週刊てーて ひらく農園から
「金木犀と彼岸花」
この日曜日にも、新城市(愛知県)に鶏糞籾殻堆肥をいただきに行ってきたのですが、赤い彼岸花が田んぼのあぜ際や道路わきに満開でした。おや、今年は遅い彼岸花だと思って帰ってくると、福田町では、金木犀の香りが漂っているではありませんか!この福田町でも彼岸花は群れているというよりは点在しているという感じで咲いていて、同時に金木犀が香ってくるというのは非常に奇妙な現象であるといえます。
お彼岸より遅れて彼岸花が咲き、通常より十日から二週間ほど早く金木犀の香りが漂ってくるということは、どう解釈していいのやら、当の彼岸花も金木犀も困惑しているに違いありません。いつもの年は、金木犀の香りは福田のお祭りのお知らせのようなものでありました。十月の第二週に福田のお祭り(正確には六社神社のお祭り)があります。僕の子供の時から、金木犀の香りが漂ってくるとお祭りが間近いことを胸にキュンと知らせてくれたのでした。東京にいた頃も、金木犀の香りが漂ってくると、ああ福田のお祭りか、帰ろうかな、といった風情に襲われるのでした。そのくらい、正確に季節を教えてくれる香りなのでした。ここ数年、金木犀の香りはお祭りよりもやや遅れていることが多かったのですが、こんなに早いことは初めてのことです。今年の天候は、それほどまでに草や木々を惑わせているのでしょうか?
金木犀の香りと彼岸花が同時にやってくるということは、農繁期の真っ只中にある今、適期作業が凝縮して迫ってきていることを示しています。ひと月あまりの遅い猛暑と乾いた天気のあとの大雨、そして一転してのひんやりとした乾いた風、つまり季節が一気に加速している状態です。大雨がありましたから、機械も畑に入ることができないでキャベツやレタス類をぬかるみの中、手植えしています。大根や法蓮草の種播きも遅れています。この十日間は、たまねぎの種播き、苗床の準備でおおわらわで、こちらは、天候に関係なく遂行されなければなりません。たまねぎは日長が大きく関与しているからです。適期作業が凝縮してしまったからといって、メイン作物であるたまねぎの種播きをずらすわけにはいかないのです。多品目野菜生産の弱点であります。
次の日曜日には、稲刈りがあります。そして、その次に土曜日、日曜日が福田のお祭りですが、農繁のずれ込みは必至で、お祭りどころではないかもしれません。金木犀の香りとともに一休みしたいところですが、十二月の湯治休養まで休みは取れないのかもしれません。それまでの二ヶ月間がどのような天候であるかが皆目予想がつかないので、目の前の仕事をひとつずつこなしながら、とにかく種を播いて播いて播いていくほかはありませんし、育った苗を植えて植えて植えていくほかないのです。
2003年10月4日 寺田潤史
↑「とーと畑」につる性の草花がいました |
↑あかのまま |
↑秋茄子は美味 |
↑にらが今みずみずしい |
↑稲刈りは無事終了 |
  | 野菜 | 品種 | 科 | 播種日 |
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