週刊てーて ひらく農園から
「台風一過、梅雨一過?」
遠州灘海岸の南沖を台風六号は通ってくれました。直撃かと思われましたが、予想よりやや南を進路として選んでくれたのは幸いでした。この数日の湿気を多量に含んだ蒸し暑さ続きに、雨は欲しいけれど風は要らない、という自分勝手な想いがかなってしまって、畑にとってはホッと一息というところです。
久しぶりの梅雨らしい梅雨が終わりに近づいてきましたが、それにしてもものすごい湿気でした。玉葱の貯蔵品種であるもみじ三号が、冷蔵庫へ入る前の準備段階として、納屋の軒下に積まれています。直射日光を遮って風のとおりもよいので、玉葱の呼吸熱をとるほんのひと月の間、軒下にいるのです。その軒下のコンクリートの床が湿気を帯びて乾かないでいました。こんなことは初めてです。野菜を買ってくれているお客さんの何人かには、玄関のコンクリートの部分がいつまでも濡れたようになっている、と聞きました。梅雨らしい梅雨というものを僕達が忘れてしまったのでしょうか?それとも特に湿気の激しい梅雨だったのでしょうか?
台風が過ぎ去ったあとに、炎天下の畑に収穫に行ってみると、意外なことに暑さがこの身にこたえません。風が気持ちよく、カラッとしていて、じめじめしたしんどさを覚えないのです。人間にとってこの違いは体への負担という意味で大きなものです。サッカーのワールドカップに出場した各国の選手達は大変だったと思います。畑の野菜たちにとっては、この湿気がよいみたいで、オクラやナスは元気の盛りに差し掛かってきました。この国で育つ夏の野菜は湿気が得意なものが多いということでしょうけれど、この国で取れた野菜を食べているのなら、人間も湿気に強くなっていくということでしょうか?ほうれん草はやはり調子よくありません 。西洋種は湿気に弱いからでしょうか。小松菜や白菜の類は元気に育っています。
植え遅れたナスやピーマン類も、結局例年と変わりない時期に収穫が始まり、梅雨らしい梅雨があり、被害はあるけれど台風も来るようになって、季節が季節であることのうれしさをかみ締めています。南瓜やジャガイモもほとんど収穫し終わり、もう秋冬野菜や玉葱の準備に頭を巡らせています。夏の風を思いっきり吸い込んでみましょう。
2002年7月11日 寺田潤史
もうこんなに伸びたニラ。 |
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先週撮った刈られたばかりのニラ。 |
一週間でこんなに大きく。 |
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先週の胡瓜(ネットの中)。 |
今週の野菜
野菜 玉葱 |
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