大阪 ことば悦覧 ことば紀行 2008年5月12〜18日   home 

  金村仁さん ことば悦覧 2008年 5月14日 夕方   
 その01  その02  その03  その04 

 その02 15分 29秒 〜30分09秒

佐藤:金村さんが言葉で説明した作品と 俺が受け取った作品の想像が何処が違うか、互いに説明しあうのは いい。ここが違っているぞ〜とか 
金村:それは面白いですね 。それ行きましょう 
佐藤:じゃー金村さんに 自分の作品を徹底的に説明していただいて 自己解説すると言う 
金村:結構ハードですね
佐藤笑う それで建物の中ではバンバンいけると いきなり表現活動しだした
金村:そうですね 

佐藤:表現活動では食えないようね 
金村:だからバイトは沢山しました 
佐藤:どんなバイトされたんですか 
金村:色々やってましたよ〜あの 〜 まずはね、アーチストの卒業後の一番典型的なパターンなんですけど 造形屋さん に行く って言うのが

佐藤:ああ看板とか 店の擬商品とか 
金村:そうです 
佐藤:看板作り 
金村:ああいうタイプは美術系の人で アーチストとして 生きたいんだけど バイトで あれはほどほど給料いいんですよ 
佐藤:技術がいるからね じゃ社員なっちゃって 派遣社員で
金村:バイトでしたよ 
佐藤:時給高いの
金村:時給高いです 、体に悪い材料とか 有害な有機溶剤 バンバン使う グラスファイバーとか 

佐藤:僕も一個握ってください ああそうか 時給は高いけど体に悪いか 
金村:アーチストで作品作りたいから バイトしてるって言う 
佐藤:なるほどね バイトしながら 広告業やさんとか看板屋さんに行ってバイトすると 
金村:自分で仕事受けていた時もあります バイト辞めて 
佐藤:看板屋になっちゃうわけだ 芸術かと看板屋は相性がいいと 
金村:けど、段々そういう気に成ってきて段々 元々作品作るために そう言う仕事をしてる のに 
佐藤:ミイラ取りがミイラになるわけね 
金村:で当時もそれじゃ^本末転倒だと 取りあえずやめて 
佐藤:本末転倒のままじゃ遺憾と 俺は銭稼いだり さらりーまんじゃねーと。へーえ

金村:辞めてね。何したっけな まあ単発のバイトも沢山していた あとなにしてたかな 面白かったのは 左官屋に行っていた 
佐藤:壁塗りの左官屋さんね 
金村:勿論 職人になるためじゃなくって 職人の仕事はしないんですよ 手伝いで 練ったりとか その程度しかしない そこがなんて言いましょう 宮大工とか と一緒に仕事をする 

店:お茶ですか
佐藤;一人で わるいじゃないですか
店:いやつでもらたら いいです
佐藤:じゃー半分 それでバイトをしながら よく 嫁きましたね 

金村:嫁はきましたね〜 
佐藤:嫁さんもらえるような仕事じゃないよね 
金村:うん 運 本職の職人でもなかなか ないしね 
佐藤:嫁さんもらったの何時なですか 

金村:嫁も2年ほど前かな 
佐藤:じゃーだいぶ遅いんだ 
金村;でも長いこと付き合っていたんです 
佐藤:芸大の同級生とかですか 

金村:いや ぎゃらりーとかで知り合って 
佐藤:ああそうかそうか ファンだね 
金村:あんまり僕の事は知らなかったみたいで 
佐藤;それは良いじゃないかな  そうかそう お茶 佳かったら頼んで 僕もお茶ください
店:お茶 2つですね ちょっとまってね 
佐藤:そりゃ凄いね ここはいいね淀川の上で
金村:うう〜ん 
佐藤:大阪らしい 運河の上で 奧の座敷に 今度行きましょう 大阪市役所から見ていたら、ここが良いなと思って それで看板バイトをやりながら

金村:非常勤講師とかも 大阪芸大は なかったですね 京都とかいろいろ行って、でも非常勤では食えないので 色々バイトもしまして 
佐藤:作品の解説に入る前に なんでそんな事までして芸術家に成りたいの。芸術家って何かって話だけど 
金村:ね〜 ふふふふ 
佐藤:お前はなにものだ〜 って言う質問だけど 

金村何だったんでしょうね 
佐藤:金村仁 は何だ 君は 
金村:何なんでしょうね
佐藤:余計なオセワだ わらい 

金村:何でしょうね ホンとね そう言う環境の中に居たと言う事もあるんでそうけど佐藤:そう言う環境というのはどういう環境 
金村:そう言う人ばっかり居る学校 
佐藤:ああ でも動物だから女好きとか 他のことやる人一杯いるじゃない  

金村:吹き出す
佐藤:とりあえずやること無いからさ〜 大学へ行って 美術好きじゃない人も居るだろうし 金村さんが芸術表現に目覚めたって言うのは 何時から 高校の時点 
金村:そうですね 

佐藤:何かショッキングなものを見ちゃったとか
金村:ありますね〜 中学 高校ぐらいの時かね 音楽が好きで バンドやっていたんですよ 
佐藤:バンド 餓鬼の頃から 何やっていたんですか 
金村:ギター弾いていて その当時ハードロックが流行っていた 
佐藤:ジェフベックを越えよう 早弾きとか

金村:もうちょっと後の世代 ですね 共にわらう 
佐藤:音楽の事 ほとんど判らないんだ 要するにロックね 
金村:やっていて そこを聞いていくとドンドンマニアックに成っていくじゃないですか
佐藤:それはしょうがないようね 

金村:めじゃーなものから聞き始めるんですけど 段々マイナーなマイナーな 方へ行って 
佐藤:そっちの方が面白いものね 
金村:ノイズとか そういうの いいなと思って いるうちにパンクミュージックの・・とあと フルクサスとかああいうアバンギャルドの アートと 結びついたことが

佐藤:餓鬼がフルクサスに出会っちゃった 
金村:高校生ぐらいですね 
佐藤:そいつは凄いね いきなりフルクサスにいっちゃった
金村:何かノイズミュージック聞いていた時に ポットテレビ付けると ナムジュンパクの特集番組やっていたんです 
佐藤:偶然にね

金村:偶然にね NHKかなんかドキュメンタリーかなんな 
佐藤:はははは ロクナ テレビ局じゃないね 
金村:バイオリンに紐付けて 弾いている 「これで作曲なのか〜」と「いいな〜」と思って さとうげらげらわらう 
佐藤:ただのボイスのパクリだったりして その時はボイスは知らないのね
金村:その時はしらない 全然しらなくって むしろ僕はボイスの事は、パイクの兄貴分ぐらいの感じで後から 知るんです んな馬鹿なことをして 飯喰って生きてるいる奴が世の中に居るんだな〜と 

佐藤:じょうだんじゃね〜と 飯喰っている そう言う人間が生きていると言うのに感動する  
金村:その当時 テレビに出るような人は みんな飯喰えていると思ってたんですよ
佐藤:
くえてね〜よ
金村:食えてないんだけど パイクだって実際 食えているのは 本当晩年の方だけで ほとんど奨学金とかなんかで 取ってはそれで何とか 喰ってた人なんですけども でも、そんな事わからないでしょう 

佐藤:テレビって成功したり 成り上がった人が出るものだと 思い込ませ、そう言う権力を派生させる仕組みだからね そう言うステータスが有って そう言う人間が写ていると思うよね。餓鬼の自分には 総務省の管轄下だとか政治部記者クラブ制とか知らないんだよね 。雑誌に載ったりするのも同様 成り上がり。双六みたいに上がると すみません 写真撮ってもらえますかね

店:はい 
佐藤モニターに映ってますから ここを押してください 
店:ちょっと画面見ていいですか 
佐藤:なんでもいいですよ画面 そこを押してくれれば なるべく顔でかく 気を使わずにバシバシ撮ってください  ぶれたけど モウ一枚 脇閉めないと そうやらなとブレル アーチストなのかもしれない なかなか押さない はい有り難うございました

店:もし わからんなら もう一回おします 
佐藤:ぶれてるのも好きでね 実を言うと ちゃんと撮れているのはあんまりすきじゃない 

おおきに ほんなら きーつけてな ありがと ありがと おおきにおおきに 

佐藤:
それでパイクとかボイスとか に目覚めて 
金村:そうそうそう 
佐藤:けっこう早熟ですね 

金村;早熟でしたね  ビデオアートやって ビデオアートやろうと思ったら 
佐藤:カメラがないじゃないですか その頃
金村:で映像の学科がなくって 大阪芸大にも あと日大にも 映像あったのかな その二つだけ映像関係が じゃー関西だから大阪芸大にと思って で進路の先生に「大学何処へ行くんだ」と言われて 「じゃ大阪芸大の映像へいきまーす」
佐藤:なにゃ・・それって言われ る

金村:それは判らないから 美術の先生に聞いてくれ で美術の先生の処に行って こう言う人をやりたいから 美術手帳を持って 
佐藤:学校教育と全く反するような 先生戸惑うよな 
金村:でもね うちの美術の先生は現代美術の人で でそれ持って行って見せて だか映像の学校へ行きたい そん時にその先生が言った言葉ば 「こう言う映像は映像の学校で勉強するんじゃなくって 美術の学校で勉強するのが 」と言われたんです
佐藤:それは正しかったね 誘導のし方が  わらう 
金村ああ成るほど 
佐藤:映画監督になるわけではないから それで大阪芸大へ行って パイクとか言っても大学で教える先生はレベルが低いから 

金村:先生達も知らないんです 
佐藤:ホンと 
金村:うん 
佐藤:本当かい 
金村:知っている人少なかったですよ
佐藤: パイクとかボイスしらない  

金村:パイクはね 知っている先生もちろん居るんですけど 結構団体系の先生はしらない 
佐藤:
金村:団体系 ニカ会とか
佐藤:あああ ああいうのは芸術ごろやからな 官僚機構と同じだ 団体を作って 境界をつくって 他者を排除して 権威を高め保持しようと言う意図だから それは芸術表現の動機とは異なる 
金村:でもそう言う先生が多かった 割と 
佐藤:そういう仕組みで、そう言う教育しか受けてない 新しいものを作ろうと言う若者にはそれは不満ですよね 

金村:不満なんですよ  もちろん現代美術の先生方も おられたんですけども  上の学年でゼミを担当してたり 基礎とかは 団体系の先生って基礎力が有るんで デッサンとかね 基礎の時って言うのは そう言う先生に習う事になるので、もう 腐ってましたよね 
佐藤:20代戻してもらいたい気分だね そんなものを習いに来たのではないと 
金村みな腐ってましたね 
佐藤:それが佳かったんだよね その2年間のストレスがね 舞鶴から出てきてるんじゃね〜か〜 

金村:思ってましたね〜 
佐藤:高い授業料とりやがってと 
金村:うんうん 
佐藤:授業料 100万以上とるんでしょう
金村:そうですね 今だったらモット高いんじゃないかな 

佐藤:3回生 4回生になっていきなり爆発〜 
金村;でもねやっぱり いくら現代美術の先生で話が通じても やっぱり好き嫌いあるじゃないですか 
佐藤:そりゃそうだよね  好き嫌いあるから面白いんだけどね 
金村;でもその当時はね やっぱり子供だな〜と 今に成って思うものが 作品の好き嫌いイコール 先生の好き嫌いなんですよ 

佐藤;ああそうか それはいかんな〜
金村;足らんでしょう 今から考えたら 餓鬼臭い 向こうの人は別なんですけど。あの当時はそう思っていたんで 何か学校へ行くのもばからしいな〜と 

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