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週刊てーて ひらく農園から

「万事農は冬支度」

 急激な冷え込みの中を街へ出てみると、北西の風の冷たさから「?この毎年経験しているせわしなさは何だっけ?」と思いあぐねて、「ああ、師走のあの雰囲気だ」と思い当たり、十月の下旬にしてこんな印象に包まれるとは、やはり今年の気候はただの異常気象とはいえない、と腑に落ちてしまうのでした。

 遅い秋雨の神無月を何とか切り抜けて、稲架に並んでいた稲穂が、わらの山と、籾をまとったお米に分けられて落ち着くべきところに落ち着いてくれたのはやれやれです。雨を縫って、篠原生まれの白玉葱の定植は十九日に済ませ、磐田生まれの極早生の玉葱もそろそろ定植です。お米が片付くと、四国生まれの貯蔵玉葱の定植の盛りの霜月がやってくるのです。別名神あり月とも聞きますが、農夫は土と空模様を眺めて、やがて間近に来る冬に備えるばかりであります。

 配達やら何やらで車を走らせて目に入る道行く畑では、サツマイモ農家がまだ芋の掘り取り前で、夏の異常な暑さに太りの遅れた芋がこの寒さに風邪を引きそうであることがわかります。うちのとーと畑でも、売る分だけを手で掘り取り、だーっと機械で土をさらって掘り取ることを今年はまだしていません。サツマイモは温度の低いのが苦手で、十度を割ると貯蔵性が悪くなります。その十度を割る直前の気候が芋の太りに最適であるのですから、何事も紙一重です。

 十月半ばにしてようやく葉ものを収穫できるようになり、うちの食卓にも毎回葉ものが形を変えて賑やかしてくれて、葉っぱを食べると体が透き通るような感じがするのは大げさに過ぎるでしょうか?葉もののありがたさを堪能できることは、年を重ね行くものの特権ともいえるでしょう。その葉ものたちの伸び盛りのこの季節に対してこの寒さでは、大地が盛り上がったように見えるくらいの葉もの葉の勢いが、急激にそがれてしまった感があります。

 農夫にとっての師走は、その地方地方の気候によって違いがあると言ってよく、僕の住む遠州灘沿岸では、十一月がそれに当たるでしょうか。霜の降りる前に諸事を片付けておかなければなりません。とはいえ、この地方は暖かいですから、種播きは常のことになります。急激な寒さが来たから季節が前倒しになった、と早合点できないことは散々に教えられていますので、冬支度の季節といえども新しいいのちの誕生への配慮を怠ることは出来ないのです。


2002年10月31日 寺田潤史

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↑磐田市東海シード鰍フ極早生こがね(EX220)。うしろはサツマイモの畝。

↓極早生こがねの近影。定植前で、葉っぱを切ったばかり。

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今週の野菜

野菜

品種

播種日

玉葱
にら
葉ねぎ
ほうれんそう
にんにく
アスパラ
春菊
ロケット
なす
おくら
大根ぬきな
菜の花
ピーマン
ししとう
小松菜
サニーレタス
さつまいも
モロヘイヤ
セニョリータ
いんげん
べかな
京みぶな
ターザン
スーパーグリーンベルト
わかさまパワー
イーハトーブ
上海早生
ウェルカム
おたふく
オデッセイ
黒潮
スターライト
(自)宮重
広東サイシン
京みどり
つばきグリーン
新黒葉小松菜
なんそうべに
寿
自家採種
セニョリータ
黒種衣笠
はまみなとべかな
早生壬生菜
ユリ
ユリ
ユリ
アカザ
ユリ
ユリ
キク
アブラナ
ナス
アオイ
アブラナ
アブラナ
ナス
ナス
アブラナ
キク
ヒルガオ
シナノキ
ナス
マメ
アブラナ
アブラナ
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