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「灯油の消費量」

 昨年、お風呂をまきで焚くようになり、さらに納屋にまきストーブを導入したことで、灯油の消費量が格段に減少した。帳簿のデータベースで見てみると、昨年の一年間の灯油の購入金額が、¥1万3176であった。一昨年は¥2万0241であるから、3分の2に減ったことがわかる。

 データベースでは、昨年の五月一日から十一月二十三日まで、灯油を一度も買っていないことがわかる。つまり、お風呂をボイラーで沸かすことが一度もなかったということだ。八十九才の僕の祖母がいかにがんばってくれたかがよくわかる数字である。また、まきストーブを導入したての頃は、そんなに常に納屋にいる機会ばかりでもなかったので、部屋の石油ストーブも結構使っていた。今年は、納屋にいる時間も長く、より一層の灯油の節約が出来そうだ。

 薪は、植木屋さんの要らなくなったものをいただいたり、家の周りの剪定枝や伐採木、笹竹の切ったものなどで充分すぎるほどまかなえている。おばあちゃんは、時間さえあれば薪集めをしていて、そのことによって家の周りが片付くことが気持ちよいらしい。僕たちも十一月から三月くらいまでは、鋸で木を切ったり、まきわりをすることが日課になっている。朝一番の仕事が、まきストーブの灰をかい出してきれいにし、火を入れることなのである。恭さんもまきわりが何より気持ちよいらしく、大きなおなかを抱えて太い木を切ってまきわりをしている。

 灯油を節約できたといっても、労働力は節約できてはいないどころか、むしろ増えている。木は随時継ぎ足さなければならないし、火事にならないように注意も怠ることが出来ない。手間をかけて、大きな暖をいただくのである。お風呂の心地よさはいうまでもないが、まきストーブの暖かさの威力は絶大だ。学校や保育所から戻った子供たちが、納屋を占領したままになる日が続くのだから。子供たちは、納屋でお絵かきをし、暑くなれば外に出て縄跳びをしたりして体を動かし、また納屋に戻ってきてまきストーブの上で恭さんが焼いたパンを食べるのである。まきストーブは、どぶろく酵母の焼きたてのアンパンやぶどうパンが実においしいことを、子供たちに教えてくれているのだ。

 まきストーブや、お風呂のかまどから出た灰は、すべて畑の重要な肥料としてまかれている。法蓮草には最適だし、玉葱や大根にもまいている。灯油の消費量が教えてくれることは、畑のビニール製品の消費量も少なく出来るところは出来るだけ少なく出来ることが重要であるということだ。すでに普及してしまっているものに対して異議を唱えることよりは、自分の生活の中であるいは自分の仕事の中で、環境や生活を気持ちよくするアイデアが大事なのだ。そこを僕たちは探っていこうと思う。出来る部分から手をつけて。

 と、これを書いているところへ、恭さんがまきわりをした木を持ってやってきた。一年前にせんだんの木の大木を切り、放置しておいたものを今まきわりしたところ、気の腐った部分の中に蛙が冬眠していたというのである。「どこへ出してやればいい?」というので、「木ごとどこかへ置いてやればいい」と答えた。手間をかけるということは、途中で立ち止まることができるということでもある。

 ところが、ひとたび病人が出て、部屋で寝ているということになれば、灯油の消費量は急激に増える。僕の腰に疲れがたまり熱を出したら、あっというまに納屋に人影はなくなり、まきストーブの火は消え、子供たちも寄り付かなくなるのだ。手をかけることができるということは、動くことのできるという証なのだ。

2004年1月22日 寺田潤史


今週の野菜
(すべて無農薬無化学肥料栽培です)
  野菜 品種 播種日






















菜の花
玉葱  
葉ねぎ
フリルレタス  
サニーレタス
レタス   
カリフラワー
春菊    
チンゲンサイ
べかな 
しろな     
こかぶ   
水菜      
ロケット  
大根    
小松菜 
京壬生菜
     
      
人参  
自然卵
自家製味噌
レタサイ    
もみじ3号
わかさまパワー
グリーンリーフ
なんそうべに
シスコ   
オレンジブーケ
大葉春菊   
福賞味     
はまみなとべかな
京の四季   
耐病ひかり
早生水菜 
オデッセイ
大蔵      
安藤早生 
早生壬生菜   
      
    
紅映2号
ブラウン
自家米のこうじ
アブラナ
ユリ
ユリ
キク  
キク  
キク  
アブラナ
キク  
アブラナ
アブラナ
アブラナ
アブラナ
アブラナ
アブラナ
アブラナ
アブラナ
アブラナ
    
    
セリ  
  
海の精塩
2003/8/21
2002/9/28
2003/3/18
2003/9/18
2003/9/19
2003/9/7
2003/8/2
2003/9/18
2003/9/18
2003/10/2
2003/10/2
2003/10/11
2003/9/16
2003/10/2
2003/9/20
2003/10/2
2003/10/2




2000/3/1
New 表示はおおよそ2週間以内に収穫の始まった野菜です。


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