この頃、サッカーの話題が多い。昔からサッカーは好きだったから、年に数度はサッカーの話題を書いてきたはずだ。別にサッカーブログを書こうとも思わないけれど、子供が大きくなるに連れて、サッカーは生活の一部になってきた。日々、サッカーに関して思うこと、特に子供のサッカーに関しては、長男に直接ぶつけるか、連れ合いに話している。連れ合いは、スポーツ全般と小学生のサッカーには興味が大きいのだが、欧州サッカーにはさほど興味がないので、欧州サッカーの話題は、長男と話すことが多いのだ。

　小学４年生になると、地元地域のリーグ戦や、公式戦のカップが行われるようになる。３年生までは、各サッカー少年団やサッカークラブの主催する大会がほとんどだ。今回、３０数チームが所属するこの地域の公式カップ戦が行われた。予選リーグを経て、決勝トーナメントに１６チームが揃い、現在ベスト４まで決定している。さすがに、各チームとも、緊張感を持って公式戦に臨んでいるだけあって、負けて悔し涙を流す子供たちの姿も少なくはなかったようだ。それほどに子供たち自身が勝ちたいと思うのだが、各チームの監督やコーチはそれ以上に熱い指導を試合中に見せている。

　長男のチームは、予選リーグにおいて似たような実力のチームばかりが５チーム集まった。簡単に勝てるような相手もいないし、大差で負けるような相手もいないグループだ。各チームのエース級の子供たちとはアカデミーで一緒なので、「絶対に負けないからな」などと長男は事前に言われたりして、お互いに負けん気は高まるばかり。２日間で４試合をこなして２勝１敗１引き分けで、なんとか予選リーグを２位で突破することができた。あの弱い弱いチームが、よくぞ勝ち上がるまでになったものである。

　そして、ベスト１６の決勝トーナメント１回戦では、今までに一度も勝ったこともないチームと対戦した。例によって、連れ合いが試合に同行してビデオ撮影、僕は出荷である。野菜の納品の途中に連れ合いから電話がかかってくるだろうな、と思っていたがなかなかかかってこない。まさかＰＫ戦？しばらくしてようやく電話があった。試合は２対２で、ＰＫ戦で勝ち！なんと隣のグランドでもＰＫ戦があったらしく、強豪チームが負けて泣いていたそうな。これもサッカーである。

　長男のチームは、あと一つ勝つとベスト４へと残り、県大会出場権を獲得できるが、相手はさらに強いチームである。もちろん今までに勝ったこともない。長男には徹底的に積極的に守備をしろ、と伝えてある。畑で収穫しながらまた電話連絡を待つが、かかってこない。負けたんだな、と思ってあきらめて収穫と宅配便の準備を進めた。メッセージが入った音がした。チームの学年代表さんからである。なんとまたもやＰＫ戦で勝ったとのこと。畑で小躍りしてしまった。えー？あのチームが県大会に出場？試合は０対０だとあるから、相当守備を頑張ったと想像した。

　いつも負けてばかりの弱いチームだから、運がいいとしかいいようがない、と思っている人が多いことだろう。準決勝で化けの皮が剥がされるだろうか？

2016年7月15日　寺田潤史

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