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「畑からの持ち出し」


 五月の野菜販売の集計を見てみると、951sもの野菜を畑から持ち出していることになります。内訳を少し出してみれば、玉葱243s、キャベツ161s、レタス86s、ズッキーニ73s、大根65s、グリーンピース49s、ブロッコリー35s、葉ねぎ28s、さやえんどうとにらが14sづつ、葉もの類が83s・・・と27種類の野菜が続きます。これはあくまで販売している総量で、玉葱などは一度に数トンが持ち出されることになります。

 今、畑の大部分は草に覆われています。今月中にはこれらの草は緑肥としてすき込まれ、秋冬野菜の準備へと入っていきます。この緑肥と堆肥の土への還元が、野菜の持ち出しと微生物の働きのバランスをとる上での重要な役割と考えられます。野菜たちは、空気中の酸素や窒素や太陽の光なども取り込んでいますから、畑の環境まるごとの結晶が収穫物となるわけです。畑の環境イコール地球の環境ですから、水や空気や光、大量の有機物などの還元には、僕たちの生活スタイルからの廃棄物が大きく関わってきます。畑の周りの道路には自動車の排気ガスが漂っていますし、合成洗剤を使えば排水は海に流れ込み、結果として雨となって畑に降ってくることになります。堆肥や緑肥の還元は、畑から持ち出したものだけを補うという単純なものでなく、大量の廃棄物の畑への還元をやわらげる一つの手段にもなっているのです。

 四月五月の畑の忙しさで、僕は疲れから気管支に少し支障が出ました。国道を走って配達に出ると、排気ガスのせいで気管支が痛むのです。トラクターのマフラーが錆びて穴があいたままトラクターに乗っても同じです(さっそくマフラーは交換しました)。疲れが無ければそんなことはないのだけれど、体力の低下は免疫力の低下そのもののようです。畑の土も同じで、土が疲れてくればそれだけ病気にも弱くなるし、虫もつきやすくなります。一月に一トンも野菜を畑から持ち出していれば、これは大変なことです。堆肥や緑肥を還元し、木酢自然液肥を散布すると途端に野菜の表情が良くなるのは、やはり野菜本来の力が出てくるということなのでしょう。

2001年6月21日  寺田潤史

獲れたて、旬の野菜

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