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ヒメぱせりさんの詩集です。
 ひらく農園の古い友人のヒメパセリさんは、詩と切っても切り離せない人生を送っている方です。自らのアトピー体験から自然食を経験し、農や食のライターとしてペンも執っています。幼少のころから詩を書いてこられました。二十代には、故サトウハチロー氏が創始した詩の同人誌「木曜手帖」にも子供の詩(どうよう)を書いて誌上に発表していたそうです。現在、中学3年生年生になる娘さんのおかあさまでもあります。また、現在web版「木曜手帖」にも参加されています。
 畑や田んぼ、生命、地球環境というテーマで詩やエッセイを書いてくれることになりました。
 ここに掲載の詩やエッセイの著作権はヒメぱせりさんにあります。転載、引用には許可が必要です。




      「赤ちゃんポスト」
     
     手放したくない
     でも育てられない
     手放せない
     でもどうしようもない
     
     この子の為よ この子の為
     うそよ
     ホントはアンタの為なんじゃないの
     ううん、この子の為
     この子が餓死しないように
     
     見殺しには出来ない
     手元に置いておきたくても
     だから この子の為に
     
     ああ、お前
     名前は付けないでおく
     付ければよけいに愛着が沸いて
     
     ああ、お前
     まだ目が見えぬうちに
     私は離れる これぞ愛
     
     今の世は本当に便利だ
     赤ちゃんポストなんてものがある
     
     便利だ便利だ
     私はその便利を利用してあげるんだよ
     世の中に貢献するんだよ
     
     なんて素敵!いい事尽くめ!
     私は悪くない 私は悪くない……
     
     
     
     
     
     
     
     
     「生まれる命」
     
     命は生まれる
     人がこの世にいる限り
     男と女が存在する限り
     
     命は生まれる
     どんな風に生まれるか知ってるかー
     人間の数だけドラマがある
     
     命は生まれる
     簡単なことではない
     感覚がある限り 感情がある限り
     
     命は生まれる
     あっちでもそっちでも
     ああ、地球上に愛があふれる
     生まれる命はイコール愛だ
     この上ない喜びだ
     そう、あって欲しい
     
     大人になってしまった人間が
     もう一度生きるという事を
     見つめるため
     自分では見えなかったものを
     見つめるため
     …命は生まれる
     
     
     
     
     
     
     
     
     「影。命の…」
     
     まとわりつくもの。何だろう。気が気でない。
     肩に目をやれば、1本の髪の毛が
     皮膚に張り付いていた。
     
     そんなふうに いつも感じている。
     自分の影に もう一つの影が
     見え隠れしていること。
     自分の影の陰に隠れて
     時々隠れ切れず、はみ出す影のこと…
     あ、あ!
     はみ出た影にハッとして
     自分の姿とは違う、ボコっと飛び出た
     その小さな影に気づいた時_
     脳裏に置かれたタイムマシンが作動して
     たどり着いた あの記憶。
     
     ≪おかあさん!ママ!!マミィ!!!≫
     
     決して呼ばれなかったのに
     どこかで今、呼んでいる声
     呼び続けていたのか?
     静止した時の中で。
     私は母のなりそこない。
     乳首から染み出た白い液体が私を戒めた。
     
     命の影
     月日は決して解決してくれなかった。
     影、影影影
     体にあざのように残らなかったのが
     せめてもの救い
     
     ≪おかあさん!ママ!!マミィ!!!≫
     
     
     
     
     
     
     「金ぴかの天使」
     
     一瞬にして奪われた命
     抜け出た魂が、いっせいに天へと昇った
     その華々たちは 天の命に命を吹き込まれ
     種となって再び地上へと降りた
     背中に目に見えない翼をつけて…
     
     ほら、もう産声が上がった
     何もなくなってしまった地上で
     一つの命が生まれた!
     おお、天使の誕生!
     
     いくつもの命が 次々と
     これからも華咲かせることとなろう
     天使 天使…
     天使で、この世の中いっぱいになる
     それは きっとどこかで生きてた魂
     
     産声を聞いて人々は、
     舞い降りた種たちも
     生きられることの喜びを思い
     我が命を見つめる
     命…日々磨いて磨いて
     翼が金ピカになるように
     いざという時のために
     自分の為に
     魂の為に
     
     
     
     
     
     
     
     「おまえ。物体。」


     
     生きてんのか
     息してんのか
     生きてんのか
     息してんのか
                 目をつむったままで
                 うんともすんとも言わず
                 顔に耳を近づけると
                 かすかに寝息の音
     生きてんだな
     息してんだな
     生きてんだな
     息してんだな   
                 おなかがすくと
                 泣き声を上げ
                 おっぱいもらって
                 また目をつむる
                 また 静止する
     生きてんのか
     息してんのか
     生きてんのか
     息してんのか     
     おまえ。物体だな
                  まだ人になってない
                  おなかの中に住んでた時と
                  おんなじ状態なんだな
      
     といっても ここに出てきたんだから
     耳は 多くの物音をキャッチし
     時々あける目で 広い視界を感じてるはず
     
                     おまえ。生きてんだよな
                     息してんだよな
                     生きてんだよな
                     息してんだよな
     

     
     
     

2011年 ヒメぱせり



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