週刊てーて ひらく農園から
「鶏の問題」
ニュースで、鶏の問題が取り上げられています。二つの問題があって、一つは、半年前の卵を出荷していたという、人間としてとんでもない問題です。そしてもう一つの問題が、鳥インフルエンザの発現です。鶏をわずかながらでも飼育する僕たちとしても、他人事でない問題なのです。
半年前の卵の出荷となると、法律上、表示を偽っていたことがまず問題になりますが、それ以上に問われるのは、半年前の生卵が食べて大丈夫なものであるはずがない、という認識の欠如です。平飼いの自然卵の場合、卵を洗わなければひと月くらいは十分食べられるらしい、と言われていますが、僕自身確かな検証はしたことがありません。法律では、気温によって賞味期限が決められているようです。うちの場合は数が極端に少ないので、だいたい二,三日以内にはけてしまいますし、自家消費分も一週間以内にはなくなってしまいます。何万羽も飼っているところは、飼育数の七掛けくらいの卵を出荷しなければならないでしょうから、在庫を抱えてしまうと、きっとストレスがたまるのだろうと推測されます。十日くらいなら人情としてはわかる気もしますが、半年となると、いくら冷蔵とはいえそれはもうあの暑い夏を越した卵なのですから、つい売ってしまったでは済まされません。
鳥インフルエンザの問題は深刻です。伝染病ですから、二次感染や別の感染が心配されます。農家として悲痛なのは、発現した農家の周囲30km以内にある鶏農家で、出荷が出来なくなるという事態は深刻です。生きものですから、餌は毎日やらなければならないし、卵は毎日せっせと産んでくれるわけですから、卵の処分だけでも憂鬱でしょう。伝染した原因もはっきりとはわからないで、多分渡り鳥だろうとの研究者のコメントがニュースで流れているくらいのもので、農家の怒りのやり場にも困ってしまっているのではないかと思います。鶏の卵や肉を食べて人間に感染するという例は報告されていないそうですが、当然消費も落ちるでしょう。
アメリカでの狂牛病の発現も問題になっています。消費者心理として、鶏もだめ牛もだめとなると、いったい何を食べて生活していくのでしょうか?野菜中心の食生活は素晴らしいと実感していますが、肉中心の食生活だった人が、そうたやすく野菜中心になるとは思われません。天然魚も改めて見直されるかもしれません。鳥インフルエンザも狂牛病もなくなってしまえば、一番いいのでしょうけれど、こうも大量に肉や卵が消費される世の中ですから、供給するほうも生き物を生き物として接しない、例えば狭いところに押し込めての飼育など、生き物のストレスを増大させて結果として病を発現させてしまうという悪循環が現実です。
うちの鶏が、平飼いの鶏舎内で鶏同士のいじめにあって血を流した場合、鶏舎の外に出して放し飼いし、夜だけ籠の中にいれておきます(入れないと猫に襲われてしまうので)。一晩籠の中にいるだけで、鶏は窮屈さを感じるようで、朝になって籠から出すと、羽を広げて伸びをします。羽を広げる、歩く、飛ぶなど、鶏としての肉体の進化のあとをすべて閉じ込めてしまってはならないと思うのです。
2004年1月15日 寺田潤史
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