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四女をおんぶしながら収穫する恭さん

「二〇〇五年に向けて その四」

 暖冬を予想していたが、寒気が意外に居座っている感がある。十二月が暖かかったし、春も早そうな気がすることには変わりはない。畑はようやく乾いて、気温の低さに葉ものたちは成長を止めたかのようだ。黒ビニールマルチに植えた玉葱やレタス、ブロッコリーだけが成長の表情を見せている。特に玉葱の極早生種は、来週には出荷が始まりそうな気配だ。豪雨の多発を予想して張った黒ビニールマルチが、寒気を跳ね返す役割をしている。黒ビニールマルチなんてできれば使いたくない。後片付けが大変だし、ごみになるし、張る手間もかかるしで負の要素が大きいのだが、昨年のような極端な気候が続く事が予想され、未熟な「とーと畑」で野菜を確実に収穫できるには必要であった。保温効果と適湿という利点が生育を促進している。

 今年第一弾の葉ものの定植が終わった。葉ものは、ビニールマルチを使う必要がない。育苗期間が存在することで、幼苗時の草取りから開放され、草取りをする事なくして、収穫にいたるのである。このことは多品目野菜農家には大きな事である。無農薬であることが除草対策を考えなくてはならないことを強い、草取りに追われて多品目の野菜の世話の手間が回らなくなる状態になりやすく、作業は滞る。その結果、葉ものの幼苗時に苗が草に覆われて収穫に至らず、草取りが楽な野菜が主体というところも多く存在する。しかし、葉ものの需要は多い。多いというよりも、需要が強いと言ったほうが正確だろうか。確かに、繊維質のしっかりした葉ものを食べて体が洗われる思いというか、体が葉ものを待っていたというような感覚が僕にもある。特に、味の濃い歯ごたえのある鶏の肉を食べると、その何倍かの葉ものをむしょうに食べたくなる。

 葉もの類の常時収穫に、今年も力を入れていくということに変わりはない。不満足ながら黒ビニールマルチを使う長期作物を補うように、ビニールを使わない裸地栽培の葉ものの割合を増やすつもりだ。すでに次の葉ものの芽が出はじめているが、豪雨も想定して、頻繁に種をまくという手段で、苗が植えられない状況を少しでも狭めていこうと思う。堆肥のみの施用で十分に育つ葉ものは、チッソ過多になることもないのでアブラムシなどの多発も防ぐことができる。裸地栽培に堆肥のみの施用という形態が一番省力的であり、地球の循環にも即している。また、種を頻繁に播くということは種代も馬鹿にならないように思えるが、トレーに種を播くという事は芽の出た命をすべて畑に植え付けてすべて収穫に至るということでもあるので、畑への直播と比べて種の量は数分の一程度である。葉ものの種はほとんど固定種でもあるので、種代は非常に少なくて済む。種を播く労力と育苗、そして植え付けから収穫に至るまでの労働力が葉ものを育てているのだ。

 天候が穏やかならば葉ものは豊作となるから、単価も下げられるのだが、去年の天候では不本意ながら単価も高くなってしまった。今もって単価は高いままだ。何とか天候と折り合いをつけて、単価をまた元に戻したいとも思う。そうなってくれれば生活も安定するだろう。葉ものの豊富な一年にするということが、今年の目標の一つでもある。

2005年1月27日 寺田潤史


収穫間近の極早生の玉葱の畝間に井戸水を灌水

(↑写真の上にカーソルを載せると説明が出ます。
Mozilla FIREFOXなどのブラウザでは表示されませんので、画像を右クリックしてプロパティの代替テキストをご覧ください。)


今週の野菜
(すべて無農薬無化学肥料栽培です)
新着野菜品種名種播き日収穫開始日
1Newレタスシスコキク科2004年9月10日播種2004年12月25日から収穫
2Newフリルレタスグリーンリーフキク科2004年10月6日播種2005年1月25日から収穫
3Newサニーレタスレッドファイヤーキク科2004年10月6日播種2005年1月25日から収穫
4New葉玉葱篠原超極早生ユリ科2004年8月25日播種2005年1月31日から収穫
5 大根源光アブラナ科2004年10月20日播種2004年11月1日から収穫
6New小松菜新黒葉アブラナ科2004年10月6日播種2005年1月25日から収穫
7Newしろな京の四季しろなアブラナ科2004年10月6日播種2005年1月25日から収穫
8 春菊さとゆたかキク科2004年10月6日播種2004年11月15日から収穫
9Newロケットオデッセイアブラナ科2004年10月6日播種2005年1月25日から収穫
10Newチンゲンサイ青帝アブラナ科2004年10月6日播種2005年1月25日から収穫
11New水菜早生水菜アブラナ科2004年10月6日播種2005年1月25日から収穫
12 こかぶ胡蝶アブラナ科2004年9月20日播種2004年11月20日から収穫
13New菜の花レタサイアブラナ科2004年9月10日播種2005年1月15日から収穫
14 葉ねぎわかさまパワーユリ科2004年10月6日播種2005年1月4日から収穫
15 さつまいもにんじんいもヒルガオ科2004年3月25日播種2005年1月4日から収穫
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19          
20          
21 赤鶏平飼いの自然卵
22 自家製味噌自家栽培米の糀無農薬大豆使用2001年仕込み


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