佐藤敏宏       齋藤歩さんに聞く  2009年3月29日代々木 home  

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 その02 

佐藤:では次のテーマ、建築あそび に修士・学生時代から参加してくれていた、藤村龍至さんが建築あそびをロールモデルにしながら、ラウンドアバウドジャーナルをやってます、と喜ばしておいて俺より凄くうまくあらゆることをやってしまう藤村さんなどの活動について 齋藤さんと語りたいと思います。藤村さんのイベントに集まって来る人達が 分けて語らないように 混乱してしまうんので 分けます。フリーペーパの活動と2月10日に刊行された「1995年以降」は異なる質のものだと思うんですよね。

まずはライブ・ラウンドアバウドジャーナルの、あの演劇的空間について話したいと思うんです。本を作る人から見ると、講演部分と編集作業とを同時に見せて、フリーペーパをそのイベントの中で発刊してしまう事については、どんな感じで観ているんですかね? 印象からでもいいですけども

齋藤:だから 本を作るということ
佐藤あそんでんじゃねーやってことですか
齋藤:いやいやいや 本を作ることを パフォーマンスにして自分たちのプレゼンテーションにするというのは、スゴイやっぱり藤村さんやっぱり頭が良いな〜と思いますよ。
佐藤:藤村さんがあたま良いだけでは 過去の人たちのように藤村さんだけがスターになって終わってしまいますよ
齋藤:だけど、なんか、う〜ん ぼく藤村さん本当に頭が良いと思っているので。それはパフォーマティブな意味から、つまり方法論としてはなるほどと。

佐藤:頭が佳い というのは組織の仕方とかですか?
齋藤:組織の仕方もあるし、これをやったらみんなの関心を引くな〜っていうのが解っているし、ちゃんとこれをやったら こうなるみたいな。こうなるまでは言わないけれど。これやってこれやってこうなると

佐藤:組み立て方が建築家的ですね
齋藤:何か単純に ただやりたいとか、そういう事では絶対ないと思うんですよ。ちゃんと次の手まで考えてる。それがちゃんと自分の思い通りになっているのか?といったらそうでもなくって。 何かその場その場で考えている
佐藤:それは藤村さんの力なのか? チームの総合力なのか? チームそれぞれの力なのか?分かんないですよね。

齋藤:それで言うと藤村さんは圧倒的に人を・・・東工大で博士課程まで行った人だから、後輩の使い方が巧いですね人の動かしかたが。チーム力っていうか。チームを組織する力はスゴイあるな〜と思ってて。それは凄く巧いな〜と思いますよ。
佐藤:藤村さんを誉めるはあえてやめよう。縦割り行政や学閥話になってしまうので たしかにそういう事はあるよね、藤村さんの次に目立つ人はいないですか?
齋藤:山崎泰寛 さんじゃないですか
佐藤:山崎さんは建築や東工大と関係ないですよね

齋藤:でも彼はやっぱりすごい気の利いた、一言一言が気が利いたことを言います。言葉の端々に。ラウンドアバウドジャーナルのブログを見てても。
佐藤:俺は外部の人間だといっていますけどね
齋藤:言葉でお!っと関心が引くのは山崎さんのが多いです。藤村さんは論の流れ。ロジックでお!っと思わせることが強い。どっちもちゃんとそれぞれ持ていますけど。どっちかと言うと山崎さんのスゴイ強い この一言みたいな。印象に残る言葉を発することが多いかな〜という気がします。メールでやりとりしていても。

佐藤:齋藤さんは山崎さんと面識あるんすか?
齋藤:あります 
         写真を撮り始めるさとう

佐藤:もうちょっと本に近づいてよ、顔を
齋藤:これ僕の本 じゃないですよ 
佐藤:いいじゃないですか これはごちゃまぜなんだから 

齋藤:ま いいか
佐藤:山崎さんとはどこで知り合ったんですか?
齋藤:名前はもちろん昔から知っていて ぽむ企画 僕らの世代では五十嵐さんの日記とぽむ企画の日記を読むっていうのが 学生の日課みたいな

佐藤:はははははは そうか〜
齋藤:時代だったので。ぽむ企画の横に山崎さんという人が居るんだ〜と。そういう事は知ってましたけど。仕事しだしてからですね
佐藤:俺は山崎さんとい人は知らなかったです
齋藤:仕事しだしてからですね 

佐藤:隠し味っていうか活動の全体を受けとめている 器・丼みたいな感じだね
齋藤うん 
佐藤:しっかり受けとめてくれる他者 次に目立つ人?
齋藤:僕はあんまり知らないんですよ、正直言うと。あとは苅谷さんが仕事でやりとりした事があるから知っている。それ以上のことは

佐藤:今年はイベントに行かれたんですか?
齋藤:行きましたよ
佐藤:去年と今年と比べてどうでしたか?去年偶然 僕は行ったんですけど。終了後 始発までワイワイしました。今年は来なかったんですけど。

齋藤:去年と今年の違いか〜。やっている事に関して言うと、さっきのパフォーマティブな問題 話にもありましたけれども。とにかくメディアを早く作って、目に見えるメディアを早く作ってみる。
佐藤:速報性ね
齋藤:うん で、それって

佐藤:その日に出すって インパクトありますか?
齋藤あります。ありますしそういうインパクトの出し方があるんだ〜と僕も思って。あれをやることによって、もしかしたら それを生業にしてる人達にとっても、何か新しい事がやれる切っ掛けがあるな〜って考え始めいて。それは何か?というと。僕らはフリーペーパを作るわけにはいかないんですよ。お金を回さなければいけないので。
佐藤:みんな 無料で出すわけにはいかないよね
齋藤:一方で フリーペーパっていう方法ありますよ。広告とってきてやるっていう方法ありますけど。それでなく書籍を作る方法で、とにかく早くつくってみる方法はもしかしたら面白いんじゃないか!と思い始めているですよ。つまりちゃんと価格を付けて出版社から出して  取次を通して全国の書店にばらまく。だけど本 自体は10日ぐらいで、何か短距離走みたいな感じで、一気に作って売るという方法は あるよな〜と思います。
佐藤:今ここでしゃべっている言葉をまとめて2時間後に本にして売るから 待ってろ〜よ〜と
齋藤:僕らがやりたいのは手売りとかは、やるとしたら手売りとかじゃなくって。ちゃんと取次店をとおして
佐藤:週間本みたいな感じだね (朝日出版 1985年)
齋藤ああそう 週間本みたいな 昔あったんですけど御存知ですか
佐藤:週間本は知らないけど(齋藤さんから左の絵を頂いて 思い出したが 買い持っていたよ 映像の記憶は長持ちするんだな〜) 即出す 週刊誌ぽく なると

齋藤:そう それを書籍としてやって ちゃんとデザインも、そういう速さみたいなものが解るデザインとか。 あと開いた時の組み方も、そういう枠組みで出来るデザインってあると思うですよ。これだったら簡単にしかも格好良くみえる、フォーマットの作り方って。そういうのが全部

佐藤:
新聞形式ではなくってね
齋藤:そう書籍形式で押さえられていると もしかしたら新しいかたちが作れるかもしれなくって。ただそれって いきなり僕がとにかく速くつくってみたいんです!って言ったつて、全然話が通らないんですけど。藤村さんの活動が参加することによって「ああそうか!」みたいなことが書籍を作ることに置き換えていったら何ができるか?っていうことをやりたいんです、っていうことで  色々通していったら もしかしたらやれるかもしれない。しかもそれって今まではあんまりやれなかった事だった。

ここ最近はあんまり無かったので、もしかしたらそれで新しい。書籍。同じ書籍メディアだけれども ちょっと違うレベルのものが出来るかもしれないな〜とは思いました。そのヒントを与えてもらったという感じがします

佐藤:なるほど。今日はそんな話になるとは おもっていなくって
齋藤:ああそうですか 
佐藤:あの速報性はプロの編集者の人達にどのように伝わっているのか?今日 初めて教えていただいたので。書籍とフリーペーパの間に週刊本みたいなものがね、あるぞ!!と。やってみる価値はあるよね。、

齋藤:週間本というシリーズがあったんです昔
佐藤:建築週間本をつくってみて可能性を探るというのは いい事態がうまれそうだね
齋藤:そう、それをだからね。
佐藤:今日インタビューして佳かったは ははははは

齋藤:10冊ぐらいシリーズを作っておいてとにかくそれを毎週 出す
佐藤:メジャーになりきってない表現者や建築家などを週間本でジャンじゃ出す。それやろう!
齋藤:一方で あのラウンドアバウドジャーナルをやっていて、編集者の人は今年はあんまりいなかったですけれど、去年は一杯いらっしてたじゃないですか。前の方に。
佐藤:あら! なんで今年は編集者の方は参加が少なかったのですか?

齋藤:去年は新建築の人もいましたし それこそこの伏見さんでしたっけ。この本を編集された方。けっこういましたよ。
佐藤:今年はどうして来なくなったのかな?
齋藤:よくわかりません が藤村さんの分析によると、。去年と今年の違いってやっぱり不況ってのがあるじゃないですか。その間にね。それで雑誌に広告が減ったと。だから出版社も、雑誌よりも書籍に力を入れ始めているんじゃないか?というのがあって。そうなって来ると自分たちがやっているようなイベント的なものよりも著者一人一人にちゃんと会って、話が膨らんでいくような方に時間を編集者の人達は割いているんじゃないかと

佐藤:そうだね 文庫盛ん出し
齋藤:ちょっと記憶が曖昧なので。ただ編集者 すくないな〜と感じていて。藤村さんも来ている人が変わったな〜と言ってましたね。 
佐藤:僕が藤村さんから聞いた言葉で印象に残っているのは東京の人達から フリペーパーに対する反応が弱いと。去年はあったらしいんだけど、今年は地方の人達からの発送要請が圧倒していたと。東京が郊外化していると言っていました

齋藤:うん〜
佐藤: 齋藤さんのところではないですか まんべんなく売れてますか?
齋藤:アマゾンとかで売れているってことはまんべんなく売れているってことなんですかね〜、どこでどのぐらい売れているか?というのは詳細なデータは僕らは出版社じゃないので、あんまりもってないんです

佐藤:なるほど

 29:55

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