週刊てーて ひらく農園から
「芽吹きへの準備」
「寒暖の差が激しい冬ですね」そんな挨拶文句が常となってしまいそうなこの冬も、日差しの色具合が春を感じさせる気配で、「ああ、もう立春を過ぎていたっけな」と腑に落ちてしまう今日この頃です。春の芽吹きはもうすぐそこに来ています。
種播きも少しずつ進み、トマトの芽はきれいに出揃い、葉ねぎの若芽も天に向かって伸びようとしています。昨日は葉もの類が定植適期となったので、お墓の前の「たーた畑」に鶏糞籾殻堆肥をまいて畝立てし、植え付け作業をしました。年明けから四月いっぱいまでの苗床はビニールトンネルを利用していて、まだ蛾の類もほとんど飛来してこない時期なので、葉もの類はとてもみずみずしく美しい苗に育ちます。普通、スーパーでよく見かけるハウスで育った葉ものがすっときれいに伸びている理由が、ビニールを使ってみるとよく理解できます。露地へ植えつけると、葉は引き締まり面影は変わり、繊維のしっかりとした葉ものへと成長していくのです。
「とーと畑」と違って「たーた畑」は、開墾した年月もやや古く、耕土が深くいわゆる熟畑の一歩手前の状態といえると思うので、植え付け作業がしやすいのです。ただ、住んでいる家と離れているということと、「とーと畑」を熟畑化するという十年計画のために後回しにされている感があります。それでも、南瓜や葉もの類にはうってつけなので、作付け計画には無くてはならない畑であります。七十メートルの畝を二つ畝立てして、片側に葉もの類の定植をし、もうひとつには今日、法蓮草を直播する予定です。
梅の花はとうに満開を過ぎ、季節はやはり前倒しなのでしょうか?気象庁の「この冬は暖冬であるという予測」がまるっきり外れていると思うのは、暖かい日のあとに厳しい寒さがやってくるので、体の神経が敏感になって寒い冬だと思わせるせいでしょう。去年の冬から季節は前倒しになっています。雨と乾燥が極度に片寄り、寒暖の差が大きいという、単なる前倒しとは異なります。農家にとっては、通常の暦で播種時期を決めていたのを見直す必要に迫られているわけですし、時期をずらして何度も種播きをし、極端な天候で作物が皆無にならないように気を配らなければなりません。芽吹きへの準備期間といえるこの二月の頃が、まるで農繁期のように忙しくなってきました。
2003年2月6日 寺田潤史
サンロードトマトは3年前の種だけれど、 今年の発芽率は上々。 |
芽の出始めは葉の中間が折れている葉ねぎだが、 天に向かって葉先を上げ始めた。 |
冬は寒いために太陽の光をを目一杯浴びようと、 地を這う法蓮草 |
白玉葱はビニールマルチの下で太り始めている。 もう2週間ほどで収穫だ |
今週の野菜
(断りのないものはすべて無農薬無化学肥料栽培です)
野菜 |
品種 |
科 |
播種日 |
玉葱 ほうれんそう 葉ねぎ 水菜 さつまいも 小松菜 大根 ロケット にんにく 白菜あおな 大根ぬきな チンゲンサイ 京みぶな 春菊 ビタミン菜 サニーレタス フリルレタス べかな わけぎ 人参 自家製味噌 |
もみじ3号 ラルゴ わかさまパワー 早生水菜 寿 新黒葉小松菜 大蔵 オデッセイ 遠州早生 ミニ黄作 冬みね 福賞味 早生みぶな おたふく ビタミン菜 なんそうべに フリルレタス はまみなとべかな (自)わけぎ 紅映2号 自家米のこうじ |
ユリ アカザ ユリ アブラナ ヒルガオ アブラナ アブラナ アブラナ ユリ アブラナ アブラナ アブラナ アブラナ キク アブラナ キク キク アブラナ ユリ セリ 海の精塩 |
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