雲と水面

2001年11月24日
三重県阿曽浦 隆福丸

        今日は大マダイを狙って、ミキコとサブローは大張り切り。ミキコのリードで始まった釣りはシーソーゲームの末サブローの1枚勝ち。

  久しぶりの隆福丸。ミキコとサブローは大きなマダイを夢見て船に乗り込んだ。せめて50pは欲しい。最近のマダイの釣果は悪いのか、船長は沖のポイントでマダイ以外にメダイやハマチなども釣れる所を予定していると言っていた。ところがあいにく今朝は潮が速くて釣りにならないから、マダイ・オンリー狙いで追手石へ向かうことになった。暗闇の中を船は進む。波も静かで凪に近い。ポイントに着いたらアンカーを降ろすのもそこそこに二人の釣りバトルは静かに始まった。1匹目の鯛は当然自分が釣るとサブローは内心決めている。ミキコはミキコで当然自分が先にと考えていた。

  待望の一匹目が掛かったのはミキコの竿だった。船長の手網に納まったのは40p近い美しい魚体。天然マダイはいつ見ても綺麗だ。“フフフ、奥さんにやられたナー。”と船長が余計なことを言う。“やられてしまった。”とサブロー笑顔で返すが、内心“(-_-;)”。

  釣りは続く。2匹目はサブローに。型は悪くない。ここでリードをと思ったら、またミキコの竿が曲がっている。“大きい、大きい。今度は70pやろー。”とサブローが茶々を入れると、“イヤ、イヤ、大したことない”とミキコ。1枚のリードを奪われたサブローはちょっと焦る。

  今度はサブローの竿に当たりが。“よし、これでタイだ。”(シャレか?)。“どう?”とミキコがサイズを聞いてくる。“小さい、小さい。イワシ、イワシ、イワシ級だ。”と返すサブロー。ミキコに追いついてちょっとご機嫌のサブローだ。

  しばらく釣れない時間があって、再びミキコの竿に当たりが出た。今日は常にミキコがリードしている。“どうだ?70pクラス?”“イヤ、イヤ”と言いつつ、ミキコはリールを楽しそうに巻いている。またしてもリードを許したサブロー、真剣に釣っている。すると、きました。サブローの竿に当たりが。
  3月に初めて隆福丸に乗ったときは、釣り堀とは竿さばきが違うので、魚の引きが楽しめなかったけれども、慣れてきた今ではマダイの引きをゆっくりと楽しむことができるようになった。

  
  風下にいた船が急に碇を上げ速度を上げて去っていった。“アレッ?碇を上げてったぁ?あれは釣れないから怒りの発進だな。”と森船長。辛口だ。風下だからこちらの会話が聞こえていたのだろう。こちらが二人で6匹釣っているのに、あちらでは4人で1匹しかあがっていなかったようだ。

  納竿の時間が迫ってきた。あと50分だ。満潮が1時半だからもうそろそろ釣れても良い頃だと思っていたところ、サブローの竿に当たりが出た。これで1枚リード。最後のところで師匠の面目を保つことができた。サブローは最後まで釣りを楽しめたので上機嫌だが、ミキコは後半に釣れなかったのが心残りで、少々欲求不満気味。3枚もあげれば上出来、上出来。

友栄水産の奥さんが写真を撮ってくれるのにミキコがどこかへ行ってしまった。一人で釣ったような顔をしてパチリ。

  サブローは帰ってからも仕事が待っている。新鮮な鯛をおろさなければならない。愛用の名包丁“佑成”を鞘から出して、丁寧におろす。おかげで魚をおろすのは上手になった。“お父さん!えらく綺麗におろすようになったね!”と三女に誉められるようになった。別に三女が巧い訳ではないが、料理好きで判断はできるようだ。



  料理人のまねをして姿づくりにしてみたがどうも刺身の盛り方を失敗した。今度、料理屋でじっくり観察してこよう。鯛は締め方も上々で、刺身は柔らかく美味しい。



  ミキコが煮付けと潮汁を作る。今日の潮汁が特に美味しい。最高のできだ。家族みんなに大好評。刺身の好きなお祖母ちゃん。“鯛の刺身をこんなに沢山食べられるなんて、幸せです。” あやうく両手を合わされそうだった。ミキコとサブロー、幸せを感じる。

  本日の釣果:
    マダイ 37p〜43p     7尾

12月2日 “第1回カップルdeフィッシング辨屋大会”の釣果

  

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