東京 ことば悦覧 2008年 春   home 

  倉本 剛 (ゴウ) ことば悦覧 2008 4月15日   
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 その06 

佐藤:身近なひとからサポーターになっていただいて 路上で言っていてもね 寂しいじゃないですか
倉本:まったく無関係な人に言っててもね

佐藤:倉本さんからみたお父さん世代もに、倉本さんの活動が判った方がいい 同じ建築を志している若い人は今どういう状況に置かれているのだろうか?って興味をもつお父さんに近い俺も居るわけだから 色々情報を集めていって そうこうしてると問題点が明らかに成っていたり、解決する方法もみつかってくると思うんですね  

倉本:心配させるというか 変なマイナスの話をしてもしょうがないという思いが 何かいい話が出るまではちょっと 待てよ!という感じ
佐藤:対話は相手の性格にもよるので 相手を知りながらじゃないとまずいと思いますが サポーターは困難も共有したいと考えてる人々だと思いますよ そういう中まで話が進展すると 家の作り方などに影響を与えるのではないでしょうか

倉本:まあそうかもしれないですね、そういう視点が少なからず入ってくるという。
佐藤:世代間で欲望が異なっていると思うので 違いが理解できれば出来るほど 提案に厚みが出てきるのではないかな〜 俺が説教しに来たみたいでなんなんでしょうかね〜 はははははは 

倉本:他者を入れるっていう話に繋がりますけども 幾つか一人でやっているんですが なんて言うかな〜 僕の場合なのかもしれないですけれども 自分の中で考えていても確信が出来ないというか そういう意味で何か人と 話したいというのは出てきて、それでたまたま忘年会とかで 先輩とかと会って。

その内の一人と夜な夜なというか コンペでこういうのを考えましたと どうでしょうかという感じで 説明したりして アドバイスもらったりとかしている内に 自分の考えている事、やろうとしている事がすこしずつ明確になってきているかな〜と 

一つ一つの話というよりかは こういう方向に、少しずつなんとなくぼんやり見えて来ているという状態になりつつあるんで ある程度合う人と合わない人があるのかもしれないんですが、とにかく あの人と話してみるというのが・・ 。

芸術家とそういうのが必要ないのかもしれないんですが 建築的な話としては もしかしたら 人との話っていうのは 自由な世界より必要なのかな〜と 

佐藤:建築は社会現象みたいなものでもあるからね 建築は複雑に社会と人間と関わっていないと出来ないじゃないですか
倉本:そうですね 
佐藤社会に集積された技術や知のストックがあることによって、建築家の提案が具現化していく事が可能になるので だから建築家自身の情報や知も社会に還元していってストックする 投げ入れて蓄積していかなければいけないと 私は思うんですよね そういう考え方ですね  今回のインタビューも 文字にしてバーンと公開してみんなの資源にする

倉本:ははははは 
佐藤:建築を発明してないし、誰かが発明しストックし続けてきた 知の体系を使わしていただいて いろいろ自分も明確になってきているので 建築の全体を豊にするのがいいんじゃないですか 建築を作る者の姿勢としてはね
倉本:そうですね 
佐藤:仕事が来なくなったので、そういうインタビュー活動をして スタートした建築家その人々の情報を共有できるようにしてしまう。 インタビューして暇があったら、文字にしている手間があるのなら バイトして銭を稼ごうという考え方もあるとは思いますが 
倉本:そうですね 

佐藤:建築っておもしろいな〜と思った時に 建築って俺が作ったり発明した事ではないんで そのような情報を投げ入れられるような状況に建築をしておきたいと思うですよね ネット空間の出現は私にとってはとてつもない朗報でしたね

人々が交流する場でもあり 建築というだれかが作ったもの、考え出した概念などに感動して 建築を始めたわけですからね。 僕もそういう建築的状況に参加したいという動機が働くんですよ。 自分で作った建築は何処かに発表ししたり知った情報も同様にですめ。 時間をそのために使い切りたいんですよね

自分自身の内にではなくって、外部にあるの他の媒体に定着して置きたいという姿勢は 建築にかかわるものの使命なんじゃない 素直に思うんですよ。それとは別にロストゼネレーションの属するような世代 不景気な時代に置かれている若い建築家の事にも興味がわくんですよ

倉本社会情勢がどうだからっていう意識は無いんですけどね さっき言ったように自分が もっともそれが自然なかたちに見えるというか 自分が作っていることが という事だろうと思うんですけどね。 
佐藤:とりあえず自分の作れる範囲でということですよね まちづくりとか都市計画とかじゃなくって

倉本:うん 都市計画的な視点というのはあんまり 逆に無いんですよね 
佐藤:5年後は判らないけど 今はないと
倉本:建築とか 家具も分からないですけどね そういう物作りの延長 都市計画も物作りといえばもの、づくりかもしれないんだけど 

佐藤:議題や対象設定がボンヤリしているので それがハッキリすると突破しやすくなるかもしれないですよね。明らかにするための作業が必要になって来るかもしれない。そのためには 一杯いろんな人と話をする機会をつくって、練り込み寝かせる
倉本:そうですね  僕もぼんやりしたまま進んでいるというのは確かにどうなんだろう?というのが在るんですけど この境界を(仕事)と絞って行くという事が 良いことなのかどうかというのがちょっとよく判らない

佐藤:近代的な手法で自分をプロモーションしてそれを破るというのは判るけど 近代からポスト近代に移行するこの期間にハッキリさせないで 行為するというのは どこへ行くか定かでなくなる 両義的な姿勢で対応せざるを得ないので一旦明確にしたおいたほうがよいように感じますが
倉本そうですね 
佐藤:その後 議題の異なる各領域を交通すればいいんですよね たぶん
 
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