週刊てーて ひらく農園から
「脱穀」
「今年は天候に恵まれない」ということは確かなことだが、この秋の今頃になって落ち着いた天候を予期せずにいただいた。例年、稲刈りの折、雨が多くてぬかるんだ田んぼでの作業が大変であることは前にも書いたけれど、今年は違った。乾いた田んぼの土の状態が脱穀まで続いてくれたのである。
稲刈りの後も雨じみた日々で、脱穀は一週間延期して、稲刈り後三週間を稲架干しした。一部の稲架はややひ弱であった材料を使ったために、3箇所ほど木が折れて手を加えた。一年ぶりの脱穀機を倉庫から出してエンジンの調子を確かめ(ガソリンさえ抜いておけば一年ぶりでもさほど気にする必要もない機械であるが、パッキンの劣化などは致し方ないので交換してガソリンの漏れを防いだ)、トラクターに引かれたトレーラーで田んぼまで運んで準備OKだ。ほかに用意するものといったら籾つきの玄米を入れる紙袋だけぐらいのものだ。
脱穀が始まってしまえば、あっという間に終わってしまうので、いつも助っ人は頼んでいない。ほんの少しではあるが、今年は幼い子供たちがたまった藁を移動する仕事を手伝ってくれた。作業的にはどうこうないことではあるけれど、藁を手にする子供たちを見るのは実にいいものだ。脱穀が一区切りごとに、お米を田んぼから運び出すのだが、天気に恵まれて、なんと田んぼの中にまで軽トラックが入ることが出来た。妊婦の恭さんに重いお米を持たせられない今年の状況では大いに助かった。続いて、稲藁の搬出にも、コンパネで衝立を立てた軽トラックが活躍できて、お天気さまさまである。さらに、稲架の撤収にまで威力を発揮できたのである。
例年は、稲刈りした稲束をトラックに積んで家の近くまで運び、使われていない土地に稲架を作り、畑の周りのフェンスなどに稲束を架けて干していた。今年初めて田んぼに稲架を作ったのだが、実はすずめの心配をしていた。今までも、干してあるお米の半分くらいをすずめに食べられていたのではないかというくらいであったので、距離の遠い目の届きにくい田んぼではもっと食べられてしまうかもしれないくらいに考えていた。ところが、不思議なことにすずめにはほとんど食べられなかったのである。すずめがお米を食べたかどうかは、干してある稲束の下に食べ残しの籾が散らばっているかどうかですぐにわかる。今年はほとんどそれがなかったのだ。
田んぼでのお米を育てるということをはじめて十二,三年が経つ。収穫量は多くなく、いい時で1反あたり7俵半位の収量である。もっとも、すずめにあれだけ食べられての収量であるから、別に悪くもないとは思う。ここ数年は、野菜が忙しくて田んぼにはほとんどいけないので、収量も落ちている。今年などは稲刈り後に、ごろ押しでの除草が1回、肥料やりが1回、収穫直前の草拾いが1回という体たらくだ。今年の収量は反当り5俵で、十分に満足している。お米を売って生活しているわけではないので、自分たちの食べる分があればそれでよく、助けてくれた方々へお持ちをついて振舞うことが出来ればそれでよいと考えている。脱穀を終えてはじめて、今年も稲作の歴史を継承することが出来た、と満ち足りることが自給自足なのだ。
2003年10月30日 寺田潤史
  | 野菜 | 品種 | 科 | 播種日 |
New New New New New New New New |
にら 玉葱 葉ねぎ フリルレタス サニーレタス なす 葉大根 ししとう 白菜 ピーマン ズッキーニ かぶぬきな ほうれんそう にんにく 人参 自然卵 自家製味噌 |
スーパーグリーン もみじ3号 わかさまパワー グリーンリーフ なんそうべに 千両2号 大蔵 つばきグリーン レタサイ 京波、京みどり グリーントスカ 耐病ひかり ラルゴ 遠州早生 紅映2号 ブラウン 自家米のこうじ |
ユリ ユリ ユリ キク キク ナス アブラナ ナス アブラナ ナス ウリ アブラナ アカザ ユリ セリ 海の精塩 |
2000/1/25 2002/9/28 2003/3/18 2003/9/18 2003/9/19 2003/1/17 2003/9/20 2003/3/3 2003/9/7 2003/1/17 2003/8/1 2003/10/11 2003/9/16 2002/10/28 2003/8/15 2000/3/1 |
ご意見ご感想は、下記よりどうぞお寄せください。
このページの最初に 戻る