ことば悦覧in東京2010 春版 記録集 home 佐藤敏宏 本瀬あゆみさんに聞く 2010年5月9日東京駅前晴れ (生い立ちから01 02 03 04 05 06) (RAJあれこれ 07 08 09) その07 RAJについて 新丸ビル当たりのなか おでん屋に移動 ワイワイ 佐藤:ここからはラウンドアバウトジャーナル(RAJ)についての話を聞きたいですけども。全力ゼミに参加しのは修士の1年からですか 本瀬:全力ゼミが始まったのは、大学卒業してからです 佐藤:食べながら話しましょう。誰から電話連絡が入ったんですか 本瀬:松島君だったと思いますけど 佐藤:藤村さんから集合命令がかかっている 電話でね 本瀬:そうですね、藤村さんとは顔見知りみたいな感じだったので、逆になんで?佐藤さんは全力ゼミの 何を知りたいんですか 佐藤:全力ゼミからRAJやライブ・RAJに発展して行いったじゃないですか 本瀬:他に注目している部分とかあるんですか? 佐藤:逆質問ですか!俺ですか?社会人になった建築系の人々がね、学校も違うし、職場も違うし、活動してる領域も 山崎さんや刈谷さんなどがいて建築系だけではない。 従来のように業績に一切カウントされない成り上がるような行為じゃないですか RAJのありかたって。 学会 とか 学校を 中心にした卒業生が集う研究会とか、組織や会社での中のお勉強会とかいうのは多数あると思うんだけども、自腹勉強会や自腹社会活動のようなものは、ほどんど無いと思っています。将来大学の先生になるためのアピール行為や就職時の点数稼ぎでもなさそうだし。目的が分かりにくい自腹活動、RAJのような活動は 見つけるのが難しいですよ。 長年やっている「建築あそび」は建築を所有権から一時だけ開放して、みんなで使って、議論したり、食べたり、飲んだり、雑魚寝したりしたりと、実験行為なんですけど。藤村さんは建築あそびをロールモデスにしてRAJの活動をしているだと言っているので。俺は一人で長い間やっている活動なんだけど。RAJの場合はチームで活動しているので その違いとか、関わる人々の関係性や心情や考え方の違いを記録しておきたいと思っているんですよ。貴重な実例ですからね。 「建築あそび」の活動を通して建築の面白さや可能性を社会に伝えて来たつもりんなんだけど。暮らしている周辺や周縁に社会化されない、まったく影響を与えることが無かったと言ってもいいと思ってるんですよ。RAJの活動は社会化しているのか?、今度どうなっていくのかとか、消えてしまうのか?など知りたい注目してるんですね 本瀬:社会化目指してないですね 佐藤:それらが 分からないので聞いて歩いているんですよ。偶然社会化されてしまうかもしれないし、分からないんですよ。おおよそ30才ぐらいの領域が違う若い人達が社会に何か問いかけているように見えるんですよ。RAJの活動を知り活動現場などに参加した 20代前半の人達が影響を受けて、将来どんな活動をするようになるのか?、何も起きないのか? 何らかの影響を受けて何か新しい活動が起こるかもしれない など色々興味は尽きないですよ、そのためには記録観察し続けないと何も分からないと、俺は思ってるんですよ。 本瀬:そうですね 佐藤:それを知るためには LRAJの活動だけを見ててもしょうがないのですけど。まずは、チームの人達は何を考えているのか? チームのメンバーが同じ考えで活動してたのか? 今後どうずるのかなど、バラバラな思いなのか? 傍目に見てても分からないじゃないですか。 本瀬:なるほど 佐藤:手渡されたフリーペーパー読んで分かったふりしても、活動の背景が分からない。活動する動機やその活動に至る背景を知らないんじゃ〜、立体的にRAJの何なのこの活動はを 知ることが出来ないと思っているで。それぞれの動機とか知りたい。 チーム全体の欲望もあるだろうし、それぞれのメンバー各自の欲望や理由があるかもしれない。無いかもしれない。思いや考え方の探求態度が持続しているから活動が続いてるんであるんだろうからね。 それら個別と個人の基本的な事柄を知りたいですね「何なの?」「どうなるの?」って疑問を一人ずつ聞かせていただき 記録しておきたいんですよ 本瀬:全力ゼミの頃は、アトリエ事務所って忙殺される感じなんで建築の話をする場所を持たないとまずいっていうのがあって 佐藤:アトリエ事務所に勤めると仕事だけになってしまうってことですね 本瀬:そうですね、凄い忙しいので。 佐藤:課題である建築における本瀬語を発明する時間も無くなってしまうと。悩む時間も無くな 日々が高速に過ぎていくんだと。何年も掛かって鍛えた自分の脳味噌が他人の仕事のために活用占拠されるだけになってしまうと 本瀬:そうです 佐藤:自己喪失の危機感をもつわけだね 本瀬:仕事は仕事で楽しいですけど。で結構RAJはライブがやっぱり、 佐藤:仕事にべたーっと貼り付かないのはなぜ? 本瀬:そうですね 注文したおでんが出て来る 佐藤:目の前の仕事に熱中してしまうと 何か危機を感じた? 本瀬:仕事に忙殺されても問題ないですよね〜たしかに。 佐藤:だから聞いているですけど。目の前の建築仕事が命!みたいな人だって沢山いるだろうし、それでもいいと思うんだけど。なんで それだけじゃなかったのかな。今振り返るとどうですか 本瀬:せっかく大学院一緒だったので人脈を途絶えさせないようにするぐらいですね 佐藤:そうか、せっかく連絡くれて誘ってくれているし、こちらから切り捨てることもないしね。お前嫌いだ、忙しくって そんな活動してられるかと切り捨てることもないと、空いている時間があったら参加しようと。で全力ゼミに参加して。3年前からだっけ 本瀬:6年前ですよね 佐藤:フリーペーパー出したのはそんなに前だっけ 本瀬:フリーペーパーは3年前ぐらいですよね、そうですね 佐藤:6年前から定期的に集まってワイワイ 本瀬:最初は何かたわいもない話をしていたんですけど。まあフリーペーパー、何か媒体を作らなければいけないって藤村さんが話をして。 佐藤:WEB、ネットはあるけど ですか 本瀬:そうですね、ネットじゃないのが大事だみたな、同人誌みたいな感じのを作りたいと。その頃みんなホームページ作っていて。ネットはみんなホームページでやってて。、あんまり新鮮味が無かったんですよ。ネットで伝え合うっていうの。 どうせマイナーな情報が載るので。それを何かワールド・ワイド・ウェブで乗せるのも何か滑稽な感じがしたのかな。けっこう凄いフリーペーパーという形式はかなり、丁度良い。 佐藤:一時、フリーペーパーが持ち上げられた時期があったんだよね、新聞が無くなって駅の改札口付近にフリーペーパーが積んである未来みたいな話をする人が多くいた 本瀬:そうですね 佐藤:広告はフリーペーパーに載せてと。一時的に光が当たったときがあったよね。フリーペーパ昔からあったしね。そうだったの 本瀬:とりあえず第一号はフォーマットを作るのを最優先で中身は結構 寄せ集め的な感じだったんですよ 佐藤:そう。本瀬さんのビジョンというのは、フリーペーパー1,2号には投影されているんですか? みんな好きにやってよ みたいな感じだったのかな 本瀬:同人誌的なものもやりたかったし、建築雑誌ってビジュアルがメーンじゃないですか。そうじゃなくって文字主体の媒体みたいなのが結構新しいかなと思って。 佐藤:論文の影響かな 本瀬:論文の影響あります、あとは東工大 論文がかなり凄いと思うんですよね。意匠の方でも結構面白いし、それがもっと広がればかなり面白いかと 佐藤:言葉 関係に弱点あった本瀬さんが 東工大に行ったら論文は面白いと 本瀬:ふふふふふふふ 佐藤:論に目覚めて、ネットで発表するよりは紙媒体に言説を定着させて配布したら面白いじゃない 本瀬: 面白いんじゃない と 佐藤:皆さん乗りが良かったわけだ 本瀬:みんな乗りが良かったです、でも個人的にはメディアにあんまり興味が無いんですよ で、 佐藤:興味が無いって 身の回りメディアだらけだから、メディアの何に興味が無いの 本瀬:う〜んなんか仕事がしたかったですね、当時も今もですけど 佐藤:仕事ってどういうことですか、建物を設計して建てるてことかな 本瀬:実際に建築の設計事務所の仕事、やっぱり中心にやりたいんで。そんなに乗り気ではないんですけど、やるんだったらそういう文字主体の媒体があれば面白いかな〜と 佐藤:乗り気じゃないって言うの? 建築は説明しないと伝わらないって卒制で学んだじゃないの 本瀬:そうですね 佐藤:でも、仕事だけ一生懸命やっていれば、必ず説明などの言葉が付きまとうわけじゃない 本瀬:まあそです。でも仕事の中で それ出来るわけじゃないですか 佐藤:その対話は 特定の人とだよね 本瀬:そうです 佐藤:建物を発注者の要望に合った言説を出せば、相手は理解し受け取ってくれるという閉鎖的な対話、完結してしまう言葉で成り立つ世界だと思うんだけど。 本瀬:それはそうですけど。事務所内で話す内容とお客さんに対して話す内容とか、そういうスキルはあります 佐藤:2種類の言説を使い分けているって話ですか 本瀬:そうですね、あとは作りながらそういう、普通の同業者に話せるような言葉を考えたりするのが一番健全な、一番自分的には考えやすいので 佐藤:作る人の言葉と発注する人の言葉とが、いつまでも別々である。そのままで良いんだっていう考え方 なのかな〜 本瀬:そういうことじゃないんですけど、あんまり批評とか 中の人の作品について色々語ったりとかっていうのは やりたくないんですよ。 佐藤:そうい態度って大人げない、建築界にしないって、無責任じゃない 本瀬:そうですか 佐藤:とういのは自閉的な言語の中で建築が完結しても 社会に突然現れるじゃないですか。例えば俺の家の脇に突然!本瀬さんが考えた建築が出現する。 本瀬:そういう話じゃなくって設計作業しながら、そういう社会に通じる言葉を考えて行くっていうスタイルだと思う 佐藤:設計してない隣接した親父などには 分からないじゃない 本瀬:設計している過程では普通のお客さん用の話はありますね、また全然別の話だと思う 佐藤:発注者、設計者、他者の三つの言葉がね、バラバラでない方がいいと思うが、理想論かな 本瀬:三つの言葉は今は関係ないです 佐藤:俺まだ理解出来てないよ 本瀬:お客さんの話言葉と会社内言葉が違うっていうのは言わなくって。 藤村さんみたいに色々人を集めて議論しながら言説を作っていくスタイルが一般的で。私としては、それは結構普遍的な言葉をそこで作っていくっていうんだと思うですけど。 もっと私は霧の中で来た感じ、繋がる言葉を見付けていく方が楽しいんですよ。だから社会と繋がらずお客さんと繋がるのが好きで、建物発表するときの言葉 佐藤:建物発表する言葉って どこに 15:55 その08へ |