東京 ことば悦覧 2008年春 home 和田誠 マコトさん 2008 4月10日 その01 その02 その03 その04 その01 0分〜 15分07秒 雨2008 4月10日 中野駅そば 喫茶店にてpm1時から2時間ほど 池袋駅北口 焼鳥屋なでどで pm8〜11までワイワイ 佐藤:和田マコトさんの建築事務所とかいてありますけども、一級建築士をとって事務所登録したと言うことですか? 和田:事務所登録はまだなんですけども 佐藤:あそうか一級建築士に試験合格して、登録したと言うことですね 和田:そうです 佐藤:去年合格したんですか? 和田:そうです 佐藤:おめでとうございます 和田:ありがとうございます 佐藤:今日はインタビューと言うことで。どんな話を聞こうかと言うわけでもないんですけども。建築家が建築家に成っていく、サクセスストーリーは既存の媒体に一杯あるんです。成功した人、有名な建築家のね。一部始終は知らないにしても、丹下さんはこの様に死んで行った。 知ってますよね。 知らないですかわらい。それでメジャーな人だけじゃなくって記録しりょうと。 建築家と言う言葉がね、社会的に流通してないし、認知されていない言葉だと思うのですよね。それにも関わらず建築事務所など開いて、ましてや独立系の「自分でやる」とって言うのは「何を考えておるんじゃ?」と。こんな不景気な世の中に。極端に言えばですね。 僕も25年ほどやっているんですけども。僕が皆さんと同じ年齢の時と今では時代の状況が全く違いますからね。僕が考えるに、僕の30代の時のほうが建築家に成るのは簡単だったですね。経済がバブル期に向かう、踏み込んでいたともいえるかもいしれない 和田:仕事があるんじゃないかと言う意味で簡単だったと 佐藤:そうですね。地方で今の状況を見ていると、今だったら上手くいかなかったろうな〜という感じは凄くします。 ちょうど10年位前だと、阪神大震災の後処理が終わって、山一証券とかね潰れましたよね。表層ポストモダンのような建築などが 不良債権化して社会問題なっていって。日本中がエライコッチャーと大騒ぎ。小泉さんが総理大臣になって、かなり粗っぽく改革しました。 社会が総潰れにならなかったわけですけども。そう言う時期に建築を学んだり、事務所で修業してたりして。厳しい状況を知ってらっしゃると思うのですけども。独立〜ってなに? 和田:はい 佐藤:そんな中で敢えて組織事務所に就職したり、最近の学生さんの傾向の話を聞いたりしてると、ファンド系。投資会社に建築学を修めて入る。そこで建築家をお金で使うと言う立場に入る。自分で図面かかないで。 土地があって建築に投資すると年3割回収できますよ、みたいなカタチで、お金を集めて。マネージメントと言うのかなその様な場に就職する人が多いと聞くのですけども。 僕がデータを分析しているわけでもないので、その話が事実かどうかわ分からないですよ。 そう言うこともあるだろうな〜。年間何千万円も給料もらえそうだし。投資会社の若者でも1億円年収の30代の人も居るという噂話も聞いて。切り刻まれて渋谷あたりの路上だったかに捨てられた男のニュースも載ってましたね。あれは極端な例として。そう言う社会に建築を作ろうとする。 95年以降PCが花盛りだったから、HPつくったり、CGなど作ってPC専門家になり、建築学を修めてそちらの関係へ行く人も多かったように、この10年は思います。そう言う背景もあるのに。 僕は自分で建築をやってきて、事務所開いてからでも25年ほど経っているんですけども。自分の経過というか 誰も話に聞きに来ないし。(LRAJのメンバーが2月10日に来福したのだが忘れている、佐藤) 伊藤 あきれはてて おおわらい 佐藤:ね。それで。もったいないじゃないかと。「色んな建築家の例が沢山露出し在った方がいいんじゃないか」と僕は思うんです。それで今日、和田さんがどんな話をされても構わないのですけど。「自分じゃなかなか・・」と言えば質問して行きますけども。そう言うふうにやってみて、出来たら5年おき位に、和田さんに再び会いに来て和田わらう、どうなりましたか〜と。建築やめましたか〜でも良いんですけども。やめた理由だとか、恨み節でもいいんですけども。成功したら自慢話を聞かせてもらって、ビールでも奢ってもらえば幸いで。そういう感じです。 出来たら15年とか20年とか定期的にお話しを聞かして頂きたいと。僕が死んじゃうかもしれないけど 和田おおわらい それは分からないですけども。ただ気分としては長くやっていくと。 今までは僕の家にゲストを呼んで一晩中語り明かして、酒呑んだりしたんですけども、一寸事情があって、出来なくなったので。4〜5年は我が家開催は無理だろうなと、予想してるんですけど。 それなら僕が町に出て、町を私物化して、出来ることなら道路上とか公園とかで聞き取りをやりたい。今日は雨降りですからね。それもなかなかままならないので。 これを切っ掛けに一つ、この店の許可を得たからね、店に断ってここを私物化したのでよろしくお願いします。 じゃー一番最初に年齢とか出身地とか、出来たら今ここで建築をやっている、至、動機とか経緯を自己紹介のような感じで、大学出るまでを喋ってもらえますか? 和田:北海道の岩見沢市と言うところで 佐藤:わかる。藤本ソウスケさんの実家の建築を見に行ったので。札幌から行くと旭川の手前ですよね。丁度中間ぐらいですかね。随分のどかな処で、凍結深度1mぐらいでしょうか 和田:そうですね 佐藤:すごい寒いところですよね 。ぼーっと建てると真冬に建物がもりあがっちゃう 伊藤:なんでですか? 佐藤:凍害で、基礎が持ち上げられる。建物が壊れちゃう。そういう厳しい場所ですよね 和田:高校まで岩見沢に居て、大学が札幌の北海道学園大学と言うことろのがありまして 佐藤:それは建築をそこで学ばれたわけですか? 和田:そうです 佐藤:学生時代はスポーツやっていたとか 和田:高校のときサッカーをやっていた 佐藤:大学を卒業されてその後どういう事に成って行くのでしょうか? 和田:その後は地元、札幌の設計事務所に就職して 佐藤:どの位ですか 和田:4年間 佐藤:なぜ伊藤さんに会ったの? 和田:その後に、僕は大学院にも行ってないので、就職したのが22〜3で 佐藤:27位まで札幌に居たんですか。東京に出て来る、動機と言うか? 和田:僕はですね、その。大学の時に全然建築の勉強をしていなかったので。設計事務所に入ってから、そこで働いている先輩ですね、相当 知っていた。知識が凄いので。そういう地元の設計事務所でこんなに知っている人が居て。自分がやっていることが、結構ビックリしたんですけども。僕があまりにも知らなかったので。 仕事しながらもそういうふうに建築雑誌とかを、本とかを読んでいると。まあ、だいたいその話というのはだいたい東京の話で 佐藤:東京発の雑誌が多いですからね。東京中心になりがちではあります。札幌には建築の媒体は無かったんですか?または同人誌のようなカタチでも 和田:あったかもしんないですけども、わかんないです 佐藤:札幌、北大には建築学科はありますよね 和田:よくわからない 佐藤:北大の連中がフリーペパーを出しているとかないのかな・・・ 伊藤:どっちかと言うと都市計画とか 佐藤:あまりデザイン系はない。それで雑誌の情報しか無かったと言うのは、建築の知識が無いと言う事と本当に同じ話なのでしょうか?雑誌の知識は雑誌の知識じゃなですか 和田:そうですけども。そう言う建築を見て面白いとか。最初本とか見て興味が上がっていく 佐藤:文章じゃなくって写真を見てですか? 和田:文章も写真も 佐藤:両方から刺激を受けたと 和田:そういう発信されている処が東京だと、自分が居るような所と世界が違うと 佐藤:あぁそこで騙されちゃったわけね。東京に行くと凄いことが建築で巻き起こっているのではないかと。良いこと学べるのではないかと 和田:単純に言えばそう言う感じです 佐藤:そういう仕掛けだからね。それで東京へ出て来て建築を学ぼうと。大学に入り直したとか、そういうことですか? 和田:大学は入り直していないです 佐藤:じゃーどうやって勉強したんですか? 頼んでいたケーキとお茶がでてくる 佐藤:食べましょう〜働きながらだとなかなか勉強出来ないじゃないですか。仕事に時間を奪われちゃうし。情報は手に入れられないし 和田:勉強と言うのが、どういうこ事なのか分からない 佐藤:とにかく東京へくれば勉強が出来るかもしれないと 和田:あんまり建築学的にでもないとは思うんです。ただ雑誌に出て来るものと、自分が関わって建てて物のギャップが大きい。どうやってこう言うものが作られるのだろうか?と言うのは見ておきたかった。 佐藤:なるほど。それで動機と疑問と言うのは現在は解決されましたか? 和田:それは 佐藤:自分が設計して建てちゃったら雑誌に載って、それがどうこと言う体験をされたと言う話です。体験されていないでんですか? 和田:体験されてない 佐藤:そうですか 和田:東京に来てヨコミゾマコトさんの事務所に入った 佐藤:よこみぞさんの建物は雑誌に載んなかったのですか? 和田:載りました 佐藤:それでは体験されたんじゃないですか 和田:そう言う意味では体験した 佐藤和田共にわらう 佐藤:それで雑誌に載った。雑誌を見たときの印象と言うか、コンプレックスと言うか、刺激と言うね。逆に自分が建てた建物が雑誌に載って発表した時の。それを見たときの感じはどうでしたかね? ヤッタ!おれもこれで情報を発信した〜みたいな 和田:そういうのは無かったすね 佐藤:不思議な感じで言葉にならないですか 和田:ふん〜なにかそういう雑誌に載ると言うのは、もちろん事務所で働いて、仕事のやり方だとか、ヨコミゾさんの作り方とか、そういうのが在るのはわかるですけど。雑誌にでーんと載ると言うのはコネクションだったりとか。自分がこう発信して行くんだと。結局発信していくんだと。 佐藤:漫然としていても、いい建築を作れば雑誌社が押しかけて来て、写真バシバシ撮って、雑誌に載る〜と思っていたわけだ 15分07秒 次の頁へ |