週刊てーて ひらく農園から
「瀕死のトマト」
今年のトマトはまったく育っていませんでした。四月の養生が響いて、いろいろな夏野菜を適期に植えることができませんでした。三月中に植えた胡瓜や南瓜、ズッキーニなどは早めに収穫にこぎつけてきましたが、ナスやピーマン、ししとう、トマトは遅れています。特にトマトにいたっては、もうあきらめに近い気持ちで、抑制栽培用に新たに種を播いた次第です。
この梅雨入り前の乾燥した天気で、トマトの地上部は哀れとしか言いようのないほど貧弱で、育っていないという感じでした。トマトの苗を植えたあと、二週間たってもほとんど成長しないばかりか、枯れたものが多く目立ってきていました。それでも、僕には確信がありました。雨が来れば、必ずグンと成長するだろうと。毎年、不耕起でトマトを連作してきた経験から来る確信です。しかしながら、播種後七十五日から八十日で畑に植える予定が、百日かかって育った苗はやはり老化に過ぎる苗でした。
エンドウあとに無肥料でトマトの苗を植えたあとは、生の米ぬかを株元に振りまいただけで、草も取らずにありました。そして、今梅雨入りして「ちゅうなぐさ」(メヒシバ)が株元にびっしりと生えてきました。ところがどっこい、トマトの苗が見事に再生してきているではありませんか!ミニトマトの苗には、真っ赤に熟した実がひとつだけなっていました。思わず口に運びました。「うーん、甘い」。
適期に畑に植えているならば、収穫の時期です。今年はトマトが皆無かと諦めかけていたところなので、この再生に勇気が出てきました。根は育っていたんですねぇ。枯れた苗は元には戻りませんが、今再生してきたトマトは、世話次第で何とかなりそうです。たとえ収穫が遅くなっても、たとえ収穫できたトマトが極小量でも、毎年待ってくれている方々に少しでもトマトを届けたい。この願いは、僕のどこから派生してくるのかわからないけれど、この願いもまた真実なのです。
四月の養生の経験によって、体に無理をかけない畑作業になっています。できうる範囲の中で、一つ一つの願いが達成されていくよう、作業を見極めていきたいと思います。
2002年6月20日 寺田潤史
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