厳しい寒さで２０１５年が始まった。元旦、連れ合いの実家の浜松でくつろいでいると、窓の外に雪が舞い、その雪は次第に大粒になって横殴りになった。１時間ほどで雪はやんだが、元旦の雪は珍しい光景だ。一年の計が元旦にあるのなら、今年も厳しい気候になってもおかしくない。そういえば、去年の正月は上の子供達と風邪を引いて寝て過ごしたっけ。そして、去年は床に伏す回数は少なかったと思う。正月に先取りで床に伏したというわけだ。ならば、厳しい気候の先取りを今していると淡く期待したい。

　大晦日の夕方になって、連れ合いに水神さんの周りが鬱蒼としている、と言われた。今から刈払い機のエンジン音を唸らせる？疲れもピークに来ているので、そこは釜一本で乗り切ることにした。少々時間がかかったが、何とか夕闇までにきれいにできた。機械を減らす試みを、今年に継続させることは、カラダの声を聞きながらの作業となり、気持ちよさにつながる。そのような年にしたい、と思う。

　去年も長男のサッカーに一年付き合って、それが習慣となってしまうと、サッカーのできない日が２日続くだけで心地よさが減っていることに気付く。畑でからだを動かすことと、サッカーで動かすこととは、根本的に違う何かがある。使う筋肉も質も量も違うのだろう。長男に準備運動をさせることで自分も筋を伸ばし、トラブルを防ぐことにつながっている。こちらもまた継続をしたい。

　野菜においては、去年ジャガイモもサツマイモもないという、とんでもない事態になってしまった。今年は、例年通りになってほしいところだが、集中的な雨の降り方が加速するとどうなってしまうかわからない。寒いと思っていると突然暑くなったり、その逆だったり、変わり身の速い気候であるから、早め早めの植え付けで気候をリードするくらいの気持ちでいかないと、と思っている。

　子供たちのやりたいことに追随する、というスタイルは、どうしても自分の時空を萎ませる要因になってきた。どこかで工夫して、何とか時空を膨らませていきたい、と思っている。音楽においては、どうしても時間がまとまって取れないので、去年は技術的なトレーニングや即興演奏の自由度を獲得することに絞っていた。それはそれで自分の中に満足感を増やしてきたのだけど、一方で自分は何をやっているんだ？という思いも強かった。そろそろ自分の人生の残り時間を考えなくちゃいけないな。

　政治が世の中を動かす、と考えている人たちも多くいるけれど、この頃は生活者としての生活が、企業を動かし、公務員を動かし、政治家を動かすのではないかと思っている。それは直接政治家に関わるのではなくて、生活の積み重ねが波の波及のように結果的に政治を動かすことにつながっていくのではないか、ということだ。頭を使うことの出来る人は、どんどん野に下り、新しいものを作り、新しいものの普及にあたってほしい。何のための勉強なのかを、頭を使って考えてほしいと思うのだ。頭を使って体を動かす一年にしたい。

2015年1月2日　寺田潤史

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