ以外のことに無知(失礼)なので、その分野の博識ぶりは俄かには信じられない。戦争映画などを見ると軍服や兵器、階級章などの間違いが目に付くらしく、うざいほど私に説明してくる(またまた失礼)。
 そのKくんの希望もあり、私たちは初めてアリゾナ・メモリアルを訪れた。

 長い行列だった。そしてその行列に加わる前に、私はいきなりKくんとはぐれた。
 はぐれた理由は「写真」だった。入り口の大きな木の写真を撮っておこう。そう思った私は、Kくんにちょっと1枚撮るから、と伝えてその木の写真を撮った。そして待たせたね、と振り返った時、既にKくんの姿はなかった。


入り口のでっかい木 記念写真スポットだね

 Kくんに言わせれば、ふと気付くと私がいなかった、ということになるらしい。私の言葉は人ごみにかき消されてしまったのだ。
 しかしどう考えてもKくんは行列に並ぶために最後尾方向に向かっているか、あるいはもう並んでいるに違いない。そう考えた私は行列最後尾を目指した。そしてそろそろ最後尾、というところで、今度はなんと私の行く手を阻むものが現れた。そう、警備のお兄さん、である。
 なぜ私を止めるのか。これだけたくさんの人がいる中で、何故あえてピンポイントで私の進路を妨害するのか。・・・理由はいたって簡単だった。バッグ、大きいカメラの持ち込み禁止。向こうの白いテントの手荷物預かり所で預けてから並んでくれ、とのことだった。振り返ると、「向こうの白いテント」は本当にかなり向こうの方だった。私はKくんを探すことをあきらめざるを得なかった。またここに戻ってくるまでに20分くらいかかっちゃうんじゃないだろうか?そう思いながらも白いテントを目指した。

 テントでバッグを預けるのは無料ではなかった。多分$2か$3だったと思うけれど定かではない(どっちにしてもこの旅行記を読んだ人がアリゾナ・メモリアルに行く頃に同じ料金かどうかわからないのでまあいいだろう)。
 行列に戻るとちょっぴり不機嫌のKくんがどこ行ってたの〜?と聞いてきた。かくかくしかじか、こんなわけであっちの方まで行ってきた、と説明し、私も列に並んだ。
 列に並んでみて、今度は私は自分がいかに甘い人間か、というのを身をもって知ることになる。というのは、ハワイの陽射しをなめていた、ということを実感せざるを得なかったからだ。
 今回の旅行では、ゴルフも長袖又はアームカバー着用と、日焼け対策は万全だった。日焼けが嫌、というよりはゴルフ焼けが嫌だったのだ。半袖の形に日焼けするのがとにかく耐えられなかった。そのせいもあり、あまり日焼けしていなかったので街を歩いていてちょっと焼けちゃうくらいがちょうどいいかも、などとハワイ初心者のような大甘な考えでノースリで肩出しだった。こんなに長い時間、遮るものはなにもなし、という状態に身を置くとは思っていなかったのだ。並んでいるうちに肩がヒリヒリしてきて、帰りたくなってきた・・・。見ると日焼け止め持参で塗りながら並んでいる人もいる。私も持ってくれば良かったと後悔しても肩の痛みは治まらず。

<study!>
・アリゾナ・メモリアルはバッグ、大きいカメラ持込禁止である!
 (コンパクトカメラ、ウェストポーチ程度ならOK。多分・・・)
・手荷物預かり所で荷物を預けると$2か$3取られる!
 (金額は記憶があいまいなのであまり自信がない)
・とにかく並んでいる間直射日光浴びまくりなので日焼け止め塗りながら並ぼう!


だってこの行列だよ!?並んでる間に日焼けするってば

 ついさっき自分の甘さを実感したばかりだと言うのに、今度は自分の詰めの甘さを思い知ることになった。

 アリゾナ・メモリアルというのは、沈んでいる戦艦アリゾナを見るために洋上に浮かぶ施設まで船かなんかで行くものである。

 ・・・普通の人は知っているのかも知れない。だけど私は知らなかった(と言うより深く考えていなかった)。船で行く、ということは当然定員があり、また時間割も決まっているのだ。なが〜い列に並んでやっとの思いで手にしたのは、1枚のカードであり、そのカードを持っている人達はPM1:30出航(多分そのくらいの時間だった)というものだった。


アリゾナ・メモリアルの模型


遠くに戦艦が見える

 時間が余ってしまったため、博物館を見て、荷物を預けたテントのあたりでソフトクリーム(練乳味?)を食べた後グダグダに。
 こんなことではいかん、と気を取り直して歩き回っているとガトー級潜水艦の中に入れるツアーを発見。早速入ってみた。


ガトー級潜水艦


ガトー級潜水艦内部 魚雷発射!


ガトー級潜水艦甲板

 その後、戦艦ミズーリに乗れるツアーを発見。Kくん大興奮。しかしこのツアーに参加した時点でアリゾナを見ることは時間的に無理。つまり手荷物預け代と行列に並んだ時間と私の日焼けが無駄に。


戦艦ミズーリ 甲板で


戦艦ミズーリ 横から


ミズーリ内部 軍医の部屋?


ミズーリ内部 食堂


調印文書


ミズーリから見たアリゾナ・メモリアル

 帰りにアラモアナSCに寄って色んなお店を見たけど、この日は妙に疲れてロングス・ドラッグスで調味料を買っただけでホテルに戻った。

◆ ◆ ◆




 3−3 アラモアナまで


(通り過ぎていった車)


 ホノルルに行ったらあの店とあの店でご飯を食べて・・・などと色々考えていたのだけれど、実際に来てみると妙に疲れて、混んでいる店や遠い店に行きたくなかったりしてなかなか予定通りにことが進まない。疲れているという割にはカラカウア通りはめちゃめちゃ歩く。何往復も歩く。時には走る(嘘)。
 食事以外も同じだ。今日はちょっと足を伸ばしてノースまで・・・とかが実行できない。自分のバイタリティーのなさとホノルルの心地良さ。この2つに邪魔されてしまうのだ。ホノルル3泊って自分にしては長いような気がしていたけど、やっぱり短いな・・・と遅まきながら実感し始めたりしていた。

 泣いても笑っても9日目。
 今日1日まるっきりフリー。そんな状況なのに、そんな状況だからか、余計にホノルルを出たくない気がしていた。ハウス・ウィズアウト・ア・キーで朝食を食べた私たちは、とりあえず歩いてアラモアナに向かってみた。

歩道の横に咲いてた黄色いハイビスカス
歩道の横に咲いてた黄色いハイビスカス

アラワイ運河の横 こんな場所もあったんだ〜
アラワイ運河の横 こんな場所もあったんだ〜

アラワイ運河を進むカヌー
アラワイ運河を進むカヌー

 いつも車で通り過ぎていた景色の中にもハワイらしくてきれいな景色が存在していた。

◆ ◆ ◆




 3−4 やっぱりワイキキ


(夜のデューク・カハナモク)


 どこへ出かけてもとりあえず必ずワイキキに戻ってくる。ワイキキのホテルに泊まっているんだから当然だ。
 でも何故か違う理由もあるような気がする。それは多分マウイやハワイ島に行った旅行の最後に、たとえ2〜3日であってもオアフ滞在の日程を入れるのと同じ理由のような気がする。
 もっと言うなら、他の土地に旅行に行って、そこがどんなに気に入っても、次はやっぱりハワイに来てしまうというのとも似ている。
 たとえ泳がなくてもワイキキビーチ。記念写真を撮らなくてもデューク・カハナモク。何も買わなくてもカラカウア通りなのだ。

 そんなわけで、多分日付はバラバラだけどそれぞれ時間帯の違う写真を4枚並べてみた。


ワイキキビーチ


デューク前にて なんか笑える


ワイキキビーチ夕方


夜のキングス・ヴィレッジ

◆ ◆ ◆




 3−5 夕暮れフラ


(きれいなシルエット)


 最後の夜は日曜日だった。
 ハレクラニのハウス・ウィズアウト・ア・キーでは夕方になるとエンターテインメントのショーがあり、中でも日曜の夜に元ミス・ハワイのカノエ・ミラーさんが踊るフラは評判が良かった。私も今回の旅の最後にどうしてもそれを見たくて、少しおしゃれをして6時前にはハウス・ウィズアウト・ア・キーに行った。オーキッズで7時にディナーの予約をしていたので、フラを見ながらカクテルを飲んでから行けばちょうど良いかなと思っていた。
 運良くとてもいい席に着くことが出来た。ここからならばっちりフラが見える。私はストロベリー・ダイキリを頼んだ。ダイキリはハワイに良く似合うカクテルだけど、あまりお酒という感じがしない。最近妙にアルコールに弱くなってしまった私は強いカクテルを飲む自信がなかった。隣の席では日本人の女性が1人でシャンパンのボトルを開けている。なんだか羨ましい。
 バンドがハワイアンを奏でてもカノエさんはなかなか出てこなかった。きっと日が傾いた頃に出てくるのだろう。私は何となくそう思った。
 やがてカノエさんが現れ、フラを踊り始めた。静かに霧のような雨が降り出した。寒くはなかった。一曲目が終わると雨はやんでいた。私は彼女が雨を降らせたのではないかと錯覚しそうになった。魔法でも使ったのではないかと。とにかくそれくらい不思議に幻想的だったのだ。

ハワイアンのバンド
ハワイアンのバンド

カノエ・ミラーさん
カノエ・ミラーさん

衣装替えしたカノエ・ミラーさん
衣装替えしたカノエ・ミラーさん

 私とKくんはすっかりカノエさんのフラの虜になってしまった。Kくんはフラを見る前は時間を潰すぐらいの気持ちしかなかったらしいけれど、とても感動したらしい。次にハワイに来る時もぜひ見たいと言った。私も同感だった。カノエさんのフラはとても美しかった。

 フラを見た後、感動も醒めないままオーキッズへ行った。料理も美味しかったけれど、お腹がいっぱいでデザートを頼まなかった私たちに小さなお皿に載せたチョコレートをサービスしてくれたのに感激した。私がカメラを持っているのを見つけて、頼まないのに写真を撮ってくれたのも嬉しかった。

 旅の終わりはいつも少し感傷的になる。美しいフラを見たり、人に何かをしてもらったりすればなおさらだ。
 もう明日は帰るけれど、またハワイに来なきゃなぁ。そう思って見上げた空には、いつの間にか太った月が昇っていた。

(次回に続く!?)