週刊てーて ひらく農園から
「農と福祉」
恭さんと結婚する前に、恭さんに語ったことがひとつあります。農を発展させていく段階において、福祉的な方向に向かうかもしれない、というようなことを。そして、その方向に向かうには、まずもって農というものの僕たちなりのスタイルを確立しなければならない、ということを確認したのであります。
農というものの僕たちなりのスタイル、これは一言では表せないものがあります。無農薬野菜である、有機農法自然農法であると言ったところで、そのやり方は人それぞれに違います。無農薬であっても、誰だって虫がついていないほうがいいし、できればきれいな姿であることも望むものです。そして一年中、無農薬野菜がほしい人には供給されることも望むでしょう。そのために僕たちは労を惜しまないできました。一方で、生活の中で子供を育てていくということが農作業に重大な影響を与えます。そして経済原理と現在の時代背景に馴染んだとき、僕たちのこのスタイルは非常に稀有なもので、誰もができる方法であると断言することはできません。
食という、全生物の必要不可欠なものは、日常の中になければならないであろうし、なければ不機嫌の元を作り出します。鶏を飼ってみて改めて強く感じたのは、食が生命の始まりであるということです。その生命の始まりである食というものをもう少し大きな視点で見てみると、地球そのものが食の宝庫であると言えます。人類だけでなく、海の中で生活するものや、土の中で生活するもの、地上のあらゆる動植物たちがその宝ものを食べて循環しています。そう考えてみると、無農薬であることや、化学肥料を使わないということが、地球の循環のひとつの手助けになります。それは、地球の福祉ということにつながるのではないかと考えました。農薬や化学肥料が地球を破壊するものであるとすれば、「福祉」という言葉は「破壊」の反対の意味の言葉になるでしょうか。
恭さんと結婚する前に考えた農と福祉の発想は、農が社会的に弱者と言われる方々の自由なテンポと共存できる手段になりうるであろう、と考えてのことでした。その気持ちは今も変わらないのですが、今生きていくことが精一杯と言える生活の中で、社会的弱者は農を営む僕たち自身であることもはっきりと自覚させられました。農の日々を進めていくほかはありません。そして、いつの日か子供たちが大きくなった時に、僕たちの体に余裕があれば、ひとつの場を作り出せたらなと思います。その前触れとして、ひらく農園のホームページに、僕の周りで人間の福祉に関わっている方々の声を少しずつでも載せていけたらなと考えます。今すぐにという訳にはいかないかもしれませんが、皆様のご協力をお願いいたします。
2003年4月24日 寺田潤史
  | 野菜 | 品種 | 科 | 播種日 |
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