四月からの怒涛の農繁期は引き続いていて、さらに加速している。少しずつ収穫する野菜の種類も変わってきている。先週から収穫の始まったズッキーニは、朝の受粉作業、収穫、草取りだけで時間を相当に費やす。並んでいる南瓜の受粉作業や草取りもついでに行うので、時間はあっという間に経過してしまうのだ。

　連れ合いはその時間、ゴールデンウィークから収穫の始まった青しその収穫と草取りに時間を費やす。今年の青しその収穫は始まるのが遅かった。それはニラやズッキーニも同じで、春先の朝晩の低温と乾燥も影響しているのだろう。もう少しで始まる空芯菜やモロヘイヤの収穫も、連れ合いの担当だ。青しそ、ニラ、空芯菜、モロヘイヤと収穫していけば、それだけで一日が終わってもおかしくないくらいだ。

　貯蔵用の玉葱も、葉の倒れ始めたものが目立ち、そろそろ収穫期になるし、ジャガイモももうすぐだ。刈払い機での草刈り作業も毎日少しずつやって、６月からの胡瓜、七月からのオクラ、ナス、ピーマン、ししとうなどの収穫までに一息つきたいことろだ。夕方の長男とのサッカーもやればもうヘトヘトである。あまりにカラダを酷使するので、腹筋力が足りないと感じ、この頃では腹筋をまた鍛えている。

　長男のサッカーは、僕との１対１が彼の楽しさの根底にある。彼一人でこなすメニューとは別に、僕との練習は相変わらずに日没前後だ。蚊が発生しだしているので、これからの季節はやりにくいのだが、それは仕方がない。速いパススピードのボールを蹴ったり、高く山なりのボールを蹴って、トラップの練習をはじめにやる。それから僕のディフェンスによる１対１で点数を数え始める。彼はゴールで１点、僕はボールを奪ったところで１点、という具合だ。１０本から１５本程度やるが、もうすぐにへとへとになる。

　へとへとになったところで、僕はあまり動く必要のないセンタリングを蹴って、彼にシュートさせるボレーの練習だ。そのまま次にロングボールを蹴って、彼にトラップしてからシュートを打たせる練習。僕の体力の回復を待って、今度は僕のオフェンスでの１対１をやはり１０本から１５本程度やる。これをやると、腹筋が足りないことがよくわかり、足がよれよれになる。余力があれば、彼にセンタリングをさせる練習や、「バルサ」と呼んでいるコンテナを並べてのパスの連続からのシュート練習などもやる。この「バルサ」の練習も好きだが、何と言っても１対１で僕に勝つ、というのが彼の最大の喜びだ。彼が負けていると、いつまでたっても終わらせてくれないし、泣きべそをかいてしまうくらいだ。

　そのいつまでたっても終わらない練習が、この頃は功を奏するようになってきた。昨日のアカデミーでは、今まででは考えられないくらいずっと走り続け、前から守備に行き、フィニッシュまでを繰り返していた。もうそろそろ、もう一段階上を行く練習を考えなくてはいけないかな？いや、このままこれを積み上げていくのがいいかも？などと思案しながら、録画してあったリバプール対セビージャのＥＬ決勝を見て、激しさを学んでいる。

2016年5月20日　寺田潤史

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