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   「年齢というもの」


 玉葱の定植がもう一歩のところまできています。トレー150枚の苗のうち、115枚分が終了しています。ざっと見て、三万株以上がとーと畑に植わっているわけです。去年までは、玉葱のほとんどをたーた畑に植えていました。とーと畑よりはキャリアのあるたーた畑を、葉ものや大根などに利用しようという算段です。

 玉葱の定植が進んできたところで、足がだるくなってきてしまいました。十代の終わりごろからの労働で、立ち仕事には慣れているわけなのですが、こんなに回復しない筋肉に初めて遭遇しました。風邪も収まりかけてさあやるぞと思ったところで、この始末です。これが年齢というものでしょうか?足腰の血液の循環がうまくいってないことが、実感としてわかるのです。我が家のマッサージャー恭さんにお出ましいただいても、回復しません。週末からの湯治に望みをかけています。

 もう、無理のきかない年齢に来ているのか、今までのつけを払う時期に来ているのか、と冷静に考えてみると、単純に「休みなさい」といわれているだけのことのようではあります。休みなしということが無理の発端であるのですから。ただ、畑の状態がよくなければ、いつの間にか作業を丁寧にやるようになっていて、それだけ時間をかけていることになります。そこが難しいところでもあって、丁寧な作業をしている間は、筋肉のことなど頭の中から消えてしまっていて、日がくれて家の中に入ってみると、ひどく疲れている自分を発見するという、これもやはり年齢から来るものなのでしょうか。

 とーと畑の年齢はといえば、これはもう若々しくて、処女土が地下にいっぱい眠っているようなものです。地力というものがないけれど、玉葱のように、追肥をこまめに何度もやるような野菜には向いているんじゃないかと考えました。玉太りがよくないかもしれない点を補足して行けば、きっと貯蔵性のよい玉葱に仕上がるんじゃないかと創造しています。去年までは、株間を10センチで植えつけていたのを、今年は、11.2センチか12.4センチに広げています。このわずかな差が後になって大きく影響してきます。畑の年齢が若いということを生かすには、のびのびしてもらうことが一番だと考えました。たーた畑の年齢はもまだまだ若く、もう少しで中熟になる部分もあります。そんなところでは、無理をしないで、休んでもらって草をはやしてリフレッシュしてもらっています。

 人のことや畑のことなら、「休みなさい」と言えるのに、自分のことになるとぎりぎりまでやってしまうのは情けない話です。それでも、この年末の休養旅行だけははずせないのは、きっちりとリフレッシュして、澄んだ気持ちでまた畑に出たいという思いの表れです。

2001年11月29日 寺田潤史

本日午後すべてのたまねぎの定植を終了した

右下は補植苗

本日午後すべてのたまねぎの定植を終了した

右下は補植苗

ターザンはすでに根付き始めて今日の雨を待つ



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