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「夏へ向かう」

 草の伸びが、夏へ向かっていることを教えてくれている。畑の通路の草が急激に伸びて、歩くのが妨げられる。これは精神的にも小さな負担となり、雨の後や、朝晩の露を持った草のまとわりつく感じは、肉体的にも負担となる。これを解消してくれるのが草刈りという作業だ。しかしながら、広範囲の草が伸びてくると、草刈りは追いつかない。だから、毎朝、少しずつ刈払い機を動かすことになるのがこの季節なのだ。

 草を目の敵にするのが通常の農家の習性なのだが、草は悪いやつ、という観念ばかりが先行しているのだろう。草にも利点があるのだ。真夏の乾燥時には、乾燥を和らげてくれる。強い雨からの土の流亡を防いでくれる。草を土中にすき込めば良質な緑肥として肥料となる。そしてまた、生態系としての多様性を、全自動で請け負ってくれるのだ。

 全自動で、なんて書くと大げさかもしれないが、長い目で見ると、土が育っていく過程では、少しずつ草の種類が変化しながら、その土に必要な養分を固定してくれる。そうして長い年月をかけて、草一本も生えないような土地が、肥沃な土地に変わっていくのである。これは、人間が関与しなければそうならず、人と土と草がそのような循環を生み出す、と言っていいだろう。僕は、そのような循環の中で野菜を育てたいと思っているし、そのような循環の体現者でありたい。

 しかし、草が生えていると、やはり人は荒れた畑と思うだろう。人は、手入れされた人間の管理能力に優れたように思われる場所を好む。自然界とは、そのような人間の管理能力とはかけ離れた別世界であることを、人はなかなか受け入れられないのだ。この春、僕はうちの畑や雑木周辺で、鴬の美しい鳴き声を何度も聴いた。本当に美しい鳴き声だった。それだけでも、この環境は愛おしいものだと思う。

 それでも、草があまりに生えたなら、過ごしにくいのも事実だし、草が大きくなりすぎると、今度は刈払い機で刈ることも大変になる。刈払い機を振り回して大きな草を動かすのに多大な労力を必要とするようになるから、草刈りの作業自体が億劫になってしまうのだ。そうすると長い時間の作業が困難になる。だから、あまり伸びすぎない時に、少しずつ刈っておくのがよいのである。

 車で出荷に出かけると、田植えの始まった田園風景の中に、黄金色に染まった部分が所々に見受けられる。麦の穂が実っている光景だ。通常このあたりでは6月初旬が麦の収穫時期だ。これもまた、夏へ向かう風景だ。この麦の穂が実る、このことは天然自然の営みである。麦畑に草が一本もないのは、天然自然の営みではない。人も、天然自然の一部であるから、麦畑の草を人がとったならば、それは天然自然の営みであるといえるだろう。除草剤というやり方こそが、自然界とはかけ離れたやり方であるだろう。それをよしとするかどうかは、その当事者の問題である。僕たちは、除草剤や化学肥料を使わないという選択をしたものだから、夏に向かうのもやはり、そのやり方でいくわけだ。草との対話は、そんなに簡単なものではないし、見た目にも壮絶なものであろう。夏へ向かうということは、壮絶なことなのだ。

2016年5月13日 寺田潤史


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