週刊てーて ひらく農園から
「人智を超えて授かるもの」
来春に四人目の子供が生まれることになりました。もちろん、順調に行けばの話しですが。まさか、まさかの出来事です。世の中、何がおきるかわからないと、最近の殺人事件や異常気象、災害、戦争などのニュースを見ていて痛切に感じていたところに、降ってわいたような我が家の出来事であります。
恭さんと結婚して来年が十年目になります。ハネムーンベビーを流産する直前の一月、あの阪神大震災の二日前に、奈良の大倭紫陽花邑に今は亡き矢追日聖さんを訪ねた折、「子供は多ければ多いほどよい」という言葉をいただいたことを思い出しました。その言葉の中に、どれほどの含蓄があるのかをはかるすべもありませんが、「あー、生まれてきたい子がおるんやなー」と恭さんに向かってつぶやいたのは数日前のことです。
妃袈里、朱里、穂乃香の三人の妊娠時には、つわりというものが恭さんにはほとんど何もありませんでした。周囲の方々がつわりで苦しむ姿を見ていましたので、恭さんの体質が楽をさせてくれたのだと思っていました。しかし今回は、ほとんど寝たきりです。体質が変わったのか、年齢のせいなのか、何にしてもおなかの赤ちゃんがそうさせていることには違いありません。ちょうど夏休みの中でもお盆に差し掛かる時期で、保育園も夏休みに入ったところでつわりがひどくなり始めました。僕の家事の時間がますます増え、子供たちといる時間もたっぷりとなりました。
インターネットで、「つわり」を検索し、腕に米粒を張るとよい、という漢方治療の記事を見て早速やってみました。ものの見事に、あっという間に効果がでてきました。まったく起き上がれなかった恭さんが、米粒を腕に張って五分もたたないで起き上がってきたのです。ただ、持続はしませんでした。どうしても今すぐに起きなければならない時は、有効な手段です。個人差もありますでしょうけれど。
このお盆の大雨で、仕事にもならずに部屋や納屋のパソコンのリカバリーをしています。昨日、一昨日と珍しく出荷のない日が続き、夏を乗り切ることが一大事と先週書いたばかりであるのに、この十月下旬並みの気候です。僕の休養と妊婦の養生に子供たちは少々甘えん坊を発揮しています。パソコンは、調子のよい時の状態を残してありますので、その時点にシステムごと戻りリフレッシュすることが出来ます。人間の場合はそうはいきません。調子のよいときの状態はあくまで筋肉運動の感触として記憶しているにとどまり、戻ることは出来ません。戻ることは出来ないけれど、人には強力な意思があります。これから生まれてくる母体の中の赤ちゃんにさえ、強力な意思を感じます。まだ三ヵ月にもならないその命であるのに、母親である恭さんのからだに強い信号を送っているのです。どうも僕たちは人として生まれてきてからのことばかりを考え過ぎ、生と生のつながり、あるいは生と死のつながりに思いが至らなくなりがちです。そのつながりにこそ、意思というものの正体が隠されているように思います。僕たちが授かったものは、自分たちの意思を再確認して推し進める勇気でありました。
2003年8月15日 寺田潤史
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