週刊てーて ひらく農園から
「梅雨明け間近の蝉の声」
夕方、蝉が鳴き出した時、「ああ、やっと夏だ」と、胸をなでおろしました。鶏小屋の近くで、笹竹の林の上のほうから聞こえ出した蝉の鳴き声は、聞くというより、もはや今年初めての蝉の発声の光景に立ち会ったというべきか、待望の夏の到来を告げてくれるものでした。
僕たちに限らずに、この辺の農家は、この雨の日々に窮々としていることでしょう。ずっと、仕事らしい仕事が出来ないでいたのですから。こんなに涼しい夏もさることながら、春からの長期的な長雨は非常な閉塞感をもたらしました。今日、久しぶりにトラクターに乗って畑を耕してはじめて、その閉塞感の中にいたことを実感したのです。
乾いた大地はいいものです。畑を、長靴を履いて歩く感触が違います。草を踏んでも、雨の雫にまとわりつかれるのと乾いた草のこすれた音を聞くのとでは、気持ちの前向きさが違ってきて、歩く早さまで違ってきます。鶏のえさ用に草を刈るにしても、雨の中で草を刈るのと乾いた草を刈るのとでは、大きな違いです。葉ものあとの草の生えた畑やズッキーニ畑をトラクターで耕したのですが、いきなり新しい畝が出現した感じで、こんな畑のデザインを変える瞬間の心地よさもまた、乾いた大地でないと味わえません。ぬかるんだ畑はまだまだ耕すことは出来ないのですけれど。
今日は、今年初めてのトンボも見かけました。蝉の声、トンボなんていうものに出くわすと、季節は伝えられるものなんだな、と教えられた思いです。異常に続いた雨の日々が余計に感慨深さを増す要因となっているのでしょう。雨、それはとてもとてもありがたいものであります。これからやってくるであろう旱魃の日々に、今までの雨が地下水となってくれることを祈ります。しかし今は、お日様と青い空と心地よい風を堪能したいと思います。季節が季節であろうとするその地球のエネルギー、それこそが僕らへの贈り物であろうし、伝えられた季節の中に身をおくことが人間の使命とも言えるでしょう。
2003年7月17日 寺田潤史
↑栗の実がたくさん付いている ↓ナスの花は咲き誇る |
↑シシトウも大豊作 |
↑シシトウの花には蟻が来ていた |
  | 野菜 | 品種 | 科 | 播種日 |
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にら 玉葱 葉ねぎ アスパラ なす 青しそ ししとう ピーマン ミニトマト 胡瓜 トマト インゲン オクラ にんにく 煎茶 自然卵 自家製味噌 |
スーパーグリーン 七宝甘七十 わかさまパワー ウェルカム 千両2号 自然発芽 つばきグリーン 京波、京みどり レッドメゴ ときわ地這 サンロード 黒種衣笠 スターライト 遠州早生 やぶきた ブラウン 自家米のこうじ |
ユリ ユリ ユリ ユリ ナス シソ マメ ナス ナス ウリ ナス マメ アオイ ユリ 海の精塩 |
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