ことば紀行  2008年春   home 

         金沢 ことば紀行  2008 年 4月28〜 5月01日 
  寺尾ユリ子さん ことば紀行  2時間33分44秒
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その10 

寺尾:やっぱりそういうとこで、寝るのという人もいるだろうしね、寝るときは。
佐藤:僕の家でも建築あそびと言って、知り合いだけじゃなくって、ネットで参加者を募集して,わいわい呑んで雑魚寝をしてたんですね。
寺尾:うんうん

佐藤:他者を招き入れる工夫をしないと 知り合いだけ 集まるようになるから
寺尾:広がらないからね
佐藤:だれか東京の方からとか、会ったことがない人が来て、ワイワイして泊まって帰って行くんですけども。対面では誘わないことにしてましたね。 子供たちの友達来たらレクチャーしてもらって、呑んでワイワイして雑魚寝して、起きてサヨナラをする。自分もそういう処へ招き入れられたら、場所を探してゴロリと寝てしまう。それを出来る人と出来ない人がいる。

寺尾:それとあとね、今思ったんだけどね。伴侶。引き込む相手。男の子結構ね〜、もっと前なんだけどね。フィリピンに医療ボランティアみたいに行っていたのよね。医科大生と一緒に、そんときに学生時代の時は割にわーわーわわよくやっていた。だけど 結婚したら、何か急にね外

佐藤:奥さんの境界に引きずり込まれてしまって出てこれないんだ
寺尾:ウンウン、で、そういうタイプの子と結婚すると。またそうじゃない同じような人と結婚すると増幅してウジャウジャウシャって成るんだけど。ふふふふうふふ う〜んそのへんの。
佐藤:君の妻は私の妻で、私の亭主は貴方の亭主状態で、貴方の家は私の家のような感じになれば、複雑な人間関係と。誰の子供でも育てたり、誰の奥さんでも面倒見たりね、色んな事態がある方が僕はいいと思うけども。

それをやると近代に作られた日本の家族制度が崩壊するかのように思う人が多いからね。家族の境界を固めて家に固まる、縛りを沢山作った末に 内向きになって殺し合う。親殺し子殺しの家族関係の殺し合いは絶えないんですよね。新聞の社会面を飾ると。

ユリ子さんのように境界を越境して行くし、他者も越境してやって来る。と言うことについて快楽、快適だと考えられる人は、あんまり居ない、のはこれからの社会は動ない、他者を恐れて攻撃されるまえに戦争をしかけてしまうかもしれない。越境人は楽しいと

寺尾:楽しいよね?
佐藤:楽しいですね〜
寺尾:ふふふうふふふ
佐藤:昨日の夜初めて会って、お昼ご飯いただいて ここで話してる。僕の直感はいいぞ〜って、動物的で良い自画自賛してしまいますが、昨夜はここまで路上化して他者を招き入れて、交流してたり、アメリカまでこの家の路上状態が繋がっていたとは、思えなかった。思ってなかった。

寺尾:思っていなかった。
佐藤:この家はイギリスやニューヨークに暮らす人間の部屋まで繋がっていたのか〜と。大分んスケールが大きいです。スケール感が間違っていましたね
寺尾:そんときに連れてきた、アメリカの女の子、女性がいたんだけどね。それも半年前は考えてなかっただけど、家に来てね。そのこが家に泊まって何時でも家に来て頂戴と言われてて。ああやった〜 ふふふふふふ 

佐藤:次回からはニューヨークに日本人の特派員がいなくって、もその子の家に行けばいいし。
寺尾:やった〜
佐藤:はははははは
寺尾:6月の末に行く事にしてあるの。
佐藤:なるほどね、楽しみですね
寺尾:うん、そうそううんうん、ニューヨークホテル代高いからね〜ふふふふふふ

佐藤:こんど どうしてそう言うことが出来るのか聞いて来てください
寺尾:うんうん
佐藤:そして俺に教えてください。イギリス人やアメリカ人が自由に境界を越えて交流するのかね。どうしてなの?って。みんなだれでもそうなの?とか

寺尾:そうね。そういう私の友達で、ご主人がね建築家というと、ゼネコンに居たんだけども、ブラジルにずーっと行っていたのよね

私が知り合ってから、ブラジルで仕事してて。それでリタイアして、帰って来て。もともとリッチな家だったから、家大きいんだけど、それの他にまたお家を造って、その時にブラジルの友達をね、知り合った人達来るときに呼びたいって。

ブラジルに居る時に一番寂しく思った事がね、彼がね日本人と知り合いになるじゃない。日本に遊びに来てよ遊びに来てよ〜って言うのに。行ったらホテルに泊まらされたと。言うんだって帰ってから。

それが凄く自分としては、何かね

佐藤:遊びに来いって行ったら、日本に来たら、ホテルに押し込まれた
寺尾そうそうそう、で自分はホテルじゃないよ〜みたいに。だから来てくれ!みたいにね、うんうん
佐藤:なるほど。来いって言ったんだから、その人の家に泊めてくれるんだろうな〜と思う
寺尾それが一番興味あるよね。家がどうのこうのって言うんじゃなくって
佐藤:どのように暮らしているかね
寺尾:暮らしている、空間というのがね

佐藤:ニューヨークに自分の部屋が移動しただけの観光じゃね面白くないですよね、地元の人との交流がないとね
寺尾面白くない、一人で街歩いたりとか、捕まえてね〜。インタビューするとか一緒に食事しませんか〜とか言えないからさ。だた行っているだけじゃね〜 うんうん

佐藤;地元に暮らしている人の家に泊まるのが一番いいですよね
寺尾:それが一番興味あるね〜
佐藤:やっぱり意識的にそういう交流をしまようと 言っていますけども。ホテル代もかからないし、みんなで楽しく交流する。なかなか。それは判る人だけじゃないから、親戚の人とか関わってきたら、色々複雑になる。難しいですね〜日本の今は。

寺尾:自分もどこか行きたいと思うのは、ただ行ってホテル泊まって、観光してっていうのは興味ないのようね。だれかがそこに行ったと言うとねそこに行きたいの。そこの情報集められるじゃない、ただ観光に行くよりね。

佐藤:東京でも同じことば閲覧をやっていたんですけど、俺の家に泊まってくださいと言った人はいなかったですね。知り合いで泊めてくれる人は数人いるんですけど。
寺尾:東京で、あほんと!
佐藤:話を聞いてると なんとなく予想が付くんですけど 狭い。でもこの床でもよかったら寝てくださいと

寺尾;
そうなのよ〜
佐藤:狭い床でもどうぞと言えば
寺尾:ゆわないのね
佐藤:おれは床でもいいだけど、どうぞ、狭い処で寝ていいですよと言わないですね。金沢に来たら、寺町には部屋があるし、東山の橋本・中村さんには泊めてもらえたし。寺尾さんの家も今日は泊めてもらえそうだけど、
寺尾:うんうん
佐藤:帰りのバスのチケット、やっと取れたんで今夜バスで帰りますけど
寺尾:うっふふふうふふふ
佐藤:金沢はそれがあった?謎が一個ふえました

寺尾:東京に私達がいたころは、週末は私達の家に何かみんなが来て、昔だからこの辺で麻雀したり。この辺で喋っていたり、このへんで漫画読んでいたりしてる人達が、酔いつぶれてバタバタ、狭いー処だったんだけど、寝て。下の子ととかは育ての父が居るわけね。

佐藤:育ての父がいる
寺尾:ふふうふふふ
佐藤:育ての父いいね〜、私の子供は貴方の子供だから育ててもらうと。いいね〜

寺尾:育ての父なわけね。やっぱり絆は深い。うんうん
佐藤:血縁関係なくね
寺尾:うん、そうそう。そういう人も居たしね〜。でたまたまそういうんだったけど。私達が行くところも在ったけど、誰でも誰でもじゃないんだよね。部屋が無いからと言われるのと。

こないだ一寸ショックだったのは、自分の気持ちだけショックだったんだけどね。金沢の教えに行っている学校の同じ先生なんだけど。家を建てる時に、人が来れないように、そういう部屋は作らなかったのよ〜と言うのね。ふふふふふ。お客さん嫌いなんだな〜とか思いながらさ〜。

そこで討論するね、気力もないし、別にほら。ふーんって、へーえ〜。何か寂しいな〜と思いながらね。ふんふん

佐藤:
金沢に来てホテルに一泊もしてないんですよ、泊めてもらっているからね。東京はホテルだけだったし。大阪は近々行くんですけど どうなるのかな〜と。大阪でもホテルだったら、金沢は 特別かもしれない。

ユリ子さんがもっとも日々の生活のなかで実践されていたことがよく判りました。表彰状をあげたいぐらいです
寺尾:うふふふふふふふ。あるいは動物的感で林野さんがよかったのよね。で私にしてみるとね、金沢でCAAK・カーク。凄く珍しい空間だよ〜。
佐藤;寺町の町家っていうことですか

寺尾:町家っていうか、ああいうシステム
佐藤:あれは 建築あそびの孫らしいです、林野さんにインタビューしてわかったんですけども。、仙台で働いていた。働いていたところ所長さんが 僕が設計した建築を私物化して使っているのを見聞きして、で似たような事を阿部さんが街に住み込み活動し始めた事務所だったんですね。それを見てた、金沢に住むようになって行った。

寺尾:ああそうなんだ〜凄く金沢では珍しいから
佐藤;俺は建築をテーマにして行っているけども、林野さんはアートも含めて街の人々との関係も出来ているし、素晴らしいじゃないですか。
寺尾:うんうん
佐藤:建築関係者以外も色んな人が来てるじゃないですか
寺尾:うんうんうん。

佐藤:政治家が来ているのか来てないのかは判らないけども、政治的な動きにもなって行くでしょう。現代は政治抜きには語れない社会になっているから
寺尾うんうん
佐藤:建てもののシェアーの仕方も面白いし、色んな人が関わっている。住み込んでいる人もいるし、僕のように一時的に住む人も包むし。林野さんの活動は意義豊で面白いです。全方向に発展的にやっているから。

寺尾:最初ぱっと見た感じ 美術館関係の何か一部みたいな感じだった。関係のね、めるろさんが居るじゃない。めるろさんに誘われて行ったんだけどさ。すごく何て言うんだろう、うん。凄く馴染んで協力的にやっているじゃない。ああ凄いな〜と思ってね。あの、うん。なかなかああいう内助の功っていうかね。一般にはいるんだけども、ああいうごじゃごじゃした処をやれる人というのは、ナカナカ女の人で、あんまり見た事なかった。だからああ凄いな〜と思ってたら。うんうん。林野さんがもうひとつそういうそういう遺伝子を持ってたわけだ。うん謎が解けた。うんそうなんだ。

佐藤;10年ぐらいまいに大阪から友達が私が設計した建築を見学に来ると、その建築に泊めてしまう。その話を阿部さんと建築家が聞いてて、最初は笑っていたんだけど、いつの間にか彼ももやってみようと思って、卸町に事務所を移動して、街の中で活動しはじめた。町おこしみたいな事をやりだして。自分の事務所を定期的に開いて廻りの人を招き入れて、勉強会などをやって。林野さんはそれを手伝わされていたようです。

寺尾:うん〜そうなんだ
佐藤:;建築を開いて他者を招き入れると
寺尾:出来ているから、凄いナー〜と思っていたのよ。
佐藤:みんなに建築あそびを発展的にやれやれって伝えているんだけど、なかなか実践する人は少ないんですね、林野さん 大阪にも伝染させます〜

寺尾:見てるとさ〜男の人のほうがそういうのを、割にわーっと出来るけども。そこにさっき言った伴侶がさ〜出て来ると、もう遅いからどうのこうのと。かさ〜。こちちが乗っている時にさ〜 分かんないからさ〜。夜何時ってこと関係ないじゃない、朝までね。

佐藤:カークは朝まで出来ないのは使われている町家でして、隣に一般の人が住んでいる、壁一枚共有してるので、音が隣に響くんですよね。隣の人が階段あがったり下りたりしている音が聞こえるんですよ。だからこっちで、夜中まで騒いでいると隣に迷惑が掛かると。ちょっとその点が、雑魚寝朝間で大騒ぎは出来ないけども話ぐらいは出来るからね。

寺尾:私それってね〜若い頃とか、凄い近所から文句が一杯出たよ。何か分けの判らないのが出入りしているとかさ。凄いブーイングだっただけどさ。めるろさんが本多町の時も、酔っぱらって来てぎゃーっと入ると、スズカ〜に静かに ってふふふうふふふ やっているのを。やっぱり自分も思い出すのね。そこの責任者としてはね。
佐藤:後日、隣近所に謝る やっておかないとね、

寺尾:そうそうそう。ああそうだそうだと思ってね。
佐藤;そういう意識を持って、建築を開いてね色んな事で交流させようとする場所を作りましょうと、金沢でもそういう事が行われてて。それを昔から無意識にユリ子さんたちがやっていたと。イギリスでは。そういう事がすーと出来ていた。ホントに今日はありがとうございました、

寺尾:いいえ〜ふふふうふふ
佐藤:昨夜であったばかりですが、こう言う話が出て嬉しいです。出会いがあるとは思ってもいませんでした。生活を見せていただき、凄いな〜・いいな〜と思いました。
寺尾;普通にしているんだからね、何の無理もなく

佐藤:素晴らしい、見本を発見してしまいました。林野さんにも報告しておかなければいけません
寺尾:ふふふふうふふ では絵を見ますか

佐藤:では絵を見せていただきましょう〜 PCの絵じゃなくって1階に行って本物のシルクスクリーんの作品を見せていただかいましょう

       1階のアトリエにて絵をみる 



 終わり  読んでいただきありがとうございました

 続きは 2013年です 文責佐藤敏宏